佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十六話あとがき

<<   作成日時 : 2016/04/02 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



アルファ碁が韓国のイ・セドルに勝利したニュースは、私としても衝撃的なことでした。
ついにコンピューターが“囲碁で”人間に勝てる時代が来たかと、驚愕しています。

かつて韓国・中国の棋士が、日本の棋士が打たないような手を研究して、国際棋戦を進化させていきました。
それが日本ともフィードバックして、「囲碁界の羽生」と呼ばれる井山裕太が台頭。囲碁は進化しました。

アルファ碁は、これまで人間が打たないような手を研究し、またまた囲碁の歴史を進めてしまいました(嬉
4戦目でイ・セドルがリベンジを果たしたなど、これから人間の棋士も人工知能からフィードバックし、ますます強くなっていくことが期待されます。秀策、中韓に次ぐ、第三の進化と言えると思っています。


しかし一方で、人工知能の躍進に対して、戦慄する気持ちが湧いたことは、正直に告白しておきます。
現時点では国定忠治の逸話を思わせなくもないAT碁ですが、これから更に進化が進み、より多くの分野でコンピューターが優位に立てば、人間の価値というものは一体どうなっていくのかと思わずにはいられません。

もちろん、旧オーパの愚行を繰り返すわけにはいかないのですが、しかし彼らが“マザー”を宇宙へ棄てた気持ちも少しは、わからなくはないのです。支配されることよりも、価値が揺らぐ恐怖ではないでしょうか。

「ラブ・シンクロイド」の作者・柴田昌弘も、この感覚を多分に持っているように思えます。
最も顕著に出ているのは「修理屋」でしょうか。(アトラスと並んで印象深い短編です)
それでいて「フェザータッチ・オペレーション」のような両面的な作品も描いています。このバランスが好き。


連載(空想)と、世の中(現実)が、オーバーラップする感覚は、作家ならではの報酬だと思っています。
プラスのニュースにシンクロしてテンションが高まり、マイナス面に対して心が潰れるのを防ぐ。

そんな感じで「サトリン」第十六話、思いがけない余禄をいただきました。
・・・とまあ、作者だけ嬉しくても読者は困惑すると思うので、まとめた内容を以下に解説します。
今回、1回の分量が通常の倍くらいある(実質的に第十五話の半分近くの文章量)ので、読破に苦労したと思われます。ここまで読んでくださって、ありがとうございます。



◎「ラブ・シンクロイド」と「紅い牙」

古代超人類とは、改造されたオーパ人である―――この設定には、驚いた読者も多いかと思われます。
あくまで私の“推測”なので、公式設定というわけではありません。しかし、古代超人類が地球発生ではないことや、超次元鏡など次元と時間の示唆、ルマの超能力が科学的に付与されたものであることなど、根拠は多数。

・・・まあ、柴田昌弘の代表作(と個人的に思っている)2つが、実は繋がっていたというのがオイシイという動機あってのことなのですが。
作品を貶めない限りでの推測は、ファンとして許されると思っています。



◎「超少女明日香」と「少女鮫」

作品を繋げるというのは和田慎二の得意技です。エスパー奇譚で様々な作品を繋げているのは、「獏」にインスパイアされた部分が大きいのですが、なればこそコラボする意義を出したいと考えました。

「超少女明日香」において登場した、“不純な血”という概念。「少女鮫」に出てきた。“絶滅遺伝子”。
もしかしてこれらは同じものではないかと考え、そして「ラブ・シンクロイド」の“大異変”とも似ていると思ったあたりから、このコラボは始まっていました。(浄化の結末は、諸星大二郎「マッドメン」を参考にしています)

・・・まあ、「少女鮫」の打ち切りが不満なことが、最大の動機なのですが。
あの程度の怪我でシドー隊長が死ぬとは思えないし、実際「ブレイズ」の時系列は「少女鮫」より後っぽい。



◎「海の闇、月の影」

パラレル展開には驚いた読者も多いのではないでしょうか。
普通に考えれば、流風が偽名を使ってる―――正直その案で行こうかと思ったこともありました。
しかし原作者・篠原千絵が「流水と流風の立場が逆のパラレル」を考えていたという話を聞いて、そっちに変更。

原作では流水が狂って、流風がヒロインしてますが、立場が逆なら流水は自分で言った通り“カマトトぶった”と思いますが・・・若干ツンが多めなのかな? 流風は無邪気な狂気だそうで。

・・・お気付きかとは思いますが、「“電脳計画”がルナ=ウイルス事件を元にしている」という千里のセリフは、そのまま私が「海の闇、月の影」を元ネタにしていることをスライドさせています。
“いりる”に“入流”の漢字を当てている理由も、おわかりでしょうか。



