佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十六話 十戦士集結! (T)

<<   作成日時 : 2016/10/01 00:50   >>

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さて、どこから話したものかな。
あらかじめ決めておいたはずなのに、いざ話そうとすると迷ってしまうのは何故なのか・・・。
やはり、最初から話そう。

千里:そう、4万年前の惑星オーパから。
インビンス:この空間は?
千里:覚えは無いか。電脳空間だ。ディフォルトで真っ白な空間にしてある。
アインストール:落ち着かないわね。
千里:そうか。ならば設定を変えよう。
トランジスター:さっきの部屋に戻った? ・・・あれ、でも、この感じ?
千里:音声言語では7割ほどしか聞き取れないからな。発音が精神に直接届く方がいいだろう。
茶倉:これが千里さんの能力なの?
千里:半分は私の能力だ。精神を100万倍に加速させている。
レックス:つまり、ここで1年を体感しても、現実では1分も経ってねえってわけだ。
オールド:「デブの国ノッポの国」も真っ青ですね。
レックス:この女に手持ちの常識を当てはめない方がいいぜ。馬鹿を見る。
千里:仮にも妻に向かって、酷い言い草だな。レックス?
ジャスミン:え、ロリコン?
レックス:見た目に騙されんな。この女もうすぐ65歳だぞ。
オネスト:ろくじゅうご? ・・・あ、じゅうご、ろくですね。わかります。
レックス:本当だから。それと結婚してるのは嘘だから。
千里:そう照れるなよ。昔から変わらないな、お前は。
インビンス:先程とレックスさんの口調、違いますね。
レックス:え? ・・・・あ、やっぱ俺に教えた日本語おかしかったんじゃねえか!
千里:何もおかしくない。夫の敬語に萌えるのは妻の権利。これは常識だ。
レックス:どこの世界の常識だよ!?
千里:私が64歳なのは本当だ。首領は私を老いさせるどころか、大人に成長させる気すら無いらしい。
シュン:自然の流れに背く“意志の力”・・・その究極形ってわけだ。

そう、“意志の力”。
かつて惑星オーパに君臨していた、人工頭脳“マザー”が、それだった。彼女は周囲の物質やエネルギーを取り込み、際限なく増殖し巨大化する人口細胞であり、造物主たるオーパ先々史人類を怯えさせた。
ここ地球から8万光年の先にある惑星オーパ・・・といっても、たかが8万光年、同じ銀河の中にいることには変わりないが、そこで4万年ほど前、高い科学技術を持っていた文明があった。“マザー”は彼らによって生み出されたが、やがて恐れられ、殺されはしなかったが宇宙へ棄てられた。
親に棄てられた娘の恨みは、ふふ、想像するだに恐ろしいな。それも4万年の長きだ。4万年・・・彼女はオーパに戻ってきた。広大な宇宙空間、通常航行での帰還は絶望的で、テレポートも距離と質量に比例した出力を必要とする・・・が、“マザー”の執念は凄まじかった。ついに彼女は、より高度なテレポート能力を完成させるに至った。
テレポーテーションは、空間的高次元に干渉する能力だが、しかし我々は通常、三次元をベースに物事を考えている。他の次元を考えるにしても、自らが三次元空間の存在であるという認識を外すことは出来ない。三次元多様体の分類を考えれば、この三次元空間すら正しく捉え切れてない人間の方が多いというのが現実だ。生物全体で考えれば、猶更にな。たとえ超能力者であっても、三次元から逸脱した認識は困難を極める。
三次元空間は、多くとも8種類の基本構造から成り立っている。いかなる存在であっても、三次元の存在であれば、特定の8種類の多様体の組み合わせで構築できるということだ。だが、それは逆に言えば、その8種類とは別の多様体を内部構造に組み込んでいれば、それは三次元の“外”に属する存在ということになるのだ。
通常、どれほど高出力・高次元に干渉できるエスパーであっても、あくまで“干渉”であるから、相応に消耗する。しかし存在自体が高次元に跨っていれば、苦も無く空間を跳躍していける。それは例えば、二次元の存在からすれば我々は、苦も無くテレポートしているように見えるだろう。どうして我々が三次元の存在であるのか、疑問に思ったことはないか? ただ三次元に生まれたから、三次元が当たり前と感じているに過ぎないのではないか?
いや、余計な哲学はよしておこう。ともかく“マザー”は、自らの内部構造に9番目以降の多様体を持つことに成功した。それは気の遠くなるような試行錯誤の末の、偶発的な現象だったのだろうけれどもね。

シュン:バウフェークが使っていたのも、それだったわけだ。
パイク:私たちは、次元の違う怪物を相手に戦っていたってことだな。
ミュラ:ルマの能力は通常のテレポートの枠内だけど、超次元鏡もその技術が使われているわ。
舜平:バウフェーク?
ミュラ:オーパに何世紀も前から存在する怪物よ。その正体は―――

