佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘倶楽部PX   第十三.零零話 滅びの唯一神

<<   作成日時 : 2015/10/30 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



ま、言ってしまえばリスティーはデュエリストなのだ。
でも今の時代、デュエリストというだけで、どれほどの価値があるの?
カードを持てばデュエリスト。対戦すればデュエリスト。・・・ホントに?

今までリスティーは、本当にデュエリストだったかな。
はう・・・多分、それは違うんだ。うまく言えないけど、体と心の何かが否定の悲鳴をあげている。
だからリスティーは、生まれ変わるよ。他の誰かではない、自分として。

この大会でリスティーは、デュエリストになったんだ。



◆ ◆ ◆



「「デュエル!」」


風森無々:LP8000
リスティー:LP8000



思えば、無々くんと1対1でデュエルしたことなかった。
リスティーが来たときはタッグデュエルだったし、それから大会があって、地下都市に連れて行かれて。
地下都市でも、何やかんやでデュエルしなかった。いつでもデュエルできるって、どこかで思っていたのかな。

そんなことないのにね。


「はう、リスティーは《E・HEROプリズマー》を召喚。デッキのアーミタイルを見せて、ハモンを墓地に送るよ!」


E・HEROプリズマー レベル4 光属性・戦士族
攻撃力1700 守備力1100
1ターンに1度、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をデッキから墓地へ送って発動できる。
エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。



「そして、リスティーのデュエリスト能力! 墓地から同名モンスター1体を特殊召喚!」



風森無々:LP8000、手札5
場:
場:

リスティー:LP8000、手札5
場:E・HEROプリズマー(攻1700)、降雷皇ハモン(守4000)
場:




降雷皇ハモン レベル10 光属性・雷族
攻撃力4000 守備力4000
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上に表側表示で存在する永続魔法カード3枚を墓地に送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
このカードが自分フィールド上に表側守備表示で存在する場合、相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。




「ハモン・・・!」

無々くんに動揺が見られる。

そう、無々くんはリスティーのフィールドに《モリンフェン》を守備表示で出して、貫通ダメージを狙ってくる。
だけどハモンを立たせておけば、次のターン、《モリンフェン》の攻撃力は4000を超えることはない。





好きだよ、無々くん。





風森無々:LP8000、手札6
場:モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)
場:モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)

リスティー:LP8000、手札5
場:E・HEROプリズマー(攻1700)、降雷皇ハモン(守4000)
場:




リスティーの声は届かない。
リスティーの恋は実らない。

自分に嘘をつけないけれど、本当のことも言えないよ。はう・・・。


「リスティーのターン、ドロー! プリズマーの効果でウリアを墓地に送って、リスティーの能力で特殊召喚!」


ダークネスは、静かに佇んでいる。
リスティーは気付いてしまったんだ。自分の中にも闇がある。


「フィールド魔法《失楽園》発動! デッキからカードを2枚ドローするよ!」


ずっと楽園にはいられない。
子供は大人になってしまう。

ずっと子供のままでいたい。
だけど、知ってしまったんだ、この甘く切ない感情。恋の果実を。


「はう、《おろかな埋葬》で《幻魔皇ラビエル》を墓地に送り、《ファントム・オブ・カオス》を召喚! ラビエルを除外して、その名をコピーするよ!」


ファントム・オブ・カオス レベル4 闇属性・悪魔族
攻撃力0 守備力0
自分の墓地に存在する効果モンスター1体を選択し、ゲームから除外する事ができる。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、このカードはエンドフェイズ時まで選択したモンスターと同名カードとして扱い、選択したモンスターと同じ攻撃力とモンスター効果を得る。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
このモンスターの戦闘によって発生する相手プレイヤーへの戦闘ダメージは0になる。



ダークネス・ファントムのせいじゃない。
元からリスティーの中に、欲しがり屋さんな気持ちがある。甘く切ない、ドロドロした溶鉱炉。


「3体の幻魔を束ね―――」


はうう、酔っているのかな?
悲しみに、恋に。

酔わずにはいられないよ。





   いでよ アーミタイル





風森無々:LP4000、手札6
場:モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)
場:モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)、モリンフェン(守1300)

