佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘倶楽部PX   プロローグ その日

<<   作成日時 : 2015/09/24 00:05   >>

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◆ ◆ ◆



ま、言ってしまえば私はデュエリストよ。
頭脳明晰、文武両道、強さと美しさを兼ね備えたパーフェクトヒロイン。
自惚れなんかじゃないわ。ただ客観的事実を素朴に述べただけ。

ごきげんよう、元気にしていたかしら、レディース&ジェントルメン!
わざわざ名乗るまでもなく、私が誰であるかは理解しているわよね?
まさか私にわざわざ名乗らせようなどという、傲岸不遜の無礼者はいないでしょうね。
心優しい私は、悲しいほどの記憶力しか持たないゴキブリの為に、一応名乗っておいてあげるわ。
私は鷹野麗子。鷹のように強く孤高で、名の如く麗しい。

読者の中には、どうして私が再び小説に登場しているのか、疑問に感じている人もいるかもしれないわね。
プロジェクトシリーズは、「プロジェクトLD 〜いつの間にか3年生〜」で完結したはずだと。
それは間違っていない。プロジェクトシリーズは私で始まり、そして私で完結した。
だけど、シリーズが完結したからといって、その後もキャラクターは人生を続けている。
番外プロジェクトに黎川さんが出てきたように、人気の高いキャラは、他の作品へ出てもいいのだ。
これも人気キャラの特権と言えるだろう。もはや私は、世界の鷹野麗子なのだ。

これから紹介するのは、私の華麗にして愉快な冒険譚の、ほんのひとつ。
妖艶にして残虐な竜王の支配する、もうひとつの「決闘都市」・・・デュエル・シティの物語。



◆ ◆ ◆



散らばっていた意識が、陶磁器のような肉体へ戻る。
少女の芸術的な肉体に、高潔な知性が宿り咲く。
整った切れ長の瞼を開き、少女は浅く深く息を吐いて、物憂げな表情でシーツを脱ぐ。
豊かな胸にはデュエルディスクが挟まれており、私もデュエルディスクになりたいものだと思う。
どうして寝るとき、胸にデュエルディスクを挟むのか、疑問に思った方もいるかもしれない。
しかし考えてみれば当然のことなのだ。彼女ほどのデュエリストともなれば、もはやディスクは肉体の一部。
それでは脚で挟めばいいではないかという意見もあるかと思う。私も彼女の脚で挟まれたい。
だが、デュエルディスクの形状を鑑みるに、女性が脚で挟むには、やや不適切であると思われる。
よって、豊かな胸で挟んで就寝するということが、最も合理的な選択なのだ。
さりげない仕草の中にも、女性としてのセクシーさと明晰な知性を備える彼女は、もはや女神なのかもしれない。

いつになく自己紹介が控えめで、驚くほど謙遜に満ち溢れているのは、ひとえに緊張ゆえだ。
彼女とて、緊張することはある。むしろ超一流になればなるほど、不安やプレッシャーは大きい。
しかしストレスが全て悪と考えるのは間違っている。適度な緊張は、十全の実力を発揮させる。

《うずまき》の力によって、殆ど一瞬で服を着た鷹野麗子は、下着を見せることすら許さない。
そう、鉄壁スカートと同じ原理がはたらいている。見せないことで魅せるのだ。

「パラコン、起きてる?」

彼女が部屋から出て、目にしたものは―――



◆ ◆ ◆



うおおおおおおお!! とああああああ!!
叫び声をあげながらキックを放つ、このイケメンでナイスガイな僕は・・・おっと、秘密だ。
プロジェクトシリーズの最終回で、僕の本名が明かされることを期待していた読者(美少女)のみんな、ごめんよ。
僕ほどのデュエリストともなれば、そう簡単に本名を明かすことは出来ないんだ。大人の都合ってやつさ。
おっと、大人の汚さを知ってアダルトな魅力を身につけた僕に、メロメロになるのはまだ早いよガールズ。
これから僕は、この雄大な地下都市を、陥落させようとしているのだ。たったひとりでね。
心配しないでおくれガールズ、男には独りで戦わねばならないときがあるのだよ。行かせてくれ。
デュエルの腕前が超一流で、頭脳明晰の僕は、体力づくりも欠かさない。昨日からランニングを日課にしている。
叫びながらキックを放っているのも、いざというときに備えた多角的戦略行動というものだ。
う〜ん、足が痛くなっ・・・じゃなくて、爽やかな汗を流せたので、今日はこのくらいにしておこう。
出来る男は、いつも余裕を見せるものだ。また僕の虜になってしまう美少女が増えた気がするよ。
おっと、言うまでもない客観的事実を長々と語ってしまった。読者サービスになってしまったな。