惑星オーパに帰ってきた“マザー”は、人類への復讐を開始した。オーパでは男性の出生率が徐々に、しかし確実に減少し、“大異変”と呼ばれるカタストロフィーの幕開けは、男性の極端な減少から始まった。生まれた男子も7割以上が5年以内に死亡・・・社会は大混乱に陥った。オーパの科学力でも原因がわからなかったということは、何世代も前から遺伝子改造ウイルスでもバラ撒いていたのだろう。
“マザー”を宇宙へ棄てた人々は、その文明ごと滅んでいたが、彼女から見れば4万年後の世界はどう映ったかな。本質的に同じであれば、相手が違ったところで些細なこと・・・その感覚は、あながち理解できなくもない。
かといって、大人しく滅びを待つ人類ではない。オーパの科学者は集められるだけ動員され、様々な研究が行われた。ひとつは、女性同士でも生殖を可能にすること。ひとつは、知能を低下させてでも繁殖能力を維持すること。ひとつは、女を襲う色情狂の怪物に改造してでも、“男”を残すこと―――その際に“マザー”と同じく第9以降の多様体も体構造に含めてな。それがバウフェーク、亜空間すら自在に行き来できる、スーパー生物だ。
とはいえ、その自由度の高さは逆に、近距離に転移しにくいという性質でもある。並みのテレポーターの最大ジャンプが、バウフェークの最短ジャンプだからな。喩えるなら、蟻の一歩と丁度同じだけの距離を進むのが難しいようなもの。力のサイズが大きすぎるがゆえに、細かい移動には適さないんだ。
それだけが理由ではないが、ポフォロムもバウフェークも失敗作には違いない。偉大なる失敗ではあるがね。女性同士で子供を作れるようにした背景も、人類すべてが同性愛者というわけでなし、人民から“男”という概念を抹消する教育の結果だ。それを成果と呼ぶのか、涙ぐましい歴史改竄の末の、累卵より危うい社会状況と非難するのかは別として、オーパの科学者たちの研究は他にも無数にあった。今の例など可愛く思えるような、とてもグロテスクな研究も多く・・・いや、それらを片っ端から並べていこうってわけじゃない。レックスに悪趣味だと言われてしまいそうだし、核心部分だけ語ることにするよ。何だレックス、本当だってば。脱線は無しだ。
研究の中には、怪物化せず人間のまま超能力を使えるようにしたものもあった。ルマも以前はテレポートが使えたが、断片的な技術だけで数百メートルが跳べるのなら、“大異変”当時の技術は押して知るべし・・・ああ、そうだよイワン、彼らがオーバーナイン・テレポーテーションで跳んだ先が、1万2千年前の地球ってわけだ。次元転移で時間のズレが生じることは確認されているだろう? 彼らこそが“古代超人類”・・・地球のエスパーたちの祖先だ。
そして超能力こそ発現していなくとも、現行人類の大半は、古代超人類の血を引いているのだよ。

イワン:おれたちの祖先が・・
ミュラ:わたしたちオーパの人間ですってェ?
シュン:・・・・・突拍子もない話だけど、そう考えると納得いくことはあるな。
パイク:何がだ?
シュン:ちょっと妙だとは思ってたんですよね。オーパの人たちは、地球人と似すぎてるって。

最初から違和感があったわけじゃないんですよ。あの頃のオレは、星ひとつ丸ごとハーレムだってハシャいでいた、バカなガキでした。でも、それ自体が糸口だったんです。
この宇宙で、生命が発生する星の割合って、どれくらいなんでしょうね。その中でも、知性を持ち、理性を持ち、高度な文明社会を築くともなれば、それだけで天文学的な確率です。更にそれが、ヒトという生物種によって成される確率。同時期に文明が存在している確率。そして、容姿までもそっくりな確率は?
仮に、人類という種の発生が、ある程度まで必然的であっても、ネアンデルタール人や北京原人を見ればわかる通り、ホモ・サピエンスとは似ても似つかないのが大半です。
率直に言えば、オーパの“美少女”たちはオレの好み過ぎた。それはつまり、地球でも千年あれば丸っきり変わってしまうような“美的感覚”すら、共通していたってことなんですよ。
これを偶然とか、大宇宙の奇跡だとかいう言葉で片付けてしまうよりは、近しい共通の祖先を持っているって論の方が、ずっと腑に落ちる・・・。

