佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 数学世界の「守・破・離」 〜新たな数の概念〜(後編)

<<   作成日時 : 2009/09/29 00:06   >>

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八武死根也 「昨日の続きだ。小石を使って羊の数を数えることが、数学的にどう重要なんだ。」

アッキー 「当たり前になっているから、意外とわからないものなんです。それこそ1対1対応というやつです。」

八武 「はあ。」

アッキー 「例えばですね、2、3歳の幼児がいち、にい、さん、とひゃくまで言うことは出来たりしますが・・。これって、数を“数えて”いると思いますか?」

八武 「ああ・・?」

佐久間 「ふふん、何を言ってるのかわからないってツラしてんな死根也。ここは一つ、私がヒントになる話をしてやろう。例えばアッキーはDUOの例文を読める。かつて現役の受験生だった頃は200番まで暗唱できた。しかし内容を大して理解せずにお経のように唱えていただけだったので、あれ程勉強した(?)にも関わらず(笑)、英語の出来は悪かった。学校でも下から数える成績だった。わかるか?」

アッキー 「ちょっと・・」

八武 「なるほど、“数える”ことと“唱える”ことは違う。そう言いたいわけだろう。」

佐久間 「そういうことだ。」

アッキー 「あの、私の恥をわざわざ暴露する必要は無かったのでは?」

八武 「いやいや、実によくわかるヒントだったよ。ありがとう佐久間。」

佐久間 「どういたしまして。」

山田 「お前らなあ・・。」

アッキー 「まあいいですよ。つまり数学では1対1対応というのが重要なのです。具体から抽象へ・・。」

佐久間 「ん、少し補足を加えてやろう。例えばリンゴ1個もみかん1個も、同じく“1個”として数えるよな。全く別物であるにも関わらず、だ。同じリンゴでも実は細かいところで同じではなく、分子1個レベルに至るまで同じものは存在しない。しかし“数”で統一すれば違いは無くなってしまう。わかるかね。」

八武 「それはわかる。」

アッキー 「つまりですね、前回の羊を小石で数える話は、数学の基本に則った素晴らしい手法だということなんです。例え数が1と2しか無くても、1対1対応という基本を守れば数学は立派に機能するんです。守破離の“守”と言えますね。」

山田 「数が1と2しか無くても機能する、か・・。なかなか面白いな。」

アッキー 「そして、今の佐久間さんの説明に、もう一つ重要な要素が隠されています。」

八武 「ん、それはわかる。“分類”だ。」

アッキー 「そうです。“分類”と“1対1対応”・・。これらが数学の根本原理なんです。今は代数を主に挙げていましたけれども、幾何(図形)も分類から始まりますね。」

佐久間 「数学なのに“数”は根本ではないわけさ。トポロジーというのもあるしな・・。」

アッキー 「まあそうです。その話はまた別の機会で行うとして、両翼揃ったところで次へ参りましょう。」

佐久間 「次は守破離の“破”か?」

アッキー 「そうです。」

山田 「するとピタゴラス学派・・。」

佐久間 「ああ、私が言おうと思っていたのにぃ。むきー、じゃらじゃら。」

アッキー 「そんなことで腹立てないで下さいよ。ピタゴラス学派の崩壊はそこそこ有名な話なんですから・・。」

佐久間 「ふん、まあいい。その代わり説明は私がやる。」

アッキー 「まあいいですよ。」

佐久間 「ぴた、ごら、すいっち♪」

山田 「ピラゴラスは紀元前6世紀頃の人で、彼の学派は数学と音楽、そして当時の流行である哲学を研究していたんだっけな。」

佐久間 「ああ、山田このやろう!」

アッキー 「無駄にボケるからですよ。」

佐久間 「馬鹿者。ピタゴラス学派が音楽と関わりの深いことを語る為の“つかみ”だろうがー!」

八武 「いや、どう考えてもただのアホだ。」

山田 「だよな。」

アッキー 「ともかく佐久間さんに説明を続けてもらいましょう。」

佐久間 「うっし、私の時代だな。前回に死根也が数を分類したわけだが・・。負の数は借金、少数は複利計算、分数は遺産分割と、結構わかりやすいものが揃っていると思うが、無理数から感覚が違わないか。」

アッキー 「例が全て金絡みなのはツッコミどころですか?」

佐久間 「何を言うか。数学とは分類や勘定から始まるわけだろうが。つまり、商売、流通、経済と密接に関わって発展してきたのだ。積分だって、樽の容積を正確に量る為に生み出されただろうが。統計学も金絡みだろう。」

アッキー 「なるほど・・。」

佐久間 「さて、無理数の話だ。底辺が1の直角二等辺三角形の斜辺は√2だ。これは三平方の定理を習っていたら出てくるが・・。この√2という数は小数で書くと1.414213562373・・・と永遠に続く。分数にしても√という記号が消えることは無い。有理数を平方しても有理数だが、有理数の平方根は、フフフ・・無理数になったりするのさ。」

八武 「何がそんなに面白いのかな。」

佐久間 「ピタゴラス学派は、このルート数を認めることが出来ずに崩壊してしまったのさ。自らが生み出したものによって崩壊するというのは、何とも滑稽なことじゃないか。」

山田 「確かにな。」

佐久間 「これぞ守破離の“破”。今までの常識を覆す、打ち破ることだ。もちろん、これが分母も分子も整数である分数で表せないことを証明するには、それまでに築き上げた数学の知識が必要だ。つまり“守”を元にした“破”なわけだな。」

