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zoom RSS 決闘倶楽部   第二十六話 ファントムの花嫁! (前編)

<<   作成日時 : 2015/09/01 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



言ってしまえば、リスティーは、デュエリストなのだ。

そして



◆ ◆ ◆



それは唐突すぎて、無々も都も、すぐには理解できなかった。
何かの冗談かと、笑ってしまったほどだ。

折春が倒れて動かない。
紐里も座り込んで、意識を失っている。

十字架から降ろした殺霧敷衍も、くたぁんと体を無々に預けていた。

「殺霧さん、殺霧さん・・・?」

「・・・風森、気をつけろ。」

都は東の方角から、尋常でない闇の気配を感じ取っていた。
それが近付いてくる。汗が噴き出す。恐怖が顔を引き攣らせる。

ひたひたと、足音がする。
歩いてきたのは、栗色の髪の少女。

「リスティーちゃん?」

「風森!」

無々が立ち上がって近付こうとしたのを、都が止めた。
そのとき無々も、リスティーの表情に気付いた。

何て顔をしてるんだろう。まるで亡霊のような。

小動物のような、愛らしい笑顔は消え去り、この世のものではないような色気を漂わせていた。

「あれ・・・? まだ意識があるんだ・・・?」

リスティーは闇の中から、真っ黒なデュエルディスクを取り出した。
すると都のデュエルディスクも強制的に展開され、デュエルが始まった。


栗間都:LP8000
???:LP8000



「リスティーのターン、ドロー・・・。リードでプリズマーを特殊召喚。」


フォトン・リード (速攻魔法)
手札からレベル4以下の光属性モンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚する。


E・HEROプリズマー レベル4 光属性・戦士族
攻撃力1700 守備力100
1ターンに1度、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をデッキから墓地へ送って発動できる。
エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。



「エクストラデッキのアーミタイルを提示して、ハモンを選択。デッキからハモンを墓地に送る。」


降雷皇ハモン レベル10 光属性・雷族
攻撃力4000 守備力4000
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上に表側表示で存在する永続魔法カード3枚を墓地に送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
このカードが自分フィールド上に表側守備表示で存在する場合、相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。



「そしてリスティーのデュエリスト能力を発動。墓地からハモンを特殊召喚する。」


蘇れ!我が魂!(ミラーボンド) レベル2能力(所有者:リスティー・N・ダーク)
1ターンに1度、自分のメインフェイズに、自分フィールドに表側表示で存在するモンスターと同名カード1体を、墓地から特殊召喚できる。



栗間都:LP8000、手札5
場:
場:

???:LP8000、手札4
場:降雷皇ハモン(攻4000)、E・HEROプリズマー(攻1700・降雷皇ハモン)
場:



「り、リスティーちゃん! どうしちゃったんだよ!?」

デュエリスト能力を使っているということは、間違いなく本人で、操られているわけでもない。
ならば、どういう意思で、この状況を作り出しているというのか。
無々には、この闇の瘴気がリスティーから溢れ出していることさえ、信じられなかった。

「待っててね、無々くん。次は貴方の番だから。」

ゾッとするような優しい笑みを浮かべて、リスティーはプレイングを続ける。
そこに、かつてのような素人臭さは見当たらない。

「リスティー、ちゃん・・・。どういう・・・モリンフェン様、これは一体・・・?」

「手札から銃士を召喚し、トークン2体を生成。3体の悪魔族を生贄に、ラビエルを特殊召喚。」


幻銃士 レベル4 闇属性・悪魔族
攻撃力1100 守備力800
このカードが召喚・反転召喚に成功した時、自分フィールド上に存在するモンスターの数まで自分フィールド上に「銃士トークン」(悪魔族・闇・星4・攻/守500)を特殊召喚する事ができる。
また、自分のスタンバイフェイズ毎に自分フィールド上に表側表示で存在する「銃士」と名のついたモンスター1体につき相手ライフに300ポイントダメージを与える事ができる。
この効果を発動するターン、自分フィールド上に存在する「銃士」と名のついたモンスターは攻撃宣言をする事ができない。


幻魔皇ラビエル レベル10 闇属性・悪魔族
攻撃力4000 守備力4000
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上に存在する悪魔族モンスター3体を生け贄に捧げた場合のみ特殊召喚する事ができる。
相手がモンスターを召喚する度に自分フィールド上に「幻魔トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守1000)を1体特殊召喚する。このトークンは攻撃宣言を行う事ができない。
1ターンに1度だけ、自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる事で、このターンのエンドフェイズ時までこのカードの攻撃力は生け贄に捧げたモンスターの元々の攻撃力分アップする。



「フィールド魔法を発動して、2枚ドロー。」


栗間都:LP8000、手札5
場:
場:

???:LP8000、手札3
場:降雷皇ハモン(攻4000)、E・HEROプリズマー(攻1700・降雷皇ハモン)、幻魔皇ラビエル(攻4000)
場:失楽園(フィールド魔法)



