佐久間闇子と奇妙な世界

アクセスカウンタ

zoom RSS 決闘迷宮 45   Joker−W ゴーストマスター (前編)

<<   作成日時 : 2014/05/27 00:00   >>

かわいい ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 5

◆ ◆ ◆



力なき正義に意味は無し

力なき悪に価値は無し


力なき決闘に勝ちは無し




◆ ◆ ◆



「あんん・・・・・・くぅう・・・・・・・」
『妙な声を出すな小娘。』
「だって・・・・こんな・・・・」

「アハハ、顔を真っ赤にしちゃって可愛いの。カメラ持ってくればよかっタナー。」
「ひ、ヒノエ! 後で覚えてなさいよ!」

誤解を招く前に言っておくが、これは何かいかがわしい光景じゃない。
御前にかけられた“呪い”を、ライガーが咀嚼しているだけだ。

「震えながら言っても説得力ないヨ。我慢しないで大声あげちゃえば、お・ね・え・ちゃ・ん?」
「殺す! ぜったい殺す! んんんんん!」

・・・・・・。
・・・決して、いかがわしい光景じゃない。



- - - - - -



「・・・あ、そうだ、雲井さん。言い忘れてたケド、ダンジョンマスターって3人いるんだよ。」

「何だって?」

ゲートへ案内しながら、枡子が新しい事実を突きつけてきた。
てっきりチェルシーって奴だけかと思ってたが・・・。

「ゲームマスターの“灰天使”チェルシー・チェック。スタッフマスターの“支配人”月島泰斗。そして最後の1人が、神出鬼没の・・・・・・」




「ふぅん、俺を呼んだか?」




誰かが階段を上ってくる。

アニメで海馬社長が着てたような服装の、40代くらいの男だ。

「俺はシルベスター。このダンジョンの“ゴーストマスター”だ。」

「出たぁ! 神出鬼没の幽霊!」

枡子が興奮しながら怯えている。
そんなに強いデュエリストなのか?

「貴様ほど早く、ここまで深くまで到達したプレイヤーは他におらん。敬意を表して、この俺が直々にデュエルしてやる。さあ、ディスクの剣を構えろ! そこの犬っコロの牙と共に、かかってくるがいい!」

『我は犬ではないと何度言わせるのだ・・・。』

いや、その姿じゃ説得力ねぇよ、ライガー。

「悪いが、俺は彩也香を助けに行かなくちゃならないんだ。後でデュエルするわけにはいかねぇか?」

するとシルベスターの顔が引きつり激昂した。

「黙れ小僧! デュエリストが相対したとき、そこは戦場となるのだ! 目的を成し遂げたくば、俺の屍を踏み越えてゆくがいい!」

「どうしても、やるっきゃねぇのか・・・。」

「当たり前だ! 敵と戦う喜びこそが、唯一無二にして無上のもの! 誰かを助けるだの守るだの、甘っちょろい戯言で、デュエルを惰弱の遊戯に貶めるのは、この俺が許さん!!」

・・・っ、今のはカチンときたぜ。

「ふざけてんじゃねえぞ・・・! 許さねぇのはコッチの方だ! 甘いかどうか、俺とのデュエルで味わっていけよ!!」

もう頼まれたってデュエルを中止したりしねぇ。
こいつを素通りすることを、俺の心が拒否している。


「「デュエル!!!」」


雲井忠雄:LP8000
シルベスター:LP8000



「さあいくぜ、俺の先攻!!」

「甘いわ小僧!! 手札から《先取り天使》を捨てて俺の先攻! ドロー!」

「またかよ!?」

どんだけ流行ってんだ、《先取り天使》?
それだけ先手必勝に自信があるってことか。

「俺はデッキワンサーチシステムを発動する!」

いきなりデッキワンカードか!

雲井忠雄:手札5→6





「ワハハハハ!! 発動せよ、《霊使いパラダイス》!!!」





霊使いパラダイス (フィールド魔法・デッキニャン)
「霊使い」と名のついたカードが15枚以上入っているデッキにのみ入れることが出来る。
このカードは効果を無効にされず、場から離れない。
このカードが場に表側表示で存在する限り、ライフポイントは「萌えポイント」になる。
(プレイヤーが萌えたとき、そのプレイヤーの持つ萌えポイントは消費される。また、萌えポイントが0になったとき、そのプレイヤーは決闘に敗北する)
???
???




