佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘祭!   ようこそカンサー

<<   作成日時 : 2017/05/15 00:05   >>

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◆ ◆ ◆



「よう・こそ・我が闇へ♪死すべき悪の巣窟へ♪ゴーティン♪ゴーティン♪ゴーティン♪ゴーティン♪・・・」

ステージの上で少女が踊る。
ステージの上で少女が唄う。

「毒蛾の羽も♪天使の生き血も♪我が子の嘆きも♪時空の閉塞も♪私を臨死の恍惚へ♪連れて行かない♪・・・」

純白に近い金の髪が舞う。
狂った瞳が闇を反射する。

「みゃはは・ははは・はっ♪」

それを見ているのは、2人の女と2人の男。
1人は冬仕様のセーラー服にポニーテール。ねじれた腕と渦巻く瞳。楽しそうな笑みの中に嫉妬が見え隠れする。
1人は夏仕様のセーラー服に大きな胸を包んでいる。片白眼。人を食ったような笑みの中に退屈が垣間見える。
1人は成長期の訪れていない少年のように背が低い。やや猫背。無表情の中に怒りが潜んでいる。
1人は中肉中背の若者のような風貌。鼻血を啜り上げている。飄々としているようで強欲が隠しきれていない。

「みゅっ!」

月島カノンはステージを飛び降りると、4人の前に着地した。

「相変わらずだね、同胞諸君。昔から変わらない。成長も衰退も無い。良くも悪くもない。」
「月島さんこそ相変わらずですね。」

青年は啜り上げた鼻血をティッシュに噴射し、落ち着いた声で笑みを浮かべる。
その横に座っている猫背の男は無言のまま、少年のような表情に醜い皺を浮かべた。


「ヒトミちゃんがいなくなって5年。揃わないね、カンサー首領格。残念だ、あ、残念だ、残念だったら残念だ。7人とも揃った世界もあったけど、この世界では一度も揃わずじまい。悲しいね〜♪悲しいね〜♪フニフニフニフニする薬!」

月島禍音(つきしま・かのん)
レベル3能力者
カンサー首領・運営派
“人喰いリアリスト”



「悲しくないわ、いずれ会えるもの。」

ねじれた脚の冬服の少女が、目を渦巻かせながら指を立てる。

「みんな揃って滅ぼしてあげるわ。敵も味方もね。ちょっと楽しく滅ぼして、世界の最後を美しく、華々しくし、飾ってあげる。ああ楽しみね、楽しみよ。みんな死んじまえ!」

渦宮夏生(うずみや・なつき)
レベルE能力者
カンサー首領・滅亡派
“スパイラル”



「不毛な議論の繰り返しになるかもしれませんが、考え直してもらえないですか渦宮さん。」

鼻血のついたティッシュをゴミ箱へ放り、青年は腕を組む。

「渦宮さんの味わった苦痛、それに伴う人格の変質、滅亡への強い思い。軽んじるべきものではないと思っています。だからこそと俺は言いたい。苦しんでもいない人間に、世界を革命する力など宿らないのです。・・・確かに、この閉塞的な世の中、どうやったって打破できないように思えます。ですが、どんな強固なダムも1センチのヒビから決壊する。世界を滅ぼすのではなく、世界に穴を穿ちませんか。」

間山月人(まやま・つきひと)
レベル2能力者
カンサー首領・協調派
“ヒューマノイド”



「ギャハハハハwwwオメーは島朗かよwwwワロスwww」

夏服の少女がポテトチップスを噛み砕きながら笑う。

「えーwwwまあねwwwwオメーの言ってることは面白いよwwwでもさーww世の中ナッキーを軽んじるタイプばっかじゃんwwww馬鹿バッカじゃんwww閉塞的だとすら思ってない人多すぎワロタwwww打破すべきと思ってない奴が多数派とかwwwwギガワロスwwwwそういう奴にとってはホントいやマジで打破すべき状況でもないしwwwwwwわたしらと違って大多数の人間は健全に社会生活やってんだよwwwww革命とかウケるーwwwwww」

凶姫(きょうき)
レベル5能力者
カンサー首領補佐・滅亡派
“白眼”



