佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘倶楽部PX   インターローグ スナーク狩り (T)

<<   作成日時 : 2015/10/15 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



あるスナークは羽毛を持っていて噛み付き

あるスナークは頬髭を生やしていて引っ掻く


あるスナークはブージャムであり

これは最も危険な種である


ブージャムに出くわした者は突然静かに消え失せて

二度と現れることはない



◆ ◆ ◆



「地下都市を焼き払うだと!?」

政府の役人は激怒した。
若い男の、逞しい腕が拳を握り、サングラスの少女を睨みつける。

「かぎゃははは、何か文句でもあるのかよ?」

十字架を模したデュエルディスクを背負い、サングラスの少女は童顔を歪ませる。

「今あそこには、推定2万人の人間がいる! 彼らごと焼き殺す気か!」
「かぎゃはは、建前はよせよ。たかが2万人の命、軽く考えてるのは、お前ら政府も同じことだろ。」
「何だと!?」
「この国で毎年どれだけの自殺者が出ているか、知らないのか? 綺麗ぶるなよ、人殺し。かぎゃははは!」
「論理を摩り替えるな! 我々は、ひとりの人間として来ているんだ。人殺しは許さん!」
「かぎゃははははは、人の命を侮辱してる奴の言うことは、いつも同じだ。さぞかし陳腐な魂の持ち主とみる。」
「我々を侮辱する気か!」
「かぎゃははは、会話をする気があるのかよ、お前ら・・・? いいよ、そう言うなら、お前らだけでやればいい。ただし1週間だ。1週間後には、“トリッキー”の極大魔法が詠唱を完了し、地下都市を焼き払う。」
「ふざけるな! あそこには子供だっているんだぞ!」
「かぎゃはは、1週間以内に制圧して、全員を助け出せば問題ないだろ? あたしらのやることを否定するなら、お前らだけでやってみろ。」
「それが“デュエリストタスクフォース”の言うことか!?」
「かぎゃははは、そうだとも。あたしらはデュエリストタスクフォースだ。その地下都市の2万人を含めて、全世界の人間が死ぬのと、地下都市の2万人だけが死ぬのとでは、どっちを選ぶか明白なんだよ。」
「馬鹿馬鹿しい! たかがデュエルで世界が滅びるとでも言うのか!」
「かぎゃははは、お前は何を言ってるんだ? 秘密結社ドーマに、ダークネス事件。これらは政府の知るところでもあるはずだがな・・・。」
「あんなものは、心の弱い人間の集団ヒステリーに過ぎない。」
「かぎゃははは、駄目だ、お前。話にならない。」
「・・・たとえ、その話が本当だとしても、子供たちの命は世界より重い!」
「かぎゃははは、やだやだ、こういう奴。お前は世界が滅びるときになっても、自分は正しい選択をしたと思って、満足しながら死んでいくんだろうな。まったく身勝手な、ナルシストだ。」
「貴様っ・・・!」
「かぎゃははは、そう怒るなよ。怒りたいのは、あたしの方だ。突然やって来て、居丈高に協力を要請して、挙句の果てには、あたしらの作戦を真っ向から否定する。お前、何様だよ。」
「・・・っ、随分と子供っぽいんだな。ムカつくから、ムキになってるわけか。」
「かぎゃははは、それは否定しない。・・・だったら、わかるよな。お前が頭を下げて、相応の例を尽くさない限り、あたしは梃子でも動かない。」
「もういい! 我々だけでやらせてもらう! この件については、後で追求してやるからな!」
「どうぞ。」

政府の役人が去ってから、彼女はサングラスを外し、憐れみを込めて言った。

「生きていれば、な。・・・かぎゃははは!」



- - - - - -



「総員、配置につけ! 目標は“デュエル・シティ”! 標的は、“クリムゾン・ドラグーン”と“人喰い―――


それっきり、静寂が訪れた。



- - - - - -



「あーあ、やっぱり駄目だったか。」

サングラスの少女は、政府の部隊がいたところへ来て、溜息を吐いた。

「デュエルディスクを忘れたら死ぬぞって、忠告し忘れたから来てみれば、やっぱ全滅・・・かぎゃははは!」

そこに人間がいた痕跡は、まるで無い。
魔力が発動した痕跡すら無い。

だが、いるはずの政府の部隊が、消え失せている。
付近を魔術で捜しても、見つからない。

「こんな真似が出来るのは、奴しかいない。S級葬席“人喰いリアリスト”・・・。」

そこへ、スレンダーな体型の、ロングヘアの女が現れた。
サングラスの少女よりも、少し年上に見える。

「メアリー・カーネーション、あるいは“ブージャム”ね。危険だわ〜。」
「かぎゃははは、ルイス・キャロルか? お前が逆さ言葉を使わないのは珍しいな。」
「詠唱だいぶ早く出来るようになったよ〜。フルチャージまで、あと2日。」

