佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘迷宮 57   決死行 (前編)

<<   作成日時 : 2014/06/10 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



死んだら何にも出来やしない

死んだ奴などくそくらえだ


けれど夕陽は

お前と仲間の髑髏を映す―――




◆ ◆ ◆



エドモンドが闇に沈んでから程なくして、シンヤが胡散臭い笑顔で現れた。

「お疲れさん。」
「ああ・・・。」

マサキは力なく返事する。
それを見てシンヤは、念の為に言っておくことにする。たとえ自分の人格を疑われるとしても。

「エドモンドには悪いけど、闇に沈んでいてもらった方が安全だよね。後で麗子さんに頼んで闇から出してもらおう。」

それを聞いて、ドリーが反応する。
髪を逆立てて立ち上がる。

「どうしたの。まだ僕を殴りたいのかい?」
「・・・人が死んで、どうして平気なの?」

ドリーは“バーディー”でなくなっていた。

「あなたは、人の死を何とも思わないの? 自分が何を言ってるかわかってるの? 人を傷つけてるってことを、わかってるの?」

するとシンヤはゾッとするような冷たい目つきになった。
しかし口調は変わらない。

「その言葉、そっくり返したいね。僕が人の死を何とも思ってないように見えるなら、ただの観察不足だ。君こそ僕を傷つけてるってことを理解してないのかな? 人を傷つけるのは悪いことでも、僕は人じゃないから傷つけても構わないと思ってるのか? 人を殺すのは悪いことでも、僕を殺すのは良いことなのか? 僕はグークスか?」

かつてベトナム戦争で、米兵はベトナム人を「グークス」(≠人間)と呼んで差別した。
米兵にとってベトナム人を殺すことは正義だった。「奴らは人ではない。グークスなのだから!」
そうした歴史を知らないドリーではないし、ドリーなら知ってるとシンヤは踏んだ。

「僕に嫌味を言わせるとは大したもんだよ。」

ドリーはシンヤを嫌いだが、シンヤはドリーが嫌いではなかった。
本質が虚無で、建前も本心である彼は、本当にドリーを高く評価していたし、エドモンドのことが無ければマサキと結ばれてほしいとすら思っていた。

「もうやめろ、シンヤ。」
「わかった。やめよう。」

シンヤは引き下がった。
人でなしの自分は、多分つらくなどないのだろう。
一番つらいのはマサキで、だから自分も苦しいのだ。

「バーディー。家に帰れ。シンヤの言う通りだ。」
「・・・っ!」

ドリーは絶句した。

「今回のことで痛感した。お前は足手纏いだ。俺もお前に酷いことをしてしまう。」

「バカっ!!」

ドリーは目に涙を溜めてマサキを平手打ちした。

「・・・・・・。シンヤ。」
「ああ。」


ゾーク暗黒禁術のうち、“停刻”。
ドリーの時間は止まった。



◆ ◆ ◆



シンヤが狂ってることなど、とっくに知っている。
シンヤが壊れてることなど、俺にとっては常識だ。
シンヤの本質が虚無であることなど、長い付き合いだもの、わかっているさ。

だったら俺は、どうしてシンヤと親友でいるのか?
あまり考えたくない。俺の頭では、どうしても不愉快な答えに行き着いてしまう。

友情は理屈じゃないというのは、既に理屈だ。
友情は打算じゃないというのは、それ自体が打算的な考えだ。

俺は、理屈抜きで友情を育める清らかな人間でありたいと、そう思ってるだけじゃないのか?
自分が損得抜きで人間関係を育める、打算的でない、崇高で潔癖な人間だと思いこみたいだけじゃないのか?

あるいは、みんなから嫌われる人間を庇って、いい人ぶりたいだけじゃないのか?
弱い人を助けることで、自分の優越感や存在意義を満たしたいだけじゃないのか?

