佐久間闇子と奇妙な世界

アクセスカウンタ

zoom RSS 決闘祭!   Act 27 旋風

<<   作成日時 : 2017/01/02 00:00   >>

面白い ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 0

◆ ◆ ◆



難しいことはなしよ

ここにいる全員で

お互いにつぶし合ってちょうだい




◆ ◆ ◆



「けっこう広いなあ・・・。」

吉井康助は試合会場を歩き回っていたが、10分が経過しても他のデュエリストに出会っていなかった。
消耗せずにいられるのはメリットだが、時間が経つごとに不利な面が生じてくる。

しかし焦っても仕方ないので、とりあえずモンスター1体とカードを1枚セット。


[ルール16]
デュエル中以外でもカードを場に出すことができる。



そして疲れない程度の歩調で、会場の地形を確認していく。

(うーん、といっても、地形を活かせるような戦略なんて、思いつかないんだけど。)

メタゲーマーとしての資質は、戦略を考えることよりも、相手の考えた戦略に対処する方面で発揮される。
すなわち吉井は、“攻め”ではなく“受け”のデュエリストなのだ。

(・・・何だか作者の邪念を感じる。)

リアルタイムデュエル。
それはターンの概念を取り払った特殊なデュエルだ。

翔武学園では生徒会の恒例となっており、授業にも取り入れられている。
その為、参加者30名の中で、慣れという部分で有利なのは間違いない。

なお、私に邪念などは無い。


(・・・っ、ランプが点灯している! 近くにデュエリストがいるはずだ!)


「おお、吉井! 探したぞ!」
「早速オレたちとデュエルしてもらうぜ!」

最初に出会ったのは、山本と渡辺だった。
やはりと言うべきか、それぞれのデュエルディスクには4枚ものカードが出されている。

(まずい・・・!)


[ルール17]
デュエル中以外においては、モンスターはフィールドに1体のみ、魔法・罠も1枚だけしか出せない。
これを超える分はデュエル終了3分以内に墓地に送らなければならない。



このルールは、出しておいたカードで勝負が決まることを避けるルールであるが、他の意味も持つ。
それがこの、山本と渡辺がやっているような、協力プレイの優位性だ。

単独で逃げ回り、他の参加者が潰し合うのを待つのは、漁夫の利を得ようとする戦略である。
しかしそれは、参加者の情報を得られないだけでなく、協力者を見つけられないデメリットもあるのだ。

もちろん協力を得られない可能性、戦いになるリスクはあるのだが、そのリスクは終盤に近付くほど高い。
だからこそ序盤で協力者を得られるかどうかが、ひとつの分かれ目となっている。


「行くぜ吉井! 早速《ダイス・ポット》を反転召喚だ!」

「ちょっと待て山本―――」

渡辺の制止も利かず、山本の《ダイス・ポット》がリバースする。


ダイス・ポット レベル3 光属性・岩石族
攻撃力200 守備力300
リバース:お互いサイコロを一回ずつ振る。相手より小さい目が出たプレイヤーは、
相手の出た目×500ポイントダメージを受ける。
ただし、6の目に負けたプレイヤーは6000ポイントダメージを受ける。
引き分けの場合はやり直す。



山本 出た目:2


「おおおおおっ!?」


渡辺 出た目:4



吉井 出た目:6



(何か・・・・・・激しくデジャビュ感が・・・・・・)


リアルタイムデュエルでは、半径20メートル以内の自分以外は、全て相手プレイヤーと見なされる。
たとえ協力関係にあったとしても、それは、あくまでプレイヤーの戦略であり、ルールの縛りではない。

山本は渡辺と吉井の2人に負け、4×500+6000で8000ダメージ。
渡辺も吉井に負けていることで、6000ダメージを受けてしまう。


「・・・・・・なーんてな、同じ失敗は繰り返さないぜ! 罠カード《リフレクト・ネイチャー》が、1分間オレへの効果ダメージを全て相手に与える!」

「ふざけんな山本ぉおおお!! カウンター罠《ギャクタン》で《リフレクト・ネイチャー》を無効にしてデッキに――」

「ならば罠カード《運命の別れ道》!! こいつに賭けるぜ!!」


山本:裏
渡辺:裏
吉井:表



「・・・・・・・・・・・・」


山本:LP8000→0
渡辺:LP8000→0
吉井:LP8000→10000



(・・・・・・えっと、僕、何かした・・・・・・っけ・・・・・・)