失楽園 (フィールド魔法)
自分の場に「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」の、いずれかが存在するときのみ、以下の効果を発動することが出来る。
●1ターンに1度、自分のメインフェイズに、デッキからカードを2枚ドローする。



「速攻魔法ターンジャンプで、総攻撃。」

「・・・通さねえよ、《バトルフェーダー》特殊召喚! バトルフェイズを終了させる!」

「カードを2枚伏せて、ターンエンド・・・。」


栗間都:LP8000、手札4
場:バトルフェーダー(守0)
場:

???:LP8000、手札0
場:降雷皇ハモン(攻4000)、E・HEROプリズマー(攻1700・降雷皇ハモン)、幻魔皇ラビエル(攻4000)
場:失楽園(フィールド魔法)、伏せ×2



「オレ様のターン、ドロー!」

都は手に汗を滲ませていた。それは今が夏だからではない。
むしろ“魔女の島”は、周りが海のせいか、天候のせいか、涼しいくらいなのだ。


「食らえ、《ハーピィの羽根帚》!」

都の発動した魔法カードが、リスティーの伏せカードを容赦なく除去する。

だが、リスティーは全く動じずに笑っていた。
それは、この程度のことでは動じないほどの“何か”を見てきたような顔だった。

「・・・・・・。」


「そして、こっちもフィールド魔法を発動だ。」


死皇帝の陵墓 (フィールド魔法)
お互いのプレイヤーは、アドバンス召喚に必要なモンスターの数×1000ライフポイントを払う事で、リリースなしでそのモンスターを通常召喚できる。


「2000ライフ支払って、《神鳥シムルグ》の召喚!」


神鳥シムルグ レベル7 風属性・鳥獣族
攻撃力2700 守備力1000
このカードは特殊召喚できない。
このカードをアドバンス召喚する場合、リリースするモンスターは風属性モンスターでなければならない。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いのプレイヤーはお互いのエンドフェイズ毎に1000ポイントダメージを受ける。この時、それぞれのプレイヤーが受けるダメージは魔法・罠カードをコントロールしている数×500ポイント少なくなる。



「ラビエルの効果でトークンを生成。」


重苦しい空気が、段々と濃くなっていく。
都は早めに決着をつけねばならないと感じた。

「速攻魔法《時の飛躍》発動!!」

3ターン後のバトルフェイズへ移行することで、エンドフェイズは6ターン経過。
これによって都は3000、リスティーは6000ダメージを受ける。

そして都には、自分が受けた効果ダメージと、同じ数値分だけダメージを与えるデュエリスト能力がある!

(ようやく本領発揮ってわけだぜ!)

受動的な能力だけに、今まで満足に発動できたとは思えない。
ペルソナ戦でも、少し足しになった程度だ。
だが、スーサイド戦術を組めば、これほど恐ろしい能力も、なかなか無い。



「宣告者2枚を墓地へ送って無効。」



ヒーロー・メダル (罠カード)
相手がコントロールするカードの効果によってセットされたこのカードが破壊され墓地に送られた時、このカードをデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分のデッキからカードを1枚ドローする。



破壊された2枚の伏せカードは、2枚とも《ヒーロー・メダル》だったのだ。
それによってリスティーは、2枚のカードをドロー。

闇の瘴気が覆っていたこと、そして都が決着を焦っていたことが、手札確認を怠らせた。

「・・・。シムルグでプリズマーを攻撃。《魂吸収》を発動して、ターンエンドだ。」


魂吸収 (永続魔法)
このカードのコントローラーはカードがゲームから除外される度に、1枚につき500ライフポイント回復する。



エンドフェイズに、シムルグの効果で1000ダメージ。
だが、この程度では、とても有利になってはいない。



栗間都:LP8000、手札0
場:バトルフェーダー(守0)、神鳥シムルグ(攻2700)
場:死皇帝の陵墓(フィールド魔法)、魂吸収(永続魔法)

???:LP6000、手札0
場:降雷皇ハモン(攻4000)、幻魔皇ラビエル(攻4000)、幻魔トークン(守1000)
場:




「リスティーのターン、ドロー・・・。フィールド魔法を発動。」


擬似空間 (フィールド魔法)
自分の墓地に存在するフィールド魔法カード1枚をゲームから除外する事で、このターンのエンドフェイズ時までこのカードは除外したフィールド魔法カードと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。



「《失楽園》をコピーし2枚ドロー。《死者蘇生》で、プリズマーを蘇生。効果でウリアを墓地へ送る。能力で蘇生。」


神炎皇ウリア レベル10 炎属性・炎族
攻撃力0 守備力0
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上に表側表示で存在する罠カード3枚を墓地に送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃力は、自分の墓地の永続罠カード1枚につき1000ポイントアップする。
1ターンに1度だけ、相手フィールド上にセットされている魔法・罠カード1枚を破壊する事ができる。
この効果の発動に対して魔法・罠カードを発動する事はできない。