補足説明ありがとう、柵原俊。
まだ納得しきれていない者もいるようだが、話を続けるよ。
遥か彼方より来たりし“古代超人類”は、地球という新天地に希望を抱いた。“マザー”の呪いを打ち破る可能性を信じ、知識と超能力を使って文明を進歩させ、豊かさをもたらした。地球とオーパで似ているのは、何も人類の容姿だけではない。科学や文明の発展も、その方向性において酷似している。源流が同じなのだからな。
緑褐色の肌と白い髪は、強大な超能力の副産物だった。バウフェークやポフォロムに比べれば、人種の違い程度の変化に過ぎず、むしろ純朴な地球人たちに“神”としての印象を与えるメリットになった。
超能力の副産物として真に忌むべきは、容姿ではない。ただでさえ低い繁殖能力を、いっそう低くしてしまったことにある。“マザー”の呪いから逃れる為の能力が、逆に呪いを強めてしまう結果になったのは、皮肉が過ぎる。ナンセンスなジョークだとでも思いたいね。
しかしこれは、生命進化においては“ごくありふれた現象”に過ぎない。一般的に個体の生存能力が高い種ほど、繁殖能力は低い。個として強いほど、種としては弱いんだ。例外はあるが・・・。
古代超人類は、何百年という寿命と、強大な超能力を持っていたが、それゆえに自分たち同士での繁殖は不可能。地球人との交配が、彼らの希望だった。時間はたっぷりあったしな。
しかし“希望”とは、“予兆”と共にパンドラの箱の中に残った、究極の災厄でもある。真の絶望に苦痛は無い。希望と絶望の狭間で揺さぶられ、地獄へ叩き落される過程に、耐え難い苦しみはあるのだ。
結論から言えば、古代超人類と地球人類の間に、殆ど子供は生まれることはなかった。多くの場合、母体との適合不全で母子ともに死に至り、生まれた子供も寿命は並で、超能力も弱かった。
古代超人類は数が少なく、地球人は数が多い。どういう意味かわかるだろう? 古代超人類の男は、多くの地球人の女を妻にして、死なせていった。既に地球人の男と恋仲だった者もいたが、“神”に逆らえるはずもない。
さて、今一度思い出してみよう。純朴な地球人類たちが、古代超人類を畏れ敬ったのは、その超能力に対してではなく、もたらされる恩恵に対してだったな? では、次々と女を死なせていく“神”に対して、地球人たちは何を思っただろうなァ。
それでも、“神”に対する反逆に至るまでには、それなりの年月を要した。自然災害の脅威に晒されても、なかなか自然を憎むようにはならないものだ。それと同じことで、古代超人類は“自然”そのもの。恵みをもたらすこともあれば、時として荒れ狂う脅威ともなる。
しかし、ひとたび不信の火種が放り込まれたならば、それが急速に大火となるほどには、地球人たちの心は乾いていた。文明の恵みで潤う生活とは裏腹に、極めて原始的な渇きが、地球人たちの間にあったのだ。
・・・だがね、それを知らない古代超人類ではないし、地球人の不信感も、それだけで反乱を起こすほどのものじゃない。文明の潤いは、ちっぽけな不信感など抑え込んでしまう。
火を入れた奴がいるのさ。
そいつこそ“ゲシュペンスト”! 有史以来、あらゆる大量虐殺に関わってきた、悪魔も血の凍る憑依能力者だ!

レックス:クレア(千里)にとっては部下の、俺にとっては親友の仇だ。あのとき確かに殺したはずだったが――
千里:私のミスだ。幽界に本体が存在するゲシュペンストには、千里眼も殆ど通用しない。
レックス:奴には物理的な死はおろか、ESP拘束だって時間稼ぎにしかならねえんだ。
イワン:ジュノー号で見たときには、そんな怪物だとは思いもしなかったが・・・。
レックス:・・・すまねえな、茶倉さん。
茶倉:え?
レックス:あんたの母親の腕を折ったのは、俺の仲間だ。ゲシュペンスト討伐班のリーダー、ミル・ネヴィー。
茶倉:・・・・・・
レックス:あのとき俺も、その場にいたんだ・・・。
茶倉:謝るなら本人が一番手を務めるのが筋だと思うわ。
千里:悪いが、それは無理だ。死者に紡げる言葉など無いからな。
茶倉:死んだ・・・?
レックス:相討ちでゲシュペンストを仕留めたはずだった。だが、奴は生きていた。
千里:ミルが死んだのが1976年。タロンに捕縛されたゲシュペンストが、目を醒ましたのが1981年。
レックス:横浜中央病院の事件を知ってる人もいるよな?
ファイバー:あれも“げすぺんすと”の仕業だったのね!
インビンス:その“ゲシュペンスト”というのは、古代超人類とは別系統のエスパーなんですか?
千里:その通り。奴は地球生まれの“自然な”超能力者さ。だからこそ際限なく凶悪になったのかもしれん・・・。