・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。

ええと、その、何だ。

雲ひとつ無い晴れた空。花畑に舞う蝶々たち。
およそ厳つい男に相応しくないような、メルヘンチックなカードだ。

というか、萌えポイントって何?
意味がわからねぇぜ・・・。


雲井忠雄:LP8000→MP8000

シルベスター:LP8000→MP8000



「ふつくしい・・・!」(MP8000→7200)

シルベスターは恍惚とした表情でメルヘンチックな光景を眺めている。
人の趣味にケチつけるつもりは無ぇが、目の前でやられるとキツイな・・・。
・・・・・・本当に世界は広いぜ。

「カードを4枚伏せて、ターンエンドだ!」


雲井忠雄:MP8000、手札6
場:
場:

シルベスター:MP7200、手札1
場:
場:霊使いパラダイス(フィールド魔法)、伏せ×4



「さあ雲井忠雄! デッキからカードの剣を抜くがいい! だが、貴様の刃など俺の心臓に届きはせん! 他人を守らねば発揮できない強さなど、孤高の頂には遠く及ばぬわ!」

「だったら教えてやるぜ! 誰かを守ることで生まれる、てめぇの知らねぇ強さってやつを!!」



雲井忠雄:MP8000→7000



「・・・・っ!? 何で俺のMPが減ってやがる!?」

馬鹿な、俺は萌えちゃいない。
そもそも萌えってのが今ひとつよくわかってねぇし・・・。


「ふぅん、どうやら貴様は真に《霊使いパラダイス》を理解してるとは言えないようだな。いいか、ようく聞いて勉強し直せ・・・・・・萌えているのではない、燃えているのだ!!

「なん、だってぇ・・・?」

どういうことなんだぜ・・・?
まるで意味がわからねぇぜ。

「そもそも“萌え”とは何だ!? 心が熱く滾れば、それは“萌え”ということではないのか! “萌え”と“燃え”の境界線など、誰にも引けはしない! 《霊使いパラダイス》は、それを見極める為の、決闘の羅針盤なのだ!!」


雲井忠雄:MP7000、手札7
場:
場:

シルベスター:MP6800、手札1
場:
場:霊使いパラダイス(フィールド魔法)、伏せ×4



熱く語ったことで、またシルベスターのMPが減っている。
・・・ひょっとして、このまま語らせておけば勝てたりするのか?

まあ、そんな勝ち方は願い下げだがな!

「俺は《大嵐》を発動するぜ!」(MP7000→6950)

これで伏せカードは全滅だ!
・・・と思ったら、シルベスターは全ての伏せカードを開いた。

「甘いわ小僧!! 《無謀な欲張り》3枚と、《積み上げる幸福》! 8枚ドローだ!」(MP6800→6750)

「くそったれ! 《融合》を発動だ! ・・出でよ、《マスター・オブ・OZ》!!」

「ふぅん、それが貴様のエースモンスターか。神をも超える攻撃力、緑色の怪物コアラ! 強力なデッキワンカードに頼るだけの男ではなかったようだな。少しだけ褒めてやろう。馬の骨からコアラの拳に格上げだ!」

・・・それって格上げなのか?
というか、馬の骨とか思われてたのかよ。

「だったらコアラの拳でノックアウトしやがれ! バトルだ、マスター・オブ・ビッグバン・ファイナルリミットオーバー・クライシスパンチ!!!!」


「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


そうだ、これは闇のデュエル。
ソリッドビジョンは実体化してるんだ。

骨が砕ける音がした。

「・・・・・・!」

「・・・ふぅん、何を心配そうな顔をしている? 倒してもしない敵に情けをかけるなど、ヌルいわ小僧!」




雲井忠雄:MP6450、手札3
場:マスター・オブ・OZ(攻4200)
場:

シルベスター:MP6400、手札9
場:
場:霊使いパラダイス(フィールド魔法)





「――っ!? 馬鹿な、何でMPが減ってねぇんだ!?」

いや、少しは減ってるが、《マスター・オブ・OZ》の攻撃力は4200だ。
少なくとも2550以下になってねぇとおかしいはずだぜ。

「モンスターの攻撃はライフポイントにダメージを与えるものだ。たとえ無限大の攻撃力を以ってしても、萌え(燃え)ポイントにダメージを与えることは出来ん!!」

「マジかよ、くそったれ・・・! カードを2枚伏せて、ターンエンドだ!」

攻撃が通用しねぇんじゃ、シルベスターを燃えさせて勝つしかねぇのか?
今のところ、僅かにMPでは勝ってるけどな。


「俺のターン! 《無謀な欲張り》の効果でドローフェイズはスキップされているが、9枚の手札があれば何でも出来る! 手札の霊使い6体を融合し、出でよ、我が魂、我が最強のしもべ、《神霊使いディーヴァ》!!」


6体融合!?



