佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘祭!   Act 34 距離

<<   作成日時 : 2017/01/09 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



比翼の鳥

連理の枝




◆ ◆ ◆



「・・・あんときも、チームを組もうって言ってくれたよな。」

2年前のことを思い出し、見城は照れ笑いする。
たった2年しか経ってないのに、まるで6年半も経ったかのように、記憶が遠い。

「そうでしたね。リンネが現れて、有耶無耶になっちゃいましたけど。」

そのリンネにデュエリスト能力を回収されて、レベル0になった見城は、吉井のおかげで挫けなかった。
いや、本当は挫けていたのかもしれない。だが、吉井を見て、自分が挫けたことなんて忘れた。

デュエリスト能力を取り戻したいという思いは否定しない。
再び能力が宿れば、それを嬉々として使う自分が容易に想像できる。

しかし、レベル0だからこそ出来ることもある。
レベル0でレベル5を撃破するという、熱い展開だ。
強い力が、弱い力によって打倒される宿命なら、レベル0というのは絶好のチャンスに他ならない。

「見城さん、誰か来ます。」

「あれは探偵か? てことは、相田たのか・・・」

吉井と見城は、あらためて自分たちのフィールドを確認する。
万全とまでは言えないが、そこそこ固い布陣になっているはずだ。



吉井康助:LP5750、手札6
場:伏せ×2
場:伏せ×2


見城薫:LP7200、手札7
場:おジャマ・イエロー(攻1800)、おジャマ・グリーン(攻1800)、おジャマ・ブラック(攻1800)
場:おジャマ・カントリー(フィールド魔法)、一族の結束(永続魔法)



おジャマ・カントリー (フィールド魔法)
ドロータイムから次のドロータイムまでに1度、
手札から「おジャマ」と名のついたカード1枚を墓地へ送る事で、
自分の墓地に存在する「おジャマ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。
自分フィールド上に「おジャマ」と名のついたモンスターが表側表示で存在する限り、
フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの元々の攻撃力・守備力を入れ替える。


一族の結束 (永続魔法)
自分の墓地の全てのモンスターの元々の種族が同じ場合、
自分フィールドのその種族のモンスターの攻撃力は800アップする。




対する探偵少女は、落ち着いたもの。

生来の資質もあるが、相田は考えが読みにくいので、敵に回すと不気味だ。



相田たのか:LP8000、手札7
場:古代の機械熱核竜(攻3000)
場:伏せ×1




「ふうん、コウスケくんに、カオルちゃんか。《おジャマ・イエロー》に攻撃!」

「速攻魔法《収縮》発動! 攻撃力は半分に―――」

だが、鳴り響くブザーが、それをさせない。
多くのアンティーク・ギアが持っている“ある効果”を、《古代の機械熱核竜》も持っていた。


古代の機械熱核竜 レベル9 地属性・機械族
攻撃力3000 守備力3000
(1):(省略)
(2):(省略)
(3):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで
モンスターの効果・魔法・罠カードを発動できない。
(4):このカードが攻撃したダメージステップ終了時に発動できる。
フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊する。




「まどるっこしいことせずに一気に決めちゃうよ。速攻魔法《オーバークロック》!!



古代の機械熱核竜 (攻3000→9000)




オーバークロック (速攻魔法)
(1)手札を任意の枚数捨てて発動する。
フィールド上に表側表示で存在する機械族モンスターの
攻撃力は捨てた枚数×1000ポイントアップする。
ドロータイムに自分フィールド上の機械族モンスターを全て破壊し、
その攻撃力の合計分のダメージを受ける。
(2)このカードが破壊された時、同時に破壊されたカードと同じ枚数だけ
カードをドローし、手札が6枚以上なら6枚になるように捨てる。
(3)このカードが自分の墓地に存在する時、
機械族以外のモンスターを召喚・特殊召喚することはできない。






おジャマ・イエロー (攻1800→1000→7000)
おジャマ・グリーン (攻1800→1000→7000)
おジャマ・ブラック (攻1800→1000→7000)






「―――っ!!」


吉井はダッシュ一発、20メートル圏外へ逃れ、そこで永続罠《DNA改造手術》を発動。
20メートル以上の距離があれば、魔法・罠カードは発動できる。


[ルール20]
カード効果(デュエリスト能力を含む)の有効範囲は自分から半径20メートル以内。



そして吉井は、きびすを返して20メートル内へ戻る。
すると、《DNA改造手術》の効果で、見城のモンスターは機械族になり、《オーバークロック》が適用される!
《リミッター解除》と違って、《オーバークロック》の効果は相手フィールドにも及ぶのだ!




