佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘祭!   Act 35 十段

<<   作成日時 : 2017/01/10 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



[ルール20]
カード効果(デュエリスト能力を含む)の有効範囲は自分から半径20メートル以内。




◆ ◆ ◆



佐野春彦:LPLP8000→7500→5200→2800→0



「春彦、あんたの尊い犠牲は明日まで忘れないわ・・・・・・」

ハンカチを目に当てて、小柄な少女がローラースケートで去っていく。

「俺の犠牲で得したのお前だけだよねぇ!? しかも覚えてるの今日中!?」

遠くで抗議の声が聞こえているが、気にしない。
勝てば官軍、負ければ賊軍。死人に口なしの世の中だ。

死んだら何にも出来やしない。生きて生きて生き抜いて。
無様でもいい。逃げて逃げて逃げまくって、生き残った者が勝利者となる。

だって・・・この世界は、残酷なのだから・・・。

「シリアスっぽく語れば許されると思ったら大間違いだからな!?」




【現在の参加者一覧】

参加者01:吉井康助 (残りライフ5750)
参加者02:山本
参加者03:渡辺
参加者04:風森無々
参加者05:見城薫   (残りライフ7200)
参加者06:リスティー・N・ダーク
参加者07:平田敦
参加者08:熊井次郎
参加者09:朝比奈翔子(残りライフ8000)
参加者10:佐野春彦
参加者11:栗間都
参加者12:平野立夏
参加者13:朝山香奈 (残りライフ8000)
参加者14:中岸大助 (残りライフ2400)
参加者15:パラコン
参加者16:代々木祐二
参加者17:鷹野麗子
参加者18:柊聖人
参加者19:遠山力也
参加者20:相田たのか
参加者21:稲守蛍
参加者22:霧原ネム
参加者23:館柳信哉
参加者24:桐坂公則
参加者25:狩枝紅葉
参加者26:ミリィ・レイティア
参加者27:金田幸治
参加者28:砂原志乃
参加者29:藤原賢治     (残りライフ0)
参加者30:平見幸恵     (残りライフ0)




程なくして、展開はクライマックスへ収束していく。

「わたしは墓地の《タイムチェンジ》を除外して、効果を発動します。」


タイムチェンジ (魔法カード)
自分のフィールド上に存在する「時の魔術師」の効果失敗時、
自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する。
「時の魔術師」の効果を無効にし相手フィールド上のモンスターを全て破壊する。
この効果によって破壊された相手のモンスター全ての攻撃力を合計し、
その半分のダメージを相手ライフに与える。



「くっ・・・!」

さんさんと《エフェクト・デリート・ミラー》が輝いていた。
効果を封じられたシエンが、師範と共に時の渦に巻き込まれていく。

《六武衆の師範》 (破壊)
《真六武衆−シエン》 (破壊)
中岸大助:LP2400→100



「大助っ!」

恋人を守れないことに、朝山は歯噛みした。

リアルタイムデュエルにおいて【パーミッション】は、“距離の不利”が存在する。
20メートル圏外で発動した効果に対して、それを許可しない権限を持たないのである。

罠カードを主体とする【パーミッション】にとっての、天敵とも言える存在。
それは平見の師が使っていた、有名なカード。


藤原賢治:LP0、手札4
場:サイレント・ソードマンLV7(攻2800)、サイレント・ソードマンLV5(攻2300)
場:

平見幸恵:LP0、手札5
場:時の魔術師(攻500)、人造人間−サイコ・ショッカー(攻2400)
場:伏せ×4



人造人間−サイコ・ショッカー レベル6 闇属性・機械族
攻撃力2400 守備力1500
このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いにフィールドの罠カードの効果を発動できず、
フィールドの罠カードの効果は無効化される。




中岸大助:LP100、手札1
場:
場:

朝山香奈:LP8000、手札3
場:
場:伏せ×4




「・・・逃げて、大助。」

「香奈!」

中岸は躊躇った。

藤原と平見のモンスターは、総攻撃力8000だ。
ここで逃げれば朝山のライフは尽きる。


「・・・ごめんね、朝山さん、中岸さん。」

あくまでレクリエーションとはいえ、罪悪感を覚えてしまうのが平見という人間だ。
それは藤原も同様で、高揚しながらも少し表情に翳りがある。

それほどまでに、2人の力は反則的に強すぎた。


比翼の鳥(ハッピーフラワー) レベル i 能力 (所有者:藤原賢治)
ユキちゃんが20メートル以内にいる限り敗北しない。


連理の枝(ハッピーフラワー) レベル i 能力 (所有者:平見幸恵)
賢治くんが20メートル以内にいる限り敗北しない。



たとえ役所の力などで改名しようとも、概念としての2人の存在は変わらない。
ゆえに、かつて吉井の用いた苗字変更タクティクスは通用しなくなっている。

そして何より、藤原と平見は、能力に頼るだけのデュエリストではない。

ハピフラ次元はカードパワーが低いと思われがちだが、それは単なるイメージに過ぎないと言える。
穏やかな人物が多いので、デュエルも穏やかだと錯覚させられている者が多いだけだ。
その気になれば、大抵のデュエリストは1ターンで葬り去ってしまえるようなコンボが、幾らでも存在する・・・。