俺はシンヤに軽蔑されるのが恐い。シンヤの方が、よっぽど崇高で潔癖だ。献身的だ。
恩返し出来てないと言いながら、まるで奴隷のように俺の為に動いてくれる。どうして・・・。

シンヤは俺を優しいと言うが、ははっ、優しくなんかねえよ。普通に接してるだけだ。
こんなことを言うと、シンヤも同じことを言うんだろうな。



◆ ◆ ◆



「すまないね、マサキ。僕が絡むと君の恋愛は破綻する。」

ドリーを家まで送り届けて、シンヤは無表情で呟いた。

「お前のせいじゃねえよ。誰が悪いわけじゃないし、誰かが悪いとしても、友情を選んだのは俺だ。」

疲れた顔で、マサキは答えた。
口調だけは元通りになっているが、それが空元気の強がりであることは、シンヤは痛いほどわかっていた。

「・・・親友ってより、兄貴って感じだけどな。」

口に出してみて、驚くほどしっくりきた。
自分にとって、シンヤは兄貴分だったのか。

「んん? 確かに僕の方が誕生日は先だけどさ。」

思いもよらぬ言葉が出てきて、シンヤは面食らった。
それを見てマサキは微笑する。

「あー、兄と言えば、一番下の妹がダンジョンに来てるんだったや。」
「妹っ!? お前、妹いたのか? しかも複数?」

今度はマサキが面食らう番だった。
預けられていた先に、年の離れた弟がいたという話は聞いてるが、それ以外の兄弟姉妹情報は何も知らない。

「面識があるのは2歳下の妹だけなんだけど、母さんの話だと、子供は全員で7人いるらしい。」
「マジで・・・?」

マサキは竜堂眸の均整の取れたプロポーションを思い浮かべた。
とても子供を7人も産んだ体型とは思えなかった。

「6歳下に弟、10歳下に三つ子の妹、17歳下に末っ子。」
「え、じゃあ、2歳か3歳か? おいおい、大丈夫かよ。」
「魔法少女に変身できるから心配ない。」
「まほうしょうじょ・・・?」

マサキは眉間に皺を寄せた。

「魔法少女は好きじゃないかい?」
「いや、言ってる意味がよくわからないんだが・・・。」
「これが一般人の反応か。きっとマサキは霊使い喫茶へ行ったらドン引きするんだろうな。」
「霊使い? ヒータとかアウスとかの?」
「要するに、時間魔術で成長させて、魔術も使えるから安心ってことだよ。」
「そうか・・・。まあ、大丈夫なら何でもいいんだが・・・。」
「僕が死んだときの予備ってくらい優秀だからね。」
「あん?」

それこそ聞き捨てならない。
マサキは表情を変えた。

「これは母さんが言ってたことだけど、僕にとってもね。まだ死ぬ予定は無いけど、もしも僕が死んだとき、マサキと共に戦える力が必要だ。最初は麗子さんを念頭に置いてたんだけど、“楽園”に入ったから。」
「ちょっと待て・・・冗談でも死ぬとか言うな。それと、え、麗子ちゃん“楽園”に? 嘘だろ?」
「麗子さんのことだから、わざとだと思うよ。僕には考えつかないような策略があるんだろう。天才の行動を凡人のモノサシで計ろうとしたって駄目さ。僕らは“もうひとりの天才”の、露払いでもしに行こうじゃないか?」

この何気ない会話が、マサキとシンヤの心を少しでも晴らしたと同時に、重要な意味を持っていた。



◆ ◆ ◆



ドゥーギル邸の客間では、セキュリティとタスクフォースが忙しなく動き回っていた。
なりふり構わない月島泰斗は、1万人近くのスタッフを総動員し、絶え間なく地上に攻撃をかけている。
その対処に追われて、牛尾や風馬、朝比奈や月島火月は、ひっきりなしにデュエルしていた。
平坂は基本的には高みの見物だが、降りかかる火の粉は払っていた。
火の粉どころか物理的な火炎放射器なども、月島泰斗の手の者は使ってきているが、薫が“白夜の力”で結界を張っているので、デュエル以外の攻撃は通らない。

「さて、どうしたものでしょうか。」

伊月は肩を竦めて佐野に尋ねる。彼の指は、カードの引きすぎで血が出ている。
頭の回転は早くとも、急場における対応力に欠ける伊月は、状況の不利を理解しつつも対抗策が打ち出せない。

「やはり、雲井が頼りだな・・・。」

佐野はコンピューターを扱う佐助を見て言った。度重なるデュエルで、彼の顔色は土気色だ。
だが、そちらの状況も芳しくない。

人海戦術ほど安定して恐ろしいものはない。鎧袖一触などというものは、戦国時代の常識だ。
1万という人数は、100人に満たない戦力で相手するには多すぎる。
個々のポテンシャルでは圧倒していても、いつかは蓄積した疲労に敗北する。
24時間デュエルできるデュエリストはいても、永遠にデュエルできるのは神と悪魔だけだ。
魔術的・超自然的要素においても、それは同じことである。薫の力は尽きかけていた。

