佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「NEKTAR」 二十三、魅了

<<   作成日時 : 2016/06/15 00:00   >>

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ヴェネシンたちはカームと合流していた。
“大雀蜂”ヴェネシン・ホーネット。
“スピリタス”カーム・シュミット。
“柔泡花”ハービス・カチュラム。
“サイド・ワインダー”ラドル・スネイク。
“大鋏”リック・ビッグマン。
“剛腕”ゼルーク・ミーティア。
その他、50名。
本部待機のメンバーを合わせても、いよいよ砕組も少なくなってきた。
ウロイ・ディムニスは夜しか活動できないので、別行動。心もとない気分だ。
「・・この56人で、どこまで戦えますかね。」
ようやく内蔵の修復が終わったばかりのカームが、不安そうに呟いた。
「本部からの情報は?」
ヴェネシンが訊く。
「昨夜の段階で“十戒”を残り4名までに追い詰めたそうです。」
「ほう。」
「ですが、その残る4名は、上位の強力な連中です。」
「弱気になってるの?」
「なりますよ。本部からの連絡も、今日の午前3時を最後に途絶えてますから。」
「なに・・・?」
「となると、ここを移動した方がいいな。本部で何かあったとすれば、予知能力戦で不利だ。」
「下手に動くとまずいのでは?」
「いや、動こうが動くまいが予知されてしまう。ならば動いた方がいい。わたしもお前も予知能力を持ったから、少しは攪乱できるだろう。」
ヴェネシンの意見で56人は、臨戦態勢で移動することになった。
本部を目指し、時速100キロで移動する。
行けども行けども廃墟か荒野。アンティローグの破壊の爪跡が生々しい。