だが、藤原と平見は、カードパワーに頼るデュエリストでもない。

全ては愛だ。アイーダ。

無敵と思えるデュエリスト能力にも、当然ながらリアルタイムデュエルルールにおける制約が存在する。
“動く歩道”などを設置された場合、20メートル圏外へ引き離されることは十分考えられる。
数々の強敵と戦い、ライフが0になっている2人は、能力圏外に引き離されれば瞬時に敗北する。




ゆえに、藤原賢治と平見幸恵は、繋がりながらデュエルをしている。




科学の発達とエロスは切り離せない。

かつて、地球に存在していた生物は、硫化水素などをエネルギー源とする原核生物だった。
シアノバクテリアが生み出した酸素は、彼らにとって猛毒であった。彼らは次々と死んでいった。
生み出された精子の大半が死んでいくように、彼らは酸素に冒されて逝ってしまった。

しかし、彼らの中から酸素をエネルギー源とすることに成功した細胞が出現した。
ひとたび酸素を使い出すと、やめられない。そのエネルギー効率は、硫化水素の十数倍だ。
それは、ひとたびエロスによって活性化した青少年が、エッチなことをやめられないのに似ている。

また、寄り集まって酸素から身を守る細胞も存在した。
彼女らは、酸素をエネルギーとする肉食細胞の餌食となることが多かった。最古のレイプだ。
かように、太古の昔から生物は、霊長たる人類に繋がる性質を持っていた。

あるとき、寄り集まった細胞が、肉食細胞を吸収し始めた。
レイプに興じていたら、膣痙攣を起こして抜けなくなり、やがて精を搾り取られるのに似ている。
太古の昔から、男は女に勝てないことを宿命づけられていたのかもしれない。

こうして誕生したのが、真核細胞である。
我々は皆、レイプ魔の子孫であると言えるだろう。
これをキリスト教は“原罪”と呼んだが、現在では少し意味が異なっている。

真核細胞は、核がミトコンドリアを奴隷として扱う細胞だ。
原始、女は主人であり、男は奴隷であった。
原核細胞においては、女は食い物であり、男は強姦魔であったが、真核細胞も負けず劣らずインモラルである。

やがて真核細胞は繁栄したが、まだ単細胞生物でしかなかった。
栄養が少なくなったとき、真核細胞同士が結びつき、新たな細胞を生み出した。
強姦から和姦へ、奴隷制から平等へ、生物が手に入れた最初のモラルだった。

生物は単細胞から多細胞へ進化し、やがてデュエルも出来るようになった。


公益財団法人「日本エッチ能力検定協会」は、未成年に正しい性知識を教える組織だ。
未成年から性的なものを遠ざけるのではなく、真っ直ぐに向き合わせることを目的としている。
いやらしいもの、恥ずかしいものとレッテルを張るのではなく、真面目な学問として導き教える。

しかし、ただ教育するだけの啓蒙主義は、ルソーが突き当たった限界に、いずれ誰でも辿り着いてしまう。
教育者が、ただ知識を披露するだけのアカデミズムは、おのずから自発性を封じ込めてしまいかねない。
飢え死にしそうな人に、食べ物を分けてやるだけでは、食糧問題は解決しないのである。

必要なことは、教育者を教育することであり、次世代の教育者を育てること。
“検定協会”という形式を取っているのは、それが理由だ。

エッチ検定は、性的な知識と実践の複合によって判定される。
すなわち、全面性、具体性、運動、実践。

3級は、男女が互いに尊重し合い、思い合うこと。
準2級は、男女の違いを踏まえて更なる具体性を高めること。
2級は、性別による役割と、自分の希望との齟齬への対処。
準1級は、セックスと結婚、子育てに対する現実的対応。
1級は、幸せな家庭を築くということの総合的な実践となる。

だが、ここで検定は終わりではない。
囲碁や将棋に段が存在するように、エッチ検定にも段が存在する。

結婚という形式への洞察や、性的嗜好の問題、老化、処女性、不貞の是非・・・。
他にも、性的マイノリティーをどのように考えるかなど、道は果てしなく長い。
それらは政治や経済、数学や量子論とも不可分に結びついている。
そして道は、ひとつでもなく、どの道の先も人生という大きなテーマが待ち受けている。


