佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 番外編 電脳の守護天使 2

<<   作成日時 : 2016/04/23 00:00   >>

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古臭い価値観―――21世紀になった今では猶更―――かもしれませんが、僕は、男性は女性を守るべきだと考えています。四角四面なものではなく、現代に合わせてフレキシブルに変形させるべきものだとは思いますが、基本的な部分では、「男は女を守るもの」という思想を持っています。
自分の筋を通す、父親の生き方は、ひとりの人間としては尊敬に値するものでした。しかし母親の苦労と早すぎた死を思うと、どうしても手放しで父親を称えられません。憎悪さえ籠もった感情で、父親は妻を守れなかった、女性を守らなかった男性なのだと思う気持ちも、確かにあるのです。

僕は女性を守れる男性になりたいと思っていました。僕が戦う理由は、守る戦いなのです。
それまで自分を守る戦いをしてきました。自分に攻撃してくる相手に、二度と攻撃してこないような反撃をする。相手に肉体的または精神的な後遺症を残すような戦い方をしてきました。
新しい家族が出来てからは、今までに加えて義妹を守る戦いをしようと決意しました。彼女が攻撃されるようであれば、遭えて自分から攻撃することも考えました。今までのような単純な戦い方では行き詰ると、子供心に考え、理屈を練るようになっていきました。いわゆる“10歳の壁”を越えたことで、論理的思考力が育ち始めていた頃でした。

あるとき義妹が、学校で上級生の女子に囲まれて質問攻めにされたと聞きました。以前から評判の悪い父親に、年の差での再婚と、ゴシップ好きの野次馬にとっては絶好の話題だったのです。
このとき僕は、生まれて初めて、“本気で怒る”ということを経験しました。それまでにも怒りに身を任せた経験はありましたが、義妹への被害は、今までの最大の怒りよりも大きく、熱いものでした。
義妹を囲んだ女生徒を突き止めた僕は、彼女らを半殺しの目に遭わせました。馬乗りになって、顔面が愉快に変形するまで殴り続け、二度と義妹を汚い目で見れないように、両眼を抉り抜きました。それは加害者全員に対して行おうと思っていたのですが、3人目の途中で大人に邪魔されてしまいました。
「お前の気持ちはわかるがな・・・二葉、やっぱ男が女を殴っちゃいかんよ。それも、あんな酷く・・・。」
「先生、僕は女を殴る趣味はありませんが―――加害者は別です。弱い者いじめは許さない。」
「だがな二葉、物事には限度ってもんがある。やり過ぎだ。今回ばっかりは。」
「すいません先生。だけど僕は、義妹を守る為なら、やり過ぎで丁度いいと思ってます。注意だけで済ませたら、誰を守ることも出来ない。」
「・・・そうだな二葉、そうだな・・・おれたち大人が不甲斐ないから、お前のような子供に矛の役目を担わせてしまってる。ごめんなあ、二葉・・・力になってやれなくて、ごめんなあ・・・。」
「先生・・・。先生・・・これまで、お世話になりました。」
あの無骨な先生の涙を、今でも白髪混じりの頭と共に思い出します。
転校していった先で、僕は先生と文通をするようになっていました。
それは数年後、先生が亡くなるまで続きました。



つづく

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内 容 ニックネーム/日時
火剣「二葉か」
コング「男は女を守るべき。これは別に古くない」
火剣「とある男子学生が『今はそんなマッチョ流行んないよ』と言っていたが、流行は関係ない。信念の問題だからだ。俺様も同じ考えで、女を守るという意識はかなり強い。それは恋人や妻はもちろんのこと、妹や娘、あるいは友人など、いや、友人知人じゃなくても反射的に守るかもしれない」
コング「美女だったら僕は反射的に犯すかもしれない」
ゴリーレッド「なら女性を守るためにコングをGW前にブラックホールへ送ろう」
コング「待ちなさい」
火剣「男は女を守るべきと人に押しつける気はない」
コング「希子のようにコインランドリーでジーパンとTシャツを脱いで乾燥機に入れ、下着姿で待つ? こんな大胆な子が不良軍団に襲われても守ってられないだろう」
火剣「極端な例というより現実にはないだろう」
コング「本気の怒りか。でも気持ちはわかるが女を大怪我させるのは聞いていてきついな」
ゴリーレッド「加害者は別か。難しいところだ」
火剣「妹を守るためなら敵はあの世に送りそうな勢いだ」
コング「やられる前にやるか」
火剣「別の角度から言うと、教員がいじめを見て見ぬふりをすれば、加害者生徒も取り返しのつかない目に遭うということで、教員が生徒を守るという意識がどこまで高いかだ」
ゴリーレッド「被害者から見れば加害者が殺してもいい存在なのは当然。しかし教師は加害者の命も守らなければいけない。問題放置ほど危険なことはない」
コング「顔面に両目か。レイプのほうが断然いいだろう」
ゴリーレッド「論理がおかしい」

火剣獣三郎
2016/04/23 20:21
>火剣さん
実際に妹が同じような目に遭ったことがありましたが、せめて物語の中だけでも、二葉蒼志に敵を討ってもらいました。
当時こんな理解ある教師はいませんでしたし、やるせない思いを今でも抱え続けています。

山田「男が女を守るというのは素晴らしい。駄目なのは男尊女卑。」
佐久間「それらには重なる部分があるんだが。」
山田「重なる部分は排除しよう。」
八武「反射的に守る感覚はわかるが、反射的に犯す感覚もわかる。困ったものだねぃ。」
山田「本当にな。」
佐久間「ルールには優先順位がある。神邪なら決闘法則が最優先。」
維澄「まだ戻ってないの?」
佐久間「捜索中だ。」
山田「創作中か。」
佐久間「いじめ問題は、つくづく加害者への制裁が甘い。ゼロ・トレランスとか流行ってたが、被害者の感情から見れば全然ヌルい。」
維澄「よくあるゼロ・トレランスは、問題放置と大差ないからね。結局のところ教師は、いじめ問題に携わりたくないんだよ。」
佐久間「そうだろうな。」
山田「そんな教師ばかりではないはずだが。」
佐久間「加害者を守っている時点で被害者の敵だ。いじめ問題でヌルい発言をする奴は、みんな敵だ。」
山田「恐い佐久間になってる!?」
八武「ドウドウ。」
維澄「深刻化する前に対処しないと、結局は被害者に泣き寝入りさせることになるね、現実問題・・・。」
アッキー
2016/04/23 23:25

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