佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘祭!   Act 65 素敵な概念

<<   作成日時 : 2017/05/19 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



じゃ、ポップスターをボクのものにしたいのサ♪



◆ ◆ ◆



レベッカ:LP6600、手札1(リミッター解除)
場:
場:トリアス効果でカードゾーン5つとも使用不可

T・剣山:LP3300、手札1(大進化薬)
場:ラーの翼神竜(攻27000)
場:神縛りの塚(フィールド魔法)、最終突撃命令(永続罠)、トリアス効果でカードゾーン4つ使用不可


ハクア:LP8000、手札5、ペルム8、トリアス19、メガロ13
場:マッド・ザウルス(攻17100)
場:失われた闇の世界(フィールド魔法)



「《失われた闇の世界》の効果ァ! デッキから出でよ、“恐怖の双腕”ッ!!」


それは長らく、ハクアの背後から突き出されていた骨そのものだった。

フィールドに降り立ったそれは、左右の腕だけを備えた、奇妙で不気味なモンスターだった。


恐怖の双腕−デイノケイルス レベル7 闇属性・恐竜族
攻撃力2500 守備力0
(1)このカードは手札からバトルフェイズに参加できる。
(2)「メープル・ホワイト・ランド」が表側表示で存在するとき、
このカードは1度のバトルフェイズに2回攻撃できる。
(3)メインフェイズに発動できる。このカードを手札から捨てることで、
デッキから闇属性・恐竜族モンスター1体を墓地へ送る。



「まずは小娘に消えてもらおうかァ! 《翼手竜−プテラノドン》の直接攻撃! メガロ効果に5つとも羽根を使う!」


《翼手竜−プテラノドン》 (攻15000→20000)



翼手竜−プテラノドン レベル6 闇属性・恐竜族
攻撃力2000 守備力1200
(1)「メープル・ホワイト・ランド」が表側表示で存在するとき、
このカードは手札から相手プレイヤーに直接攻撃できる。
(2)このカードが墓地に存在するとき、メインフェイズに発動できる。
手札の魔法・罠カード1枚を捨てることで、このカードを手札に加える。



「―――っ!!」

『レベッカ危ない!』

思わず目を瞑った彼女の前に、テリーが立ちはだかった。
そして翼竜の攻撃を、真正面から受け止めた。

「なにィ?」



テリー:LP80000→60000




「テリーちゃん!」
『レベッカ様、守る!』

「テリー! 漢ザウルス・・・!」

かつて大田宗一郎と呼ばれた存在は、目の前の暴虐に覚えがあった。
全てを破壊し尽くす、強く恐ろしい、あの男のような。

『やらせはせんぞ! 貴様らのような破壊者の創る未来など、来させはせんぞ!』


「・・・“モンスターフォース”か。精霊は通常の10倍のライフを持っていたなァ?」

ぎょろりと恐竜の眼を動かして、ハクアは笑みを浮かべる。
それは相手を舐めた嘲笑ではなく、手ごたえを感じたときの笑みだった。


レベッカ:LP6600、手札1(リミッター解除)、テリー:LP60000
場:
場:トリアス効果でカードゾーン5つとも使用不可

T・剣山:LP3300、手札1(大進化薬)
場:ラーの翼神竜(攻27000)
場:神縛りの塚(フィールド魔法)、最終突撃命令(永続罠)、トリアス効果でカードゾーン4つ使用不可


ハクア:LP8000、手札5、ペルム8、トリアス19、メガロ18
場:マッド・ザウルス(攻22100)、恐怖の双腕−デイノケイルス(攻20500)
場:失われた闇の世界(フィールド魔法)



「仕方ねえなァ、こいつは切り札だったが、速攻魔法《時の飛躍》!!」

「「―――っ」」
『うぐ・・・!』


再びハクアの背後に、5枚の羽根が装填される。
それらはメガロ効果に支払われ、恐竜たちの攻撃力が更に高まる。

《マッド・ザウルス》 (攻22100→27100)
《恐怖の双腕−デイノケイルス》 (攻20500→25500)