古代超人類は、卓越した知識と強大な超能力を持っていたが、ひとつ致命的な弱点があった。それは一般には美徳なんだがね、近親者に対する自己犠牲的な愛情ってやつさ。それが強すぎたんだな。それこそ、我が子を人質に取られれば、どんな屈辱的な命令でさえ従ってしまうほどに。
まともに戦って勝てないなら、まともでない方法で戦えばいい。地球人たちは、まさにそれを実行したのさ。強力なテレパスでもあるゲシュペンストは、古代超人類の弱点を察知し、人質を奪還されないように、極めて狡猾に事を為していった。そして古代超人類は、わずかな混血の生き残りを除いて、根絶やしにされたのさ。何割かは自らの招いた禍とはいえ、その非人道的な虐殺の過程は、現代人の苛烈さとも何ら変わりない。
生き残りの中には、タイムリープで別の時代に飛んだ者もいて、かつて私が弟と呼んだ“ミコン”も、その1人だった。肉体が朽ちて精神だけが赤子と融合したアリョーシャ(アルカディアNo.J、月組副隊長)みたいなのもいるが・・・ちなみに本名はアレクセイ・フョードロヴィチ。要するにイワンの叔父なんだが、全くの偶然ではあるまいよ。
混血の人間は、見かけも地球人と変わらず、子孫を増やし続けた。しばらくは超能力の因子も薄まっていく一方で、“神”の時代は終わりを告げたかに見えた。しかし広まった因子は、いつまでも平衡ではない。確率的な揺らぎによって増幅され、再び超能力者は世界に生まれる。
それが我々だ!

超能力者の歴史は、迫害の歴史だ。
中でも“魔女狩り”は有名だが、自分たちと異なる優れた者を迫害するときの団結力は、地上で最も強固だと言ってもいい。それを、古代超人類を根絶やしにしたときからの宿命と断じるのは簡単だが、私に言わせれば、多数派の未熟さに過ぎない。民主主義は現代でも、ファシズムと変わらない程度の成熟度しか持っていない。
多数派というのは、未熟だからこそ多数なのだ。成熟した豊かな個性を持っていなければ、似たようなものにしかならない。多数と同じであることに安心すれば、意思は薄まり、人と違うことをしようとしても、ありきたりのことしか出来ない。そんな有象無象に宿るほど、宿命というものは軽くない。
未熟な多数者は、いとも容易く扇動される。多くの者が同じことをしているから、自分も正しいと思い込み、そのことを意識すらしない。自分たちの正しさを疑うこともなく、殺戮するほど高揚し、反発されるほど自分たちの正しさを確信する。おびただしい屍を踏みつけながら、ひたすら前を向いて暴走し続ける。さながら地走りの如くにな。

真由:はーはは、今も昔も人間のやることに大差は無い。
ファイバー:世の中も随分と変わったものだけれども、変わらない部分の中に迫害があることは否めないわね。
イワン:マンディアルグの言ったことが正しいとは思わないが。人間は獣じゃない。
キートン:ええ。人間のやることは変わらないのかもしれないですが、それは流れに抗う方も同じなはずです。
千里:アルカディアの前身も、迫害への抵抗から始まった。大体は逃げ隠れるという、消極的な対抗だけどね。

迫害された者たちは手を取り合い、共同体を成していった。アルカディアの前身は、そうした動きのひとつだった。
組織としてのアルカディアは1915年に発足したが、その源流は7世紀まで遡る。パレグルという超能力者が世界中を巡って、迫害されている者たちを助けていったのが始まりだ。それから3百年ほどが経過して、西暦1000年に日本の超能力者たちを集めて“ミレニアム・A”が結成された。その目的は、超能力者と普通人が共生する社会であり、アルカディアの理念の源流でもある。無論それは世界平和を前提としている。
それだけ聞くと綺麗だが、超能力者というのは自意識の塊みたいな存在でね。私も例に漏れず、使命感と優越意識、孤独感と劣等意識に塗れて生きている。倫理道徳や社会法規よりも、自我と探究心、理想と信念を優先する、美意識の奴隷のような生き物さ。三日月家を主導に多くの一族が非人道的な実験を繰り返し、強力な超能力者を作り出していった。砂神のような例外を除いて、ほぼ全ての一族が当てはまる。
日本に強力な超能力者が多いのは、そのせいさ。アルカディアのナンバー20までを数えても、私と、No.5、No.6、No.7、No.13と、人口比で考えれば十数倍も日系がいるが、別に大和民族主義ってわけじゃない。強力な超能力者が生まれるように薬物実験と交配を繰り返した結果さ。そこには千里眼も大いに役に立った。
ついでに言えば、超能力者に女が多いのも、オーパ人の末裔だからだ。バウフェーク研究の成果が入り込んだからか、若王子や鳴沢など、男の方が出力は高い傾向があるが、全体的には微々たるものだな。
“ミレニアム・A”の実験は、おそらくオーパでの試行錯誤に匹敵する悪行だろう。三日月家の初代は80近い老人の身で、年端もいかない少女を犯して子供を産ませた。それが平常であると言えば、少しは理解できるかな。六道さんや黒月さんは、その一端を知っている。