「・・・っ、あ・・・・・」

薫の“白夜の力”は、スター最強であり、かつ汎用性が最も高い。
それは一見長所のようであるが、強力な武器ほど消耗が早く、精密機械ほどオーバーヒートしやすいように、彼女自身への負荷が最も大きいという意味でもある。
雑魚が束になっても、それこそ鎧袖一触に蹴散らせる強さを誇るが、雑魚は雑魚でも、無視できない程度には強い雑魚の大群による波状攻撃・・・効率を完全無視した、なりふり構わない攻撃に、彼女は疲弊しきっていた。

「・・・・あっ、・・・く・・・・・・」

精密である、というのは、白夜の力が及んでいる部分の状況を緻密に把握するということである。
それは火炎など物理攻撃の様相を感覚にフィードバックするということで、火傷こそしないが精神には負担だ。
平気で無理をする性格の彼女は、とっくに限界を超えていた。
限界を超えている、というのは、続ければ命の火が消えるという意味だ。

「もうやめろ、薫。」
「・・・っ、佐助さん・・・?」

腕を掴まれて、薫は汗だくの顔で佐助を見る。
片方の瞼が、力なく落ちている。

「大・・丈夫・・・・・まだ、やれるから・・・・」

言外に、山中と戦ったときほどではないというニュアンスが込められていた。
あのときの危篤状態が基準だというのか。ふざけるな。


―――佐助はコロンを呼んだ。



◆ ◆ ◆



マサキとシンヤは、最初“それ”が現れたとき、その正体が人間であることがわからなかった。
“それ”が闇のデュエリストたちを蹴散らしていくのを見て、精霊界から凶暴なモンスターでも来たのかと思った。
その推測は30パーセントまでは当たっている。人間と精霊の“ユニゾン”は、人間を人ならぬ領域へ昇華する。

「・・・あ、佐助さん?」

シンヤがハッとして言った。
これほどのポテンシャルを発揮できる人間は限られている。

元々の身体能力を50倍、集中すれば更に倍。
銃火器で武装した闇のスタッフたちは、その動きを捉えることすら出来ない。

「佐助?」

マサキが初めて聞く名前に横を向く。

「ヴィルトゥス・ヘルベルト曰く、『単純な身体能力は、どんな奇跡より始末が悪い』―――」

シンヤは左右の手を開いて静かに笑う。

「ことリアルファイトに限れば、僕の両手で数えられる中に入るだろうね。そして“スター”のプログラマーだ。」

「最近のプログラマーは肉弾戦闘も出来るのか?」

「最近の高校生は世界を救うからね。大人はマルチタスクで然るべきなんだよ。」

人生は短く、青春はあまりに儚く、自分の望む全ての分野で大成することは願うべくもない。
だが、時代の節目には、そうした常識を無視するが如く、“万能の天才”が頻出する。
学業に、芸術に、スポーツに、格闘に、哲学に、労働に、恋愛に、デュエルに。
およそ無関係であろうとされるほどに関連性の薄いものが、ひとりの人間の中で融合し、アウフヘーベンされる。

「・・・さて、ここでも露払いかな。“闇のゲームからは誰ぁれも逃れることは出来ない”!」

シンヤの体から闇の瘴気が放たれ、闇のスタッフたちを包み込む。



- - - - - -



「・・・というわけで、えー、初めまして皆さん。竜堂神邪です。」
「大河柾だ。知ってる人も多いと思うが。」

屋敷を襲っていた部隊が、あらかた片付き、シンヤとマサキは堂々と姿を現した。
自分たちが指名手配されたデュエリストであることは忘れていない。
だからこそ今まで、協力するという案は無かった。・・・しかし、もはや危険の天秤は逆転した。

「よく来てくれた。」

真っ先に佐野が言った。
無論、彼とて突然の来訪者に驚いていないわけではない。しかし今の状況は、“渡りに船”である。
彼を含め、この場の誰もが多かれ少なかれ考えていたアイデアが、今なら可能だ。

―――すなわち、精鋭によるダンジョン突破である。


「まずは全員の体力を回復させておくよ。」

シンヤの逆刻は、消耗した魔力や“白夜の力”までは戻せない。
だが、酷使した肉体を元気な状態へ戻すことは出来る。

(しまった・・・。また読者に恨まれた気がする・・・。薫さんが苦しみを堪えて頑張る姿を見たいというのは、人類の共通認識だ。その願望を踏み躙る権利が僕にあったのだろうか・・・?)