雲井忠雄:MP6400、手札1
場:
場:伏せ×2

シルベスター:MP6250、手札2
場:神霊使いディーヴァ(攻4700)、マスター・オブ・OZ(攻4200)
場:霊使いパラダイス(フィールド魔法)




「なっ!? 《マスター・オブ・OZ》が!?」

「ふつくしい・・・。これが神霊使いの効果だ!」


神霊使いディーヴァ レベル10 神属性・魔法使い族・融合
攻撃力500 守備力1500 〔ヒータ+エリア+ウィン+アウス+ライナ+ダルク〕
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードが自分フィールドに表側表示で存在する限り、相手フィールドに存在するモンスターのコントロールを得る。
このカードの攻撃力は、この効果でコントロールを得ているモンスターの攻撃力分アップする。



「攻撃の前に、《霊使いパラダイス》の全てのテキストを明かしてやろう!」

今まで見えなかった部分が見えるようになった。
・・・な、何だこりゃ!?


霊使いパラダイス (フィールド魔法・デッキニャン)
「霊使い」と名のついたカードが15枚以上入っているデッキにのみ入れることが出来る。
このカードは効果を無効にされず、場から離れない。
このカードが場に表側表示で存在する限り、ライフポイントは「萌えポイント」になる。
(プレイヤーが萌えたとき、そのプレイヤーの持つ萌えポイントは消費される。また、萌えポイントが0になったとき、そのプレイヤーは決闘に敗北する)
「霊使い」と名のついたモンスターが攻撃するとき、そのモンスターの攻撃力分の萌えポイントを相手から消費させることが出来る。
また、「霊使い」と名のついたモンスターは戦闘で破壊されない。



「霊使いが攻撃するとき、相手を強制的に燃えさせることが出来るのだ! 更に俺は、手札から《団結の力》をディーヴァに装備する!!」


《神霊使いディーヴァ》 (攻4700→6300)


雲井忠雄:MP6300、手札1
場:
場:伏せ×2

シルベスター:MP6000、手札1
場:神霊使いディーヴァ(攻6300)、マスター・オブ・OZ(攻4200)
場:霊使いパラダイス(フィールド魔法)、団結の力(装備魔法)



「これで終わりだ雲井忠雄!! 神の鉄槌を受けて、萌え尽きるがいい!! ゴッデス・ヴァルナ・スクリーム!!」

や、やべぇ・・・!




《―――間に合った! これでMPは5桁増える!》

佐助さんの声が聞こえた。

《・・・っ!?》

だが、何かおかしい。
MPが増えない。

《馬鹿な・・・プログラムを間違えたはずは・・・!》

「ふぅん、闇のゲーム状態の《霊使いパラダイス》に、ライフ改竄と同じ手が通用すると思ったか!」

《何だと・・・!》

「くだらん・・・! 所詮、科学などというものは、驕り昂ぶった人間が作り出したマヤカシだ! 世界の全てを解明しようとするなど、霊長類の頂点を気取る井の中の蛙の妄言に過ぎん! 非ィ決闘的な改竄など、俺の前では屏風に描かれた虎にも等しい! 世界と決闘の狭間には、貴様らの思いもよらぬ燃えがあることを、思い知らせてくれるわ!!」



神々しい閃光が、真っ直ぐ俺に向かってきた。





テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
かわいい

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
決闘迷宮   目録
◆ ◆ ◆ ...続きを見る
佐久間闇子と奇妙な世界
2014/05/27 00:01

