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zoom RSS 「ドラゴン桜」は参考書として読め! あとがき

<<   作成日時 : 2009/04/14 00:09   >>

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人は肩書きで判断される。それを思い知ったことがあった。
以前、指導していた生徒がいる。あるとき彼に出身の高校と大学を訊かれたことがあった。説明すると、急に彼の態度が変わった。以前よりも、悪い意味で大人しくなってしまったのだ。
とても悲しかった。教師であろうとも間違いは間違いだと己の正義を貫く少年だから、肩書きなどさらっと流してくれると思っていた。こんなことで尊敬されても嬉しくない。いわゆる「いいとこ」の大学というものが、いかにレベルの低い組織なのか私は知っている。桜木も言っているではないか。
「日本の大学はどこも大差はないのだ。」
大学に入ってすぐに精神病を発症したわけだが、そうでなくてもいずれはさっさとオサラバしていたに違いない。日本の大学は入ることに価値があるので、中身がつまらなければさっさと出て行った方が良い。ただ、なにがしかの資格が必要な場合があるので、それは仕方なくつまらない授業を受けるしかない。楽しい授業に出会えるならば幸せだ。私も僅かにその幸運を掴めたこともあったが・・。
それにしても、イメージと実際とでは大違いである。学問と思想の両方において大きな期待を持って入学したわけだが、それは既に過去の残像だった。まるで黄ばんだ雑巾である。無駄な争いは嫌いなので大学名は出さないでおくが、それにしても胸焼けがするような失望を味わったものである。
こんな大学出身だということが、世間では素晴らしい肩書きとして通用する。何それ。
まともな部分もあったからこそ無駄な経験ではなかったと言えるが、世間的に評価されているレベルには程遠い。ギャップがありすぎる。
つまり、肩書きなどゴミなのだ。

ただ、大半の人間は不当に低く評価されている。自分の努力が認めてもらえない人間が多すぎる。
「ドラゴン桜」という作品は、努力が実力を育て、それによって東大生という肩書きを得る物語なのだ・・という読み方をしてもいいかもしれない。
ちなみに私は本来は国公立大学に合格する実力など持っていなかった。合格できたのは、抜け道のようなものを通ったからだ。不正ではないが、ある意味ではせこい。私は数学が得意だったので、数学の配点が異様に高い学科を受験した。高校時代も、授業のカリキュラムの3分の1を数学で埋めた。つまり、勉強と称して趣味に興じていたわけである。こんな人間が受かって良いものか・・。今でもちょっと疑問だ。まあそれはどうでもいい。
ともかく受かったわけだが、前述の通り出身大学で尊敬されてしまうという悲しい事態になってしまった。私の実力は別の所にあるわけで。私が心血注いで努力している箇所はそこじゃないわけで。
桜木の実力も、やはり学歴とは別の所にある。彼は中卒であり、そのことで不当に低い評価を受けていた。暴走族だったのは誉められたものではないが、それが知られる以前から敬遠され、ワーキングプア弁護士となっていた。彼も、人は肩書きで判断されるという不条理を味わった一人なのである。桜木ほどではないが、井野も似たような目に遭っている。私の味わった不条理は彼らとは逆サイドからのものであるが、性質は同じである。
自分の実力は、過不足無く正確に評価されたいものである。実力主義の社会を目指す。もっともそれは、実力の無い人間がちぢこまっていなければならないという意味ではない。ただ、実力の無い人間が偉そうな顔してのさばり、肩で風を切って歩くような社会は嫌なのである。
何度も読み込めば、いろいろなことがわかる「ドラゴン桜」。作者や出版社の回し者ではないが、受験生だけでなく大人も読む価値があるので購入をお勧めする。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
「ドラゴン桜」は、理にかなった考察が多々あり、たいしたものだと思います。この方面にかなり精通した人で、高度な考察をするにいたった人が書いているというのは、少し読み始めてすぐにわかりました。受験生が読んでも非常に役立つのではないでしょうか。
ヒッピー
2009/04/14 21:47
ヒッピーさん、引き続きどうもー。
学習的な説明だけでなく心構えをきちんと描いているのが評価高いです。両方とも具体的で細かく述べられていて、繰り返し読む価値がありますね。マンガ形式にしたのは成功だと思います。受験生にとっては息抜きでありながら勉強になるという作品だと思いますよ。
アッキー
2009/04/14 23:15
ドラゴン桜。コミックは読んだことないけど、ドラマは少し見た。少しだけ。しかも部分的にしか見ていないから、阿部寛の凄いセリフにはインパクトがあった。
どんな役をやらせても決めまくる役者。結構ファンです。
今度の役は木曜10時フジテレビ。元ヤクザの役。今回も滅茶苦茶です。でも面白い。
生徒って、心の底では成績をアップしたいと、いつも思っているものです。だから、教え方のうまい先生は信頼されますね。私の中学の国語の先生は、ノートの書き方まで教えてくださり、成績も向上。黒板に書く字が達筆で、オーバーアクションで教室中を歩きながらの授業は芸術的。
すぐ殴るから恐れられていたが、かなり自分の教育方針に自信を持っていたベテラン教師だった。
印象に残っていますね。授業風景。
沢里尊
2009/04/17 19:50
沢里さん、こんばんは。
ドラマは特進クラスの生徒が5人もいて原作とかなり違いますが、重要なところは外してないと思います。全員が合格するわけではない・・そこに現実味があります。全員合格してしまうと現実味が薄れるだけでなく、合格至上主義になってしまいますから。
生徒は教え上手な教師について行きますね。非暴力主義者の沢里さんが高く評価するということは、よほど教え方の上手な教師だったんですね。わかります。昔の教師に稀にいるタイプ。暴力は振るうけれども教え上手で生徒に慕われる。
新しい世代は古い世代の優れた面のみを受け継いでいきたいですね。暴力は本当に難しいですから。ただ生徒を威圧して粋がっているバカ、出来ないからと言って体罰を加えるアホ。教え方は下手くそどころではなく、自分勝手で独りよがり。そんな連中は腐るほどいます。古い世代の悪い面のみを受け継いだゴミです。
同じ手本から学んでも180度違う。沢里さんは非暴力主義者になったし、私は生徒に暴力は振るったことはない。お互い軽々しく暴力を振るわない人間に育ちました。日々ストレスは溜まりますが、小説の中で発散!
アッキー
2009/04/18 00:17

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