佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十話 縦の破壊 (下)

<<   作成日時 : 2016/10/01 00:06   >>

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数日後、富良実は岬で全身に風を浴びていた。
肩から腰へかけて、流れるような空気の息吹を感じる。
白いワンピース姿の彼女は、まだ全身の生傷が残っていて痛々しい。それでも、今までのおぞましい環境から逃れることが出来て、ほころんだ表情をしていた。
この島はサトリンの息がかかった土地であり、地図にも載っていない。ここで彼女の新生活が始まるのだ。
「気分はどうですか。」
鈍郎が声をかけた。
「九古さん。」
「そろそろ頃合かな・・・。」
「?」
富良実が鈍郎の視線の先を追うと、海の遠くに何かが飛んでいた。
やがてバラバラバラ・・・・と轟音が響き、ヘリコプターの姿が見えた。
「姉さんの言った通りだ、そろそろ来ると思っていた・・・奴らだ。」

ヘリコプターの中には、操縦者の他に、大西警部と小森巡査、守名実と恵須実が乗っていた。
ヘリは少し離れた平地に着陸し、中から4人が出てきた。
「どうしてここが・・・?」
こちらへ向かって真っ直ぐ歩いてくる4人に、富良実は恐怖した。
「九古さんは、このことを知っていたんですか?」
「さっき、レーダーに不審な影が観測されてね。気になって来てみたんだ。」
話をしている間にも、4人は近付いてきた。
「ああ・・・・・!」
富良実は絶望し、身を縮ませ、ぺたんと座り込んでしまった。
「心配ない。4人なら何とかなる。」
その為に来たのだ。鈍郎は4人を睨みつけた。
すると大西と小森は、互いに銃で撃ち合って倒れた。
「・・・あれ?」
鈍郎にとって想定外の事態だった。
4人とも同士討ちさせるはずが、守名実と恵須実は平気だった。倒れた2人に駆け寄っていた。
「おかしいな・・・。」
「あ、えと、今のは?」
富良実が困惑して尋ねた。
「自分及び味方に向けられた敵意と攻撃意思を媒介として、相手を同士討ちさせる能力・・・のはずなんだけどなあ・・・?」
「・・・きっと、敵意が無いからだわ。守名実も恵須実も、私のことを敵じゃなくてオモチャだと思ってるから・・・。」
「いや、人数を絞れば、能力の深度を高めて、敵意か攻撃意思のどちらか一方だけでも発動できるんだが・・・。いじめは攻撃に含まれるよ、もちろん。」
「じゃあ、どうして・・・?」
そのとき銃声がした。
「「!?」」
富良実と鈍郎が銃声のした方向を見ると、2人のうち1人が倒れていた。
そしてもう1人が、煙を吹いている銃を持って、笑っていた。
「・・・・恵須実・・・。」
「え? 立ってる方?」
「ええ・・・・。」
「この距離で、よくわかるなあ・・・。」
三つ子だからというのもあるのだろうか。
鈍郎は感心しながらも、危機を感じていた。
「歩ける?」
「ダメ・・・・腰が抜けて・・・・。」
富良実は震えて座り込んでいた。
そうしているうちに、恵須実がサディスティックな笑みを浮かべてやって来た。
「フフ・・・逃げられはしないわ、富良実。忘れたの? 私たちの父さん母さんが、私たちがどこに逃げても見つけ出して、家に連れ戻したことを・・・。一種の超能力ね。どうやら近い血縁に限定されるようだけど、それで十分。私たちがどうやって、この島を見つけたと思うの?」
「そんな・・・。」
「私たちの能力を信じてくれたのは、2人だけだった。向こうにいる大西さんと小森さんよ。カネでパイロットを雇い、この島へ来たってわけ。・・・大人数で来ても無意味だからね。」
その言葉に、鈍郎はギョッとした。
「そうでしょ、九古鈍郎さん・・・いえ、第七の戦士“インビンス”!」
「な・・・に!?」
いよいよ驚かずにはいられない。
「なぜ私のことを・・・それと私の能力まで・・・。・・・さては、ストーカー?」
「ふざけないで!」
「私は大真面目だ。」
鈍郎は恵須実を睨んだ。その脚は小刻みに震えていた。
何しろ相手は拳銃を持っているのだ。
「どうりで私の能力が通用しなかったわけだ。お前の攻撃意思は、守名実の方に向いていたんだな・・・。」
「そうよ。あなたの能力は深度を高めれば敵意だけでも発動できる。でも、攻撃意思の対象が別にある場合は出来ないのよ。」
「・・・・・私自身ですら知らないことを・・・。何者だよ、お前は。」
「死にゆく者が知っても仕方ないわ。」
そう言って恵須実は、銃口を鈍郎へ向けた。
「やめとけ。撃ったら死ぬぞ。」
「なに? ・・・? 見え透いたハッタリを!」
「だとしても、お前にそれを確かめる術は無い。実際に撃ってみる以外はな・・・。」
「・・・・・・・・・。」
鈍郎と恵須実は、互いに睨み合った。
しばらく沈黙が支配した。