「噛み砕け、《マッド・ザウルス》!!」

泥濘の恐獣が牙と為る。
太陽の神も炎で応戦するが、わずかに及ばない。

《ラーの翼神竜》 (破壊)
T・剣山:LP3300→3200


「デイノケイルス! 2人ともまとめてやっちまえ!」

『レベッカ様! 剣山!』

再びテリーが庇い、その身を削る。
80000もあったライフが、みるみるうちに桁を縮めていく。

テリー:LP60000→34500→9000


「とどめだァ! 《翼手竜−プテラノドン》で攻撃!」

『うぐああああああっ!!』
「テリーちゃああああん!!」

巨翼の一撃を受けた精霊は、その場に倒れて動かなくなった。

「チッ・・・《失われた闇の世界》の効果で《究極恐獣》を場に出す。カードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」

ハクアが舌打ちした理由は、誰の目にも明らかだった。


テリー:LP81980



「ライフの受け渡しが出来るとはなァ。それも精霊の特質か? どこぞの高校で似たようなサバイバルデュエルが行われたらしいが、まさかな・・・。」

レベッカから6599ポイント、剣山から3199ポイント、それらが10倍になって97980ポイントのライフを得た。
攻撃力25000のプテラノドンのアタックを受けても、8万以上のライフが残る。

もっとも、これらのライフをレベッカや剣山に戻すときは、10ポイント単位で、10分の1に変換される。
通常の1ポイントと精霊の10ポイントが等価というだけであって、端数切り上げを利用することは出来ない。
それが出来るようなら、とっくにやっている。


レベッカ:LP1、手札1(リミッター解除)、テリー:LP81980
場:
場:トリアス効果でカードゾーン5つとも使用不可

T・剣山:LP1、手札1(大進化薬)
場:
場:神縛りの塚(フィールド魔法)、最終突撃命令(永続罠)、トリアス効果でカードゾーン4つ使用不可


ハクア:LP8000、手札2、ペルム8、トリアス19、メガロ23
場:マッド・ザウルス(攻27100)、恐怖の双腕−デイノケイルス(攻25500)、究極恐獣(攻26000)
場:失われた闇の世界(フィールド魔法)、伏せ×2