しばらくして、前方に人影が見えた。
「アトラト!」
56人はスピードを緩めて停止。
アトラト、セト、キム、その他4名。
「7人・・・。」
カームは思わず呟いた。
(アトラトさんたちが戦っていたのは、“殺戮”のマーダ。24人がここまで減らされたのか・・・。)
実際にはモース・リーガルを加えて25人だった。
そして、ここまで減らされたのはマーダの仕業ではない。
「・・・・・・。」
アトラトたちの様子がおかしいことに、逸早く気づいたのはラドルだった。
「!」
アトラトは無言のままサイコキネシスで攻撃してきたのだ。
ラドルはサイコバリアーを張って防御したが、出力が違う。
先頭にいたヴェネシンとカームは全身に切り傷を負った。
「・・・え?」
「アトラト?」
カームもヴェネシンも、信じられない顔で止まっていた。
その隙にキムと、再びアトラトが攻撃。それをハービスが防御する。
「ヴェネシン! カーム! そいつらは敵だ!」
誰かが叫び、ヴェネシンとカームは我に返った。
(敵・・・)
(敵!)
「変身能力だ!」
「アトラトさんたちに化けてるんだ!」
次々と根拠の無い叫びが飛び出してくる。
もう止まらない。
半ばわけのわからぬまま、全員が戦いに突入した。
サイコキネシスによって、互いに傷つき血を流していく。
(こいつ・・・何故だ・・・アトラトそのもの・・・!?)
義弟アトラトとは長い付き合いだ。力も戦いのクセも熟知している。
今まさに最高状態のアトラトが目の前にいた。
「この・・・クソボケ!」
ヴェネシンは渾身の一撃で、アトラトを地面に叩き落した。
「“酒の勢い”(スルギム)!」
カームがキムへ攻撃する。
「沈!」
セトが流体サイコキネシスを下へ落とす。
だが、すぐにラドルがすり抜けサイコキネシスでセトを気絶させる。
どだい戦力が違うのだ。ハービスがキムを相手にし、リックが、ゼルークが、その他50人が一斉に攻撃を放つ。
アトラトたち7人は、サイコキネシスの縛鎖で捕らえられた。
「どういうつもりだ・・・いや、お前らは誰だ!」
ヴェネシンが詰問するが、7人はぶつぶつとうわ言を繰り返すばかり。
「アイドを守る・・」
「アイドを守るんだ・・」
「アイド様・・」
「アイド様・・」
「アイド様・・」
「ぼくはアイド様のしもべです・・」
「アイド様・・」
ヴェネシンは顔をしかめた。
「ちっ、話にならん。完全にイカれてやがる。」
この7人が本物か偽者かも判断のつかない状態で、どうしていいかわからなかった。
(落ち着け、考えうるパターンを洗い出す・・・。偽者だとすれば、アンティローグの手先か、一般人。本人だとすれば、洗脳か裏切り・・・。)
その中からヴェネシンの出した結論は、7人は紛れも無くアトラトたち本人であり、アイドに洗脳されているということだった。
「アイドはヒュプノシス能力者か・・・!」
数ある超能力の中でも、最強クラスの能力。
PKの最高峰が空間干渉なら、ESPの最高峰がヒュプノシスといえよう。
「急いで本部に戻るよ!」
だが、ヴェネシンが叫んだときには、もう遅かった。
ヒュンッ、ヒュンッと独特の風切音と共に、次々と周囲に人が現れる。
百人・・・千人・・・万・・・・・・。
ヴェネシンたち数十名は、十万人の人間に囲まれた。
空中に逆さまのステージが現れ、そこにアイド、レスト、ペックが、同じく逆さまに立っている。
「サ〜イコキネシス!」
強力な念力の渦がヴェネシンたちを襲った。
たった一撃で17人が死んだ。
「アイド様・・・!」
「アイド様ぁ!」
アトラトたちが再びわめき始めた。
周囲からもアイド・カルトーを称える熱狂が押し寄せた。
「「「アイド様ー!」」」
「「「アイド様ー!」」」
大歓声は音の怪物のようで、その渦が周囲数十キロまで包み込んだ。
うねる。
うねる。
音の嵐。激流。
「Fire!」
凛としたアイドの掛け声で、ステージを中心に数百メートルの炎のリングが現れる。
「Music!」
続いてペックが歌いだす。
サイコキネシスで響かせるメロディーは、大歓声にも負けていない。
「みんなが大好き、みんなが好き好き、最強アイドル! アイド・カルトーで〜す!」
熱狂が一段と盛り上がる。
「「「Woooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!」」」
「「「L・O・V・E〜!!」」」
「「「We are a devil for you〜!!」」」
暑苦しい男たちの大声援だけで、押し潰されそうなプレッシャーを感じる。
ヴェネシンもカームも、ハービスもラドルも、リックもゼルークも、みんな、みんな、為す術なく立ち竦んでいる。
アトラトたち7人は、とっくに念縛を脱出していて、周囲と一緒にアイドに声援を送っている。
「みんなの応援が、わたしを強くするの〜! Twinkle! Twinkle! 世界はなんてステキなの!?」
「黙れっ、このっ!」
ヴェネシンがアイドめがけて突っ込む。
だが、それをアトラトが庇って腹を貫かれた。
「アトラト!」
それを皮切りに、再び乱戦となった。
ヴェネシンはアトラトと、ハービスはキムと、ラドルはセトと、その他は入り乱れての大混戦。
乱戦と熱狂の渦の中、アイドの甘ったるく甲高い声が響き渡る。
「猫ちゃん頑張れニャンニャンニャン! 犬さん負けるなワンワンワン! 悪魔もそれゆけ、パン屋も引っ張れ、どいつもこいつもみんな勝ち! ディンドンディンドン、今日は何て愉快な日なのかしら!?」
狂気は狂喜。悪夢と悦楽、熱狂地獄のカーニバル。
ヴェネシンはアトラト相手に力を出し切れない。ただでさえ操られている仲間。
更に周囲の大歓声が、敵となって我が身に響く。
「目を覚ませ!」
「アイド様は傷つけさせない!」
「くそっ・・・!」
その一方で、ハービスVSキム、ラドルVSセトの戦いも、思わしくない。
アイドへの崇拝が実力以上の力を発揮させている。単に操られているのではない。
戦闘力はそのまま、いつも以上に発揮できる状態のまま、敵に回っているのだ。
「咲いた、咲いた、赤いバラ〜! 丸くて綺麗な黒い薔薇! ハックション! ハックション! お大事に!? みんな揃って、ばったんきゅ〜!」
場は完全にアイドに支配されていた。
晴天の下でアイドは踊る。
跳ねる、回る、躍動する。
輝く笑顔から飛び散る汗が、光を受けてルビーのように煌く。
白く華奢な体が天空を縦横無尽に駆け巡る。
十万の男たちは、アイドに釘付けだった。
「アヒルはガアガア、お馬は・・・」
そこでアイドの視線が横へ動く。
セトを蹴散らしたラドルが、猛然と彼女めがけて突っ込んでいた。
「Charm−up!」
その言葉と笑顔で、ラドルの動きが止まる。
(攻撃・・・できねえ・・・!?)
アイドの瞳が黒く輝いたのは、その瞬間だった。