その頃、金で雇われたパイロットは七美と永須に捕まっていた。
「またあんたらかよ・・・。」
パイロットは弓戸愛真知子だった。
相変わらずライダースーツに身を包み、ぴっちりした曲線が艶かしい。
「はー、超能力がらみの話だから、ヤな予感はしてたのよねー。まったく、あたしもツイてないわ。」
「・・・状況を理解したら、とりあえずこっちへ来てもらおうかしら。」
「断ったら?」
真知子はギラッと七美を睨んだが、しかし七美は鳩が豆鉄砲を食らったような、呆気に取られた顔をした。
「えー、いや、口止め料。いらないのかしら?」
「欲しい。」
真知子は間髪入れず言った。現金である。
「七美さん、その前に倒れてるのを運ぶだべ。まだ生きてるなで。」
「・・・・あいつらは死んでもいいんだがな。カネで雇われた弓戸愛と違って、純粋に我々と敵対してる。」
「敵に情けをかける余裕が無えやつは、味方も愛せねえだべさ。」
「・・・変わらないわね、あなたの人生哲学。」
「変える気は無いべ。」
「・・・はいはい、今回はあなたの言う通りにするわよ。この島には戦士が4人いるから大丈夫でしょう。」
七美たちは、3人が倒れているところへ向かった。
「・・・どういうことかしら? どうして3人しか?」
「鈍郎くんの能力ならあ、4人とも倒れてないとおかしいだべな。」
そのとき、真知子が重大なことに気付いた。
「銃が1つ無いわ!」
「なにっ!?」
七美はハッとして、岬の方を振り向いた。彼女の視力では詳しいところはわからなかったが、3人の人影が見えた。


「・・・・・・・・・。」
銃を持っているのは自分なのに、恵須実は気後れしていた。
「・・・・・・。」
対して鈍郎の方は、相手の次の一手を待ちわびている対局者のような表情で黙っていた。
そして先に口を開いたのは、恵須実の方だった。
「撃ってみないとわからない・・・。あなたの能力の性質上、確かにそのようね。十中八九ハッタリだとは思うけど、十中の一が埋まらない。見事な戦略ね。・・・でもね、これならどうかしら?」
銃口が富良実に向いた。
「・・・っ!」
鈍郎の顔が凍りついた。
「フ・・・フフ・・・ハハハ!」
恵須実は勝ち誇ったように笑い出した。
しかし鈍郎は、すぐに表情を戻して言った。
「いや、ちょっと待てよ・・・君にそれが撃てるのか?」
「どういう意味?」
「殺してしまっては元も子もないはず・・」

ドンッ

「ああっ!?」
銃弾が富良実の右腕を貫通した。
「・・・・・!」
「勘違いしないでよ。殺す気は無いけど、死ななければ何をしてもいいのよ。」
「なんてことを・・・!」
鈍郎はゾッとした。
「ふん、そこで指を咥えて見てなさい。切り札の能力がありながら動きもしないってことは、動かないことが発動条件なんでしょ。違う?」
「・・・!」
「フフ、図星のようね。」
「・・・・・・。」
鈍郎が黙っていると、恵須実は富良実のところまで歩いてきた。
「立ちなさい、富良実。」
「ううっ、うう・・」
富良実は右腕を押さえて呻いていた。
「立たないと、もう一発ブチ込むわよ。」
「ううっ・・・!」
富良実は腰が抜けて立てないのだ。
すると鈍郎が目を見開いた。
「もうやめとけ。」
「ハッ、そこから動けないあなたに何が出来るの?」
「馬鹿め、後ろを見てみろ!」
「なにっ!?」
恵須実は思わず後ろを見たが、誰もいない。
そのことを彼女が認識する前に、鈍郎の背後の繁みから、毛布を被った冴木氷介が飛び出してきた。
「がっ・・・!?」
持っていた銃を蹴り飛ばされ、恵須実は体勢を崩して転んだ。
「謀ったわね!」
彼女は起き上がって鈍郎を睨んだが、しかし先程の位置に鈍郎の姿は無い。
「・・・子供がこんなもの持ってちゃいけないなー。」
鈍郎は銃を拾っていた。
「なあ、邑甘恵須実。銃口を向けられるって、どんな気分だと思う?」
銃口が恵須実に向けられた。
子供と言いながら、子供扱いしていない。敵と見なして本気だ。
「ひっ・・・!」
「・・・・・・。」
鈍郎は無言のまま、不気味な笑みを浮かべた。

