佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘祭!   Act 45 死姦

<<   作成日時 : 2017/03/07 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



闇のデュエル組織“カンサー”には、死体を愛するネクロ姉妹がいた。
姉のブラッディーナは温かい死体が好きで、妹のリキュールは冷たい死体が好きだ。

彼女たちの父親は、生粋の死体愛好者だった。
数週間に1度、女を攫ってきて、殺してから犯していた。
彼は娘たちに“英才教育”を施し、ブラッディーナとリキュールは“立派に”育った。


リキュール・ネクロの話をしよう。

彼女は7年前にロシアの街角で少女を拾った。
倒れていた少女は栄養失調で、貧血だった。

話を聞くと、麻薬を売って生計を立てているという。
親を早くに亡くした後、裏の組織に引き取られたらしい。

この21世紀で、童話のような貧困。
リキュールは少女を愛しく思い、麻薬を打って冷凍庫に放り込んだ。
バッド・トリップを引き起こすように、混ぜ物をして。

どうか悪い夢が見られますように。
そして可愛い死体になりなさい。

果たしてリキュールの祈りは叶った―――


―――半分だけは。



◆ ◆ ◆



「真田さんのデッキは、いつも使っているものではなく、チーム戦の為にカスタマイズしたものです。すなわち・・」


“屍元共融”(トリニティー) レベル5能力(所有者:リュドミラ)
自分のフィールド・墓地・除外ゾーンを共有することが出来る。



「ワタシの能力を最大限に活かす、その為に。」


既に墓地には、《ウィジャ盤》と、4種類の死のメッセージカードが揃っている。
出現したネクロフィアは、波佐間めがけて大鎌を振り下ろした。

1ターンキルより早い、0ターンキル。


「ただし相手が・・・・・」

それを防いだのは、1枚のカード。

「ボクでなければ、ですが・・・・・フフ・・・・・・」

蒼白の王子は、へらへらと笑う。
その不死身さに磨きをかけて。


「まさか・・・」

リュドミラは、波佐間のフィールドを見て、そして答えに辿り着いた。




「まさか・・・役所で・・・?」




波佐間京介:LP8600、手札3、SC4
場:馬頭鬼(攻1700)
場:痛み移し(永続魔法)、絶対無敵−パーフェクトバリア(永続罠)



絶対無敵−パーフェクトバリア (永続罠)
このカードは「鷹野麗子」と名の付くデュエリストしか使用できない。
このカードは他のカードの効果を受けず、コストにすることもできない。
自分が受ける全てのダメージは0になる。
自分がドローする時、デッキにドローするカードが残っていなくても、
自分はデュエルに敗北しない。
(足りない分のドローは行わず、そのままデュエルを続行する)
互いの特殊勝利条件は無効になる。
「自爆スイッチ」の効果は無効になる。



《ここでまさかの役所コンボだーーー!! 自らの名前に鷹野麗子を組み込むことで、パーフェクトバリアの発動条件を満たしてしまったぞーーー!! これでデッキアウトも無くなった!》


「信じられないことをしますね・・・。」

「フフ・・・・ボクの、ターン・・・・ドロー・・・。」

波佐間のデッキは残り3枚。
《レイボー》が手札に加わる。

波佐間京介:SC4→5
リュドミラ:SC0→1


「さて・・・・ここから、ボクは・・・・・何をすれば・・・・いいんでしょうかね・・・・・?」

《現世と冥界の逆転》は、波佐間の墓地にも大量にカードを送っている。
それらを駆使すれば、リュドミラのライフを削り取ることは容易いように思える。

だが、それを嘲笑うかのようにリュドミラの墓地には以下のカードが存在する。


アビスケイル−ミヅチ (装備魔法)
「水精鱗」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は800ポイントアップする。
このカードがフィールド上に存在する限り、
相手フィールド上で発動した魔法カードの効果を無効にする。
その後、このカードを墓地へ送る。


黒の魔法神官 レベル9 闇属性・魔法使い族
攻撃力3200 守備力2800
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドのレベル6以上の魔法使い族モンスター2体を
リリースした場合のみ特殊召喚できる。
(1):罠カードが発動した時に発動できる。
このカードがフィールドに表側表示で存在する場合、
その発動を無効にし破壊する。


D−HERO Bloo−D レベル8 闇属性・戦士族
攻撃力1900 守備力600
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドのモンスター3体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手フィールドの表側表示モンスターの効果は無効化される。
(2):1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する(1体のみ装備可能)。
(3):このカードの攻撃力は、
このカードの効果で装備したモンスターの元々の攻撃力の半分だけアップする。