今考えるべきでないことを考えて、シンヤは落ち込んだ。
しかしすぐに気を取り直して、懐から《うずまき》を取り出した。

「もしもし、もしもし。こちら“アバター”。応答願います。」

通信機の代わりにもなる《うずまき》で、シンヤはダンジョンにいる鷹野麗子に呼びかけた。
しかし通話に出たのは、まるで《寄生虫パラサイド》を城之内のデッキに混入させたような少年の声だった。

《あ、もしもし?》
「パラコンボーイ君じゃないか。どうやって“楽園”から抜け出してきたんだい?」
《僕の名前はパラコンボーイじゃねええ! 僕の名前は※※※※※だ!》
「・・・え、なに、ノイズで聞こえなかった。多分《うずまき》の効果だと思うけど・・・えと、語気部李太?」
《チッキショオオオ!! あの女、どこまで僕に嫌がらせをするつもりなんだ!?》
「そうそう、その麗子さんなんだけど、君を“楽園”から助け出したのは麗子さんだよね?」
《助けられてねえええ!! あの女、僕にかけられていた闇の魔術を、消火器と松尾芭蕉を使って※※》
「いや、詳細はいい。麗子さんから《うずまき》の他に何か預かっていないかい?」
《ああ、この千年ジグソーパズルのこと?》
「そう、それ。あと、君の隣に久藤くんがいるはずだよね。」
《あ、うん・・・。さっきから僕を後ろから抱き締めてる・・・。何故だ・・・。》
「久藤くん、聞こえているかい。」
《はい、感度良好です。》
「ええと、君の持っている天魔王のカードを《うずまき》に重ねてほしいんだ。」
《力を増幅したいんですか?》
「そうだよ。こっちからデュエリストを送ろうと思うんだけど、いいかな。」

本来は、薫の白夜の力と、カトリーヌが残した36枚の《うずまき》で、雲井のところまでワープする予定だった。
しかし雲井が波状攻撃を食らっているのと、薫が地上で力を消耗しているという事情がある。
薫の白夜の力を少しでも温存するべく、《うずまき》の力でワープしようというのだ。

しかし、ゲートを突破できてない今、多人数を突入させるのは犠牲を出すことに繋がる。
多人数を突入させるのは、一挙に制圧できるときに限るのだ。

そうでなくても、空間を繋げるだけの超常能力の持ち主は、この場に薫しかいない。
まだ白夜の力が回復していない以上、過度な負荷をかけるのは謹むべきだ。

「というわけで、マサキと薫さんが突入。残りの戦力は地上を防衛。これでいいかな。」

シンヤは自信なさげな顔で周りを見た。
自分が“サロンの中の哲学者”あるいは“フラスコの中の小人”に過ぎないことは自覚している。
実戦では通用しない、机上の空論に過ぎないのではないかと、恐れているのだ。

「あ、言い忘れていた。僕がゾーク暗黒禁術でサポートする。最後の1つ、“降邪”で・・・。」

“停刻”、“逆刻”と並ぶ、ゾークの禁術。
かつて闇バクラがゾーク・ネクロファデスを召喚する為に使った秘術である。

「それって、どういうシロモノなんだ?」

マサキが首をかしげた。

「召喚術さ・・・。ただし、普通の召喚術が様々な制限があるのに対し、“降邪”は制限が無い。何でも呼べる。闇の大邪神でも、肉体へのダメージでも。・・・つまり、マサキや薫さんに対する物理攻撃を、地上へ召喚する。なるべく白夜の力は温存しておきたいからね。」

「・・・お前は大丈夫なんだろうな、それ?」

「だから僕は地上に残るのさ。僕に何かあっても医療班がいるし、地上部隊のダメージを間近で見て“降邪”を使えるし。マサキと薫さんの様子は“ブック・オブ・ザ・ワールド”で逐一チェックするから安心だよ。」