「テリーちゃん・・・テリーちゃん・・・・」
『れ、レベッカ様・・・デュエルを、続けて・・・』

ライフこそ潤沢だが、度重なるダメージでボロ雑巾のようになったテリー。
それでも主人を励まそうと、奮い立たせようと、エールを送る。

「ふん、流石は精霊、しぶといな。だが、お前のカードゾーンは全てトリアス効果で封じた。もはや何も出来まい。」

新たに装填された5枚の羽根が、全て折り畳まれた。
ドローフェイズ、レベッカの手札に《キャノン・ソルジャー》が舞い込むが、召喚も出来ない。

「・・・・・・剣山、恐竜化を。」

「ドン?」

疑問を呈する剣山へ、砲口が向けられる。

『“支援砲撃”!』

「何するザウルス!? ・・・いや、そうか!」

T・剣山:LP1→0


ライフの尽きた剣山を、床から闇が襲うが、その前に彼は恐竜になっていた。
闇を跳ね除けて、彼は走り出す。

「・・・っ」

ハクアが忌々しげに歯を軋る。

「あたしに倒されたわけではないから、闇のゲーム効果が半減。残る半分は恐竜のDNAで凌いだか・・・。上手く離脱できたものだなァ。」

「1ターンの制限時間は3分! それまでに助けを呼んで来れば、まだ勝機はあるわ!」
『レベッカ天才!』

「ふん、そうか、リアルタイムデュエルディスクには乱入機能があったな。だがよ、戻ってくるかなァ?」

「剣山は仲間を見捨てて逃げるような男じゃないわ!」

「それ以前の問題なんだよ。物理的に戻ってくることが出来ないって言ってるんだ。」

「・・・?」
『惑わされるなレベッカ!』
「そ、そうねテリーちゃん。」

だが、ハクアの雰囲気は、とても嘘やハッタリを言ってるようには感じなかった。
そうしている間にも、時間は過ぎていく。



◆ ◆ ◆



元来た通路を走る剣山は、何か奇妙な感覚を覚えていた。
直線通路のはずなのに、ぐにゃぐにゃと曲がりくねっているような、船酔いにも似た気持ち悪さ。
修錬の末に、人間の意識を保ったままで恐竜化できるようになっているが、それが裏目に出ていた。

やがて出口の光を見つけて飛び込むと、そこにあったのは思いもよらぬ景色だった。
うっそうと茂るジャングルは、どう見てもグランドキャニオンではなかった。

「ここは・・・どこザウルス!?」


「ありゃあ、喋る恐竜さんとは珍しいなあ。」

のっそりと、木々を掻き分けて現れたのは、身の丈3メートルを超える巨漢だった。
決闘祭を襲った“最悪の五人”のダークネス・ハットーよりも、更に大きく、形も丸い。
ろくに手入れされてない髪や、よれよれの服とは裏腹に、人懐っこい笑みと口調。
小さな目と、大きな鼻が、不気味と可愛らしさの中間的な印象を発している。

「た、助けてほしいザウルス! 詳しい話は後でするから、一刻も早く!」
「それは大変だあ。どこへ行けばいいんだあ?」
「・・・っ、それが、今通ってきた出口が、消えてしまったドン! 何を言ってるかわからないと思うザウルスが・・」
「大丈夫、大丈夫。わかってる。多分それは、“カンサー”御用達のワームホールだあ。」
「ワームホール!?」
「だとしたら今すぐには戻れんよ。操作している奴が座標いじったら出口が移動するからだあ。」
「・・・そんな、レベッカさんは、どうなるザウルス・・・!」
「まあ落ち着けだあ。」

男は腰を下ろすと、背負っていた荷物を置いた。
それらは全て、デュエルモンスターズのカードだった。

「おれっちは、A級次席、“希望”のピトス・パン。よろしゅう。」

「・・・っ!!」

慌てて距離を取る剣山だが、ピトスはニコニコしながら握り飯を取り出す。
見た目から年齢が掴めないが、20代から40代のどこかではあるだろう。

「安心せえ。一口に“カンサー”ゆうてもピンキリだあ。あんた、誰と戦ってたんだあ?」
「・・・・・・A級三席の」
「ああ、そりゃ駄目じゃあ。“滅亡派”は話の通じないキチガイ集団だからなあ。」

剣山が要領を得ない顔をしているので、ピトスは握り飯を一飲みしてから説明を始めた。

「あんまり“カンサー”について詳しくなさそうだあ。説明したる。」
「ありがとうザウルス!」

恐竜モードから人間の姿に戻って、剣山も座った。

「まず、“カンサー”は全員で100万人くらいだあ。」
「そんなに・・・!」
「世の中おかしいと思ってる人が、それだけいるんだあ。でも、やり方間違ったら駄目だあ。滅ぼすんでなくて、世の中を変えていこうってゆうのが、おれっちの“協調派”。20万いる。他んとこも20万ずつ。」
「つまり全部で5つの派閥があるザウルス?」
「計算早いな。さては東大目指してるな。」
「小学生の算数ドン・・・。」

冗談なのか、馬鹿にされているのか、イマイチわからない。
ハクアの威圧的なプレッシャーとは対照的に、すっとぼけた雰囲気を持っている。

「まず“運営派”。資金調達とか情報とか、やりくり全般を担っている、縁の下の力持ちでなあ。ありがたい。この人たち抜きでは、革命は考えられないなあ。」
「革命ザウルス?」
「そうや。こんな世の中おかしい。引っくり返して、みんなが幸せになれる社会を作るんだあ。」
「“光の結社”みたいな宗教ザウルス?」
「宗教なんかと違う。れっきとした科学だあ。マルクス主義って知ってるか? 19世紀の偉大なるデュエリスト、カール・マルクスって人が考えた思想でな。」
「はあ・・・。」
「何や反応悪いな。これ大事な話なのになあ?」

