佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十五話 約束のクリスマス 52

<<   作成日時 : 2016/01/09 00:00   >>

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頭の中に糞がこびりついたような気持ちだった。
全身の穴という穴から汚物が噴き出すような、嫌な感覚。
「・・・どうやら、招かれざる客が来たようね。」
体は手先まで熱が通り、臓腑は煮えたぎるようにグラグラ熱く、鈍く痛い。なのに頭は冷たく冴えている。
茶倉はショットガンを手に取った。
「たとえどんなエスパーだろうと、所詮は人間。こいつで頭を吹っ飛ばせば必ず死ぬ。」
(本当に?)
言葉と同時に、それを疑問視する思考が浮かんできた。
口にするまでもないはずのことを口にしたのは、そうではないと知っていたからではないのか?
(・・・・・・)
外に出た茶倉と鈍郎の前に、“E”の文字が入った帽子の、可愛らしい少女が現れた。
そのとき茶倉は、過去の忌まわしい記憶を鮮明に思い出した。
(イヴィル)(イヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィル)
脳内を文字が埋め尽くす。
あのときの“何か”と同じ。
(イヴィル)(悪魔)
気が付けば、悪魔に魅入られたようにライフルを構え、撃っていた。
その弾丸が少女の頭を一部吹き飛ばしたが、しかし彼女は平然としていた。
「ひどいなあ。」
帽子が吹き飛び、可愛らしい顔の半分が砕け、体内組織が生々しく露出していた。
人間は一皮向けばグロテスクに満ちている。
「馬鹿な。頭を吹っ飛ばされたら生きていけないことくらい、子供でも知ってる! 何なん・・・だ・・・・お前・・・は・・・・?」
(イヴィル)(イヴィル)(イヴィル)(イヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィルイヴィル)
少女の頭部は、ビデオの逆再生をするように元に戻った。帽子まで。
「悪魔・・・!」
「ひどいなあ、悪魔はないっしょ。」
「・・・・・・・・。」
(イヴィル)(イヴィル)(イヴィル)

少女は笑顔のまま語り続ける。
「世の中には困ってる人が、たくさんいる。でも、私1人じゃ助けることの出来る人数に限りがある。だから九古くんの力が必要なんだよー。」
「そう言われても、私は普通の人間だし、生活もあるし・・・。」
「大丈夫。こっちへ来れば、君たち2人の生活は保障するよ。」
生活を保障?
どのツラ下げて言ってるのか。
保障が欲しいときには知らん顔で、努力を重ねて“自分たちの生活”を手に入れたら、それを捨てろと言うのか。
「生憎だけど、他人に生活の全てを依存する気は無いわ。」
(やっぱり)(こいつは)(イヴィル)(悪魔)
憎悪が弾丸に込められて発射される。
「私としたことが惑わされてしまったわ。不死身のエスパーなど存在しない。どんなに変質的なエスパーだろうとエネルギー保存法則の名のもとにある。すなわち、こうして力場幻影を破壊し続ければ、いずれは消滅する・・・。」
「ぐむう・・・そりゃあそうだけど・・・・。」
「こちらの武器がショットガンだけだと思うか?」
憎悪は止まらない。
これが憎悪なのかもわからない。
わからない。
感情は混沌だ。眩暈がする。
床の引き出しからマシンガンを取り出して、茶倉は目を細めた。
「の・の・の・の〜。」
「テレポートか!」

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

マシンガンが乱射された。





つづく

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2016/01/10 00:11

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内 容 ニックネーム/日時
コング「♪シオリン、シオリン、シオシオリン! オシリでシオフクシオリンリン!」
ゴリーレッド「延髄斬り!」
コング「NO!」
ゴリーレッド「卍固め!」
コング「待てえええ!」
ゴリーレッド「界隈だからセクハラが許されると思ったらお間違いだ」
火剣「招かざる客。やはりサトリンではなくイヴィルなのか」
ゴリーレッド「ショットガンが効かない」
火剣「エスパーは人間だが普通の人間ではない。イヴィルはまさに不死身」
ゴリーレッド「恐怖のEの帽子か」
火剣「茶倉の記憶に鮮明に残っている悪魔・仇」
ゴリーレッド「マシンガンは効くか」
火剣「M16か」
コング「女ランボー?」
ゴリーレッド「イヴィルはどうするつもりだ?」
コング「ふひひひ。もちろん言うことを聞かせる。茶倉のような強気で誇り高きヒロインが屈服するシーンは近いか?」
ゴリーレッド「アックスボンバー!」
コング「があああ!」
火剣「イヴィルは強い。サトリンは出てくるか」
コング「暴力が栄える時代が終わるのは遠い」
ゴリーレッド「イヴィルのことか?」
火剣獣三郎
2016/01/09 15:09
>火剣さん
サトリンのはずですが、どことなくイヴィルっぽさも感じているのは茶倉だけではないようですね。第四話といい、たまに違和感ある行動を取るサトリンです。

山田「第七話を読んだ限りではサトリンと信じて疑わなかったが、まさかサトリンのフリをしているイヴィルなのか?」
佐久間「さあて、どうだろうね。」
神邪「Eの文字が歪んでないということは、サトリンのはずですが・・・それも偽装しているのでしょうか。」
八武「しおりんは、お尻が弱いのかね?」
維澄「ノーコメント。」
山田「セクハラする悪い医者には、手刀によるギロチン処刑を。」
八武「待ちたまえ! 町珠江!」
佐久間「誰だよ。」
八武「それはさておき、美人がマシンガン撃ちまくるのって、こう、萌えるよね!」
山田「それは同意するが。」
維澄「わかる。」
神邪「みんなの心が、今ひとつに・・」
佐久間「私は別に萌えてない。」
山田「素直になれよ。」
維澄「いつもと立場が逆に?」
八武「この後、茶倉は動けなくされちゃうんだよねぃ?」
佐久間「サトリンだけでなく、イヴィルも同じことが出来る。」
山田「やはりイヴィル疑惑が・・。」
アッキー
2016/01/09 20:59

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