トランジスター:黒月も!?
真由:はーはは、驚いた?
トランジスター:驚くよ・・・。
千里:黒月という苗字は、三日月家の分家の1つだ。六道さんは気付いていましたね。
ファイバー:ま、薄々は。千里ちゃんでなくても、知らない間柄じゃないもの。
真由:すっかり若い頃の口調に戻っちゃって・・・ふふっ。
トランジスター:・・・え、黒月いくつ?
真由:101歳。
トランジスター:えっ・・・え?
千里:それも一族の研究成果さ。アルカディアの“光兎計画”は、黒月繭里(真由)の成果を基盤にしている。

アルカディア三大計画の中で、最も古くからあるのは、No.7(フィラデル・フィーア)を生み出した“鉄鬼計画”だが、No.6(スカーレット・マーチ)を生み出した“光兎計画”も、No.5(サトリン)を生み出した“電脳計画”も、基本は変わらない。優れたエスパーを生み出して、世界の指導者たらしめんってな。
人格者であっても、強くなければ意味が無い。圧倒的な強さを持つ能力者を生み出すべく、物理的に可能なことは何でもやった。超能力が発現しない子供の脳を切り開き、サイコキネシスの的、ヒュプノシスの実験体にするとか・・・まともな人間なら目を背けずにはいられない、人間の尊厳を踏み躙る所業の数々が繰り広げられた。イワンの憎むタロンと、何も違わない。世界平和の為と称しつつ、平和から最も遠い闇の領域を突き進む。アルカディアの抱える負の歴史であり、“昔の話”でもない。“電脳計画”で生み出された“イヴィル・サトリン”は、混沌の申し子だ・・・。
そうした暗部の侵食を受けなかったのは、先も述べたが、日本では砂神一族くらいだ。超能力に人為的な手を加えて強化する“意志”は、砂神一族の“自然の力”と真っ向から反するものだからな。“ゲシュペンスト”や“眠る蛇”などが“自然の力”のマイナスの側面だとすれば、明日香や一也の持っているのはプラスの力だ。自然の理を捻じ曲げる“意志の力”ではなく、自然の力に沿った能力であり、精霊や妖精とも呼ばれる。
さて電脳戦士諸君、今すぐにでも頭を下げたいところだが、わけもわからず謝罪の言葉だけ告げられても、謝られたことにはなるまい。それを踏まえて説明を続けるが、君たちの超能力は“自然の力”とも“意志の力”とも違う、第三の力なのだ。それを“願いの力”と言う・・・あァ、勘の良い何人かは気付いたようだな。そうさ、電脳戦士たちは超能力を“持っている”わけじゃない。“使っている”だけなんだ。真に“願いの力”を持っているのは、全ての超能力者のうち8体―――アルカディア製・電脳エスパー“サトリン”シリーズのみ。中でも他者に能力を“課す”ことの出来るのは、君らの知る“サトリン”と“イヴィル”、すなわち“β”と“ε”の2体だけだ。
あァ、その通り。電脳十戦士それぞれの能力は、“β−サトリン”の端末であり、“ε−サトリン”も同じ能力と性能を備えている。“ε”が電脳戦士の技や能力をコピーして使っていたのではなく、その逆なんだ。・・・いや、ショックを受けるなよ。落ち込むことなんてない。おしなべて能力というものは、持ってるだけの奴より使いこなせる奴の方が偉いのだし、この形態こそが“電脳計画”の目的でもあるのだから。
いや、計画の概要を隠すつもりはないさ。じれったいのは、それだけ語るべきことが多いってことよ。話をはじめる前に言ったはずだ、全てを語ると。ククク、これでも見た目の5倍も生きてる年寄りなのでね、話が長くなるのは摂理だと思って受け入れてくれたまえよ。もどかしいだけで退屈してないなら幸いだ。
話は9百年ほど前に遡る―――