「マインドクラッシュの間違いよ。気持ち悪い・・・。誰が独りで戦う男ですって?」

僕の耳に、耳障りな妖精の空耳が聞こえてくる。
鷹野麗子? 誰だい、それは。新キャラかい?
まあ、この声の主が誰だろうと、プロジェクトシリーズの主人公にして、女子からモテモテ、巷では出来る男として恐れられている僕の側では、霞んで見える。仕方ないけど、世界は残酷なんだ。

「しばらく見ない間に妄想が酷くなったわね、パラコンボーイ。妄想パラコンボーイ、略してモボーイ。」

「その名前で僕を呼ぶなああああ!! 略すなああああ!!」

僕は昨日から練習していた水面蹴りを鷹野さんに放つ。
しかし、この女は卑劣にも跳躍し、悪辣なエルボーを僕に食らわせた。
痛ええええええええええええ!!?

「相変わらず、馬鹿のひとつ覚えみたいなパラコンボーイね。馬鹿のパラコンボーイ、略してバボーイ。」

「黙れえええ!! いいか、僕の名前は――」

「私のお兄ちゃんの親友である城之内さんのデッキに《寄生虫“パラ”サイド》を“混”入した“少年”、略して”パラコンボーイ”よ。これは未来永劫、あなたの正式名称にして公式名称。この私が保証するわ!」

「するなああああ!!」

「おだまり!」

鷹野さんは、透き通るような美声・・・違う違う違う、悪魔の如き叫びで僕を射竦めた。
くっ、だが僕も伊達に鷹野さん相手に互角の戦いを繰り広げているわけではない。
残念だったね鷹野さん! もう僕は、そんな程度の、あ痛あああああ!!
このクソアマ、拳骨で僕を殴りやがった!



◆ ◆ ◆



その日、デュエル・シティは、いつもと変わらないように見えた。

いつもと変わらない朝は、いつもと変わらない目覚めを運ぶ。

だが、決闘者よ、ゆめゆめ気を抜くなかれ。

この物語は既に、抗いきれぬ渦の中にある。



―――"決闘倶楽部PX(プロジェクトクロス)”

この物語は、少年と少女と、カードの絆を描いた物語だ。



《うずまき》と

《モリンフェン》が

出会うとき



―――世界は揺れる―――





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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
コング「ま、言ってしまえば僕は変態だ」
ゴリーレッド「開き直りもまた危ない」
火剣「鷹野麗子。パーフェクトヒロインか」
コング「人気キャラの特権? あるな。吉田聡のマンガで、キャラが作品をまたぐ。ある意味、キャラクターではなく、俳優のレベルとして息を吹き込まれている」
火剣「それが遊び心だ。あれ、同じ顔と思ったら名前も同じで本人かってやつ」
ゴリーレッド「見せないところで魅せる」
コング「水着姿や下着姿でもろ美ボディを披露してくれるのも嬉しいが、チアガールが両手を上げた時だけセクシーなおなかがチラリと見えるのも良い」
火剣「へそ出しではなくおなかが少しだけ見えるヤツ」
コング「思わず犯したくなる」
ゴリーレッド「ならないならない」
コング「甲子園は危険がいっぱい」
火剣「パラコンボーイは本名じゃない?」
コング「モボーイ。妄想ボーイ。バボーイはバッドボーイみたいでカッコイイではないか。僕もモボーイでバボーイ」
火剣「バイオレンスボーイ。山田太郎もバボーイ」
ゴリーレッド「うずまきとモリンフェンが出会うとき? モリンフェンというと」
コング「世界を揺らすほどのヒーローになるには、ムーもおっぱいを揺らす実践が必要だ」
ゴリーレッド「脳を揺らしてほしいか?」
コング「待て」
火剣「鷹野麗子に期待。魅せてほしい」
コング「女神の生着替えシーンはスローモーションで」
ゴリーレッド「魅せるとはそういうことではない」
コング「イイ女は裸の一つや二つ披露してこそヒロイン」
ゴリーレッド「ヘロインを口に突っ込もうか」
コング「バボーイか」