「確かに不毛だよ。」

少年が疲れた顔で肩を竦める。

「世界を滅ぼすのも、世界を革命するのも、等しく労力に成果の見合わない、くだらないことだ。強いて言えば、こんな世界なくなってしまえという渦宮たちの方がマシに思える。失敗したときのリスクを考えれば、革命に伴う痛みなど恐ろしくて耐え切れない。月人は強いから、弱い人が何を痛みだと感じるか、その痛みの質的な違いさえマトモに理解できていないでしょ・・・。“最初から強い奴なんていない”ってセリフは、ヘドが出るほど嫌いでね。」

修堂朋樹(しゅうどう・ともき)
レベル1能力者
カンサー首領・隠遁派
“月羅”



「みゃはは、みんな相容れないね。だから良いね。みんな違ってみんないい。」
「ギャハハハwwww金子みすずかよwwwwwwみんな違うからさぁwわたしがナッキーみたいなのも出てくるんじゃねwwwwいやまあカノンの超悪意的解釈だいっすきなんだけどねえwwwwwwww」
「みゅ? 私は善意でも悪意でも世界を解釈するよ? 悪意のメガネは世界を素敵に見せてくれるけれど、善意は敷き詰めれば地獄へ通じる道となるからね! 善意も悪意も大好きなのっ♪」
「ギャハハハハwwwww相変わらずイミフwwwwwオメーはポテチでも食ってろwwwww」
「月島さんにかかれば楽しいことしかありませんからね・・・。」
「出来ることなら月島さんの力も革命に欲しいものですが。」
「みゅ〜、そりゃあ私はいつでも腹ペコちゃんだけど、やーだねっ♪」
「ギャハハwww断られてやんのwwww色男w伊達男wフラれ男wwwwwよっ大将!」
「凶姫さんが滅亡派である理由は未だにわかりませんね。」
「そりゃなwwwwまwwわたしは滅亡派の中じゃ変り種かwwwwwしかしオメーには説明してもイミフのパッパラパーだってのwwwwwww人間のフリして革命唱えてワロスワロステラワロスwwwwこん中じゃオメーが一番人間と程遠いってのwwwwwww革命なんて無理無理無理無理www一生ガチョウと戯れてやがれ!」
「みゅう、そうなると私が一番人間らしいのかな?」
「ギャハハハハwwww残念ながらwwwそうなるなwwww」
「月島さんこそ最も人間から程遠いと思いますがね。」
「みゅう〜、間山くんの意地悪〜。でも好きだからね?」

カノンは頬を膨らせながら赤くなる。
そして何かを思いついたような様子で手を叩いた。


「そうだ、デュエルしよっ♪」


その提案に4人は戦慄した。
カンサー同士のデュエルは、闇のデュエルでなければ特に制約は無いが、首領格が絡むとなれば話は違う。

「みゅ? どうしたの? せっかく首領格が5人まで揃ったんだ。この際だから、誰が正しいかデュエルで決めたら? 話し合いで決着つかないなら、デュエルで決めようよ。」

子供らしい無邪気で天真爛漫な微笑みの中に、凶暴なまでにデュエルに飢えた餓鬼の眼光があった。
七つの大罪の中で“暴食”を冠する少女は、小首をかしげて言い放った。

「No one can be escape from the Duel of Dark・・・“みんな闇のデュエルからは逃げちゃ駄目なんだゾ”♪」

桁外れに巨大な闇の爪牙で体を掴まれた気がした。
視覚だけで捉えれば小柄な少女に過ぎないのに、目を瞑れば闇の中。おぞましい闇が迫ってくる。

「本気ですか・・・月島さん・・・?」
「まったくだわ。結果のわかりきってる勝負なんて、何の意味があるのよ。」
「それとも何かwwwまさかテメーまでデュエルするとか言い出さねーよなァwww」
「労力も大したことないけど、対価がゼロじゃね。悪いけど僕は抜けさせてもらうよ。」
「みゃあん、そんなこと言わないで! ナッキーと凶姫は体操服とブルマに! 間山くんは浴衣、修堂くんはネコミミつけて! それで楽しくデュエルしよ? ねーねーねー、いいでしょー、ねーねーねー。」

「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」

「みゅ? どったのみんな? いやいやいや、コスプレは別にふざけてなんかないよ? これからはカンサーも萌えを狙ってこーよ。あざとい感じで媚び媚びでさ。」
「アホかwwwwwwwwテメーはポテトチップスでも食ってろwwwwwwww」
「ふざけも真面目も一緒くたなんだろ、お前は。カンサーの運営だって遊びでしかないんだから。」
「ねえ月島、あんたのこと前から馬鹿だ馬鹿だと思ってたけど、もう何て形容したらいいかわからなくなってきたわ。」
「月島さん・・・カンサーの首領、つらかったら辞めてもいいんですよ・・・。俺ら、けっこう成長しましたから・・・。」
「みゅううううう、みんなで私のこと馬鹿にして! 大好きだ! デュエル!」

渦宮夏生:LP8000
間山月人:LP8000
修堂朋樹:LP8000


「この瞬間、あたしは―――――――――――――を発動!」

凶姫:LP8000
ユダ:LP8000
グレゴリー:LP8000


「僕のターン、ドロー!」
「グランドワロス! わたしのデュエリスト能力を発動!」
「おっと、俺はそれにチェーンして―――――――――を」
「更にチェーンだ、わたしは」
「それにチェーンして」
「チェーン」
「チェーン」
「チェーン」
「チェーン」
「チェーン」
「チェーン」
「チェーン」
「チェーン」

・・・・・・



- - - - - -



「ほら見なさい、いつも通りの結果よ。囚人のジレンマや裏切りゲームじゃないけど、それぞれが勝利する為に最善手を尽くしたら、結局チェーン合戦が無限に続いてノーゲームにするしかなくなる。あたしらと間山たちがチェーン合戦やめても、結局グレゴリーの能力に対してチェーン合戦になる。かといって1対1なら間山が勝つに決まってんじゃん。1対1で“最弱”の月島ぁ、あたしの言ってること、わかるわよね?」



◆ ◆ ◆



この世界を創った神様、《リンネ−永劫回帰の支配者》は、“核”と“右手”と“左手”から構成されていた。
後に“右手”は“掌握の力”と呼ばれ、“左手”は“回帰の力”と呼ばれるようになった。
“核”は人間のマイナス感情を集めて“黒い霧”を作り出す能力を持っていた。
“黒い霧”は神様の力そのものであり、様々な力の根源となっていた。
ゆえに“黒い霧”を消費し尽くせば神様の力は掛け値なしに零となるのだが、それが現実のものとなるまでには、数え切れない世界の興亡盛衰を経て、吉井康助という少年の登場を待たねばならなかった。

リンネは異なる目的に応じて6体の子供を作り出した。
永劫回帰の敵対者を。その名はカノン。あるいはメアリー。
人間らしき革命者を。その名はベール。あるいは間山月人。
永久氷壁の裏切者を。その名はユダ。イスカリオテのユダ。
渦巻く肉体の変質者を。その名は渦宮夏生。
隠遁するサンダルフォンを。その名は修堂朋樹。
そして、魂の半身を。その名は、天神美月。

6体それぞれ、デュエリスト能力の他に、リンネの持つ力の1つを擬似的に所持している。
マイナス感情ではなくプラス感情を集める、天神美月の“光の霧”。
デュエルで負かした相手を思い通りにする、修堂朋樹の“隷属の力”。
カードを変質させて新たなカードを作り出す、渦宮夏生の“変性の力”。
デュエルで負かした相手のデュエリスト能力を消失させる、ユダの“円環の力”。
デュエルした相手を年齢を問わずデュエリスト能力者にする、間山月人の“親方の力”。
そして、前の世界から記憶を引き継がない弟妹は、誰も知らない、月島カノンの“敵対の力”。










―――螺旋の夢―――


知らないことだらけの 世界が出来てしまったの
入り込めばたちまち 呪われてしまう

知らないことだらけの 世界を知ってしまったの
歩き出せばたちまち 迷い込んでしまう

時間が壊れたのね 動き出したわ記憶が
しっかり連ならなきゃ 消え失せてしまう

時間が壊れたのね 揺らぎだしたわセカイが
しっかり繋いでなきゃ 粉々に砕けちゃう

ある晴れた日のこと 魔法以上の決闘(デュエル)が
限り無く降り注ぐ 不可能じゃないわ
明日また・・・

地球儀を壊したら みんなでどこまでも行けるね?




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