「・・・そうか。だが、無理はするなよ。」

「ハハハ、少しは無理させてくれよ。・・もとい、かっこつけさせてくれ。いじける人を非難する奴は嫌いだが、いじけてばかりの奴も嫌いでね。いじけてばかりの自分は嫌いでね。たまには努力したいし頑張りたいし、夢や希望ってやつを信じてみたいんだ。」



◆ ◆ ◆



マサキ、この世で一番苦しいことは何だかわかるかい。

いじめられて足を折られたとか、新入生歓迎コンパでレイプされたりとか、それも苦しいことだろう。
空襲から逃げる最中に我が子の首が取れてたとか、家族や友人を亡くしたとか、それも苦しいだろう。

けれど人間、意外と耐久力があるもので、どれほど酷いと人が思うことでも耐えられたりするんだ。

体中にナイフで穴を開けて、そこへ突っ込んでレイプするとか、それもエンターテイメントになりえる。
何ひとつ良いことが無かった人生でも、最後に笑って死ねたりするらしい。

しかし人間、苦しいことを理解されないことは、耐えられないように出来ている。そう思うんだよ。
真剣に心の内を吐露したときの、舌打ちや冷笑、突き放した物言いや茶化し、叱責や罵倒。
人の傷口を抉るのは、人に自ら傷口を抉らせるのは、そういったものだ。

“お前の言ってることはおかしい”。
“お前の言ってることは意味がわからない”。
“お前の言ってることは間違っている”。

“お前の意見は必要ない”。
“お前の価値観は必要ない”。
“お前の存在は必要ない”。

苦しみを理解されないこと、ニアリイコール、存在を必要とされないこと、だと思うんだ。

マサキは僕にとって、僕の知る限り、最も僕の苦痛に配慮し、僕の神経を苛立たせない人だ。
それが自然な、ごく普通の当たり前の行為として出来るから、マサキは優しいんだぜ。



◆ ◆ ◆



準備が整った。

マサキは念の為に防弾チョッキを着込み、薫は緑色の手袋を嵌める。
その周りに《うずまき》36枚が配置され、一種異様な光景になった。

白夜の力で《ポジション・チェンジ》が発動し、そこに《うずまき》から不思議な波動が放たれる。
波動干渉よろしく、白夜の力は増幅され、薫とマサキをワープさせた。










『さあ 良い旅路を』
『いってらっしゃいませ』


生き延びられればな


ハッハッハ・・・





―――誰かが紫色に笑っていた。




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内 容 ニックネーム/日時
今日の最強カードは《光の妖精コロン》!
白夜の力を持つ、佐助の頼れる相棒だ!
コンピューターに入り込んだりして活躍するZE!
アテム
2014/06/10 00:00
コング「麗子に闇から出してもらう? そんなことができるのか」
火剣「人を傷つけてるってこと、わかってるの? これはドリー、あまりにもなセリフだが」
ゴリーレッド「シンヤにこれを言ってしまうか」
コング「鬼畜米英の論理。シンヤは人間じゃないのか?」
火剣「それでも憎悪を向けないのがシンヤの心の広さ。本人は虚無と言うのか」
ゴリーレッド「シンヤよりも壊れているというか、悪質なのは世の中にゴマンといる」
コング「シンヤは別に壊れているようには見えないが」
ゴリーレッド「コングのほうがよっぽど壊れている」
コング「待て」
火剣「シンヤにとって普通に接するというのが奇跡なんだな。マサキに打算も理屈もない。実際そうだ。友達になるのに理由はない。なりたいからなる。友達になりたくないからならない」
コング「マサキは魔法少女は好きじゃないのか。僕は好き」
ゴリーレッド「そういうことじゃなく」
火剣「霊使い喫茶か。あまり行きたくないが」
コング「天才の行動を凡人のモノサシで計ろうとしたって駄目さ。名言だ」
ゴリーレッド「また月島泰斗が暴れている」
火剣「消火器と松尾芭蕉? 湯川教授でも解読不能」
コング「800文字超えるのでつづくう!」
火剣獣三郎
2014/06/10 16:18
コング「シンヤもニーズがわかっているではないか。魅力的な女子の額に汗する姿。体力の限界に挑むギリギリの、女の弱さが出そうになる自分の気持ちに鞭打ち、歯を食いしばる紅潮した表情。これぞ最高にセクスイ! お色気ムンムンがセクシーと思っているのは浅いぜ」
火剣「詩人コングー降臨」
コング「いつもだ」
火剣「新入生歓迎コンパでレイプされるって、最悪の事態じゃないのか?」
コング「シンヤも木から落ちる」
ゴリーレッド「言いたいことは別のことだが、例がちょっと激し過ぎる」
火剣「でもわかるな。俺様も10代20代の頃、自分の壮大な夢を語る悪い癖があった」
コング「悪い癖?」
火剣「世間を知らなかった。自分と相手の温度差を考えなかった。俺が夢を語っていると、『・・・え?』『はあ?』『この子何言ってるの?』という視線にぶつかる。最初はわからなかったが、理由を知って深く傷ついたぜ。自分がどれだけ低く評価されているかを知って、絶句した」
コング「それで稀代のヒールを目指したのか。道は正しかったが」
火剣「本音を口にしなくなったな。構想は胸に秘める。だって、誰も期待なんかしてんねんだから」
ゴリーレッド「人間社会の縮図か。思いやりに溢れた人のいかに少数なこと」
コング「でも、ナイフで体中に穴を開けたらエンタにはならないと思う」
火剣「将軍の娘のレイプシーンはエンタになったか?」
コング「なった、なった」
ゴリーレッド「延髄斬り!」
コング「待てえええ!」
コング
2014/06/10 16:32
>火剣さん
基本的に、人を憎むのが苦手なシンヤです。世界を憎むのも苦手で、だからこそ世界を憎む自分を好きになれません。
普通に接してくれるだけのマサキが、どれほど貴重だったか。シンヤは普通に感謝しているつもりですが、マサキにとっては献身に映ります。すれ違う友情・・・。