リスティー:LP4000、手札3
場:E・HEROプリズマー(攻1700)、混沌幻魔アーミタイル(攻0)
場:うずまき(フィールド魔法)




「フィールド魔法を張り替えた・・・! この戦術はっ、リスティーちゃん・・・!」

「行くよ、無々くん! 《次元融合殺》で出したアーミタイルは、攻撃力が0のまま! 永続魔法《増殖》を発動!」


3体に増えたアーミタイル。

これがアーミタイル最終形態。



「ううん、モリンフェン様の滅びの翼ってところかな。はう・・・・・・出でよ、リスティーの切札、もうひとつの無限大。」


この為の《うずまき》、この為のスーパーエキスパートルール。



「《全土滅殺混沌幻魔神アーミタイル・ヤハウェ》!!!」




全土滅殺混沌幻魔神アーミタイル・ヤハウェ レベル13 神属性・邪神獣族・融合
攻撃力∞ 守備力∞ 〔混沌幻魔アーミタイル+混沌幻魔アーミタイル+混沌幻魔アーミタイル〕
このカードは、自分フィールド上に存在する上記のカードを墓地へ送ったときのみエクストラデッキから特殊召喚できる。(「融合」魔法カードは必要としない。)
このカードを特殊召喚したとき、このカード以外のフィールド上の全てのカードを破壊する。
このカードは他のカードの効果を受け付けず、フィールドから離れない。
自分のエンドフェイズに、相手の魔法・罠ゾーンとモンスターゾーンを1つずつ消滅させる。
相手はドローしたカード1枚につき1000MPを失う。



《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)

《うずまき》 (破壊)
《E・HEROプリズマー》 (破壊)




風森無々:LP8000、手札6
場:
場:

リスティー:LP8000、手札3
場:全土滅殺混沌幻魔神アーミタイル・ヤハウェ(攻∞)
場:




「終わりだよ、無々くん! 今度は、お日様の当たる、この場所で!」


好きだよ、無々くん。
好きだよ、無々くん。

好き・・・。


そして、あのとき、負けて悔しかったよ?

ダークネス・ファントムに憑依されて、安易に強力無比なカードに頼って、自ら逃れられない敗北の、絶対の運命を招いてしまった。
もしも幻魔で戦っていたら、いつか幻魔で戦えたら、そう思っていたよ。

恋心を言わないのは、リスティーがデュエリストだから。
乙女である前に、他の何であるよりも前に、決闘者だから!



「アーミタイル・ヤハウェの攻撃・・・“全土滅殺天声咆”!!」



そのとき、無々くんは笑っていた。

この状況で、まだ笑えるなんて。


「僕はスーパーエキスパートルールの適用を宣言する! 融合に類する特殊召喚モンスターは、そのターン、バトルフェイズを行えない!」

「っ・・・!」

「これは誓約であり、《うずまき》が消滅した今となっても残存していると、“宣言”する!」


そう、《うずまき》を使った時点で、マスタールールに亀裂が生じる。

いったん生じた亀裂は、相手の付け入る隙にもなる・・・!


「アーミタイル・ヤハウェの攻撃は、止まったよ。」

「ふふ、流石は無々くんだよ、はう! だけどリスティーは、まだ手札を残している! 《死者蘇生》で無々くんの墓地から《モリンフェン》様を蘇生し、《二重召喚》で召喚権を得る! 《モリンフェン》様を生贄に―――」



風森無々:LP8000、手札6
場:
場:

リスティー:LP8000、手札0
場:全土滅殺混沌幻魔神アーミタイル・ヤハウェ(攻∞)、軍神ガープ(攻2200)
場:




「あはっはあ! 《軍神ガープ》の召喚だっ!」



軍神ガープ レベル6 闇属性・悪魔族
攻撃力2200 守備力2000
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、フィールド上に存在するモンスターは全て表側攻撃表示となり、表示形式を変更する事ができない。
この時、リバース効果モンスターの効果は発動しない。
また、1ターンに1度、手札の悪魔族モンスターを任意の枚数見せる事で、このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで、見せた枚数×300ポイントアップする。




これでリスティーのターンは終了。

次のターン、無々くんがリスティーのフィールドに《モリンフェン》様を守備表示で展開したとしても、ガープの効果で攻撃表示になる。
そして4ターン目であることから、最大攻撃力は5550・・・ガープは倒されるけど、リスティーは倒れない。
攻撃表示になった《モリンフェン》様を、アーミタイル・ヤハウェで倒して、終わりだ。


詰んでいる。



はず―――・・・



なのに

どうして



あの笑顔は、勝利を諦めた笑顔じゃない。
無々くん、どうして?
この状況から、どうやって?