“ミレニアム・A”の創設より百年、創設者アルカは組織を去った。先に言っておくが、たとえ“ミレニアム・A”が純朴な組織であったとしても、アルカの行動に変わりは無い。あの女は、そういう奴だ。優れた超能力者を生み出そうというのは、あくまで“ミレニアム・A”の目的であって、アルカの目的ではない。奴自身が途方も無く強力なエスパーだから、わざわざ作り出す必要など無いというわけさ。相反するわけでもないんだがね。
アルカは組織の運営に対して関与せず、ふらりと世界を巡って人助けをする日々を過ごしていた。“ミレニアム・A”を去ったのも、その延長でしかない。見限ったわけではないのさ。やがてアルカはヨーロッパを中心に“ユートピア”という組織を創設し、名前も姿も変えて、そこの首領として収まった。優雅なものだよ。
ここからの5百年ほどは、あまり重要ではないので省略しよう。“ユートピア”が分化によって穏やかに消滅した後、首領ユートはイトと名を変えて、世界各地を巡って回った。17世紀にアモン・ガゴルグという超能力者と出会い、そこで色々あって、アモンはイトに絶対の忠誠を尽くすことを決意した。“シャングリラ”の設立は、それから2百年近く経ってからのことだ。19世紀の初頭、1810年あたりから、“シャングリラ”の活動は始まる。
イトは名をシャングレイグと変えて、“シャングリラ”の首領となり、アモンを副首領に据えた。しかし実際に組織を運営していたのは、“星の統括者”シンファ・アータスティーという超能力者だ。あのゲシュペンストを、不完全とはいえ支配下に置いていたほどの力量を持っていた。また、彼女の配下に“五行星”と呼ばれる5体のエスパーが存在していたが、その5名ともが現アルカディアのNo.9(シュシュ・オーディナーク)に匹敵する出力を持つ。
シンファは様々な計画を考案し、実行した。48種類の超能力を全て高出力で備え、それらを同時かつ精密に扱えたシンファは、わずか数十年で“ミレニアム・A”数百年の成果を塗り替えてしまった。“ミレニアム・A”が8百年かけて完成させた“鉄鬼計画”よりも、シンファ考案の“光兎計画”の方が、高出力のエスパーが出来た・・・とかな。
もちろん超能力者の価値は、出力や強さだけでは測れない。劣った奴の考えることは強弱までだが、優れた奴は、その先を考える。シンファの考えることは超能力者の未来であり、“シャングリラ”の目的は極めて“アルカディア”に近い。正しい意味での支配者が目指すものは、世界平和の他に無い。差別や迫害が無く、殺人や戦争は仮想遊戯に限定され、誰もが豊かな生活を送ることが出来る。“最低限”などではなく、豊かな生活をな。
・・・とまあ、そこまではシンファとシャングレイグは一致していたのだが、それに至る過程が違った。支配者の手によって世界を制御するべきだと主張するシンファと、あくまで人々自身の手で平和を勝ち取るべきだという考えのシャングレイグとでは、対立は不可避だった。前者は天国の具現化だが、人類を家畜にするという意味合いも含んでいる。後者は人類の進歩だが、そこに至るまでの犠牲は夥しいものがある。どちらが正しいかは、それこそスタンスの問題だが、ひとつ確かなのは19世紀末に“シャングリラ”は終焉を迎えたということだ。
“アルカディア”が、シンファとシャングレイグ、どちらの思想を受け継いでいるかは言うまでもあるまい。シンファの主張に従っていれば、20世紀を待つことなく世界は平和になっていた。シンファには出来なくても、シャングレイグには出来た。出来たからこそ、やらなかった。世界平和というものは、世界の全てを自分の思い通りにするのとは違うってェ、奴らしい綺麗事だ。この世の苦痛を浴び続けてきた者共の、怨嗟の声でも聞かせてやりたいぜ。
綺麗事ついでに、シャングレイグはシンファの研究は丁寧に保管した。それを引き継いだのが“アルカディア”であり、No.6を生み出した“光兎計画”や、No.13(X・クラメーション)を生み出した“X計画”、カタストロの使う“闘衣”など、全てシンファの考案したものだ。ユイファの母方の祖母レンファは、“闘衣”に至る過程として出力を大幅に高められていたが、防御しか出来ないようになっていた。彼女はシンファの血を引く1人だ。
そしてシンファが進めていた計画の中に―――

ジャスミン:ちょ、ちょっと待って・・・!
ファイバー:どうしたの凜ちゃん?
ジャスミン:な、何か、おかしくない?
トランジスター:うん、アルカって人も百年くらい生きてるけど、ユートって2百年くらい・・・?
千里:強力な超能力者ほど寿命が長い。古代超人類と同じ理屈だ。
シュン:種として脆弱でも、個体は強く寿命も長いってやつですね。
インビンス:なるほど・・
千里:シャングリラ五行星の生き残りは200歳を超えてるし、アルカディアのNo.2は400歳を超えている。
トランジスター:4百!?
インビンス:中トトロ!?
茶倉:ぶっ・・!・・・・・・
人見:あなたの吹き出すところなんて、初めて見たわ。
千里:的確な喩えだ。私も常々、首領は大トトロだと思っていた。
ジュエル:もっと可愛いものに喩えてよ〜!
千里:邪魔だ、出て行け。
ジュエル:やだやだ、千里ちゃんの側にいるもん!
レックス:アルカディアの上層部はガキばっかだな・・・。
千里:首領からして子供だからな。死ねばいいのに。
ジュエル:泣くよ!?
千里:こいつは首領という名の役立たずだから気にしなくていい・・・どうした諸君、何を驚いている?
ジュエル:千里ちゃんが美しすぎて、みんなビックリの3乗?
千里:黙れ、首領という名の役立たず。
ジュエル:役立たずじゃないもん!
千里:は? ミレニアム・A、ユートピア、シャングリラ、アルカディア・・・幾つも組織を作っては部下に丸投げ。
レックス:ああ、説得力ゼロだな。
ジュエル:そ、それは個性と自主性を尊重してモニュモニュ・・・
千里:え? 聞こえない。