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
今日の最強カードは《霊使いパラダイス》!
ライフポイントを萌えポイントに変換するカードだよ。
燃えなきゃデュエルじゃないんだぜ! かっとビングよ香奈!
ただし、これを使ったら大切なものを失うよ・・・ククククク。
雨宮雫
2014/05/27 00:00
火剣「力なき正義に意味は無し。そうだな。三国志で散々学んだことだ。正義が勝つとは限らない。だから自分が正義と思ったら絶対に勝たねばならない」
コング「力なき悪に価値は無し。言えてる。ヒロインを萌え尽きさせてこそヒールだ。あんん・・・くぅう・・・萌え尽きる霙」
ゴリーレッド「だからそういうシーンではない」
火剣「ヘタな動画よりもはるかにエキサイティングだ」
コング「妄想力を刺激するのが腕だ。ヒノエはSだな」
火剣「スルベスター。凄い強敵が現れた」
コング「エイドリアーン!」
ゴリーレッド「キャラが全然違うだろう」
火剣「厚かましいばかりのタフガイ。しかしMPって?」
ゴリーレッド「デュエリストとしての誇りと誇りの激突だが、どこかユーモラス」
火剣「失うものは何もない孤高の頂の強さもわかる」
コング「僕のこと?」
ゴリーレッド「大切な人を守る時に発揮される強さも侮れない。人間もそうだが、動物は子を守るためなら猛獣にも突進する」
火剣「人間も父親は娘のためなら何の迷いもなく命を捨てると言うぜ」
コング「霊使いのパラダイスは、それを見極める為の、決闘の羅針盤なのだ! 日本語だけど意味がわからない」
火剣「馬の骨からコアラの拳。確かに格上げには見えない」
コング「無謀な欲張りが幸福を積み上げる。これは納得」
ゴリーレッド「勝手な解釈はやめなさい」
コング「で、僕の萌えポイントだが、女子がTシャツを脱ぐ時の」
ゴリーレッド「終了!」

火剣獣三郎
2014/05/27 17:59
>火剣さん
シリアスな冒頭ポエムから始まったと思いきや、言語明瞭・意味不明瞭の珍妙デュエルが幕を開けました! 自分でもギャグを書いてるのかシリアスを書いてるのか、わかっていません。(←?)

佐久間「今のところ何の問題も無いな。」
山田「大アリだろ! ツッコミどころが多すぎて何も言えんぞ!」
佐久間「ミゾレのシーンは、歯医者の治療みたいなもんだ。」
八武「(口の)中に(器具を)突っ込まれて痛がる女子に萌えるのは私だけではあるまい。」
佐久間「痛いぃ! 抜いてぇーっ! ・・ってやつか。虫歯を。」
山田「お前ら・・・。」
佐久間「今日の最強カードは《霊使いパラダイス》!」
山田「それだ。まさか《霊使いパラダイス》が出てくるとは思わなかったぞ。」
佐久間「何を今更。Eゾーンこと“楽園”の元ネタも、それだぞ。」
山田「マジかよっ!?」
八武「姫倉エリスじゃなかったのかね?」
アッキー「後でログ読んで、被ってることに気付いたんです。」
八武「Eゾーンって、パラダイスよりもエデンという感じだがねぃ。」
神邪「ところで子供の頃、スタローンって金融会社の名前だと思ってたのは、僕だけじゃないですよね?」
佐久間「・・・多分な。」
山田「シルベスターも相変わらずだ。こいつの精神構造が知りたくない・・・。」
佐久間「知りたくないのかよ!」
八武「私の精神構造と萌えポイントは、とても一言では説明できない。」
山田「どれだけ言葉を尽くしても説明できないんじゃないか?」
佐久間「平清盛かっ! むしろ私がツッコミ役になってるな!」
アッキー
2014/05/27 22:18
ヒノエに続いてミゾレまで登場。まあ、呪われ組が集まっていることを考えれば当然、予測の範囲…いや、予想出来る範囲。はい、私は予測出来ませんでした。ミゾレの呪いも解けた!
そして、始まるシルベスターの鼓動…。嫌な汗が止まらない…。

うわぁ!早速出て来たシルベスター!こいつがゴーストマスターかよ!三回目の先取り天使、ここまでは読めていた…読めていた…だが、デッキニャンカードってなんじゃああああ!!
シルベスターの言葉が相変わらず軽快、爽快、意味不明の三拍子。神霊使いディーヴァ、どこかで見た気がする…。しかし、この展開、やばい!雲井君が負ける!?
千花白龍
2014/06/02 21:54
>千花白龍さん
決闘都市ラストからすると、ヒノエやミゾレの登場は意外だったのではないでしょうか?
呪われてるデュエリストが必ずしも闇の組織と取引をするわけでもないですし、特にミゾレは結構いいとこのお嬢なので、実は来ない可能性の方が高かったです。

さて、ついにシルベスターの登場です。書いてて楽しいです。
神霊使いは「決闘都市」でも登場しましたが、まさか再び使うことになるとは・・・。これも全て《霊使いパラダイス》ってカードのせいなんだ。
私も初めて見たときは「何じゃこりゃあ!?」と思いました。今でも色々と意味がわかりません。(良い意味で)
MP改竄も通用せず、果たして我らが雲井君の運命は・・・!?
アッキー
2014/06/02 23:32

コメントする help

ニックネーム
本 文
決闘迷宮 45   Joker−W ゴーストマスター (前編) 佐久間闇子と奇妙な世界/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる