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zoom RSS 【とある】 第一位・御坂美琴 (三七) 【パラレル】

<<   作成日時 : 2017/04/16 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



ヴェント 「スン↓マセーン↑(゚∀゚)!!!」

ヴェント 「なァんかァ、痛みも感じる間もなくってのは無理みたーい♪」

ヴェント 「だからー」

ヴェント 「さっさとぶっ殺されろ!」

病理 「殺すとか諦めてくださいよ。諦めさせるのは私の生き甲斐なんですから。」ベキボキ

円周 「うん、うん、わかってる。こんなとき前方のヴェントならこうするんだよね。」ドグシャ

“神の右席”が一人、前方のヴェントが振るうハンマーは
暴風を巻き起こして病理と円周を吹き飛ばす。

だが、“未元物質”を取り込んだ二人は、即座に再生。

円周 「うん、うん、そうだよね。ごめんなさささささい。」

円周 「たかが首が折れたくらいで怯むなんて“木原”らしくないよね。」

病理 「仕方ありませんよ。円周ちゃんは“木原”が足りないんですから。」

木原円周は、“木原”としては及第点に達していない。
だが、万物に対して科学を見出す本能的な嗅覚は
理性による制御が無い、剥き出しの暴力である。

それに弱点というものがあるとしたら、
ひとつは何度も言われているように
固有の思考パターンを形成できず、成果を残せないこと。

もうひとつは、本能が極めて強いがゆえに、
“未元物質”を取り込んでいるから首が折れても平気だと
頭では理解できていても、本能的な回避行動を取ってしまうこと。

理性で回避を“諦め”る病理の攻撃はヴェントにヒットするが、
本能で“反射よりも早く”回避する円周は、ゆえに反撃が少しだけ遅い。

・・・が、それゆえにヴェントにとっては厄介この上ない。
二人とも遅いなら論外だが、二人とも早ければ
それはそれで、ハンマーの動きと攻撃のズレで
まとめて薙ぎ払うことも出来る。

しかし片方が早く、片方が遅いとなると、
どちらか一方にしか攻撃がクリーンヒットしない。
クリーンヒットしなかった方は再び向かってくる。
その相手をしている間に、大きなダメージも回復される。

ヴェント 「・・・・・・」

ヴェント 「・・・マゾどもが」

パワーでは押しているが、ゾンビを相手にしているように
何度も何度も回復して向かってくる。

“未元物質”を用いて、病理は変形、円周は薬物生成。
密閉空間でなくとも、拡散する毒ガスが次第にヴェントを蝕む。

ヴェント 「ハァ・・・」

ヴェント 「楽しくないわ♪」

ハンマーで地面を叩き、その反動でヴェントは跳躍。
毒ガスが蔓延するなら、場所を移動する。


円周 「うん、うん、こういうとき“木原”ならこうするんだよね。」


ヴェント 「―――っ」

ヴェント (読まれた!)

迫り来る円周。


だが、ヴェントの顔は笑っていた。

ヴェント 「そろそろ時間カナ?」

円周 「 」

病理 「 」

“侵蝕”が始まっていた。みるみるうちに
病理と円周は体の動きが悪くなっていく。

ヴェント 「おかしいとは思ったのよ。」

ヴェント 「そんな反則技がノーリスクで使えるなら」

ヴェント 「何で“たった二人しか”いないワケ?」

病理 「ば・れ・て・し・ま・っ・て・は、仕方ありませんね。」

円周 「こんなとき木原は木原は木原はキハラは円周ならこうすべき円周なんだよ円周は円周すべき円周の」

病理 「垣根帝督は“未元物質”を完全に掌握できていないんですよ。」

もしも完全に掌握できて、
粒子一個ずつを細かく設定できるなら、
そもそも“ピンセット”など必要ない。

どれほど“対空回線”が小さくとも、
機械である以上は粒子と比べて遥かに巨大であり、
粒子レベルの細かい操作が出来るなら、
直接“対空回線”を捕まえて中の情報を取り出せる。

それが出来ないということは、垣根は
“未元物質”を「大雑把に」使っているということであり、
言い換えれば、そこには彼の“意思”が宿っている。

オカルトめいた話ではなく、
物質の自己組織化に伴う、
極めて常識的な性質の具現である。

病理 「ああ」

病理 「悔しいですねえ」

円周 「こんなとき垣根帝督だったら垣根帝督でなければどうするんだよ垣根帝督だったら垣根帝督は」

病理 「諦めさせるのは、全てを諦めた私のライフワークなので」

病理 「これだけは諦めたくなかったのですが。」

“未元物質”に侵食されて崩壊していく円周を一瞥して、
病理も侵蝕された真っ黒な双眸を蕩けさせていく。

病理 「せめて」

病理 「気持ち良い勝利だけは諦めてもらいます。」

ヴェント 「ハァ?」

病理 「・・・・・・」

病理 「弟さんを亡くされたそうですね。」

ヴェント 「・・・っ」

病理 「あの事故」

病理 「私が仕組んだんです。」

ヴェント 「―――っ!!?」

病理 「おかしいとは思いませんでしたか。」

病理 「どうして自分だけが助かったのか。」

科学は

キライ

病理 「そんなの答えは一つしかないでしょう。」

病理 「諦めさせる為ですよ。」

科学は

ニクイ

病理 「平穏な人生ってやつを。」ニコッ

ヴェント 「・・・かぁ、がぁ、く・・・しゃ・・・ああああああああっ!!!」

怒りに任せたヴェントのハンマーが
あたり一面を薙ぎ払った。

煙が晴れた後には、何ともつかない
クグッチャグチャの肉塊が散らばっていた。

ヴェント 「科学は」

ヴェント 「キライ」

ヴェント 「科学は」

ヴェント 「ニクイ」

戦闘はヴェントの勝利。
だが、心を乱されたヴェントは
しばし戦えない状態に陥った。

そもそも自動的に敵を昏倒させていく
“天罰術式”が発動している以上、
戦闘の優先度は低い。

ゆえにヴェントは、木原数多と打ち止めを追うことなく、
ふらふらと何処へともなく歩いていった。

それこそが木原病理の狙い。

実際には、ヴェントの弟が死んだことに、
病理は何ひとつ関与していない。

とはいえ、加群を“諦めさせた”自分なら、
面白そうな素材を見つけていて
関与できる立場にあれば、関与したに決まっている。

それは病理にとって、自分が関与したのと同じことだ。
意志と結果が同じなのなら、自分が手を下したかどうかなど
取るに足らない些細なことでしかない。

だからこそ本気の告白であり、ヴェントを欺いた。
病理にとっては、欺いたという自覚すら無かった。
ただ、打ち止めを追うのを“諦めさせた”だけだ。

何もかも諦めた女が、最後にしたことは、
やはり誰かに何かを諦めさせることだった。



◆ ◆ ◆



垣根06 「俺の“未元物質”に」

垣根07 「常識は通用しねえ。」

一方 「 」

打ち止め 「・・・これはもしかしてクローンなのねってミサカはミサカは仲間意識を感じてみる!」

垣根06 「残念だが、お嬢ちゃん。俺たちは正真正銘オリジナルの“垣根帝督”だ。」

一方 「垣根くンは、いつから分身の術が使えるようになったンですかァ?」

垣根07 「いつからというなら最初からだろ。」

垣根06 「やってみようと思ったのは最近で」

垣根06 「やってみたら出来たのが確か」

垣根06 「“メンバー”と“ブロック”を潰したときだったか。」

一方 (チッ、黒夜の野郎、こンな重要なこと何で黙って・・・)

一方 (いや、アイツも知らねェのか。)

一方 (ひとつの場所に一体ずつなら、複数いることはバレにくい。)

木原 「それで垣根、何の用だ?」

木原 「実験に協力してくれるって雰囲気でもなさそうだが。」

垣根06 「いや、実験だよ。」

垣根07 「ただし俺の“未元物質”の可能性を追求する為の実験だがな。」

垣根06 「俺の“未元物質”が」

垣根07 「この世界で」

垣根06 「どこまで通用するのか」

垣根07 「確かめたくてえええええええええええええええええええ!!!」

一方 「・・・っ」ゾッ

木原 「あーりゃりゃー、こりゃ完全にイッちゃってるアレだわ。」

木原 「愛されてるねぇ、アクセラちゃーん?」

打ち止め 「だけど正妻の座は譲らないってミサカはミサカは一方通行の所有権を主張してみたり!」

一方 「呑気な冗談かましてる場合じゃねェぞ。」

一方 「コイツが完全に“未元物質”を掌握したら」

一方 「そのときが俺たちの最後・・・」

一方 「・・・・・・」

一方 「それどころか、世界の最後かもなァ」ククク

垣根06 「そいつは、“今なら勝てる”って聞こえるが、気のせいか?」

垣根07 「忘れてないよな。何故お前が三位で、俺が二位なのか。」

垣根07 「その間に絶対的な差があるからだ。」

一方 「クッ」

一方 「ククク」

一方 「クカカカカカカ、笑わせてくれるじゃねェの垣根くゥン!?」

一方 「確かに俺は第三位で」

一方 「オマエは第二位だ。」

一方 「だがな」

一方 「能力を完全に掌握すれば世界が終るのは、オマエだけだと思ったかよ・・・ああ゛!?」ゾン

垣根06 「面白ぇ。」

垣根07 「面白ぇよ。」

垣根07 「そしてムカついた。」

二体の垣根が同時に六枚の翼を展開する。

垣根06 「一方通行、確かテメェは“核を喰らっても大丈夫”なんてキャッチコピーがあったよな。」

垣根07 「それが本当かどうか試してやるぜ。」

一方 「・・・っ」

この世に存在しない素粒子を具現化させる垣根は、
ウランやプルトニウム、重水素などを作り出すことは出来ない。

しかし陽子や中性子などに近い素粒子を作り出して、
核兵器の原理を再現することは可能である。

それどころか、質量、電荷、スピンを自由に設定できて、
位置と運動量までも自在である以上、
理想的な形での臨界すら可能とする。

核化学における理想など、机上の空論の域を出ない。
だが、垣根帝督の“未元物質”は、そんな常識を
いとも容易く覆してみせる。


小型の核“のようなもの”が、夜の学園都市を赫々と照らした。



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