間延びした声で、彼女は指を2本立てる。

「ま〜、これで殺せるようなら〜、とっくに殺せているけどね〜。メアリー・カーネーションは、私の知っている限り、13回は死んでいるはず。竜堂眸を殺せる可能性も、3パーセントってところ。」
「かぎゃははは、あのバケモノ相手に3パーセントもあれば御の字だ。2万人を焼き殺すだけの価値はある。」
「そうだよね〜。人を殺すなら、世界を救わないと駄目だよね〜。」
「ああ。人を殺しておきながら、世界は救えませんでしたなんて、そんな結末ごめんだ。人を殺してる自覚も無い奴よりかマシだが、その程度じゃ、とても満足できやしねえ。かぎゃははははは!」





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内 容 ニックネーム/日時
ゴリーレッド「これはちょっと穏やかではない状況だ」
コング「界隈は穏やかを求めていない。刺激を訪ねて三千里だ」
火剣「サングラスの少女?」
コング「かぎゃははは! この笑い方には聞き覚えがない」
ゴリーレッド「人命か。権力を持つ者への風刺を感じる」
コング「焼き払え! 薙ぎ払え!」
ゴリーレッド「やっていいのか?」
コング「待て」
火剣「標的はクリムゾン・ドラグーンと人喰いリアリスト?」
ゴリーレッド「まさか全滅」
コング「美少女の忠告は真摯に聞くものだ。まずはルックスを褒めて大人扱いし、上から目線ではなく低姿勢で指導を仰ぐ」
火剣「なるほど。でも権力者には無理だ。権力者の思考は、自分に対して無礼を働く者を認めない」
ゴリーレッド「人を殺している自覚がないのも権力者の特徴かもしれない」
コング「ブージャムはちょっとな。一瞬で消したら楽しめない」
ゴリーレッド「何をだ?」
コング「何でもない」
火剣「エロと残虐は背中合わせ。有害になるか人々の免疫力を高めるかは、シェフの腕次第」
コング「世界に広げよう、頭を使った賢いエロス」
ゴリーレッド「この物語にエロは関係ない」
コング「わからないではないか。諦めない心、ネバーギブアップ!」
ゴリーレッド「卍固め!」
コング「NO! ギブ、ギブ!」




火剣獣三郎
2015/10/15 11:09
>火剣さん
無々たちが地下都市でてんやわんやしている間に、地上でも色々と不穏な状況になっていました。
この2人は「決闘迷宮」に登場しています。「ようこそクライムローグ」と「ようこそアンサーチェック」にて。

八武「政府の部隊に美女・美少女は?」
佐久間「男ばっかだ。」
八武「じゃあ一瞬で消していいや。」
山田「お前な・・・。」
佐久間「まあ、お楽しみは先へ取っておこう。これからだ。」
八武「ほほう。」
佐久間「よく、子供を守ろう的なことが言われるが、よく内容を聞いていると、子供を無尽蔵に湧き出る資源扱いしているんだな、これが。」
山田「子供たちの命は地球より重いって、一見すると倫理的な発言に聞こえるんだがな。」
佐久間「ところが、その発言だけでわかる。地球の一部の人類、その一部の子供たちを地球より重いとするのは、数学的に言えば『全体と部分の間に全単射が存在する』と似ている・・・つまり、“無限”を内臓した表現なんだ。」
維澄「言い換えれば、子供たちを守れなくても、次の子供たちを守ればいいと考えてるわけだね。」
神邪「犠牲者そっちのけ論理ですか。」
維澄「子供を守ろうという発言は、いったい何から子供を守るのか。どういう意味で守るのか。そこの論じ方では、結論が真逆になってるときすらあるね。」
佐久間「性的な嫌がらせを受けてきた人が、大人になって良質なポルノに触れた場合、それを奪う者に対して極めて大きな憎悪を抱くのは至極当然。」
アッキー
2015/10/15 22:51

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