「・・そのへんにしといてあげなさい。」
七村七美が到着した。
「姉さん・・・・。」
鈍郎は銃を下ろした。
「・・・“姉さん”は、もういいって。」
「いや、ついクセで。・・・うん、そうだ、この際ですから引き続き姉さんと呼ばせてくれませんか?」
「はあ? ・・・・別にいいけど。」
よく意味がわからないが、桃園の誓いみたいなものだろうと思った。
「それよりも、邑甘を・・」
すると恵須実は、くぐもった声で笑い出した。
「くっ、くっ、く・・・・私を捕らえようとでも? お生憎様!」
そのまま彼女は逃走する。
その後を七美と氷介が追うが、そこへ恵須実が叫ぶ。
「退がれっ!」
その声には力があった。
2人は物理的に、後方へ吹っ飛ばされた。
「なにっ!?」
鈍郎が目を細める。
「フフッ。」
恵須実は足を止めて振り向いた。
「限定サイコキネシス・・・“退令”(バックコマンド)! 相手を問答無用で、後方へブッ飛ばす・・・!」
「ちっ・・・!」
「・・・・・・!」
氷介は舌打ちし、七美は顔を歪めた。
「姉さん、こいつを!」
鈍郎が銃を七美に放る。
七美は跳躍して銃をキャッチし、着地を待たずに恵須実を撃った。
しかし銃弾は、恵須実の足元で跳ね返って、七美の右手を貫通した。
「ぐっ・・・・! サイコバリアーかしら!」
「ご名答。私の超能力は“血脈探知”(リレイショントレース)と“退令”(バックコマンド)、そしてもうひとつ・・・・。私と守名実はね、お互いの能力の半分を交換できるの。バリアーでなく壁だけど。」
恵須実は、せせら笑って歩き出した。
「「待て!」」
七美と鈍郎が後を追おうとしたが、後ろへ弾き飛ばされた。
「フフッ、私を殺したかったらライフルでも持ってくるのね。・・・今回は諦めるけど、次こそは必ず富良実をいただくわ。」
「そうは・問屋が・卸さない。」
毛布を被った氷介が、恵須実に向かって走り出した。
「馬鹿め! 退がれっ!」
しかし氷介は、恵須実の思っていたのとは反対方向、つまり彼女の方へ向かって吹っ飛んできた。
「なっ!?」
「鉄拳制裁!」
氷介は恵須実の鳩尾に一撃入れた。
「「痛っつうう・・・!」」
氷介と恵須実は、互いにダメージを受けていた。恵須実が咄嗟に“壁”を発動させていたのだ。
しかし氷介の打撃も、電子による力場補整のかかった強力なものだ。“壁”の耐久を超えていた。
「あなた・・・後ろ向きに走ってきたのね!」
腹を押さえながら、恵須実は氷介を睨んだ。
「その通り・・・。この毛布が・役に立った。」
単純明快な戦術。後ろへ吹っ飛ばすなら、後ろ向きに走れば前に吹っ飛ぶ。
「チッ・・・。でも、“壁”の防御力をMAXまで上げる!」
「そんなものでと・言いたいが・・・・。」
毛布の隙間から、氷介の悔しげな様子が見える。
このとき、氷介は全開時の5割程度までにしか回復していなかった。
「フフッ、それじゃあ皆さん、さようなら。」
「待って!」
「!?」
腰が抜けていたのが回復したようで、富良実が近くまで迫ってきていた。
「恵須実! 私があなたを倒す・・・!」
「ヘェ・・・どうやって?」
「・・・どうして考えないの?」
「?」
「私も超能力を持ってるって・・・!」
「フッ、何を言うかと思えば。あったらとっくに使ってるでしょ?」
「認識が変わったのよ・・・。あなたや守名実の超能力が血筋によるものなら、私にも超能力があるはず。」
富良実は、恵須実を相手に一歩も引いていない。
いや、気迫で上回ってさえいる。
「・・・そう、私に足りなかったのは、認識。超能力者たる自覚よ・・・。私は、たった今、エスパーとして目覚めた!」
富良実は、懐からカッターナイフを取り出した。
「リスカ少女の必需品!」
血で錆びた、カッターナイフ。
彼女は自分の左腕を、縦に切った。
「えっ?」
富良実の腕から血が吹き出したのと殆ど同時に、恵須実の右腕からも血が吹き出した。
「えええ!?」
「・・・やっぱりね。私の能力は、自分が傷つくと守名実と恵須実も同じだけ傷つく能力。あは、あは・・・・あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

