佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十五話 約束のクリスマス 34

<<   作成日時 : 2015/12/21 00:00   >>

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「九古さん、誕生日おめでとうございます。」
準備を整えて、鈍郎のもとを訪れたのは、半年後のことだった。
まさか迷彩服でプロポーズするわけにもいかない。このときの彼女は、清楚な白のワンピースに、吉岡一曹に結ってもらったポニーテールで決めていた。
後から考えると、鈍郎の性格なら迷彩服でプロポーズしても喜んだ気がするが、ワンピースも嫌いじゃないはずだ。
「どうしてここに?」
「あなたと結婚する為に。」
ストレートに告白したら、鈍郎は真顔で固まった。
しまった、またやってしまったか。色々と考えてきたセリフがあったのに、反射的に答えたことで頭から吹っ飛んだ。
ふとんが吹っ飛んだ。
ギャグ言ってる場合じゃない。セリフ、セリフ、思い出さないと!
しかし真っ白になった頭は戻らない。
「はい。」
その言葉を聞くまでは。
(?)(“はい”って言った?)(うそ)(信じられない)(嬉しい)
予定とはだいぶ違ったが、プロポーズは成功した。
気が付けば、催眠術にかかったように婚姻届を出していた。
(何これ)(幸せな夢?)
そう思っていると、鈍郎も頬をつねっていた。同じことを考えてくれているのかと思うと、嬉しくて仕方ない。
「ひとつ、訊いてもいいかな。」
鈍郎が質問してきた。
「どうして私と結婚しようと?」
あなたが好きだからよ!
「無駄が嫌いなので。」
私は何を言ってるんだ。
九古さんも呆れてるじゃないか。
「結婚はゴールではなくスタートです。スタート地点に行くまでに労力を費やしたくありません。」
焦った頭からは、どこかで聞いたような言説が出てきた。
それは本心と違ってないが、よりによって今!?
「なるほど。合理的だ。」
あ、同意してくれた。九古さんマジいい人。
「じゃあ、結婚しよう。」
「はい。」
茶倉は満面の笑顔と熱っぽい声で同意した・・・つもりだったが、実際には無表情と冷淡な声だった。
誰が言ったか、「ツンデレは心の病」と。
後に、その言説を聞いたとき、茶倉はグゥの音も出なかった。




つづく

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内 容 ニックネーム/日時
コング「白のワンピースにポニーテール? これはもう『私を犯してください』と取られるな」
ゴリーレッド「では何を着ていけばいい」
コング「白のビキニ」
ゴリーレッド「黙れ」
火剣「迷彩服でも感動されたと思う」
ゴリーレッド「成功して良かった」
コング「性交したのか?」
ゴリーレッド「延髄斬り!」
コング「NO!」
火剣「あなたと結婚するために、のあとに、あなたのことが好きだからよ! で決めたら完全KOだ」
ゴリーレッド「でも、どっちみち上手く行って良かった」
コング「鈍郎は催眠術を使ったのか?」
ゴリーレッド「シャラップ」
コング「ふとんが吹っ飛んだ」
火剣「冷静沈着に見えて、実は茶倉みたいな内面はかわいい乙女がいるかもしれねえ」
コング「メモメモ左門メモ」
ゴリーレッド「すぐに合理的と返すあたり、さすがだ。これが本当の紳士」
コング「北海道はデッカイドー」
火剣「犬も歩けば棒も歩く」
コング「傷心瑠璃子は僕のもの」
ゴリーレッド「アホか」
火剣「結婚はスタートか」
ゴリーレッド「正しい」
コング「さあ、初夜権を奪いに八武王様登場」
火剣「とにかく本心と違う言葉が口から出ることがある。これは知っておいて損はない」
ゴリーレッド「態度もそう」
コング「つれない態度の時は好き過ぎて上がってるんだ」
ゴリーレッド「コングは前向きにならなくてもいい」
火剣獣三郎
2015/12/21 16:43
>火剣さん
服装はどちらでも正解でしたが、内心を洗いざらい出していれば、もっと良かったですね。
表面的には淡々と結婚しましたが、あっさりしているようで実は強い感情が隠されていました。

八武「白ビキニでも正解だったねぃ。」
山田「それは流石に不正解だと思うぞ。」
八武「いやいや、白ビキニは着てる方も冷静ではいられない。内心を赤裸々に晒け出すことに性交したはずだ。」
山田「おい、漢字。」
佐久間「茶倉に学ぼう、クールな女。」
維澄「佐久間のクールさに惹かれました。」
佐久間「本命が寄ってこないのは何故?」
神邪「一緒に暮らしてるじゃないですか。寄ってますよ。」
佐久間「なるほど、プラス思考は大事だ。」
神邪「体が結ばれてなくても、共に居ることの幸せって大切だと思うんです。」
八武「それぞれのペースで焦ることはない。」
維澄「今日の師弟は真っ当だ。」
佐久間「だが内面は濁っている。茶倉の初夜を奪おうと虎視眈々。」
山田「本心と違う言葉か。」
八武「それが魅力になることもあれば、誤解を招くこともある。そこが人間の面白いところ。」
神邪「重要なことは、茶倉さんは態度が悪いわけではないということですね。」
山田「なるほど。態度が悪いのは中身も悪いが、鈍郎は茶倉を知的でクールだと評価している。これは悪くない。」
佐久間「私も知的でクールな女を目指そうかな。」
山田「それが昔の佐久間。」
佐久間「うん・・・?」
アッキー
2015/12/21 22:34

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