◎アルカディア史と電脳計画

あまり関係ないことも多いので、かなり端折りました。
この説明は読者に対するものというよりは、鈍郎たちの立場に配慮したものです。読者にとってはアルカディアは慣れ親しんだ組織だと思いますが、「サトリン」においては謎の組織。

話を聞くのは、権利であって義務ではありません。
しかし千里には、つまびらかにする義務がある・・・というわけで、作者が楽しい歴史の勉強でした。

“電脳計画”は、第三部で詳細を追っていく予定ですが、概要は理解できたでしょうか?
フェイズT:高性能ATを作って、アルカディア市民の健康管理
フェイズU:サトリン陣営とイヴィル陣営それぞれが能力を練習(←今ここ)
フェイズV:勝った側が全人類に超能力を課して新しい時代へ



◎血縁関係

ややこしい血縁関係とか、それにまつわる因縁に定評のあるアッキーです。
・七美と鈍郎が腹違いの姉弟(どちらも貞主の子供)
・鈍郎と茶倉が戸籍では兄妹(貞主が関係を持った志織の、戸籍上の娘は茶倉)
・真由と茶倉は血縁での母娘(赤ん坊の取り違えが起きており、この2人の容姿は酷似)
・茶倉と瑠璃子は腹違いの姉妹(どちらも育生の子供)
・茶倉と蒼斗は種違いの姉弟(どちらも真由の子供)

いやー、乱れてますね。ふしだらですね。しかし私の平常運転です。
これらは「サトリン」本編の他に、「ムーン・シューター」で張っていた伏線も回収しています。



◎人間関係

舜平の母親を殺害した犯人は、意外な人物だったかと思われます。
第九話で登場して以来、あまり存在感を出していなかった彼ですが、だからといって何も無いわけありません。
メインキャラには必ず何らかの重要な役割が存在しています。

様々な人間関係が明かされていますが、氷解した疑問も多いのではないでしょうか。
読むのが面倒だという人は、これまた説明は義務でも聞くのは権利ということで・・・。

ゲストは登場するだけで存在感が大きいので、なるべく出番を控える予定ですが、それでも強いなァ。
「魔人」のハカセとか、今回の出番は1回にまとめる予定だったのですが、テンションの赴くままに延長。
あれでも冷静なのですが。(比較的)



◎三日月千里

全ての事情を知っているので、説明役として抜擢しました。
この人が登場したら第二部は終わると思っていましたが、実際そうなった。これから第三部へ向かいます。

「千里」第一部の読者にとっては、衝撃的なことが多かったと思います。
千里、光子、同人、銀一の子供時代から、およそ半世紀。それぞれの子供が大人になっているような時代。
今の世代から千里たちを見るという形で、世代交代を意識して書きました。

「千里」第二部では青年だったレックスも、今や50代。
登場時は千里と衝突していましたが、そのことを今では反省しています。これが書きたかったんだ・・・。
良きパートナーでありながら、飼い馴らされてはいない関係。萌える。

佐久間 「私と山田の関係だな。」

山田 「夫婦でない部分とかな。」

佐久間 「何でそこを強調すんだよ。ざけんなよツンデレ。」

山田 「俺はツンデレではない。」



これで第二部の本編は終わりですが、この後に永須と蒼志の番外編が用意されています。
今まで出番が少なかったのは、番外編を予定していたからなのです。

しかし、この2人ばかり目立つのもアレなので、
「レベルE」野球部員紹介パロディでもやってみるか・・・。(お茶を濁すとも言う)



全世界注目の都市伝説、「困ってる人の味方」は伊達じゃない! 助けた人は星の数、我らがサトリン!

「決戦までに300人♪」


優しい先生に戻ってとの声も多いが、女関係は真面目、インビンス九古鈍郎!

「つーか、バイですから」


可愛らしい外見ながら本質はヤンデレ、トランジスタグラマーの十島瑠璃子!

「公的に結ばれようとは思わないよ」


戦闘における活躍ほとんどゼロ! しかし人助けでの活躍そこそこ、オネスト八谷和真!

「座右の銘、人間正直が一番」


チーム最年長にもかかわらず、その若々しさは何なんだ、ファイバー六道櫃!

「はっ、光栄だね」


扱いの難しい能力を脅威の練習量でカバー! 努力の天才、アインストール七村七美!

「わたし努力型なのかしら?」


納得いかなきゃ誰だろうと余裕でぶっとばす! 電脳戦士の切り込み隊長、ジャスミン四方髪凜!

「やっぱ私、チンピラ扱いか」


老け専の隠れファン急増中!? 「後輩の目が怖い」と訴える、老獪な頭脳で逃げ切れ三角龍馬!

「いや勘弁してくれよ・・・」




ついでに邪戦士側も・・・。

<レベルε>


全世界注目の電脳悪魔、「狂ってる人の味方」を掲げ、増やした手下は星の数、イヴィルサトリン!