いや、この馬鹿首領のことは別に説明しなくていいと思うんだが・・・説明する意義が見当たらないし・・・説明したくないし・・・誰がサディストだって? おいレックス、何を同意している? 諦めたような顔で頷くな、おい。
4万年も生きた“マザー”の話の後で、首領が1332歳だって話をしても、特に驚くようなことでもないだろう? どちらも同じ世界の生物だ、不思議はあるまい・・・まあ、いちいち名前を変えまくるのは不思議かもしれないが。
パレグル、アルカ、ユート、イト、シャングレイグ、そしてジュエル・・・覚えるのが大変だ。

ジュエル:6つくらい千里ちゃんなら余裕だよね!?
千里:興味ないことを覚えるのは大変で・・・・ええっと、あんた誰?
ジュエル:ひどいっ! やっぱり千里ちゃんはサドなんだ! わーん!
千里:うるさいなあ、この人。働かない最強に生きてる価値はあるのでしょうか?
ジュエル:あるもん! 生きてるって素敵!

巨大なハエに構ってる暇は無いので、話を続けよう。
“電脳計画”の原型と言えるのが、シンファ考案の“神酒計画”(ソーマ計画)。全人類を超能力者にするという、シャングリラの最終計画だ。
“神化系能力”という単語を聞いたことはあるか? 模倣も無効化も通じない、干渉を受けぬ超能力だ。今までに14名しか発生を確認されておらず、既に半数が死んでいる。首領は3番目で、No.2(アモン・ガゴルグ)は4番目、私は9番目。ユイファの父であるヘルファイスは10番目で、ミル・ネヴィーは12番目だ。
5番目の神化系能力者を、ダンツォルティ・アビリュステロスという。・・・そう気を揉むなよカタストロ。我々にとっては因縁深い名前であっても、それを伏せたまま語るのは公平な態度とは言えまい。過去をないがしろにしていいはずもないが、優先されるべきは現在だろう。心配せずとも、不必要なことは語らない。
ダンツォルティの神化系能力を“神酒”(ソーマ)という。彼の血液など、肉体の一部を服用した者は、超能力を得るというものだ。しかも、わずかな量で強大な力が得られるというのだから、“シャングリラ”の計画にとって実に好都合。彼の肉体を資源とするならば、それは生き続ける限り人体の再生と同じペースで供給される。
しかし人類の大半が未だ普通人のままなのは、ご存知の通りだ。“神酒”は確かに服用者に強大な力を与えるが、その力を制御できるだけの精神力まで与えるわけではない。扱えるかどうかは本人次第、廃人で済めば良い方だったと言える。暴走した超能力者が巻き起こす災害は、街ひとつ地上から消してしまうことも珍しくなかった。石油ではなく、ウラニウムだったというわけさ。
同じ理由で、No.2(アモン・ガゴルグ)の神化系能力“与神”(ギフト)も、使えなかった。全人類を超能力者にするという発想に、首領は早くから辿り着いていた。だからこそアモンとの出会いが重要だったわけさ。結局それは実現しないという結論に落ち着いてから、シャングリラは結成された。こんなアンポンタンだが、頭はキレるんだ。信じられないくらいにな・・・いやまったく、信じられない・・・信じたくない・・・こんなに頭が悪そうなのに・・・どうされましたか首領、涙目になっておられますが? これでも私は、貴女の知性を高く評価しているのですよ? ただ全人類を超能力者にしただけでは、超能力者が迫害されてきた問題が解決するわけではないと、17世紀の時点で理解していたことは、素直に尊敬します。現代人にとっては息をするように容易いことですけどね。
そもそも“アルカディア”の目的は、人類の自立的な世界平和だ。今の世の中で、誰もが超能力を得たら、平和とは逆の方向へ突き進むのは目に見えている。それは千里眼でなくてもわかるだろう? “神酒”も本当に危険なのは、服用すれば二度と元には戻れないという点なのだ。悪用される危険はもちろんだが、綿密に選んだ者にだけ服用させるという方式でも、その者が変質しないとも限らない。力に溺れるというのは、ありふれた現実だ。19世紀の話だけではない。私が生まれた頃、アルカディア幹部の1人が“神酒”を持ち出して、大勢を力に溺れさせた。
そいつこそ“邪神”(デビルズ)ノットー。史上7番目の神化系能力者にして悪意の集積者、そして遺伝子的には私の祖父でもある。祖母が若い頃に人工授精で産んだのが私の父だが、その種を提供したのが、当時は最高幹部を務めていたノットー・リ・アースのものだった。ノットーの血族は私を含め、強力なエスパーが多い。10番目の神化系能力者ヘルファイスに、11番目の神化系能力者T2。No.6のスカーレットに、No.7のフィラデル。もちろんユイファも入るし、ノットーを討伐したのは彼の息子だった。
当時のアルカディアはノットーによって壊滅寸前にまで追い込まれ、ノットーは死んでも世界戦争は止められなかった。それはアルカディアの敗北としか言いようがない。犠牲者を出した時点で、勝っても負け。少なくとも、勝利の価値は犠牲者に反比例する。“神酒計画”は封印され、それを超える新たな計画が求められた。
私がアルカディアの最高幹部になったのは1955年のことだが、コンピューターの発達とインターネットの普及を予知したときから“電脳計画”は始まっていた。当初の目的は、アルカディアにおける私の仕事のスペア、すなわち国民の健康状態をチェックし、生活を守ることだった。これを「フェイズT」と呼ぶ。1980年から導入され、今まで順調に稼動し続けている。しかし“神酒計画”の後継となるのは、「フェイズU」なのだ。
ああ、ことわっておくが、“電脳計画”は私のオリジナルであって、シンファの計画を引き継ぐ形でなくとも、フェイズUには移行していた。功績も責任も私にある。だから聡子、お前に罪など無い。“イヴィル”が生まれることを予知しておきながらフェイズを進めた、私の罪だ。今の事態は大半、1970年代には予見していたことなのさ。
フェイズUは“神酒計画”の上位互換として、付与した超能力をサーバーである“サトリン”によってON・OFFできるようにするものだが、その技術は未来から拾ってきた。流水と克之にとっては忘れられぬ、“ルナ=ウイルス”を巡る惨劇の物語からな。