長く曲がりくねった道の、ある到達点。

それを人は、エッチ検定10段と呼んだ。

藤原賢治と平見幸恵は、10段に到達した数少ないエロリストなのである―――



朝山香奈:LP8000→7500→5200→2800→0



「香奈っ!」

中岸は、走りながらデッキワンサーチシステムを発動していた。
デッキからカードが選択される。
それを抜く。
すぐさま発動する。


中岸大助:LP100→50



神極・閃撃の陣 (罠カード・デッキワン)
「六武衆」と名のついたカードが15枚以上入っているデッキにのみ入れることができる。 
自分のライフが100のとき、このカードは手札から発動でき、発動と効果を無効にされない。
自分のライフポイントが50ポイントになるようにライフポイントを払って発動する。 
自分のデッキに存在するすべてのモンスターを墓地へ送り、自分の墓地に存在する「六武衆」と
名のついたモンスターを自分フィールド上に可能な限り特殊召喚する。
また、手札からこのカードを発動したとき、以下の効果も使うことが出来る。
●この効果で特殊召喚したモンスターの数まで、フィールド上のカードを破壊することが出来る。
●このターンのエンドフェイズ時まで、自分のモンスターは相手のカード効果を受けない。



残りライフが50になる背水の陣。正真正銘の切り札。
それゆえに、破格の性能を誇る。

平見の伏せカード4枚と、藤原の《サイレント・ソードマンLV7》が破壊される。





中岸大助:LP50→0




「―――っ!?」



このとき中岸には、ある作戦があった。

別に難しい話ではなく、単純明快に、藤原と平見を20メートル以上引き離すこと。
その為に、白夜の力を持つエースをシンクロ召喚しようとしていた。
白夜の力は、デュエルを物理的な力として発揮できる力の一種である。
《大将軍天龍》の腕力なら、2人を引き離すことも出来るはずだった。


後ろから朝比奈に撃たれていなければ、その作戦は成功していたかもしれない。


「戦場で敵に背中を向けるなんて、撃ってくれって言ってるようなものよ。」

「朝比奈・・・っ!」

接近戦で最も恐ろしいのは、召喚神ネクロフィアのような、問答無用の一撃必殺である。
そして任意効果のデュエリスト能力は、おそらくその次に恐ろしいだろう。

カードを使用する場合、思考時間だけでなく、カードを摘むなどの動作に、どうしても時間がかかる。
例えば、手札からカードを発動する場合、思考・選択・挿入の3アクションかかる。

だが、デュエリスト能力はワンアクションだ。

朝比奈のデュエリスト能力は、レベル4としては弱いと、見くびられることが多い。
与えるダメージが1ターンに1000と、彼女の身長のように低いことが、主な理由だろう。
しかしながら実際には、極めて強力な性能を有していることは言うまでもない。

自らの容姿で舐められることを逆手に取るように、見くびられることすら作戦に組み込む。
それが朝比奈翔子というデュエリストであり、今も身長の低さを利用して近づいたのであった。
人間の視野は、集中するほど狭くなる。背の低い朝比奈は死角になるというわけだ。

「直接リベンジは出来なかったけど、これなら上出来ってとこね。」

そして朝比奈は川に飛び込んだ。

藤原と平見の戦術は、攻防一体の恐るべきものであるが、その性質上、泳ぐことは出来ない。
もちろん手を繋いで泳ぐことは出来るが、リスクが大きすぎる。

こんなこともあろうかと、あらかじめ朝比奈は、競泳水着を服の下に身に着けていた。
言うまでもなく、デュエルディスクやカードはKCの技術で防水であるし、私に邪念など無い。



- - - - - -



「お久しぶりです、藤原さん、平見さん。」

甘い匂いを辿って、吉井と見城が現れたのは、程なくしてのことだった。

「・・・な、何やってんだ!?」

藤原と平見の繋がりを見て、見城は顔を赤くして叫んだ。
繋がっている部分は衣服の下に隠れているとはいえ、人には想像力という翼がある。
優れたデュエリストである見城は、空白補完効果も優れている。それが裏目に出ていた。

「ですが見城さん、ルール違反じゃありません!」

吉井は冷静だった。
かつて世界の命運を懸けて神とデュエルした彼は、大概のことでは動じない。

それでも、性的な方面に対する耐性は別だと思う人もいるだろう。
だが、自分と天神の娘が未来から来ていることが、彼のエロス経験値を大幅に強化している。


もはや吉井の精神力は、とあるウニ頭の主人公をも凌駕していた。





残り人数、5名。


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