佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS クロス・アバター   第四話・後編

<<   作成日時 : 2016/08/25 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



俺は、人には言えない事情がある。

それは人によっては、大したことがない事柄だろう。
あるいは逆に、病的に否定されることかもしれない。



◆ ◆ ◆



黒須数多:LP1100、手札2
場:アマゾネスの剣士(攻1500)
場:伏せ×1

笑氏園花:LP7700、手札3
場:古代の機械究極猟犬(攻2800)
場:歯車の軋む闇の世界(フィールド魔法)、レインボー・ヴェール(装備魔法)、伏せ×1



歯車の軋む闇の世界 (フィールド魔法)
このカードはデュエル開始時に、デッキまたは手札から発動する。
このカードはフィールドから離れない。
ターンプレイヤーはスタンバイフェイズに、
デッキからレベル4以下の「古代の機械」モンスター1体を特殊召喚できる。


古代の機械究極猟犬 レベル9 地属性・機械族・融合
攻撃力2800 守備力2000 「古代の機械参頭猟犬」+「古代の機械」モンスター1体
(1):このカードが融合召喚に成功した場合、相手のLPを半分にする。
(2):このカードは1度のバトルフェイズ中に3回まで攻撃できる。
(3):このカードが攻撃する場合のダメージステップ終了時まで、
相手は魔法・罠カードを発動できない。


レインボー・ヴェール (装備魔法)
装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、
バトルフェイズの間だけその相手モンスターの効果は無効化される。



「俺が・・・悪いのか? 俺が輪を破ったのか? 俺が園花を、こんなにしちまったのか?」

「あんたは悪くない。あたしが勝手に狂っただけ。何が起きても、あんたのせいじゃない。」

薄ら笑いを浮かべて、少女は笑っている。
その笑みが消えて、目を見開く。

「さっさとデュエルを進めなさいよ、黒須!」

「・・・いいぜ、俺のターンだ。ドロー。」

引いたカードを見て、数多は覚悟を決めた。

「《BF−疾風のゲイル》召喚。こいつの効果で―――」


BF−疾風のゲイル レベル3 闇属性・鳥獣族・チューナー
攻撃力1300 守備力400
(1):自分フィールドに「BF−疾風のゲイル」以外の
「BF」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。



召喚された鳥人は、瞬く間に濁流に流された。

褐色の女剣士と共に。


「激・流・葬―――ってね。」


激流葬 (罠カード)
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊する。



「アルティメット・ハウンドドッグの攻撃力を半分にすれば、《アマゾネスの剣士》で勝てると思った?」

ウインクした彼女は、濡れた制服で顔を拭いた。
究極の猟犬は、デュエリスト能力に守られて沈まない。



黒須数多:LP1100、手札2
場:
場:伏せ×1

笑氏園花:LP7700、手札3
場:古代の機械究極猟犬(攻2800)
場:歯車の軋む闇の世界(フィールド魔法)、レインボー・ヴェール(装備魔法)




「タイミングばっちりだな・・・だがよ、今度はお前が読み違えたぜ。」

「えっ?」

「手札から《サンダー・ドラゴン》を捨てて、デッキから2枚の《サンダー・ドラゴン》を手札に加える。」

少なからず動揺する園花に、覚悟を決めた目が光を放つ。


サンダー・ドラゴン レベル5 光属性・雷族
攻撃力1600 守備力1500
自分のメインフェイズ時に、このカードを手札から捨てて発動する。
自分のデッキから「サンダー・ドラゴン」を2体まで手札に加える。



「俺のエクストラデッキには、おっそろしいモンスターが眠っていてなあ、そいつを出すには特殊な召喚条件が必要なんだよ。」

「特殊な・・・まさか、それって・・・」

「俺たちは、それぞれ異なる召喚方法の使い手だ。ノエルはシンクロ召喚、ダリアはエクシーズ召喚、美宇はペンデュラム召喚、ネクロは儀式召喚、園花、お前は融合召喚。・・・だったら俺は、何だと思う?」


闇の世界に、鎖の走る音が響く。
滔々と流れる、水の音が響く。

棘のついた鎖が視界を覆い、真っ白な十の錠前が出現する。

解き放たれたのは、河川を煮えくり返らせる炎の巨人。
燃え盛る悪魔が数多のフィールドに姿を現した。



「コンファイン召喚。出でよ、《ソドム》―――」



《ソドム》 (攻2000→4000)




「コンファイン・・・召喚・・・?」

「聞いたことねえだろ。だから俺は、この街にいる。」

「・・・っ」

「この街にいる奴らは、それぞれ何らかの理由で、この巨大な檻に閉じ込められている。サイコデュエリストや、お偉いさんの隠し子、人体実験の被験者。デュエリスト能力者、そして、特異なカードや召喚方法を扱う者。」

「・・・・・・」

「一般に出回ってねえカードや召喚方法は、ひとたび出回れば環境に大嵐を巻き起こし、築かれたものを吹き飛ばしてしまいかねない。それを防ぐ為に、隔離して様子見する。つくづく思うぜ、なんて学園だよ、ここは。」

この高校には名前が無い。
この街で“高校”と言えば、ここを差すから。

「ま、それなりの広さがあるし、インターネットで注文すれば大概のものは届く。不自由ってほどじゃねえ・・・・・・むしろ俺は申し訳なく思うぜ。この街で暮らすだけで、奨学金とやらが入ってくるなんてな。」