流水:あたしと流風の運命を分けた、あのウイルスの話ってわけ。
克之:流水!
流水:・・・大丈夫よ。そんなヤワな女じゃないわ。
千里:続けようか。
流水:続けて。

恐竜の絶滅において、巨大隕石の衝突は“とどめの一撃”であった。それ以前から植物は毒を帯び、あるいは硬さを増していたし、動物は小さな体を駆使して恐竜の卵を食い荒らしていた。火山活動は活発になり、気候も変動していた。繁栄した種の大絶滅は、単一のカタストロフィーのみではなく、複合的な要因によってもたらされるものだ。
その数ある要因の1つが、“絶滅遺伝子”。繁殖本能を取り込んで変質していき、ある程度まで世代が経過したときに発現する、レトロウイルスの一種だ。それが発現した世代は、繁殖本能を失ってしまう。そして、その遺伝子は人間の中にも発見されたのだ。

R:・・・もしかして、それは“マザー”が?
千里:その通り。“マザー”はオーパ人に、レトロウイルスをバラ撒いた。その呪いは未だに解かれていない。
レックス:恐竜を滅ぼしたのと全く同じってわけでもないだろうが、同類のもんだ。しつこい呪いだぜ。
千里:彼女の恨みの深さが窺い知れるね。
レックス:厄介な奴は死んでも厄介。10年や20年の話じゃねえが、このままでは人類は滅亡するんだ。
千里:その遺伝子を発見したのが、ジーン・ジョンソン。彼はルナ=ウイルスの発見者でもある。
イワン:ジーン!?
流水:あなた、ジーンを知ってるの?
イワン:・・・同じ思いを抱えた、仲間だった。
克之:まさか、ソビエトからの・・
イワン:そうさ・・・。おれとジーンはソビエトに目を付けられ、逃亡生活の中で家族を失った者同士だ。

いつだったか、おれはジーンと話したことがある。
ジーンは、故郷に帰りたいわけじゃなかった。待つ人のいない故郷は、ただの不毛の大地だ。ソビエトが崩壊したところで、失った幸せは戻ってこない。
ジーンにとって、故郷に帰るということは、誰からも強制や束縛を受けない世界を作ることだった。信じてもらえないかもしれないが、確かにそう言っていたんだ。
・・・許してやってくれとは、とても言えないけどな。

流水:許しはしない。・・・でも、信じるわ。ジーンは確かに、そう思ってた。
克之:・・・・・・
流水:大丈夫よ、続けていいわ。
千里:続けよう。


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佐久間闇子と奇妙な世界
2016/10/01 01:06

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「サトリン」 第十六話 十戦士集結! (T) 佐久間闇子と奇妙な世界/BIGLOBEウェブリブログ
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