ドスドスドスドスドスドスドスドス

富良実は、カッターナイフで自分の腕を刺しまくる。
「あぐああああああああ!!」
恵須実の腕からも、富良実と同じように、大量の血が吹き出した。
「うふふ、もうあなたは私をいじめることなんて出来やしないわ。あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ! ・・・・・・」
笑いながら富良実は、気を失った。


- - - - - -


「・・・少々後味は悪いが・これで事件解決か。」
「そうね。4人の記憶は消しておいたし、これで一件落着かしら。」
七美、鈍郎、氷介の3人は、居間で紅茶を飲んでいた。
これで一件落着と言いながら、七美の表情は渦中のときより凍えているように見えたが、鈍郎が尋ねる前に氷介が口を開いた。
「ところで・九古鈍郎。」
「何でしょう。」
「お前の新しい能力というのは・・・・」
「ああ、あれですか? ぜぇーんぶハッタリ。何もかも。」
「何だって?」
「伊達に30年以上も生きてるわけじゃない。小娘ひとり騙くらかすことくらい造作も無い。」
「・・・てめぇはやっぱり悪人だよ。」
氷介が毛布を脱いだ。
そこに四方髪凜の姿があった。
「四方髪!?」
「そうよ。“冴木氷介”の名まで捨てたわけじゃないわ。」
「・・・どうりで・・・・。おかしいと思ったんだ、姉さんが外部の人間を簡単に引き入れるなんて。」
「それよりも、永須の具合はどうなの、七美さん。」
「わたしのも含めて6人分の傷を吸い取ったから、かなり重傷よ。でも、何とかなったわ。」
「・・・ということは、かなり疑いは減ったが、確実なシロではないか。」
「またてめぇは、そういうことを・・・!」
溜息を吐く鈍郎に、凜は敵意の籠もった眼差しを向けた。
「だったら、誰が私の超能力のことを邑甘恵須実にリークしたんだ。」
鈍郎は、ならず者から永須を助けたときの、不可解なことを思い出していた。
あのときは深く考えなかったが、どうして永須は捕まっていたのか。電子力場プロテクトがあれば、殴られようが蹴られようが平気のはずだ。そのあたりの経緯を永須は語っていない。
(自作自演にしては危険すぎる賭けだが。)
「まあ、現時点で最も怪しいのは・・・」
「私だと言いたいのかよ。」
「いや、君は3番目。それで私自身が2番目だろう。」
鈍郎が戦士に加入してから、おかしな動きが頻発している。
それは傍から見れば、怪しいのは間違いない。七美が鈍郎を殺そうとしたことも、鈍郎からすれば冗談ではないが、同じ立場なら同じことをしたかもしれない。
いずれにしても、七美が自分たちの知らない情報を握っているのは間違いないように思えた。
鈍郎は、渋い顔をして紅茶を飲み干した。
「1番疑わしいのは?」
「・・・・十島だよ。」
凜の問いに、鈍郎は暗い顔で答えた。
「!」
「・・・・・・。」
四方髪は思わず席を立ったが、七美は焦り顔で黙っていた。
「知っての通り、私の能力は実験が困難だ。しかし十島なら“正否聖痕”で、予想した結果を判定できる。」
「てめえ・・・自分に惚れている女のことを、よくもそこまで冷徹に疑えるな・・・。」
暗い顔で淡々と話す鈍郎に、凜は拳を握りながら食ってかかる。
「・・・十島が、私を?」
「そうだよ。気付いてなかったのか?」
「・・・兄か、父親のように慕ってるだけだと思うがね。」
「そんなわけあるかい! ・・ねえ、七美さん。」
「そうね・・・。あの子は、あなたに出会う前から、サトリン様にあなたのことを聞かされていたから・・・。」
しかし鈍郎は冷ややかだった。
「夢見る少女の他愛無い幻想か、はたまた助けられたときの安堵を恋心と錯覚しているのか、どっちにしろ疑いは更に深まったな。」
「何ぃ!?」
「・・・十島が私に惚れているとしたら、その恋は決して成就しない。私は妻を愛しているからね。」
他の女に対して、恋愛的な意味で優しくは出来ない。
それは冷酷さでもあり、誠実さでもある。
「そのことは十島もわかっているはずだ。そしたらどうなるか。彼女の心を負の感情が覆う可能性は考えられる。」
「・・・よくも、それだけ冷徹な判断が出来るもんだな。」
「十島が萌えキャラであることと、十島がどれだけ疑わしいかどうかは、別問題だ。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
七美と凜は、安堵すると共に脱力した。
十島を嫌っているわけではない、むしろ好ましいと思っていることは良かったが、萌えとは何だ。
「・・・てめえの妻は、相当苦労してるだろうな。」
「君の言う意味での苦労はしてないさ。妻は私より冷徹なものでね。」
「どういう女だ・・・。」
凜は思わず天を仰いだ。
この鈍郎に冷徹と言われるなんて、どんな氷の女王なのか。
「どういう女って、そりゃもうイイ女さ。姉属性で、ちょっとツンデレ入ってる。本が好きで・・」
「もういい。」
聞いてると砂糖を吐きそうだ。凜は紅茶を飲み干した。