コンファイン召喚とは、手札のモンスターを素材とする、宣言して行う召喚方法の1つだ。
素材をコンファインゾーンへ送り、そのレベル合計の“クラス”を持つモンスターをエクストラデッキから場に出す。
レベルを合わせるのはシンクロ召喚に似ているが、1ターンに1度、自分のメインフェイズにしか行えない。


ソドム クラス10 炎属性・悪魔族・コンファイン
攻撃力2000 守備力2000 同属性モンスター×2体以上
(1)このカードの攻撃力は、自分のCゾーンのカードの数×1000ポイントアップする。
(2)このカードはフィールド上に表側表示で存在する限り、相手のカード効果を受けない。
(3)自分のモンスターは相手の守備モンスターに貫通ダメージを与える。




黒須数多:LP1100、手札1
場:ソドム(攻4000)
場:伏せ×1

笑氏園花:LP7700、手札3
場:古代の機械究極猟犬(攻2800)
場:歯車の軋む闇の世界(フィールド魔法)、レインボー・ヴェール(装備魔法)




「・・・何よ。」

園花は拍子抜けしたように笑った。

「どんな怪物が出てくるかと思えば、その程度?」

ショートヘアは肩を竦める。

「確かに強い。それは認める。・・・だけど、手に負えないほどじゃない。」

「・・・ああ、俺もそう思うぜ。」

「えっ?」

「バトルだ、《ソドム》で《古代の機械究極猟犬》を攻撃!」


炎の巨人が、灼熱の腕を振り下ろす。
機械の獣は粉々に砕け、溶けていった。


《古代の機械究極猟犬》 (破壊)
笑氏園花:LP7700→6500



「カードを1枚伏せて、ターンエンド。」



黒須数多:LP1100、手札0
場:ソドム(攻4000)
場:伏せ×2

笑氏園花:LP6500、手札3
場:
場:歯車の軋む闇の世界(フィールド魔法)




「あたしのターン、ドロー! ・・・来た来た来たぁ、まずはスタンバイフェイズに、闇の世界から《古代の機械騎士》を特殊召喚し、そしてメインフェイズ。魔法カード《パワー・ボンド》で、手札の《古代の機械巨人》、《古代の機械兵士》と、フィールドの《古代の機械騎士》を融合・・・・・・現れ出でよ、《古代の機械究極巨人》!!」


ぎりぎりと軋む歯車を携え、鈍い色の巨躯がフィールドに四肢を置いた。

左腕の凶爪が、眼前を引き裂こうと構えている。


「え・・・?」


ショートヘアが不安に揺れた。

巨大を誇る歯車の機人は、安定さを失って歪んでいた。

ばらばらと、その体が崩れていく。


「悪いが、その融合はキャンセルだ。」


融合解除 (速攻魔法)
フィールドの融合モンスター1体を対象として発動できる。
その融合モンスターを持ち主のエクストラデッキに戻す。
その後、エクストラデッキに戻したそのモンスターの融合召喚に使用した
融合素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、
その一組を自分フィールドに特殊召喚できる。



「あ・・・っ・・・・・・」

ショートヘアが力なく垂れた。



黒須数多:LP1100、手札0
場:ソドム(攻4000)
場:伏せ×1

笑氏園花:LP6500、手札1
場:
場:歯車の軋む闇の世界(フィールド魔法)




「・・・・・・なんて、ね。」

「なに?」

ぴんと撥ねたショートヘアが、手札から魔法カードを発動する。

「《死者蘇生》。黒須の墓地から《アマゾネスの剣士》を蘇生する。《ソドム》に攻撃よ!」

「・・・っ、戦闘ダメージ2500を反射するってわけかい・・・だがよ・・・もう1枚の速攻魔法《神秘の中華なべ》だ!」


神秘の中華なべ (速攻魔法)
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる。
生け贄に捧げたモンスターの攻撃力か守備力を選択し、
その数値だけ自分のライフポイントを回復する。



「ライフゲインもバッチリなんだよ、俺は。」


黒須数多:LP1100→5100



「だったら、《アマゾネスの剣士》でダイレクトアタック!」


黒須数多:LP5100→3600



「だが、エンドフェイズに4400のダメージだ!」

「わかってるわよ!」


笑氏園花:LP6500→2100



パワー・ボンド (魔法カード)
自分の手札・フィールド上から、
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
機械族のその融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は、その元々の攻撃力分アップする。
このカードを発動したターンのエンドフェイズ時、
自分はこのカードの効果でアップした数値分のダメージを受ける。



「そして俺のターン、ドロー! スタンバイフェイズに、お前のフィールド魔法の効果を俺も使わせてもらうぜ!」

「・・・っ!?」

「お前を相手にするってわかってるんだ、メタを張っておくのは当然だろうが! そして俺も《死者蘇生》!」



黒須数多:LP3600、手札0
場:ソドム(攻4000)、古代の機械騎士(攻1800)
場:

笑氏園花:LP2100、手札0
場:アマゾネスの剣士(攻1500)
場:歯車の軋む闇の世界(フィールド魔法)




「お前の言う通りだ。確かに《ソドム》は、手に負えないほどの強さじゃねえよ。だが、ひとたび出しちまえば蘇生も帰還も自由闊達、手足のように操れるんだ。」

「・・・なるほどね、ちょっとばかし舐めてたかも。」

敗北を悟り、ショートヘアは目を伏せた。
唇を舐めて、ぐっと噛み締める。

彼女はデッキに手を置き、降参の意思を示した。





   第四話   了

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2016/08/28 00:27

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