剣山の生返事に、ピトスは口を歪める。
とはいえ剣山からすれば、いきなりそんな話をされても要領を掴めない。

「さっくり言うと、働く人が社会を回してる、働く人は偉いって話だあ。働く人が社会の主人公。」
「当たり前の話に聞こえるザウルス。」
「そう、当たり前。でも世の中どうだあ、その当たり前が当たり前と違う。ネオドミノシティは、ごく一部のトップスが豊かな暮らしをしてて、コモンズは頑張って働いても貧しい生活。逆らったらサテライト送り。おかしい。」

ピトスは立ち上がって、拳を握った。

「そんな社会を引っくり返す! 男子一生の仕事だあ! “協調派”というのは、つまり革命の精鋭集団だあ!」

彼の言葉に嘘は感じなかった。
少なくとも彼が本気なのは伝わってきた。

「・・・・・・。」

しかし剣山としては、学生時代に“光の結社”の事件を経験しているだけに、用心深くなっている。
トップスだけが豊かな暮らしをしている社会は間違ってると思うが、“カンサー”は信用しがたい。
目の前の男から敵意は感じられなかったので、恐竜化は解いたが、同調するかどうかは別だ。

「レベッカって人が心配なんか?」
「そうザウルス・・・。」

それも本当なので、剣山は頷いた。
ピトスは神妙な顔つきになり、腕組みして考えた。

「何でやろうな、世界を滅ぼすなんて・・・。」

それは剣山も同意する。
どんな事情があるにせよ、世界を滅ぼす考え方は受け入れられない。

「“隠遁派”は、頭でっかちで、迷惑かけないように静かに生きて行きましょうって引き籠もり。覇気が足らんけど、世界を滅ぼすなんてしない。“混沌派”は逆に、少々やりすぎだあ。でも世界を楽しんでるのは認める。世界に積極的に関わっていくのは凄い。モラルハザードさえ無ければなあ。」

説明を聞きながら剣山は、頭の中で5つの派閥の関係図を描いていた。

    隠遁
  /  |  \
協調−運営−滅亡
  \  |  /
    混沌

(隣り合う派閥は協力関係にあるザウルスが、協調派と滅亡派、隠遁派と混沌派は、相容れなさそうドン。)

剣山の思考と並んで、ピトスは再び顔を険しくする。

「だけど“滅亡派”は頭おかしいキチガイ集団でなあ。世界は間違ってるから滅ぼすって、それは違う。それこそ間違ってる。みんな殺して終わりにしようなんて考え、嫌いなんだあ!」

ピトスの激昂は、まるで鬼が金棒を持って叫んでるようだった。
あるいは、大熊が吠えているようなと表現すべきだろうか。

「しかしピトスさん、ハクアにデュエルを挑むわけにはいかないザウルス? 次席なら三席より強いドン!」
「それは・・・・・・そう、おれっちとデュエルしよか。」
「・・・っ」

思わず目を恐竜化させる剣山だが、ピトスは“優しい鬼”の目をして笑った。

「大丈夫、闇のゲームと違う。それに多分・・・おれっちは負けると思うよ。」

「・・・・・・??」

まるで意図が掴めない。
仮にもA級次席というのなら、ハクアと同等の強さを備えているはずだ。
3対1で手も足も出なかったのに、自分ひとりで勝てるとは思えなかった。

「やってみればわかる。」
「・・・わかったザウルス!」

互いにデュエルディスクを展開し、闇の瘴気の無い、普通のデュエルが始まった。


「「デュエル!」」


ティラノ剣山:8000
ピトス・パン:LP8000




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