佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十五話 約束のクリスマス 36

<<   作成日時 : 2015/12/24 00:00   >>

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素朴な疑問だが、“人を愛する”とは、どういうことだろうか?
何を以って愛とするのか。示すのか。証明するのか。
ロマンチックな言葉か。豊かな暮らしか。気持ちいいセックスか。指輪や宝石か。相手の幸せを考えて身を引くことか。共に死を選ぶ、または殺すか殺されることか。浮気を許すことか。趣味嗜好を尊重することか。命を懸けてでも守ることか。ひたむきに尽くし続けることか。会話を絶やさないことか。心で想い続けることか。相手の望みを叶えることか。いざというときに味方することか。
おそらく、どれも正しい。どれも間違っていない。愛の形に決まりは無い。
具体的な状況によって、正しいかどうかなど、如何ようにも変化しうる。
また、正しいかどうかで論ずるべきではないとも言えるだろう。証明するようなものでないとも。
それを前提として、筆者の意見を述べさせてもらえば、「パートナーの負担となる人間関係をシャットアウトすること」だと思っている。
浮気が良くないのも、パートナーの負担になるからだ。それだけが理由ではないが、それだけで十分だろう。
パートナーの負担にならなければ浮気してもいいという意味ではない。パートナーの負担になるような人間関係を維持することは、浮気に等しい悪であるという意味である。
かつての鈍郎の仲間、左翼には、女に杓をさせたり、お茶酌みをさせたりするのが、当たり前だと思っているような男性も複数いた。そうした連中が「奥さん、お酒」などと笑顔で言うことが、どれだけ茶倉にとって、精神的負担となるか。
それが平気な女性もいるが、茶倉は平気ではない。胃を痛めるほどに苦痛だ。
当たり前のように女を召使いとして見るバカ男は、死ね! 死ね!
それは鈍郎も同じ意見だった。何なら、「奥さん」という呼称も気に食わない。夫を「主人」と呼ぶのも気に入らない。
男が主で、女は家の奥にいる、そうした考え方に基づく呼び名は、自分たちには相応しくない。
他人同士のことまで口出ししないが、累が自分たちに及ぶなら別だ。
だいたい、人の妻に対して何だその馴れ馴れしい態度は?
(考えるだけでムカムカする)(死ね)
考えるだけで腹立たしいので、口には出さない。
それは茶倉も同じだった。
(鈍郎が、あの脳筋バカどもから「ひ弱な奴」とか言われると思うと、ヘドが出るわ! くたばれゴミカス!)
茶倉も鈍郎も、考えていることは似通っているのに、それを言葉にしないから、相手が何を考えているのかわからない。
「あなた、今日はシチューにするわ。」
「了解。私は洗濯物やっておく。」
どれだけ激しいことを考えていようとも、交わされるのは淡々とした事務的なセリフばかり。
互いに相手のことを、クールでミステリアスな人物だと思っていた。
(茶倉はカッコイイなあ。)
(鈍郎はいつも余裕だわ。)

そのまま数年が過ぎた。



つづく

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内 容 ニックネーム/日時
火剣「人を愛するとは?」
コング「答えは『気持ちいいセックス』だ。愛撫のことを文学的表現で『鈍郎は茶倉をとことん愛した』と言うではないか」
ゴリーレッド「それだけではない」
火剣「命を懸けて守ることか」
コング「体を賭けてルールを守る」
ゴリーレッド「正しいか否かだけでは語れない」
火剣「スーパーマンは愛するヒロインのために地球の運行を止めた」
コング「それこそ愛の表現か」
ゴリーレッド「実際には不可能でも情熱を端的に表すとそういうことか」
火剣「恋人の命は地球よりも重い。それが普通だ」
コング「お茶か。茶倉だからって『奥さん、お茶』はダメだろう」
ゴリーレッド「女性社員が酒を注ぐのが当たり前。正直平成の世でも普通にある忘年会のよくある場面だ。まことに残念だ」
火剣「株式会社シーラカンスか」
コング「女子社員を女体盛りにするのはアリだが」
ゴリーレッド「お酌の次元ではないな」
火剣「主人も無意識に男のほうが上ということになるか」
コング「勉強になる。言葉は大事だ。今まで気づかずに使っていても、たった一人でもそういう意見の女性がいたら気をつける柔軟性が大事」
ゴリーレッド「365日に1回はいいことを言う」
火剣「でも数年も鈍郎と茶倉は本音を知らないで過ごしたのか」
コング「黙っているのも良し悪しか。夫婦なら多少のグチも」
ゴリーレッド「二人はグチを言いそうもない」
火剣「主人と奥さんか。個人差がありそうだな」
コング「奥さ〜ん! ハイご主人様」
ゴリーレッド「正月を病院で過ごしたいか?」
コング「待ちたまえ」

火剣獣三郎
2015/12/24 00:59
>火剣さん
人それぞれの愛の形。思いつくままに様々な意見を挙げてみましたが、それぞれ突き詰めていくと更に違った面が見えてきて面白いです。
両想いでありながら、それを知らない茶倉と鈍郎ですが、これも幸せの形。ラブコメの始まりです。

山田「ラブコメが始まる雰囲気ではないが。」
八武「何を言う山田くん。この甘酸っぱい雰囲気が見えないのかね?」
佐久間「私と山田の性活も、立派なラブコメだ。」
山田「おい待て。漢字も違う。」
神邪「ツッコミ役は山田さんですね。」
佐久間「男だからな。『山田は激しく私を愛した』。」
山田「捏造はなはだしい!」
佐久間「間違っていない。山田の愛は暴力に込められているからな。」
山田「込めてない。」
維澄「女性を下に見ている風潮は、常識の一部になっているところが厄介だ。ごく普通に、悪気なく女を見下す連中が多いから、ストレスが酷い。」
八武「私も気をつけなくては。」
維澄「言葉狩りになってはいけないけどね。」
神邪「SMプレイの“ご主人様”も、また違う意味ですし。」
佐久間「関係と状況によるな。私と山田も家ではダーリン、ハニーと呼び合っているが、外では普通だ。」
山田「だから捏造をやめろ!」
神邪「両片想いって素敵だと思うんですよ。」
維澄「そうかもしれない。」
八武「もどかしいが、甘酸っぱい。自分なら悶々とするが、見てる分には最高だ。」
佐久間「ちなみに死根也の理想は?」
八武「亭主関白と奴隷妻。」
山田「お前な・・・。」
八武「愛の形は人それぞれだよ!」
アッキー
2015/12/24 22:49

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