しかし相田は笑っていた。


「・・・だけど、この伏せカード《神秘の中華なべ》だと思った?」


帽子をクイッと翻し、探偵少女は背水の陣を敷く。



「《リミッター解除》!!」



リミッター解除 (速攻魔法)
自分フィールドの全ての機械族モンスターの攻撃力は、次のドロータイムまで倍になる。
この効果が適用されているモンスターは次のドロータイムに破壊される。




古代の機械熱核竜 (攻9000→18000)




機械竜の熱核は、ただでさえオーバークロックして熱暴走状態にある。
それなのに、もう耐えられないほどにパフォーマンスを発揮し始める。
ドクン、ドクン、ドクンと、早鐘のように鼓動を打ち、限界を突破する!



「・・・悪い、吉井。どうやらアタシは、ここまでみたいだ。」

「見城さんっ―――!!」


どれだけ強い思いを抱いて、勝負に臨んだとしても、負けるときは負ける。
圧倒的な力の前に、どのような思想も信念も、蹂躙されるのみ。
そのことは痛いほどわかってきたし、わからない人にはわからない。
だからこそ余計に、痛く、痛く、敗北は心に突き刺さる。


―――だが、吉井が目を凝らすと、うつむいている少女の顔は笑っていた。

「・・・・・・あーあ、何で、こんなときに来るかなあ。」

嬉しそうで、哀しそうで、泣き出したほど呆れていた。
この展開は何なのだろう。

どんな状況でも諦めないと思っても、それを無慈悲に打ち砕き。

諦めた途端に、嘲笑うかのように手を差し伸べる。


「まったく、この世界を作った神様は、とことん意地が悪いぜ。」




相田たのか:LP8000→4500→0





ライフを0にされて、探偵少女は少しだけ驚いた顔をした。

だけど、すぐに笑顔になって頷いた。


「・・・ふうん、デュエリスト能力が戻ったのか。」



炸裂する手札(バーストショット) レベル2能力(所有者:見城薫)
自分のメインフェイズに、自分の手札を任意の枚数だけ捨てることで、
捨てた枚数×500ポイントのダメージを、プレイヤー1人に与える。




リアルタイムデュエルでは通常、バトル中に、メインフェイズに発動する効果は使えない。
バトルフェイズにはスペルスピード1の効果を発動できないことが、ルールに引き継がれているという意味だ。

だが、デュエリスト能力はメインフェイズにしか発動できなくても、起動効果とは限らない―――!



【現在の参加者一覧】

参加者01:吉井康助 (残りライフ5750)
参加者02:山本
参加者03:渡辺
参加者04:風森無々
参加者05:見城薫   (残りライフ7200)
参加者06:リスティー・N・ダーク
参加者07:平田敦
参加者08:熊井次郎
参加者09:朝比奈翔子(残りライフ8000)
参加者10:佐野春彦  (残りライフ8000)
参加者11:栗間都
参加者12:平野立夏
参加者13:朝山香奈 (残りライフ8000)
参加者14:中岸大助 (残りライフ2400)
参加者15:パラコン
参加者16:代々木祐二
参加者17:鷹野麗子
参加者18:柊聖人
参加者19:遠山力也
参加者20:相田たのか
参加者21:稲守蛍
参加者22:霧原ネム
参加者23:館柳信哉
参加者24:桐坂公則
参加者25:狩枝紅葉
参加者26:ミリィ・レイティア
参加者27:金田幸治
参加者28:砂原志乃 (残りライフ91700)
参加者29:???   (残りライフ???)
参加者30:???   (残りライフ???)




優しい顔をした青年の傍らに、巨大な剣を持った戦士が佇んでいる。
彼は声を発しない。主の命令を待ちながら、沈黙を尊び、構えていた。

「ボクは《サイレント・ソードマンLV7》で、砂原さんにダイレクトアタック!」

「・・・っ!!」


無敵を誇る金の城も、沈黙の剣士の前では砂のように脆い。
モンスターの攻撃を阻む兵器も、沈黙を余儀なくされていた。


サイレント・ソードマンLV7 レベル7 光属性・戦士族
攻撃力2800 守備力1000
このカードは通常召喚できない。
「サイレント・ソードマン LV5」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドの魔法カードの効果は無効化される。




―――沈黙の剣LV7−NOVA!!!