八武 「楽しそうだな。」

山田 「破壊の好きな奴だからな。」

アッキー 「破壊だけでは駄目なんですがね・・。特に佐久間さんのは。」

佐久間 「まあともかく、ルート数は数学において無くてはならないものになった。無限の概念も導入され、数直線は埋まった。めでたし、めでたし・・・などと言うと思ったか、甘いわ!」

アッキー 「これからが更におかしな世界ですからね。ルート数や円周率などの無理数は、正確な位置がわからなくても数直線上の“だいたいこの辺り”ということを指し示すことが出来ます。しかし、無理数も含めた“実数”に対して、“虚数”というのが出てくるんですね。虚数単位 i というのは、2乗して−1になる数なんです。」

佐久間 「知ってる知ってる。飛行機落としのイミナだろ。」

山田 「無駄に混乱させるな、難しいところなんだから。」

アッキー 「実数であれば、正の数も負の数も2乗したら正の数になり、0を2乗しても0です。実数には、2乗してマイナスになる数など存在しないのです。虚数なんて現実に存在しない数なんだから、考える意味が無い・・。第一印象は大概それでしょうね。しかし今や虚数項を含む数、複素数は、数学において無くてはならないものになりました。ガウス平面というものがありまして、それによって絶対値の定義もより明確になり、三角関数とも繋がりがあり、数列も発展しました。」

佐久間 「残忍なる知将!」

山田 「黙ってろ。」

アッキー 「それまでの数全体であった“実数”というものは数全体のほんの一部でしかなく、“虚数”を導入することで数の世界は更に広がり、新たな領域を開拓していったわけです。既存のルールを超えて新たな領域を作り上げる。これこそ守破離の“離”ですね。そして重要なことは、これも基本ルールを熟知しているからこその開拓だということなんです。また、既存の殻を打ち破る力も必要でした。抽象の世界だから実際に無い数があってもいい。矛盾を解消するために新しい数の分類を作るのだ。何の役に立つのかと言われれば、役立たせてみせようじゃないか。そうやって数学は随分と進歩しました。」

八武 「何かどんどん饒舌になってないか、お前。」

アッキー 「ああ、すいません。数学のこととなると熱くなるんですよ。特にガウス平面は気に入っている分野だし。」

山田 「佐久間におかしなことをしゃべられるよりはずっといい。」

佐久間 「何だと貴様。横からオイシイところだけかっさらっていきやがったくせに。」

アッキー 「・・・・・・。」

八武 「私にもしゃべらせろ。というか解剖させろ。」

山田 「はいはい、もう終わり。な。」

佐久間 「ちょっと待て。これから私の素晴らしさについてみっちり3時間・・」

山田 「黙れ。しゃべるな。」

八武 「素手で解剖してやるぁー!」

佐久間 「させるか。」

山田 「お前らなあ・・!」

アッキー 「はぁ、数学は非人間的な学問であると書きましたけれど、それについて議論する我々は随分と人間的な面白おかしい醜い争いを繰り広げましたね・・。」

佐久間 「ハッ・・!」

山田 「うっ・・!」

八武 「それがオチかよ・・。」

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
2人なら漫才。3人ならコント。4人になると、まとまりがヤバくなりますね。
クロストーキングになって最後はノーコンテスト。
でも意外に心に残ったのは、佐久間闇市の力説。もとい。闇子の力説。
確かに商売、経済というリアルあればこそ、算術も一緒に発展したのでは?
そろばんをはじくドーラ。
「ママそれは?」
「これは東洋の計算機だよ」
佐久間闇子もドーラ船長ばりの出しゃばりだから、いつも最後は無効試合。
あのメンバーを見て数のロマンを聞けると期待した私が間違っていたのか?
アッキーさんの授業だとまた数字が



みたく縦横無尽に飛び交って、素人は100馬身離されるし。
やはり文学だ。ゆかりんに賭けよう。
カリン、カリン!
ゴリーレッド
2009/09/29 20:42
>ゴリーレッドさん
ロマン、ロマン・・何故だかロマンのかけらも無い。読者を置き去りにしてしまったか。熱く語っていて、気がつけば荒野。
しかしロマンだけでは学問は発達しませんでした。羊の数を数えることや、そろばん勘定など、実生活に根ざしたところから発展していくのが世の常。ある程度発達してからはロマンが至高の領域へ学問を広げていく。そして素人はますます置き去りに。あれ?
難しいことを難しくしか話せないのは一流ではない。難しいことをわかりやすく話せる人が本当に頭が良いのですが・・。それを忘れずにこれからも精進いたしますよ。その辺りは文理共通の課題ですね。
アッキー
2009/09/29 23:41
ククク、さて闇市で重火器と麻薬を購入し・・そんな話ではない。私はとても善良な市民だからな。間違っても繁華街をうろつく少年少女を騙くらかして麻薬漬けにしたりはしていない。本当さ。
それにしても今回は混迷を極めたものだ。船頭多くして船山に上るとはこのことだ。私の授業を見習うべきだな。
次に数学について語るときは、「萌え数学」、これに尽きる。例えば三角関数はツンデレだ。複素数はヤンデレ。トポロジーはダルデレ。異論は認めない。いいかアッキー、三角関数にはシータも出てくるのだ。サイン君とコサインちゃん、最後はタンジェントで無限の彼方へバルスだ。
何、意味不明? 心配するな。私も心配しないから。
佐久間闇子
URL
2009/09/29 23:53

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