唖然とする結果にもデジャビュを感じる。
これはもはや運命なのだろうか。


「・・・やるじゃねえか吉井、完敗だ。」
「もうお前は、オレたちの手の届かないところへ行ってしまったのかもしれないな・・・。」

「僕は何もしてないけど・・・・・・」


とにもかくにも、吉井康助、無傷でライフアドバンテージ獲得である。


【現在の参加者一覧】

参加者01:吉井康助 (残りライフ10000)
参加者02:山本
参加者03:渡辺
???



山本と渡辺が転送されていったのを見届けて、吉井は再び歩き出した。
そろそろ3回目のドロータイムがやって来るはずなので、デッキに目をやる。

「あ・・・」

ディスクのランプが再び点灯している。
向こうに誰かいる。平凡な風貌の少年だ。

あちらも気付いたようで、吉井の方へ向かってきた。
フィールドにはカードが1枚も出ていない。

「ドロータイムですが、僕の手札は7枚なので、デッキからカードは引きません。」



―――その途端、少年のフィールドに闇の翼が顕現した。



少年:LP8000、手札7
場:モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)
場:モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)、モリンフェン(攻3500)




それだけではない。



吉井康助:LP10000、手札6
場:モリンフェン(守1300)
場:モリンフェン(守1300)



「フィールドのカードが《モリンフェン》に代わってる!?」

驚いて墓地を確認すると、セットしておいたモンスターと罠カードがあった。

「驚いた自分を恥じることはありません。」

相手の少年は両手を広げて解説を始める。

「これが僕のデュエリスト能力“唯一神”(モリンフェン)・・・『デッキ・エクストラデッキのカードを全て《モリンフェン》様で構成することによって、ドロータイムに手札・デッキ・墓地・除外ゾーン・エクストラデッキから《モリンフェン》様を任意の数だけ降臨させることが出来る。この効果で降臨した《モリンフェン》様は生贄・コストにすることは出来ず、攻撃力はデュエルが開始してから経過したドロータイムの数×半径20メートル以内の《モリンフェン》様の数×50ポイントアップする。また、守備表示モンスターを攻撃したとき、攻撃力が守備力を超えていれば、その数値分だけ戦闘ダメージを与える。』・・・レベル1だ。」


(まずい・・・!)

この攻撃を受けてしまえば、余裕でライフは0になる。

脳裏によぎるのは、ひとつのルール。


[ルール14]
不利になったデュエリストは逃げることも可能。



(即、逃げるっ!)

しかし吉井は決して運動が得意ではない。

相手の少年も運動が得意ではなさそうだが、走る速さが同じであれば距離は変わらない。
《モリンフェン》が貫通攻撃を仕掛けてくる。

「っ・・・」


《モリンフェン》 (破壊)
吉井康助:LP10000→7800



「その尊き御身を天上へ召し、かくの如き偉大さを示したもえ! 《モリンフェン》様の攻撃!」


《モリンフェン》 (破壊)
吉井康助:LP7800→5750



もはや吉井のフィールドに、何ひとつカードは無い。

「《モリンフェン》様のダイレクトアタック!!」

「・・・っ、墓地から《ネクロ・ガードナー》を除外して、攻撃を無効にする!」

しかし相手フィールドの《モリンフェン》は、まだ8体も攻撃を残している。
更に吉井は、大変な事実に気付いてしまった。


[ルール06]
攻撃を仕掛けたモンスターは、攻撃終了後1分間は攻撃を仕掛けられない。



このルールは、逆に言えば、1分間を過ぎたら再び攻撃できることを意味している。

相手フィールドのモンスターは11体。
1体ずつ攻撃を仕掛けていけば、11体目が攻撃を終える頃には、1体目が再び攻撃可能となる。

相手の少年は、吉井の手札が潤沢にあることを見越して、このような攻撃を行っていた。
一斉攻撃は、《速攻のかかし》や《バトルフェーダー》など1枚で止められてしまうリスクがある。


