佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘迷宮 42   Joker−T 彼らがカフェにいる

<<   作成日時 : 2014/05/24 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



そこは地獄だった。

ある者は鼻からウドンを食べ、ある者はカードを醤油でいただき、ある者はソフトクリームを頭に載せて帽子代わりにし、店員は熱したフライパンに輪ゴム銃を連射していた。
テーブルというテーブルには、誰かの食べこぼしや飲みこぼしが散乱し、それを舐めている者までいる。

あまりの光景に、雲井忠雄は1秒で、このカフェに入ったことを後悔した。
しかし、出ようとした瞬間に、ヤクザのような男たちに出口を塞がれた。
そして目つきのラリった男が、両手を広げながら闇のデュエルを仕掛けてきた―――!!



◆ ◆ ◆



いやいやいやいや、落ち着け雲井忠雄。正気を失ってる場合じゃないぜ。
頬をつねってみたら、かなり痛かった。よし、現実だ。目は覚めてる。
・・・・・・勘弁して欲しいぜ。

『どうした小僧。あの娘を助けるのではなかったのか?』

そうだった。ライガーに言われて正気に戻ったぜ。
俺は彩也香を助ける為に、ここまで来たんだ!!


「「デュエル!」」


雲井忠雄:LP8000
鳳円寺和人:LP8000



「イッツショータイム! デッキから《変動する闇の世界》を発動だ! うふ、変幻自在の華麗なる舞台を君に披露するよ! 克目せよ!」


変動する闇の世界 (フィールド魔法)
このカードはデュエル開始時に、デッキまたは手札から発動する。
このカードはフィールドから離れない。
このカードがフィールドに表側表示で存在する限り、自分のメインフェイズ時、自分の場、手札、墓地にいるモンスターのレベルを任意のものに変更できる。(レベル1〜12まで)



やっぱり闇の世界か・・・。
レベルを変更できるって、まさか神とか出てこねぇだろうな?


「雲井くん、君に神を見せてやる・・・!」

「なっ!?」

冗談のつもりだったんだが、まさかほんとに神を持ってやがるのか!?
そう言や、炎の神のコピーカードを3枚持ってるデュエリストがいたとか、風の噂で耳にしたことがあるが、こいつがそうなのか・・・?

『うろたえるな小僧。奴は神など持っておらん。』


ライガーの言葉通り、出てきたのは《ライオウ》だった。


ライオウ レベル4 光属性・雷族
攻撃力1900 守備力800
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、お互いにドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事はできない。
また、自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地に送る事で、相手モンスター1体の特殊召喚を無効にし破壊する。



「神☆降☆臨!!」

「どこが神なんだよ!!?」

思わずツッコミをしてしまった。
すると鳳円寺はポーズを取りながら話し始めた。
見てて恥ずかしくなってくるぜ・・・。

「ふ、雲井くん、君は何か誤解しているようだね。そもそも、“神のカード”は本当に強いのか? まず、そこから認識を改めてもらおうじゃないか! 三幻神や三邪神は、3体の生贄を必要とするわ、特殊召喚したら1ターンしかフィールドに留まらないわ、手間がかかって仕方ない! ゴッドシンクロモンスターは、特別なチューナーを必要とするわ、レベル10のシンクロモンスターを必要とするわ、どうやってデッキを回してるのか知りたいね!」

やべぇ・・・何だか知らねぇが、こいつは物凄くタブーに触れてる気がするぜ・・・!