魔法・罠・モンスター効果を、ほとんど封殺してしまっている。
《アビスケイル−ミヅチ》は効果が発動すれば墓地へ送られるが、リュドミラの能力は、それを何度でも使える魔封じに変えてしまう。
《黒の魔法神官》も、《D−HERO Bloo−D》も、フィールドに出すのが困難なモンスターだが、墓地に存在すればフィールドに存在してるのと同じ扱いに出来るリュドミラにとっては、オイシイところだけをいただける。

そして波佐間の手札は、引いた《レイボー》と、《闇より出でし絶望》が2枚、そして永続罠カードが1枚である。
何度も相手に絶望を突きつけてきたエースが、主人に向かって笑っていた。

波佐間の手札、フィールド、墓地、除外ゾーンに、この状況を打破できるカードは無い。

これはデュエルが膠着してしまうのかと、誰もが思った、そのとき―――





フィールドに、太陽が出現した。





波佐間京介:LP8000、手札4、SC5
場:馬頭鬼(攻1700)、ラーの翼神竜(攻∞)
場:痛み移し(永続魔法)、絶対無敵−パーフェクトバリア(永続罠)

リュドミラ:LP4000、手札5、SC1
場:
場:うずまき(永続魔法)



「こ、れは・・・まさか!」

「はい・・・・・《現世と冥界の逆転》が、発動されるとき・・・・・密かに、これを発動していました・・・・・」


D.D.クロウ レベル1 闇属性・鳥獣族
攻撃力100 守備力100
(1):このカードを手札から墓地へ捨て、
相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。



《そういうことかーーーっ! 抜け目ない男、波佐間京介! なんと彼は川原さんの使用していたラーを《D.D.クロウ》で除外していた! そしてそれはリュドミラの能力でフィールドに存在する扱いになっている!》

《スーパーエキスパートルールでのラーは、古代神官文字による第一行を唱えたプレイヤーのコントロール下に置かれる。しかも、猛威を振るう1ターンキルの能力を得て。》

《しかもオートコンボ加速システムを使えば、自らのデュエリスト能力でラーに無限の攻撃力を与えることが出来るというわけだ! 真田杏奈16歳との戦いのときから、この展開を見据えていたとは! しかしそうなってくると山本首相、彼はどうやって古代神官文字を解読したんでしょうか?》

《・・・なんとなく、かな。》

《ありがとうございました!》


「ですが波佐間さん、ワタシのモンスターは守備表示。どうやってダメージを与えるつもりですか? 少しばかり心が躍りますね。」

「スーパーエキスパートルールにおける、《ラーの翼神竜》は・・・・・・速攻能力が、備わっています・・・・・」

「―――っ!」

速攻能力。それこそラーが他の幻神と異なる、最大の理由だ。
それは単に、特殊召喚したターンに攻撃できるというだけのものではない。
すなわち守備表示モンスターを粉砕し、相手プレイヤーを抹殺する!

マリク・イシュタールの闇人格が、バクラの使役する死霊モンスター全てを薙ぎ払ったのは、この効果による。
守備表示という逃げ道すら許さない、それはまさに太陽の如き暴虐。敵対する者に死を与える神。

薙ぎ払われたモンスターは、すぐさまリュドミラの能力によって戻ってくるが、ラーの“1ターンキル”はプレイヤーへの直接攻撃の権利を得ている為に、確実にプレイヤーのライフを消し飛ばす。
すなわちリュドミラは、デュエリスト能力を適用する意味が無い。ラーの直接攻撃を甘んじて受けるしかない。



リュドミラ:LP4000→0




「ですが」


怜悧な声が、灼熱を切り裂く。


「勝敗は別です」


絶対零度(アブソリュートゼロ)の瞳が、無限大(インフィニティ)の頭を従えて。


「ライフが0になった瞬間、ワタシは再びデュエリスト能力を適用させました。」


ツンドラの死神は、幽霊のように笑う。


「エキシビションでも、お見せしましたね。ワタシのエース、《蛇神ゲー》です。」



蛇神ゲー レベル12 神属性・幻神獣
攻撃力∞ 守備力∞
(1):このカードは通常召喚できない。
このカードは「オレイカルコス・シュノロス」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。
(2):このカードは「オレイカルコス」と名のついたカード以外の
魔法・罠・モンスターカードの効果を受けない。
(3):このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
自分はライフポイントが0になってもデュエルに敗北しない。

(4):このカードがフィールド上から離れた時、相手はデュエルに勝利する。
(5):このカードは、自分のデッキの上からカードを10枚墓地に送らなければ、
攻撃宣言を行う事ができない。




「・・・・・・フフ・・・・カードを1枚、伏せて・・・・・ターン終了、です・・・・・・」

絶大なる力を誇っていた太陽神が、墓地へ眠る。


波佐間京介:LP8000、手札3、SC5
場:馬頭鬼(攻1700)
場:痛み移し(永続魔法)、絶対無敵−パーフェクトバリア(永続罠)、伏せ×1

リュドミラ:LP0、手札5、SC1
場:
場:



「ワタシのターン、ドロー。」

リュドミラ:SC1→2
波佐間京介:SC5→6



「手札から《Sp−カウントアップ》を発動、手札4枚を墓地へ送り、スピードカウンターを8つ増やします。」


Sp−カウントアップ (魔法カード)
自分用スピードカウンターが2つ以上ある場合に発動する事ができる。
自分の手札を任意の枚数墓地に送る。
この効果で墓地に送ったカード1枚につき、自分用スピードカウンターは2つ増える。



「そしてワタシは、スピード・ワールドの効果を使用します―――деструкция!!」


ロシア語で“破壊”と唱えたリュドミラが使用したのは、スピード・ワールドの効果。


スピード・ワールド・決闘祭仕様 (特殊フィールド魔法)
「スピード・ワールド」カードは無効化されない。
(1):互いのスタンバイフェイズごとに、
互いのプレイヤーにスピードカウンターを1つ置く。(最大12個まで)
(2):プレイヤーは自分のターンのメインフェイズの起動効果として、
自分のスピードカウンターを取り除くことで以下の効果を発動できる。
●4個:自分の手札の魔法カードの枚数×800ダメージを相手に与える。
●7個:デッキからカードを1枚選択して手札に加える。
●10個:フィールド上のカードを任意選択して破壊する。



パーフェクトバリアは「効果を受けない」が、スピード・ワールドは「無効化されない」―――生じる、矛盾。
だが、これは“ライディングデュエル”だ。当然ながらスピード・ワールドが優先される。


《絶対無敵−パーフェクトバリア》 (破壊)






そんなことは波佐間も理解している。


波佐間京介:LP8000、手札3、SC6
場:馬頭鬼(攻1700)
場:痛み移し(永続魔法)、絶対無敵−パーフェクトバリア(永続罠)

リュドミラ:LP0、手札1、SC0
場:
場:うずまき(永続魔法)



「2枚目のパーフェクトバリアを伏せていましたか・・・・・・ですが、このデュエル、やはりワタシの勝ちです。」

リュドミラは、残る手札を見せた。

それは《超融合》・・・リュドミラのデッキと相性は良いが、この状況では発動すら出来ないカードだ。
もちろん、墓地のカードを駆使すればデッキの全てを手札に加えることすらも可能だが、そんなことをしてもパーフェクトバリアの前には何の意味も無い。
では、《伝説の折れ竹光使い》を使用するつもりだろうか?


伝説の折れ竹光使い レベル0 闇属性・戦士族
攻撃力0 守備力0
このカードは「鷹野麗子」と名の付くデュエリストしか使用できない。
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に存在する「折れ竹光」を装備したモンスター1体を
生贄に捧げた場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが特殊召喚に成功した時、相手のライフポイントは0になる。



だが、その為にはリュドミラも役所で名前を変更しなければならない。

「それが出来ないと、思いますか?」

「なるほど・・・・国際権力、ですか・・・・・ぜんぜん、構わないですよ・・・・・フフ・・・・・。」

「ええ、ですがワタシが行うことは―――」



波佐間のフィールドでパーフェクトバリアが霧のように消え去った。



「波佐間さんの名前を元に戻すことですが。」



絶対無敵−パーフェクトバリア (永続罠)
このカードは「鷹野麗子」と名の付くデュエリストしか使用できない。
このカードは他のカードの効果を受けず、コストにすることもできない。
自分が受ける全てのダメージは0になる。
自分がドローする時、デッキにドローするカードが残っていなくても、
自分はデュエルに敗北しない。
(足りない分のドローは行わず、そのままデュエルを続行する)
互いの特殊勝利条件は無効になる。
「自爆スイッチ」の効果は無効になる。



「・・・たった今、役所に申請が通りました。」


権力があれば、役所の申請も早くなる。
公式レベル5能力者としての権力を最大限に活用した結果だ。


「死神ネクロフィアよ、ワタシの敵を葬って・・」


《ウィジャ盤》の効果が適用され、波佐間は敗北した。

ネクロフィアは次なる相手が来るのを待っている。
鎌首を持ち上げて、プレイヤーが現れた瞬間に、その首を掻き切る為に。



◎チーム・ゾンビタイガー      ◎チーム・ツンデレ

第三走者:大河柾 ―――――― 第三走者:リュドミラ




◆ ◆ ◆



リキュール・ネクロが冷凍庫に放り込んだ少女は、精霊と契約して生き延びた。
その副作用として少女は、強大なデュエリスト能力を得て、国家の傀儡となった。

少女は、ただひたすらに敵を刈った。
少女の能力の前に、敵はいなかった。

この大会なら会えるだろうか?
この大会なら会えるだろうか?

心ときめかせてくれる敵に。


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