「決戦までに300人♪」


優しいお母さんに戻ってとの声は出るのか? 男関係は真面目、イヴィルマリオネイター!

「つーか、優しいですから」


清楚な外見に似合わず、毒舌ビッチな小悪魔、邪戦士の隠し玉イヴィルアイシー!

「本番まではやらないよキャハハ!」


決定的な活躍ほとんどゼロ! しかし能力はそこそこ凶悪、イヴィルポイズン!

「ぽぉいずん・・・」


邪戦士最年少にもかかわらず、その態度のデカさは何なんだ、イヴィルパニック!

「私、天才型だし」


出力の少なさを努力でカバー! 尊敬するは赤いキャラバン、イヴィルポリス!

「はい、光栄です」


納得いかなきゃイヴィルだろうと余裕でぶっとばす! 邪戦士の特攻隊長、イヴィルバトラー!

「やっぱり私、チンピラ扱いですか・・・?」


デコッパ君の後釜として躍進中? 「ハカセの目が恐い」と訴える、お尻を守れイヴィルヴァイラス!

「え、ハカセってゲイなんですか!?」


そして邪戦士メンバーの中で抱かれたくない男ランキング同率1位、多分今後もぶっちぎり!
イヴィルアタッカーと、イヴィルテンタクル!

「・・・・・・」
「余計なお世話だっつーの!」


そしてそんな2人の能力を何故か備えているイヴィルアイシー。
だから世界中の誰に嫌われたって構わないでしょキャハハハハ!

一同 「「「ナレーションお前かよ!?」」」


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
火剣「将棋だけじゃなく囲碁もか。これを画期的と取るか、心配するか」
コング「ターミネーター」
ゴリーレッド「人工知能。すなわち機械ではなく意志を思ったロボットはこれからも進化し続けるだろう。あまりターミネーターを心配する論評は聞かれない」
火剣「空気を読むことよりも水を差すことが大事な場合もある」
ゴリーレッド「ドローンだって犯罪に使われる」
火剣「フェザータッチ・オペレーション?」
コング「ソフトタッチ・マスターベーs」
ゴリーレッド「ドロップキック!」
コング「どおおお!」
火剣「千里の小学生時代。懐かしい。正義感に溢れていた」
ゴリーレッド「フェイズVはちょっと待てという感じだが」
コング「レックスのように50代になっても若々しいというのは理想だ。トムクルーズのように50歳でヘリコプターにぶら下がる必要はないが」
火剣「瑠璃子は公的じゃない場合で狙っているのか?」
コング「人間正直が一番。自分の心に忠実であれ」
ゴリーレッド「コングとドクターだけは正直過ぎるのは危険」
コング「努力の天才? 僕のことか」
火剣「凜とバトラーのチンピラ扱い対決」
コング「アイシーは本番なし? もしかしてSMプレイ好きか。SMとは本番にこだわらず興奮とドキドキが目的の高度な遊び」
ゴリーレッド「シャラップ」
火剣「老け専か。若者が愛撫しないので全身裏表たっぷりかわいがってくれる大人の男にチャンスが」
コング「僕は痛い目にも遭わせてあげる」
ゴリーレッド「いらない」
コング「抱かれたくない男NO1に犯されそうだからこそ究極のヒロピンになる。頑張れアタッカーとテンタクル」





火剣獣三郎
2016/04/02 10:25
>火剣さん
AI進化の行く末は、楽しみなような空恐ろしいような・・・私は楽しみが勝る方ですが、よからぬ事態にならないかどうかは気をつけていく必要がありますね。

山田「もう既に、人類は機械に支配されているとも言える。」
八武「ほう。」
山田「機械なしには生きていけない人も多い。」
維澄「パソコンが無いと不安になる。」
神邪「デュエルディスクが無いと生きていけません。」
佐久間「ご覧の有様だよ!」
山田「SFみたいに人類が奴隷になる日も近いのかもしれない。」
佐久間「そっち方面の心配は要らない。」
山田「そうか?」
佐久間「心配するなら軍事利用の方だろう。」
山田「なるほど、まずは今そこにある危機に警鐘を鳴らさないとな。」
維澄「超能力も犯罪利用される危険性がある。」
八武「可能性。」
山田「殴るぞ。」
維澄「フェイズVに進むとしたら、小規模な能力がいいと思う。テンタクルの能力も、肌の調子を整えるとか、虫歯を治して歯並びを良くする方面に使えばいいんだ。」
八武「やったね私! 美人が増えるよ!」
山田「どの能力も調節次第か。みんなが魔法を使えたら、楽しそうな社会になると考えたことはあるな。」
神邪「全人類をデュエリストにするのが僕の目標です。」
維澄「瑠璃子は諦めていない。茶倉、気をつけて。」
佐久間「気をつけるべきは鈍郎かもね。」
アッキー
2016/04/02 21:02

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