「わかるかい、雲井くん!? “神のカード”などというものは、デッキを神のように回せるデュエリストしか使えないのだ! フィールドを制圧するのが神ではない! “神のカード”を扱うプレイヤーこそが真の神なのだ! 凡百デュエリストにとっては“神のカード”など存在しない! 市販されたラーの悲劇を思い出すんだあああああ!!」

やべぇ・・・また別のタブーに触れている気がする・・・。
これ以上は喋らせない方がいいと思うが、今はこいつのターンだ。

「しかし! 凡百であることすなわち劣ってるわけではないことを《ライオウ》は証明する! 無駄なく堅実な動きをしていれば、凡人だって舞台に上がれる! 主役になれる! スターになれる! 僕は無駄の無いカードを愛する! 無駄の多いロマンプレイは天才がやってればいい! 僕は無駄の無いカードで主役を目指す!」

何だか一二三を思い出すぜ・・・。
あいつとは方向性が違う気もするが。

「そして僕は、手札から速攻魔法《フォトン・リード》発動! さあ、平凡な主役のお出ましだよ! 《ザ・カリキュレーター》、ステージ・オン!」


フォトン・リード (速攻魔法)
手札からレベル4以下の光属性モンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚する。


ザ・カリキュレーター レベル2 光属性・雷族
攻撃力? 守備力0
このカードの攻撃力は、自分フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターのレベルの合計×300になる。



「うふふ、やはり光属性はいいものだね! そう、僕が朝比奈翔子に負けたのは、《F・G・D》を使っていたせいに違いない! あれは悪役の使うカードだからね! 罵られる存在さ! そして何よりも闇属性だ! 闇星シリーズの正式なタイトルは『闇を切り裂く星達』・・・! すなわち、闇は切り裂かれる側! そして、闇を切り裂く光となった僕に、もはや敗北は無い! 《変動する闇の世界》の効果で、《ライオウ》と《ザ・カリキュレーター》のレベルを12にする!」

言ってる意味が半分もわからねぇぜ・・・。


《ザ・カリキュレーター》 (攻1800→7200)


「まだまだ僕のショーは終わらないよ!? 僕のデュエリスト能力で、君をメロメロにしてあげるよ!」

ウインクしながら鳳円寺は両手を広げた。
うう、眩暈がしてきたぜ・・・。



「ブリリアント・スターズ・リキュペレーション!!」



超絶華麗豪華絢爛魅了舞台(ブリリアント・スターズ・リキュペレーション) レベル3能力(所有者:鳳円寺和人)
1ターンに1度、自分のメインフェイズに、場のモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターのレベル×250ポイント、自分のライフを回復する。



鳳円寺和人:LP8000→11000


「さあ、次は君のアピールタイムだ! 君と僕、お互いに全身全霊でぶつかって、この光輝くステージを美しく華麗に演出しようじゃないか!」


雲井忠雄:LP8000、手札5
場:
場:

鳳円寺和人:LP11000、手札3
場:ザ・カリキュレーター(攻7200・LV12)、ライオウ(攻1900・LV12)
場:変動する闇の世界(フィールド魔法)



やっと俺のターンになったぜ。

「いくぜ、俺のターン! ドロー!」

「いいよ雲井くん! 熱いよ!」

「手札から《超時空戦闘機ビック・バイパー》を召喚するぜ! そして、こいつを対象に《オプション》特殊召喚!」


超時空戦闘機ビック・バイパー レベル4 光属性・機械族
攻撃力1200 守備力800
パワーカプセルにより、様々な能力を発揮する超高性能戦闘機。

オプション レベル1 光属性・機械族
攻撃力? 守備力?
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上に「超時空戦闘機ビック・バイパー」が表側表示で存在する場合に特殊召喚することができる。
このカードを特殊召喚する場合、自分フィールド上に表側表示で存在する「超時空戦闘機ビック・バイパー」1体を選択しなければならない。このカードの攻撃力・守備力は常に選択したモンスターと同じになる。
選択したモンスターがフィールド上に表側表示で存在しなくなった時、このカードを破壊する。



「なるほど! 君のデッキは【ビック・バイパー】か! だが、《ライオウ》を墓地に送ることで、特殊召喚を無効にして破壊してあげるよ! ウルトラ・サンダー・デイストラクション!」


《オプション》 (破壊)

やっぱり破壊してきやがったか。

「2枚目の《オプション》を特殊召喚するぜ!」

「思った通りだ! やはり2枚目を持っていたね! わかっていたよ! 高攻撃力のモンスターのぶつかり合いこそがデュエルの真骨頂だ! さあ、めいっぱい攻撃力を高めてくれたまえ! 僕の計算機も、《ライオウ》がフィールドを離れたことで攻撃力が落ちているが、それでも3600もある! このハイパー攻撃力を超えてこい!」