勝てるの?
リスティーに勝てるの?

何でリスティーは、こんなにワクワクしているの?
勝ちたいって思う以上に、絶対に覆せないと思っていた状況を、覆して魅せることに、ときめいてしまうの?



無々くん、好きだよ。
無々くんのデュエルが、好きだよ。



◆ ◆ ◆



・・・・・・
・・・・・・

あー

・・・・・・
・・・・・・・・・


「あーまくて幸せなこと♪隠し味、何にしよう♪純粋な乙女心、甘い恋も、絡めなくちゃ・・・」

デュエルが終わって、リスティーは独りで歌うのだ。はう。
泣いてなんかいないもん。

・・・・・・
・・・

あー

・・・・・・・・・
・・・・・・

あー

あー

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・
・・・

あー
あー
あー

・・・・・・・・・

・・・負けちゃった、な。

ちきしょー、まさか、あんな手が残されているなんて。はう。
どんな壊れ能力だよ、もう。
あれのどこがレベル1なの? レベル設定おかしいよ!

悔しいから、読者のみんなには、焦らしプレイ、お見舞いしてやる! はう!






   決闘倶楽部PX   第十三.零零話 了

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2015/10/30 00:01

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コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
はうぅぅぅぅぅぅ。この後におよんでまだ何かあるのおおおおおお。

1問目だけでも周到に練りに練られた大どんでん返しだったのに、まさか2問目まであるとはね!
ふつうの問題と比べて、できることが限定されすぎているにも関わらず、いやだからこそ、不可能問題にしか見えなくて恐ろしいです。

考え中……。
豆戦士
2015/10/30 01:27
デュエルモンスターズ(行けるかどうかテスト)
豆戦士
2015/10/30 01:29
行けなかったので書いてしまえ。

例によって「降臨」の表現の曖昧さをついて、

「ガープをリリースしてモリンフェン様を降臨」
あるいは
「ガープのいる位置にモリンフェン様を降臨」(上書きみたいな感じで、この場合ガープが墓地に行くのか消滅するのかエクシーズ素材になるかは謎)

でどうだ!
豆戦士
2015/10/30 01:30
もし↑の上書き説が正しいなら、デュエリスト能力はカード効果に優先するので、
フィールドから離れないヤハウェすらも除去できますね。やばいやばいやばい。
豆戦士
2015/10/30 01:32
>豆戦士さん

回答ありがとうございます!
1問目の「相手フィールドに降臨!」が自信作だったので、そこで終わらせる予定だったのが、むむたんが更なる可能性を追求してきたので、執筆の最後の一押しとなりました。
これまで敗北しまくっていた鬱憤を晴らすが如く、むむたん快進撃が止まらない! 書いていて楽しいところでした。

無々「僕の能力には・・・まだ“先”があった―――」

そして流石はジェリー先生だよ!
1ターンの制限時間内に解いてしまうあたり・・・!
どちらが想定解かは、第十四話「神は静かに舞い降りる」にて!