火剣獣三郎
2015/09/24 15:54
>火剣さん
スーパーヒロインは何度でも! 鷹野麗子ふたたび!
そんなわけで、「決闘倶楽部」の続編、満を持しての連載開始です!

八武「空白補完効果とチラリズムについて、論文を書いたことがあったねぃ。」
佐久間「何それ読みたい。」
八武「変態専門雑誌ネチャーに掲載した。」
山田「ネイチャーのパクリかよ!」
八武「オマージュだ。オマージュという言葉に」
山田「黙れ。」
維澄「キャラが作品を跨ぐのは、カメオ出演だね。和田慎二が得意にしていた。」
神邪「なるほど、デュエルディスクを脚で挟むのは、はしたないことであると。メモメモ。」
八武「はしたない美少女というフレーズにロマンを」
山田「感じない。」
佐久間「山田太郎は嘘つきだ! 山田太郎はバッドボーイだ!」
山田「ボーイって歳でもねえ。」
佐久間「全国の30代男子にケンカ売ったな?」
山田「それはさておき、モリンフェンか。」
佐久間「話を逸らしたな。」
神邪「この鷹野さんの安心感。」
山田「安心というより安定感かな・・。」
八武「チアガールとテニスウェアは健全エロスの双璧であるという話をしようか。」
佐久間「スパッツは?」
八武「スパッツア〜!」
山田「おい。」
佐久間「死根也の弾切れは信用したら駄目だ。」
八武「エローイ参上。」
山田「惨状。」
アッキー
2015/09/24 21:53
待ってました、遊戯王小説の新シリーズ。あの巨大な小説、決闘都市を別の角度から描く。決闘都市の中には本当に数多のデュエリストが放り込まれていて、主役級の強者達がわんさかいました。当然のことながらマサキさんの視点では語り尽くせなかったり、表現出来なかったドラマもたくさんあったと思われます。
いよいよ始まる決闘倶楽部PX。無々君達の生死を賭けたドラマの幕開けですね。鷹野さんのエロさも然ることながら、パラコンボーイのキャラの濃さが半端ない。原作からは想像も出来ないほどの活躍ぶり。特に鷹野さんと絡んでいる時が最高に輝いている気がします。
グレート・モスのデュエリスト能力レベル1を持っているパラコン。無々君もデュエリストレベル1だったし、やっぱり主人公はパラコンで決まりか。うずまきとモリンフェン。出会ってはいけない二つが出会う時、世界に何がもたらされるのか。それは希望の光か、はたまた…。
千花白龍
2015/09/24 22:08
>千花白龍さん
お待たせしました決闘小説! 決闘倶楽部プロジェクトクロス!
決闘都市に至るまでを描くつもりが、続いてしまいました。
今までにも増してツッコミどころと決闘どころ満載でお送りいたします予定です!
賞金首リストなどでチョコマカ入れてますが、出てきてなかった人々も、それぞれ行動しています。時系列的にもマサキが来る前からスタートしていますが、スペクタクルをお楽しみあれ!
PXというアルファベット2文字で想像ついていたかもしれませんが、決闘都市となれば当然いるのは鷹野さんとパラコンボーイ。美少女の寝乱れ姿と、美少年(自称)のラブコメディ(?)が始まるよ!(多分)
パラコンボーイと風森無々、ともに特定のモンスターに特化したデュエリスト能力の持ち主。無意識的にモデルにしていたとしか思えないですねー。
そんなわけで、《うずまき》と《モリンフェン》が織り成すマリアージュを、お楽しみください!
アッキー
2015/09/24 23:35

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