「言われなくても超えてやるぜ! 四捨五入して4000程度で攻撃力が高いとかほざいてんじゃねえぞ!」




《超時空戦闘機ビック・バイパー》 (攻1200→100000)

《オプション》 (攻1200→100000)



「ほぶああああああああああああああ!!??」

鳳円寺は見えない力に殴られたみてぇに吹っ飛んで、厨房で洗剤を撒き散らして遊んでいた店員に激突し、洗剤が・・・いや、もう、この先は説明したくないぜ・・・・・。
と、とにかく、《リソース・リバース》で墓地のカードをデッキに戻して、デッキワンサーチシステムを起動―――



「甘い、甘いぞ雲井くん! 攻撃力が高いだけのモンスターなど、簡単に舞台裏に引っ込んでしまうのだ! デュエルというものは、魔法、罠、モンスター効果、これらを自在に駆使して戦うショーなのだよ!」

洗剤まみれになりながら、鳳円寺が厨房で手札からカードを発動する。
さっきと言ってることが違わねぇか?

「行けっ、光属性最終兵器! ステージ・オン!」


オネスト レベル4 光属性・天使族
攻撃力1100 守備力1900
自分のメインフェイズ時に、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを手札に戻す事ができる。
また、自分フィールド上の光属性モンスターが戦闘を行うダメージステップ時にこのカードを手札から墓地へ送る事で、エンドフェイズ時までそのモンスターの攻撃力は、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力の数値分アップする。



『ふ、美味しそうな坊やだな。』

ムキムキで半裸の男が何か呟いてる。
聞かなかったことにするぜ。

「うふ、ふは、ふはははは! 《オネスト》の効果で《ザ・カリキュレーター》の攻撃力は『無駄だ。』

途中でライガーが遮った。
どっかのアニメで似たような光景を見たような気がする。

「なっ、何故だ!? ならば《クリフォトン》を捨ててダメージを『無駄だ。』

戦闘機の攻撃が計算機を貫く。

「おぐああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


鳳円寺和人:LP6000→0



デステニーブレイク (速攻魔法・デッキワン)
雲井忠雄の使用するデッキにのみ入れることが出来る。
2000ライフポイント払うことで発動できる。そのとき、以下の効果を使用できる。
●このターンのエンドフェイズ時まで、モンスター1体の攻撃力を100000にする。ただしそのモンスターが戦闘を行うとき、プレイヤーに発生する戦闘ダメージは0になる。
デッキの上からカードを10枚除外することで発動できる。そのとき、以下の効果を使用できる。
このカードを発動したターンのバトルフェイズ中、相手のカード効果はすべて無効になる。




「うう・・・無念・・・がくっ。」

鳳円寺は気絶して動かなくなった。
闇の世界を使ったデュエルだから、負けたら闇に飲まれるはずだが、結晶でも持ってんのか?
いや、そんなことより、彩也香を助けねぇとな・・・。




「君が“ライガー”かい。ボクは枡子丙(ますこ・ひのえ)。早速だけど、ボクと闇のデュエルしない?」

「・・・っ!?」

振り向くと、メイド服を着た性別不明のデュエリストが立っていた。



◆ ◆ ◆



「やあ雲井くん、おは《ピピーッ!》

シンヤが挨拶しようとした瞬間、けたたましい笛の音が鳴り響き、《異次元トンネル−ミラーゲート》が開いた。
そして彼はミラーゲートへ吸い込まれ、乗り物酔いをしながら上昇する。

「うげえ・・・・・げええ・・・・・・」

「シンヤ!?」

隣にいたマサキは、急に姿を消した親友の叫びを聞いて立ち上がる。
その声も届かないシンヤは、地上へ強制移動。出たところは警察署だった。

「よく来たな、クズ野郎。ここで会ったが百年目だ!」

「―――っ?」

牛尾がシンヤを羽交い絞めにして連れて行く。逞しい体の感触が温かい。ちょっとシンヤそこ代われ。
ちなみに筆者は以前、とあるベトナム帰還兵の集会で彼と握手をしたことがあるが、そのときの温かさが忘れられない。シンヤが味わっている温かさは、それと似たようなものかもしれない。はよ代われ。