「3体の幻魔を除外して、アーミタイル降臨・・・。」


混沌幻魔アーミタイル レベル12 闇属性・悪魔族・融合
攻撃力0 守備力0 「神炎皇ウリア」+「降雷皇ハモン」+「幻魔皇ラビエル」
自分フィールド上に存在する上記のカードをゲームから除外した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない)。
このカードは戦闘によっては破壊されない。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、このカードの攻撃力は自分ターンのみ10000ポイントアップする。



栗間都:LP8500→10000


「これで終わり。」


トランス・デーモン レベル4 闇属性・悪魔族
攻撃力1500 守備力500
1ターンに1度、手札から悪魔族モンスター1体を捨て、このカードの攻撃力をエンドフェイズ時まで500ポイントアップする事ができる。
自分フィールド上のこのカードが破壊され墓地へ送られた時、ゲームから除外されている自分の闇属性モンスター1体を選択して手札に加える事ができる。



「アーミタイルでシムルグを攻撃。」

「ぐっ・・・!」

《神鳥シムルグ》 (破壊)

栗間都:LP10000→2700



「幻魔トークンでフェーダーを攻撃。」


栗間都:LP2700→3200


「残り2体でダイレクトアタック。」


栗間都:LP3200→1700→0


「せ、先輩っ!?」

「くそっ、ああ・・・・・・やられちまったぜ、風森。これは、駄目なやつかもな・・・何か懐かしい絶望が・・・・・・・」


「消えて。」


栗間都の肉体は、闇に包まれて消えてしまった。
それだけではない。闇坂折春、闇坂紐里、殺霧敷衍の姿も、見当たらない。
しんと静まり返った闇の中で、無々とリスティーは向かい合った。


「リスティーちゃん、どうして君が、こんなことを!」


「ダークネスだから。」


少女の笑顔は儚くて、今にも消えてしまいそうなくらいなのに。

くっきりと闇の気配だけが、ねっとりと絡みつくほどに濃かった。





つづく

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
コング「リスティ、セクスイ」
火剣「この世のものではない色気?」
コング「どんな色気だ」
ゴリーレッド「嫌な予感しかしない」
コング「ムーは敷衍を抱き締めないと、ナイトなら」
火剣「比呂子の顔が浮かんで躊躇してしまう一筋な男」
ゴリーレッド「待っててね、無々くん。次は貴方の番だから・・・怪しい」
コング「こんなセリフを美少女に言われたらムーは理性が揺らぐだろう」
火剣「そっち方面よりも身の危険を感じるんじゃねえか」
コング「魔女の島だからな」
ゴリーレッド「まさか、栗間都が負けた」
火剣「消えて?」
ゴリーレッド「都、折春、紐里、敷衍、みんな消えてしまったというのか?」
火剣「予期せぬ展開」
コング「本命はムーか。リスティに身も心も全て奪われるなら本望ではないか」
ゴリーレッド「そういう考えはおかしい」
火剣「ダークネスだから? どういう意味だ」
コング「タイトルはファントムの花嫁。タイトルからでは次の展開は読めない」
火剣「花嫁とはリスティのことか」
コング「ムーとリスティが強制結婚!」
ゴリーレッド「まさか」
コング「強制という言葉に、S心をくすぐられる賢者は、私だけではあるまい」
ゴリーレッド「賢者ではなく邪見」
火剣獣三郎
2015/09/01 09:50
>火剣さん
闇坂の大将に勝利して、後は帰るだけと思いきや、ここへ来てダークネスな展開へ!
闇より来たる花嫁が、魔女の島を闇に閉ざしていきます!

佐久間「だーくねぇーす・・・だーくねぇーす・・・」
山田「ミスターTかっ!」
神邪「ミセスSですね。」
山田「ツッコミを入れてる場合じゃなかった。たったったっ大変だ。」
八武「変態の私もビックリだよ!」
維澄「リスティーの様子が妙だと思えば、まさかのダークネス。」
八武「ダークネスな女の子、素敵だ。」
神邪「やっぱり女の子は、ダークネスでなくっちゃ♪」
佐久間「どこかで聞いたフレーズだな。」
八武「トラブルだーくねぇーす・・・」
山田「おい。」
八武「無々の周りには美少女いっぱいだっつーの。」
山田「イヴィル・テンタクルかっ!」
維澄「ここから、あの場面へ繋がるのか・・・。」
神邪「幻魔は一寸日から奪ったのですね。」
佐久間「おそらくな。」
山田「こうして見てみると、幻魔を出す為にあるような能力だ。」
佐久間「可愛い幻奏かと思った? 残念、幻魔でした!」
山田「ホントにな・・・。」
神邪「このままダークネスな美少女と強制結婚させられるとなれば、拒む理由が無いですね。」
山田「いやいやいや、みんなを闇から助けないと!」
アッキー
2015/09/01 21:13

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