「Let slip the dogs of war.」

凄まじい爆音と共に、ラドルは遠くへ吹き飛ばされた。
轟く十万の男たちの輪を飛び越えて、ラドルは荒野へ落ちた。
(・・・え?)
体の感覚がおかしい。
(おい・・・ちょっと・・・待て・・・!)
1秒ごとに体から命が抜けていくような感覚。
(死・・・ぬ・・・?)
彼の体は上半分しかなかった。
他はアイドのサイコキネシスで、粉々に吹き飛んでいた。
(嘘だろ・・・?)
恐怖と悔しさで涙が出た。
絶望が心を蝕んでいくのがわかった。
(嫌だ!)(死にたくない!)(まだ死にたくない!)
視界には青天だけが映っている。
それも涙で滲み、ぼやけていく。
(・・・フィー・・・)
(・・・愛してる・・・!)
(最後に・・・フィーを・・・)
(・・・この手に・・・・・・)
視界が暗くなり、意識が沈んだ。
“サイド・ワインダー”こと、ラドル・スネイクは、ここに43歳の生涯を終えた。


- - - - - -


「・・・!?」
アルカディア本部では、カタストロ、コムザイン、デュースの3人が、会議を行っている最中だった。
カタストロは誰かに呼ばれたような気がして、胸騒ぎを覚えた。
「どうした、フィー姉?」
「・・・いや、何でもない。それよりも、これからどう動くかだが、クレアの千里眼を欠いていて、侵入もあった今となっては、本部を手薄にするのは危険だ。私が救援に行くから、コムザインとデュースは、ここを守っておいてくれ。」
「いや、俺も行く。フィー姉だけで“十戒”4人は危険だ。本部を守るだけならデュースがいれば十分。他にも何人か使えるのはいるだろ。いざとなったらシュシュ隊長もいる。」
「しかし・・・」
「とっとと行って、とっとと片付けて、さっさと本部へ戻ればいいんだ。」
「・・わかった。」
決まったら行動は早い。
カタストロとコムザインは本部を出てから、音速ギリギリで飛行した。
時速1200キロで飛べば、数時間で合流地点まで辿り着く。
しかしヴェネシンたちは既にそこにはいない・・・。予知能力戦で不利な状況を恐れて、何百キロも移動していた。
ただでさえ何時間もの誤差。カタストロもコムザインも、ESPは持っていない。
千里眼の有難味を、無くなって強く実感する。
2人が海上を飛んでいる頃、既にヴェネシンたちは壊滅に近い状態にあった。


- - - - - -


次々と仲間が倒れていく中で、ヴェネシンは覚悟を決める他なかった。
「アトラト・・・!」
歯を軋り、目に涙を浮かべながら、彼女は必殺の一撃を放った。
「“スティング・ランサー”!」
「ぐぶっ・・・!?」
アトラトは胸を貫かれて、地面に落ちていった。
「はあっ、はあっ、畜生・・・!」
涙を飛ばしてアイドを睨むが、その間へペックが割って入る。
「はいはい〜、僕が相手です。」
「どけえっ!」
再び“スティング・ランサー”。しかしペックをすり抜ける。
「!?」
更に真横から蹴りを食らう。
「ぐっ・・・貴様は!?」
ペックの姿が2つ。
「そうですよ〜、これが僕の能力。分身幻術・・・ドッペルゲンガー! 単なる幻術とは違いますからね、気配も伴っています。どちらが本物かわからないでしょう。」
「・・・!」
ドッペルゲンガーが消えた。
ヴェネシンはMAXスピードでスティング・ランサーを放つが、既にドッペルゲンガーとすり替わっている。
更に背後から蹴りが来る。念力を乗せた、重い一撃だ。
「がっ・・・」
「無駄ですよ〜。僕は本体と分身の位置を瞬時に交換できるんです。これぞ・・・ドッペルスワップ! 僕の分身は、超感覚でも超スピードでも破れません〜。」
基本的に予知能力も備えているペックは、じゃんけんの後出しが出来るようなもの。
(ならば全体攻撃・・・いや駄目だ、人数が多い。“ガトリング・ランサー”では味方にも当たる。)
ヴェネシンは即座に地上へ降りた。
「交代だ、カーム!」
上空のペックをカームに任せ、下で戦ってる方を片付けにかかる。
ハービスをセトへ回し、キムの相手をする。
「キム!」
「アイド様を守る〜!」
「・・・くそ!」
まだ10代の若き才能。しかしここで潰さなければならない。
「“スティング・ランサー”!」
念力の槍がキムの胸を貫いた。
「キム・・・!」
手足を奪ったくらいでは、念力使いの戦闘力を封じたことにはならない。確実に殺すしかなかった。
「仲間を手にかけた気分は、いかがなもんかね?」
レストが降りてきてヴェネシンと向かい合った。
「死ね!」
“スティング・ランサー”がレストを貫いた。
「・・・!」
まさか当たるとは思っていなかった。
しかし現にレストは倒れた。幸運と思ってヴェネシンは次を片付けようとする。
だが、むっくりと起き上がってきたレストがサイコキネシスを放つ。
「くっ!」
防御が間に合った。
レストを見れば、腹の傷が完全に塞がっている。
「これが、おれのもうひとつの固有能力・・・休息回復。休め、気をつけ、前ならえ。自己修復はアンティローグ最速を自負しております・・・ゆえに、“休息”のレスト。」
「はあっ、はあっ・・」
ヴェネシンの疲労はピークに達していた。