「何だ、シンヤじゃないか? 久しぶりだな!」

檻の中へブチ込まれたシンヤを待ってたのは、某デュエルキングに似た容姿の女性だった。

「カトリーヌさん!? どうしてここに・・・?」

「ちょっと道路交通法を違反しすぎてな。脱出に協力してくれ。」

「りょ、了解です。・・・あ、それと、お久しぶりです。」




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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
今日の最強カードは《デステニーブレイク》だ。
あの小僧もデッキワンカードを手に入れたようだな・・・。
デッキワンサーチシステムで、手軽に呼び込める。
これで手札事故も恐くないな。
ダーク
2014/05/24 00:00
火剣「最近ろくなニュースがねえ」
コング「気が滅入る?」
火剣「そうだ。気が滅入るニュースが多い」
コング「夕方のニュースにエロスを盛り込め。性をタブー視するマイナス面も大きい」
ゴリーレッド「雑談なら居酒屋へ行きなさい」
火剣「雲井忠雄。闇のデュエルか」
コング「ライガー? 声が聞こえるのか。どういう存在だ」
火剣「雲井の目的は彩也香を助けることか」
コング「早く彩也香を出さんかい!」
ゴリーレッド「あ、せ、ら、な、い」
火剣「鳳円寺は口達者な男だな。演説の上手い人間は要警戒だ」
コング「ロマンプレイとはあのことか?」
ゴリーレッド「雲井は鳳円寺を倒したか」
コング「シンヤが牛尾に捕まった」
火剣「カトリーヌ?」
コング「男女共用の牢屋か。新しいねえ」
ゴリーレッド「新しくない」
火剣「めまぐるしい展開だ」
ゴリーレッド「そういえばライガーにデュエルを挑んだ者は?」
コング「メイド服? 性別不明?」
火剣「彩也香は無事か。人質に手を出したら人質の値打ちが下がるからな」
ゴリーレッド「監禁犯の発想だ」
火剣「うるせえ」
コング「何日も監禁されているのに乙女の純情が奪われていなかった・・・この事実は大きい。複雑な心境の雲井忠雄の顔が見たい」
ゴリーレッド「そういう物語ではないから」
火剣獣三郎
2014/05/24 13:36
>火剣さん
良いことも悪いこともある世の中ですが、やはり悪いことの方が圧倒的に多いと思います。せめてフィクションの中では明るく楽しく、あるいは理想的な仄暗さを・・・。

八武「あるいは、理想的なエロスを・・・。」
山田「おい。」
佐久間「大事なことだ。」
八武「決闘伝で彩也香のピンチに萌えたのは私だけではあるまい!」
佐久間「雲井の攻撃性能は異常。何しろ1万以下は攻撃力ではないという男だからな。」
山田「いや、そこまでは思ってないだろ・・・多分。」
佐久間「単に攻撃力が高いだけでなく、一撃必殺のタイミングをはかる能力が優れてるんだ。」
維澄「失敗を重ねる中で体得したのか。」
佐久間「そうだろうな。」
山田「この調子で彩也香も助けるんだ!」
八武「ちなみに彩也香は無事かね?」
佐久間「まあ、“楽園”は基本、人質を尊重するけど・・・100パーセントじゃないなぁ。」
山田「チェルシーの良心を信じよう。」
佐久間「この場合はアッキーの良心を信じるんじゃないのか?」
山田「そんなものは信じられない。」
八武「ますます“楽園”に行きたくなってきた。彩也香を見つけて、ムフフ・・・。」
山田「お前が行くのは極楽の方だ。いや、獄落か。」
八武「待て、話し合おう。我々は話し合えるはずだ。」
アッキー
2014/05/24 21:35

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