この使い方をすれば、ダークネス・ファントムを早々と倒すことも可能になったわけで、成長が窺えます。
いやあ・・・成長したなあ、むむたん・・・。作者の予想を超えて成長してくれました。
アッキー
2015/10/30 10:10
コング「リスティーをはうはう言わせてこそ男だ」
火剣「始めから言っている気がするが」
ゴリーレッド「リスティーの恋は実らない?」
火剣「モテるな、比呂子に燈炉子にリスティー」
コング「貫通ダメージ?」
ゴリーレッド「シャラップ」
コング「亀裂って漢字はよく見ると危ない漢字だな。亀が裂」
ゴリーレッド「メキシカンストレッチ!」
コング「NO!」
火剣「自分の中にも闇がある。誰の中にも闇はあるさ」
コング「僕にはない。太陽のように明るい心」
火剣「俺は子どもより大人のほうがいいな。悪い思い出のほうが多い」
コング「初めての恋も果実やときめきかもしれんが、もう一歩進んで、初めて体感する肉体的快感て『え、何これ? 何なの?』という、戸惑いと混乱の果ての酔い」
ゴリーレッド「その話長くかかりそうか」
火剣「乙女である前に決闘者か」
コング「決戦は金曜日」
ゴリーレッド「無々は笑顔」
火剣「負けるのにワクワク。負けるのにときめく。あれほど勝ちたかったのに、決闘者である前に乙女?」
ゴリーレッド「決闘者としてのワクワク?」
コング「エクスタシー素晴らしい」
火剣「失楽園か」
コング「融合とはいわゆる合体か」
ゴリーレッド「洗顔を手伝おう」
コング「やめろ」
火剣「この勝負で恋もリスティーが一歩リードしたように見えるのだが」
火剣獣三郎
2015/10/30 16:41
>火剣さん
モテますねぇ、人間引力・ムー君。乙女である前に決闘者なリスティーも、乙女でないわけではなく・・・。
リスティーは、諦めるのはまだ早い?

佐久間「無々とは、長いこと決闘空間で過ごしてきた仲でもある。」
山田「言われてみれば。」
八武「比呂子と燈炉子。既に複数の女性を愛しているのだから、そこへリスティーを加えても問題あるまい。」
維澄「しかし無々は、それを自分に許さないだろうね。」
八武「私が揺する・・・じゃない、許す!」
山田「何を言いかけた?」
神邪「母さんも老若男女問わず人を惹きつけていました。無々くんに母さんの姿が重なります。」
維澄「リスティーも竜堂眸の分身だけど、それにしては、はうはう可愛い系だね。」
佐久間「しかし心に闇がある。悩み苦しむだけでは、闇の十分条件ではない。」
維澄「それはわかる気がする。」
八武「ヒロコ不在の今、距離を縮めるチャンス。」
佐久間「いや、むしろ距離が近すぎるというかな・・・。」
神邪「兄妹みたいなものですか。」
山田「うーむ。」
八武「構わん、私が許す。」
山田「何様だ。」
アッキー
2015/10/30 22:49
無々君とリスティーさんの激闘のデュエル。とにかく攻めるリスティーさんに対して、ひらりひらりと紙一重で交わすような戦いっぷりの無々君。うずまきによるルール改変の隙を突くとか、凄いなあ…。しかし、リスティーさんの切なくも愛おしい心の中の独白にデッキが呼応しているかのよう。そして登場する全土滅殺混沌幻魔神アーミタイル・ヤハウェ(攻∞)、ふざけやがって(褒めてる)。
この状況から勝てる気が全然しないのに、無々君の余裕っぷりが闇遊戯を髣髴とさせる。これはリスティーさん、敗北フラグか…!?ああ、ここでリスティーさん退場か…。しかし、無々君はどんな手を使ったのか。また一つ、発想を進化させて、デュエリスト能力の新たな使い道を発見したかの?
千花白龍
2016/01/04 22:23
>千花白龍さん
リスティーは今までで一番ヒロインしているかもしれませんね。ダークネス・ファントムは倒されましたが、リスティーは弱体化したわけではなく、幻魔デッキを引っさげてモリンフェン大会に挑んできました。そしてファントムに代わる新たな切札、アーミタイル・ヤハウェ。「決闘都市」でシルベスターが用いていたものですが、リスティーに呼応して、こちらでも出現してきました。
ガープの効果で強制的に攻撃表示になってしまうので、ファントムを倒した方法では勝てない状況。リスティーにとってはファントム戦のリベンジでもありましたが、それを更に超えてくる無々! 彼の進化は止まるところを知りません。遊戯と闇遊戯が同居するが如く、揺るぎない強さを見せつけます。
アッキー
2016/01/05 02:20

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