上空ではカームとペックの戦いが始まっている。
「“酒の勢い”(スルギム)!」
流体サイコキネシスは、ペック本体と分身を同時に攻撃する。
しかし念力出力が違いすぎる。ペックの力はカームの10倍だ。
それはカームもわかっている。だから自分を囮にして、リックとゼルークを発射した。
「ここでやんなきゃ汚名は返上できねえんだ! “ビッグシザーズ・クリップ”!」
「おなごだとて容赦せん! “サイコ・ラリアット”!」
リックの念力大鋏、ゼルークの剛腕が、同時にアイドを襲う。
だが。
「Charm−up!」
笑顔とセリフに手が止まる。
アイドの瞳が黒くなる。
「Let slip the dogs of war!」
光の柱が2つ、リックとゼルークを貫いた。
時間差で、セトを沈めたハービスが背後から殴りかかる。
しかし出力が100倍だ。アイドはサイコバリアで軽く弾く。
「Flash!」
ポーズを取りながら攻撃。ハービスは全身を切り刻まれた。
(そんな)(馬鹿な)
為す統べなく落下して、ハービスは気を失う。
血の気が引いた顔が、大地に横たわる。
「ハービス!?」

「“ダウン・プロミネンス”!」
レストが炎の大技を繰り出した。
地上が業火で焼き尽くされ、ヴェネシンとカームだけが残った。
アトラトも、セトも、キムも、ハービスも、リックも、ゼルークも、そして30人以上いた部下たちも、一瞬で灰になった。
周囲は十万の狂喜する男たち。
上空には、アイド、レスト、ペック。
頭が真っ白になる。ヴェネシンとカームは動けない。
「Let’s kiss! Let’s kiss? ほほ、寄せて〜! Has the cat got your tongue?」
アイドは満面の笑顔でウインクした。
「Charm−up!」
「あぐ・・!?」
カームの様子がおかしくなった。
頬が紅潮し、鼓動が高鳴っている。
「あああああ!?」
彼の瞳から、止め処も無く涙が溢れてきた。
「カーム。わたしを崇拝しなさい。」
「ああああ゛あ゛いっ! アイド様の為にぃ〜!!」
カームは全身を震わせ、顔を汁だらけにしてヴェネシンに襲い掛かってきた。
「!!」
「“酒の勢い”!」
「がはっ・・・!」
ヴェネシンは腹部を強打されて血を吐いた。
「アイド様の為にいいぃっ!!」
「・・・スティング・・」
ヴェネシンは目を閉じて歯を食いしばった。
「ランサー・・」
「アイド様あぐあげぼっ!?」
カームは左胸を貫かれて落下した。
「はあっ・・・はあっ・・・」
泣き崩れそうになりながらも、ヴェネシンは鋭い目でアイドを睨みつけた。
既にヴェネシンは著しい老化が始まっている。もはや老化でなく劣化。崩壊。
周囲は十万の歓声。上空に、アイド、レスト、ペック。
「それが・・・お前の能力の正体・・・。」
「そうよ〜。“洗脳”(ブレインコントロール)じゃなくて“魅了”(チャーム)。操ってるんじゃなくて、フェロモン全開にしたわたしの魅力に抗えなくなってるの〜。」
「・・・・・・。」
ヴェネシンは残る全念力を集約した。
(わたしは死んでもいい・・・!)
(何人もの仲間を殺めて、これ以上生きていたくない・・・!)
「だがお前は殺す! 絶対殺す! 死んでも殺す! 殺す殺す殺すっ!」
激昂したヴェネシンを中心に、膨大なエネルギーが集約する。
命が、燃えている。
「地獄で踊れ・・・“ガトリング・ランサー”!!」
念力の槍が四方八方へ、アイドだけでなくレストやペック、十万のファンまでも標的だ。
「いけない蜂さんね?」
「・・・!」
ヴェネシンの攻撃は全て止められていた。
「わたしは応援によって強くなる。10万人のファンの応援があれば、わたしの出力はA1級のトップクラス! ううん、もしかしたら、それ以上かも〜!」
しかし、ヴェネシンの狙いはその先にあった。
“ガトリング・ランサー”が止められることなど折り込み済み。
真の標的はアイドただひとり!
「“ファイナル・スピア”―――――!!」
対象の周囲を念力で固定して中心に吸い寄せ、最大出力の念槍で貫き粉砕する。
ヴェネシン・ホーネットの最終奥義だ。
「があああああああああああああああ・・・・・・・・・・・・・・・!!」
自分の肉体が自身の念力に耐えられず粉々になっていく。
(アイドまで辿り着けばいい!)
胸を庇ったアイドの左手に念槍がぶつかった瞬間、ヴェネシンの意識も粉々になって消えた。
最後の光景は、黒い瞳のアイド・カルトー。そして彼女の唇。