砂原志乃:LP91700→0




藤原賢治:LP0、手札4
場:サイレント・ソードマンLV7(攻100000)
場:

平見幸恵:LP0、手札5
場:
場:伏せ×5




超新星―スーパーノヴァ (魔法カード)
自分のライフポイントが1000以下の場合のみ発動する事ができる。
自分フィールド上に表側表示で存在するレベル7以上の戦士族モンスター1体を選択する。
次のドロータイムまで、選択したモンスターのみが攻撃可能になり、
自分の墓地に存在する戦士族モンスター全ての攻撃力を加える。
ドロータイム時、このカードを発動したプレイヤーは
自分の墓地に存在する全てのモンスターの攻撃力分のダメージを受ける。
このカードの効果はモンスター・魔法・罠の効果を無視して適用される。




「そ・・・そんな・・・9万ポイントのライフが、一撃で・・・・・・ううん、それよりも・・・」

砂原は我が目を疑った。
ライフが0になっているのに、敗北していない。

どういうこと?
どういうこと?

めまぐるしく回る頭が、ひとつの結論を導く。

「聞いたことがある・・・。幸花町には、互いを想い合う心で、デュエリスト能力を開花させた夫婦がいるって!」



死が二人を分かつまで

離れることなく寄り添いし

愛が育む幸せの花―――



比翼の鳥(ハッピーフラワー) レベル i 能力 (所有者:藤原賢治)
ユキちゃんが20メートル以内にいる限り敗北しない。


連理の枝(ハッピーフラワー) レベル i 能力 (所有者:平見幸恵)
賢治くんが20メートル以内にいる限り敗北しない。






残りデュエリスト、8名。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
どんどん盛り上がってきました!

比翼の鳥(ハッピーフラワー)と連理の枝(ハッピーフラワー)というネーミングも、実に良いですねぇ。

それにしても、「まあ、ユキちゃんとふじふじの物理的な距離を引き離せばいいな」とかなってしまうあたり、一見攻略不可っぽい状況にする、というだけでも通常のデュエルと違って困難だなぁとか思ったり思わなかったり。



それはそれとして、こないだ決闘都市とか決闘迷宮とかを一気に再読しまして、改めてべらぼうにテンションが上がりました。いやほんと、これを書いてもらえる私はどんだけ幸せ者なのかと。

このテンションを燃料に、そろそろ私もいい加減なんか書こうとか思ったり思わなかったり。
人に宣言することで自分を追い詰める的なあれ……に見せかけて、断言はしないことで逃げ道は残すという小者な豆戦士です。

新作「決闘教室」、最初の目標は、2017年3月末までに1回目を投稿。

達成できるかどうかは、直近にどれだけ良質なエンタメが世に出まくるかによります。
(※出まくると、それを読んだり観たりで手一杯になります。非商業物書きは、責任や締め切りがないことが最大のメリットであり最悪のデメリット)
まあ、そうなったらそうなったで、アッキーさんに勧めるものが増える可能性が高いから、どっちに転んでも損はない……はず!(言い訳)
豆戦士
2017/01/09 00:30
>豆戦士さん

クライマックスはここからだ!
というわけで感想ありがとうございます。

フジユキの能力名は、これしかないと思いました。
だいぶ前から決めていたのですが、ようやく出せましたね。

サブタイ通り“距離”を離すことが出来れば攻略できる状況ですが、その対策は次回お目にかけます。
とはいえ攻略不可能に見せかけるのが難しいのはその通りで。
(もうひとつの攻略法も既にバレてる・・・?)


さて、豆戦士さんの新作が執筆されるかもしれない!?
逃げ道が具体的なあたり、予告実現率は高そう! これはテンションも高くなる!

自分の書いたものが他者を、特に原作者を触発させているというのは、本当やる気が高まります。
社会からチクチク無価値の烙印を押されるような生活を送っていると、発作的に死にそうになるのですが、こうした心の支えがあるから生きていける!

読んだり観たりで手一杯な感覚、タイムリーで私も実感していたりします。(まだストックはありますが)
良質なものに触れた“直後”って、それを自分の中にしっかり落とし込めてないので、気持ちが前のめりしし過ぎてしまう罠。

いずれにしても、楽しみに待っています!
アッキー
2017/01/09 05:25

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