維澄「片思い同士の友情か。萌える・・・。」
山田「マサキがいれば、シンヤは世界を憎まなくて済むんだな。」
佐久間「世界を憎むことが自分の弱させいだと惨めなんだ。その点では私は幸せだよ。」
八武「佐久間は特異な存在でもあるからねぃ。」
佐久間「自分が優れているから、レベルの低い世界に馴染めない。それが強者ってやつだ。しかしシンヤは、自分が劣っているから、壊れているから、世界に馴染めないのだと思っている。」
山田「実際どっちなんだろうな。どちらも正しい気がするが、シンヤは自分の劣っている部分ばかり目に付くんだろう・・・。俺も似たようなもんだ。他人の失敗や欠点は大目に見ても、自分のは気に病んでしまう。」
佐久間「ところで山田は霊使い喫茶には・・」
山田「行かない。」
佐久間「硬派が多いな。死根也は行くだろ?」
八武「むしろスタッフになろう。」
山田「5分でクビだ。それより鷹野麗子復活フラグ?」
八武「全身大火傷だったが。」
佐久間「そのカラクリは後ほど。」
アッキー
2014/06/10 23:13
>コングさん
こんなときでもサービス精神を忘れないシンヤは、多角的なのかムラッ気があるのか・・・?
妙に具体的な例は、ちょっとした伏線だったりします。

佐久間「舐められないことより大事なことは世の中には無いな。自分を低く評価する奴は、ゴミと見なす。それが強者の生き方だ。」
山田「強く生きようとすると悪党になるのか?」
八武「周りからは悪党と見られるかもねぃ。」
佐久間「夢を語るなら猿の惑星で語りたいものだ・・。人間は冷笑するんでなければ、独善的な態度を取るから。」
神邪「そうですね・・。胸の内を語って、失敗だったと思ったことがありました。激しく嫌悪をぶつけられて、最初は理解できなくて、なるだけ好意的に解釈しようと努めました。でも結局、無駄でしたね。自分を低く評価している相手に、何を言っても駄目なんです。」
佐久間「まあ、色々と水は向けてみたが、ゴミはゴミだったな。種がなければ花は咲かない。」
山田「きっと、火剣やシンヤの言ってることを、ちゃんと把握するだけの頭が無かったんだろうなぁ。思考体力というか、議論体力というか、そういうものが訓練されてないんだ。」
佐久間「だから猿の惑星の方がマシなんだなぁ。猿にイチから言葉を教える方が有意義そうだ。」
八武「私なら猿を訓練して美女を襲わせるかなぁ。」
佐久間「有意義だな。」
山田「おいコラ待て。」
八武「闇星の薫・・・実は前から狙っていた女の子の1人だったのだよ・・・!」
山田「牢獄か、病院か。それが問題だ。」
アッキー
2014/06/10 23:39

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