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<さとりんチャット>

八月:ということは、邑甘家の一件は、奴らの仕業?
夜行性:多分な
C:断定は早いわ
ヒロスエ:どう思います>はげまるさん
はげまる:可能性は高いと思います。
パール:恐いピョン・・
ワンツー:対策、対策、対策だ、対策。
夜行性:まーた始まったよ
五臓六腑:司令、司令?
甘木:あれ、寝落ち?
ぶるう:接続悪い
クロスネス:いるわよ。不機嫌だわ。
五臓六腑:司令の意見求む
クロスネス:やることは同じよ。3号から10号まで待機させてるわ。不機嫌だわ。
ワンツー:待機、待機、待機だ、待機。
C:連合の方もいつでも動かせます。
ぶるう:おれも動けるぜ
はげまる:こっちも兄さんたちと相談してます。
アインストール:待って、みんな。
五臓六腑:お、ななみちゃん降臨☆
夜行性:?
アインストール:気持ちは嬉しいけど、逸らないで。みんなが平穏無事に過ごせることが勝利なんだから。
ヒロスエ:そうでした
ぶるう:Ok
ワンツー:犠牲ありきの勝利は敗北と等しい。名言ですね。
C:わかりました。可能な限り慎重に、ですね。
はげまる:Ok
五臓六腑:わかりんぐ
パール:b
夜行性:あいよ
甘木:Ok
招き猫:うす、了解っす
きるい:肯定
クロスネス:了解。アインストールの判断に従うわ。ところで姫君は?
ガーディアン:まだ不調です。
クロスネス:そう、不機嫌だわ、不愉快だわ。あいつら、あいつらめ。
ワンツー:不備を嘆いても仕方ありません。出来る限り頑張りましょう。
五臓六腑:自分が携わってたらとか言わないの?
ワンツー:これでも改心したんですよ。改心、改心、改心だ、改心。
招き猫:うっす、人間は変わるっす
はげまる:まなみさん、えすみさんも、変わってくれるでしょうか?
夜行性:わからん
ヒロスエ:人間そう簡単には変わらないですし
ワンツー:それでも信じて頑張る。それこそが計画の醍醐味です。前向き、前向き。
クロスネス:だからこそ奴らが不愉快だわ。不機嫌だわ。
ユグ:あの、奴らって何ですか?
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<イヴィルんチャット>

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マリオネイター:そうね。
パニック:あれ、あんたもいたんだ?
マリオネイター:いるわ。表示みて。お疲れ様。
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