速攻のかかし レベル1 地属性・機械族
攻撃力0 守備力0
相手モンスターの直接攻撃宣言時に、このカードを手札から捨てて発動できる。
そのとき攻撃してきている相手モンスターの攻撃を無効にし、1分間攻撃できなくする。



「《モリンフェン》様の鉤爪に屠られる栄誉と共に、敗北を受け入れてもらい〼(ます)。」


少年がやって来る。

息があがっている。

もう逃げられない。


「―――っ」





「アタシは、手札から《おジャマ・デルタハリケーン!!》を発動するぜっ!!」


おジャマ・デルタハリケーン!! (魔法カード)
自分フィールド上に「おジャマ・グリーン」「おジャマ・イエロー」「おジャマ・ブラック」が
表側表示で存在する場合に発動する事ができる。
相手フィールド上に存在するカードを全て破壊する。



《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)
《モリンフェン》 (破壊)



「ももももももも《モリンフェン》様ぁああああああっっ!!?」

相手の少年が、がっくりと膝をついて白目を剥いた。

いや、それよりも。
今のは。

その声、そのカード。


「見城さん!」

そこにいたのは、体操着姿の見城薫だった。下はブルマだ。

「3体のおジャマで――」


見城薫:LP7200、手札5
場:おジャマ・イエロー(攻1000)、おジャマ・グリーン(攻1000)、おジャマ・ブラック(攻1000)
場:おジャマ・カントリー(フィールド魔法)



おジャマ・カントリー (フィールド魔法)
1ターンに1度、手札から「おジャマ」と名のついたカード1枚を墓地へ送る事で、
自分の墓地に存在する「おジャマ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
自分フィールド上に「おジャマ」と名のついたモンスターが表側表示で存在する限り、
フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの元々の攻撃力・守備力を入れ替える。



白目を剥きながらも少年は逃走。
見城は標的を吉井に向けた。

「悪く思うなよ、吉井! アンタの尊い犠牲は決して忘れねえ!」

「ま、待ってください見城さん!」

「いまさら命乞いか? 神をも超えたデュエリストが、往生際が悪いぜ!」

見城は運動も得意で、吉井より足も速く体力もある。
しかも動きやすい体操着姿で、機動力に磨きをかけている。
逃げられるものではないし、かといって勝ち目も薄い。

だから―――


「手を組みましょう!」

「・・・・・・何?」

「見城さんのフィールド、おジャマたちは《魔の試着部屋》で出したんですよね?」


魔の試着部屋 (魔法カード)
800ライフポイントを払う。自分のデッキの上からカードを4枚めくり、
その中のレベル3以下の通常モンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。
それ以外のカードはデッキに戻してシャッフルする。



ライフが初期値から800減っていることと、手札の枚数から見当をつけた。

「だけど、ここで僕を倒したら、せっかく出したモンスターを墓地に送らなければならなくなりますよ!?」


[ルール17]
デュエル中以外においては、モンスターはフィールドに1体のみ、魔法・罠も1枚だけしか出せない。
これを超える分はデュエル終了3分以内に墓地に送らなければならない。



「・・・なるほどな。」

体操着姿の見城は、少し思案して頷いた。

「わかった。一時休戦だ。ライバル同士が手を組むのもアツいからな!」

「ありがとうございます!」

ライバルというには、吉井は見城に一度も勝てていないが、勝率だけでライバルは語れない。
城之内克也は武藤遊戯に果てしなく負けているが、誰もが認めるライバルである。

なお、見城がブルマ姿である理由は、決闘学園が書籍化される場合の挿絵はブルマになる予定だからである。
私に邪念など無いし、彼女がブルマ姿であることに異議を唱えるデュエリストはいないものと信じている。



【現在の参加者一覧】

参加者01:吉井康助 (残りライフ5750)
参加者02:山本
参加者03:渡辺
参加者04:風森無々 (残りライフ8000)
参加者05:見城薫   (残りライフ7200)
???



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
面白い

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
決闘祭!   目録
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ...続きを見る
佐久間闇子と奇妙な世界
2017/01/02 00:01

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
決闘祭!   Act 27 旋風 佐久間闇子と奇妙な世界/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる