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zoom RSS 【とある】 第一位・御坂美琴 (22) 【パラレル】

<<   作成日時 : 2016/08/31 00:10   >>

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◆ ◆ ◆



君抜きで“エクステリア”を守り通せるかな?



◆ ◆ ◆



食蜂操祈が周囲に女性を侍らせているのは、
同性愛的な気質が強いからであるが、
彼女たちの汚さを自分も持っているからでもある。

“男の汚さ”は、理解は出来ているが、
どうしても感覚的に受け入れることが出来ない。
わかってしまえば、生理的に受け付けない。

上条とて、男の汚さを持ってないはずはない。
しかし、“幻想殺し”のおかげで見えない。
てのひらで触れられない太陽は、
その醜さを実感することもない。

感覚的に安心できる、初めての男性だった。
恋愛よりは父性愛に近いのかもしれない。
あるいは、自分の恋愛観が父性愛的なのかもしれない。

しかし、父親には知られたくないことがある。
女として、男には知られたくないことがある。

自分の禍々しさは誰も知らない。
誰にも知られたくない。
だからこそ誰かに知って欲しい。
憎くて愛しい彼女になら、知られてもいい。
二律背反の、破綻した感情。

白井黒子のような、憧れの混じった健全な恋心と違って、
おぞましい毒を孕んだ、粘着質の愛情。

人の心を覗きながら、操りながら生きてきたにしては、
これでも破綻の少ない方だ。



食蜂 「わたしぃー、美琴サマの奴隷になりました♪」キャルン

双眸を十字星に輝かせて、食蜂は御坂と腕を組む。
そして片目を瞑ってピースサインをしながら、恍惚とした表情になる。

黒子 「な、なんという・・・」

黒子 「なんという羨ま・・・いえ、はしたない・・・!」

黒子 「その役目は本来わたくしだけの・・・・・・いえ、わたくしは何を言ってますの・・・!?」

食蜂 「自力で私の洗脳力を解きかけている・・・?」

黒子 「お姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さまお姉さま」

混乱しながら黒子は、御坂の開いている腕に組みにかかる。
両手に花状態の御坂だが、今はこんなことをしている場合ではない。

御坂 「やめなさい馬鹿ども!」

電撃で花を追い散らし、御坂はクールダウンに努めた。
本命こそ上条だが、御坂には同性愛の気質もある。
少なくとも、偏見や嫌悪感などは乏しい。

完全な異性愛者なら、同性のルームメイトに迫られて、
仲良く付き合っていられるはずもない。
まして最も頼れるパートナーなどと呼べるはずもない。

セクシャル・マイノリティーと呼ばれるのは、せいぜい二割だが、
潜在的な素養としては、およそ八割が同性愛の気質を持つという。
女好きで知られる青髪ピアスが、ショタ(少年)も
守備範囲に入っているのは、何ら不思議なことではない。

黒子 「はっ・・・わたくしは、そんな趣味はありませんの! ありませんのぉ〜!」///

よく誤解されるが、黒子は同性愛者というわけではない。
バイセクシャルであり、どちらかというと異性愛寄りである。
男勝りで凛々しい御坂に惚れているあたりも、
基本的には異性愛をベースとしている。

しかし、どうも男性にはデリカシーの無さが目立つ。
女性らしい細やかさを持っている男性がいたらと思うが、
実際には、女々しいだけでデリカシーの無い男が多い。

だが、御坂美琴は男性的な剛毅な性格を持ちながら、
女性らしい細やかさとデリカシーをも備えている。
肉体性別を抜きにすれば、黒子にとって弩ストライクなのだ。

そして黒子は、「一般的に同性愛は異常」という“知識”はあっても、
感覚的に同性愛への嫌悪は無い。
ただ、自分がノーマルだという感覚はあるので、
記憶が失われている今、混乱しているのだ。

かつて御坂のことを、よく知りもしないで悪く言っていた時期があった。
それからパラダイムシフトへ至るまでに、かなりの混乱があった。
その混乱が一気に襲ってきているのだから、錯乱して当然である。

食蜂 「可哀想だからぁ、洗脳は解いてあげる♪」

黒子 「〜〜〜!!?」

黒子 「お・・・おっ姉さま〜〜〜!! 黒子は、黒子は〜〜〜!!」

号泣しながら黒子は、御坂に抱きつくと共に
下着をテレポートした。

御坂 「!!!っ」///

演算能力の向上により、下着を奪い取るだけでなく、
いやらしいアダルトな下着を同時に着せることに成功した。

まさに変態の所業であるが、
それは黒子の“自分だけの現実”を支えている
大切な精神性の一つなのだ。



- - - - - -



黒子は警策を捕まえに行き、幻生捕獲は御坂と食蜂で行うことになった。
そもそも黒子を連れてきたのはイレギュラーであり、
警策も無視できない脅威の為、手分けして対策する。

だが、二人の向かった先に木原幻生はいなかった。
捕らえた影武者の記憶を読んで、食蜂の顔色が変わった。

御坂 「・・・つまり、“才人工房”を幻生が狙ってるってこと?」

食蜂 「どうやってあの場所が・・・」チラ

御坂 「私じゃないわよ。」

食蜂 「わかってるわよぅ。御坂さんが裏切ってるなら、こんな回りくどいことする必要ないわぁ。」

御坂 「その情報が罠で、誘導されてる可能性は?」

御坂 「本当は場所を突き止めてなくて、私達を尾行してるとか・・・・・・」

食蜂 「その可能性はあるわ。でもそれだったら場所を特定されてもどうとでもなるの。」

食蜂 「最悪の事態は、私がいない間に占拠されることよぅ。」

御坂 「だったら、あるいは―――」

そのとき急ブレーキがかかり、会話は打ち切られた。
見れば渋滞が発生している。

この渋滞は実は、オリアナを追っていた上条たちが
無人バスを爆破したことから、派生した事態であった。

食蜂 「くッ・・・仕方ないわね。」


食蜂 「“エクステリア”」


御坂 「食蜂?」

首をかしげる御坂の眼前で、渋滞が一気に開いた。

御坂 (食蜂がこれをやったっていうの?)

御坂 (何千人という数を、数キロ先まで一度に?)

自分が言えた義理ではないが、
明らかに常軌を逸している。

そこに食蜂以外の意図が関わってるとしたら、
心配でならなかった。

御坂 (いったい“才人工房”には何があるっていうの?)

自身が悪夢じみた桁外れの能力者だ、
今の光景を、驚きこそすれ恐れることはない。

しかし演算中の食蜂は、明らかに具合が悪そうだった。

元々リモコン無しでは制御しきれない能力なのだ。
何らかの方法でブーストしてるとしたら、
彼女自身への負担は計り知れない。

御坂 「・・・・・・」

しかし、それとは別のところで、安心することもあった。
奴隷宣言したときは「美琴サマ」と呼んでいた食蜂が、
さっきは「御坂さん」と、元の呼び方に戻っていたのだ。

奴隷になったのは冗談ではないにしろ、
それで人格まで変質していなくて胸を撫で下ろした。

周りから「御坂さま」と呼ばれる御坂にとって、
食蜂は、気に食わないにしろ、自分を様付けしない
数少ない人間の一人なのだ。

そんな人間が、従順な奴隷なんかになってしまったら、
大切な人を失ってしまったように悲しい。

たとえ奴隷になったとしても、食蜂操祈の本質は変わっていない。
それがわかっただけでも今は十分だ。



- - - - - -



“才人工房”に辿り着いた二人は、
無人の様相に訝しみながらも、奥へ進んだ。

御坂 「ねえ、ここで働いてた職員たちは?」

食蜂 「さぁ? “エクステリア”の整備に必要だから、殺されてはいないんじゃなぁい?」

御坂 「“エクステリア”・・・さっき見せてくれたやつか。」

御坂 「アンタの能力をブーストする特殊な機械ってこと?」

食蜂 「表向きはね。」

御坂 「?」

食蜂 「“エクステリア”計画の本来の目的は、私の能力を誰でも使えるようにすることだったんだゾ☆」

御坂 「・・・は?」

食蜂 「“エクステリア”に登録された人間は、能力者だろうと、能力開発を受けてない一般人だろうと」

食蜂 「“心理掌握”の行使力を得る―――そういうオモチャなのよぉアレ。」

食蜂 「ここ“才人工房”は元々」

食蜂 「天才や偉人級の人間を人工的に生み出すことを目指した研究機関だったんだけどぉー」

食蜂 「私の天才力に目が眩んで、偉人を造るよりも偉人を洗脳した方が早いと短絡した研究者たちが」

食蜂 「開発したのが“エクステリア”。」

食蜂 「ま」

食蜂 「潰した上に乗っ取っちゃったけどぉ♪」

食蜂 「“心理掌握”は人格高潔な私だからこそ制御できる力。」

食蜂 「俗物が手にしたら無闇に振り回して危険だものねぇ?」

御坂 (能力を増幅するのはともかく、他人に譲渡・・・?)

御坂 (まさか・・・)

“幻想御手”の件から、増幅までは考えられなくもない。
しかし譲渡となると、全く話が違ってくる。

もしや魔術でも関係しているのかと思ったが、
事実は想像を超えて禍々しいものだった。


食蜂 「そもそも正確には“機械”じゃないしぃ」


目の前に浮かんでいたのは、一対に巨大な脳髄。


食蜂 「誰にも知られたくないのに、よりによってアナタに見られるなんてねぇ」

御坂 「 」

食蜂 「私の大脳皮質の一部を切り取って、培養・肥大化させた巨大脳。」

食蜂 「それが“外装代脳”よ。」



見られたかったのかもしれない。

誰にも知られたくないからこそ、他でもない御坂に、
このことを知って欲しかったのかもしれない。

おぞましい自分の姿を、見せつけてやりたかった。
露悪的な感情と、被虐的な感情。

たとえ彼女の奴隷になっていなくても、
同じ展開になっただろうと、何故か確信できる。


食蜂が心の底から好意を寄せることが出来るのは、
自身の能力を以ってしても、心が読めない相手だけだ。

わからないから好きになる。
わかってしまえば興が醒める。
我ながら何て歪んでる。


食蜂 「・・・御坂さん、さっき何か言いかけてたわよねぇ。」

食蜂 「もうひとつの推論は何かしらぁ?」

御坂 「ちょうど言おうと思ってたところよ。」

御坂 「これ自体が大掛かりな陽動ってこと。」

食蜂 「そぉねぇ・・・」

御坂 「ミサカネットに干渉するには“外装代脳”が必要。」

御坂 「だけど制圧してから時間が経ってるとしたら、今ここに幻生がいる必要はないわ。」

食蜂 「でも・・・コレを使うには数日かけて登録する必要があるのよねぇ・・・・・・」

御坂 「じゃあ制圧しても短時間では意味ないか・・・」

御坂 「・・・・・・」

御坂 「・・・ちょっと待って。」

御坂 「登録って、自分の脳波を“外装代脳”に合わせるのよね?」

食蜂 「? そうだけどぉ?」

御坂 「だったら、“外装代脳”の脳波を行使者に合わせたらどうなるの?」

食蜂 「 」

食蜂 「―――っ!!」



- - - - - -



ショチトル 「奴らの真の狙いは」

ショチトル 「一方通行だ。」

上条 「 」


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2016/09/02 00:18

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