「Let slip the dogs of war.」

ヴェネシンの命をかけた最後の技は、アイドに掠り傷ひとつ、服にすら負わせることが出来なかった。



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エスパー奇譚』長編小説 「千里」 NEKTAR 目録
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佐久間闇子と奇妙な世界
2016/06/15 00:01

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
コング「時速100キロ? ダチョウが90キロだからいかに速く走れるか」
火剣「ソゥル、アイド、ペック、レスト。あとティムがどう動くか」
ゴリーレッド「厳しい闘いだ。アイドが強過ぎる」
コング「催眠は冷めるがチャームは冷めにくい」
火剣「ペックもレストも相当強い。10万というのは一般人か?」
コング「猫ちゃん頑張れニャンニャンニャン!」
火剣「コムザインとカタストロは時速1200キロ」
ゴリーレッド「チーターの10倍の速さ」
コング「犬さん負けるなワンワンワン!」
火剣「無念、ラドル・スネイク43歳。恋の夢半ばで」
コング「千里眼に今さら感謝しても遅い。こんな重要なクレアもみんな虐げてなかったかい」
ゴリーレッド「そんなことは」
火剣「休息のレストとは休息したら回復してしまうなんて反則的能力だ」
コング「NO! ハービスだけは勘弁! 逝ってしまわれた。こんな形はむごい」
ゴリーレッド「無念過ぎる戦死が相次ぐ」
火剣「アイドの強さは底無しだ」
ゴリーレッド「こうなったらヴェネシンはアイドと相打ち!」
コング「NO! ほう・・・助かった」
ゴリーレッド「何?」
コング「ハービス亡き今アイドを応援するしかなかろう」
ゴリーレッド「ラリアット!」
コング「があああ!」
火剣「全滅か」
火剣獣三郎
2016/06/15 16:42
>火剣さん
クレアの千里眼を欠いたアルカディアフォースは、次々に容赦なく、呆気なく戦死していきます。
コムザインとカタストロは、間に合いませんでした。

山田「なんということだ・・・。これが戦争なのか。頭ではわかっていても、心が痛い。」
八武「おおお・・・ラドル、ハービス、ヴェネシン。みんなみんな死んでしまった。」
神邪「パワーが違うとはいえ、こうもあっさりとは・・。」
佐久間「今まではクレアが戦況を見て、相手の予知を上書きしながら指示を出していた。それを欠いた今、奇襲に対応できない。」
維澄「地味ながら、最も大変な仕事だね。その大変さを理解されにくいことも含めて。」
神邪「レックスさんは理解してるんですね。」
佐久間「クレアが側に置いてる理由だ。結局クレアを一番理解してるのはレックスなのさ。」
維澄「アルカディアフォースは、特に分隊長クラスなら、戦死を覚悟していたはず。だけど、殆ど無駄死にだなんて無念すぎる。」
佐久間「しかも相手が、ふざけたアイドルだからな。」
八武「でも可愛い。私も魅了されてしまったようだ。」
山田「コングも魅了されてる。正気に戻るんだ!」
佐久間「山田は平気なのか?」
山田「平気ではない。コムザイン、カタストロ、みんなの仇を・・・!」
アッキー
2016/06/15 20:35

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「NEKTAR」 二十三、魅了 佐久間闇子と奇妙な世界/BIGLOBEウェブリブログ
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