遥かなる昏き闇の中 (中編)

◆ ◆ ◆



だが、再び闇が支配すると、息をする暇もなく、嘲笑う声が聞こえてきた。

「素晴らしい力だ。その力、我が貰い受けよう。」

ぬるりとした感触が、体に染み込んでくる。

「うっ? 嫌っ、何これ・・・・!」

「我は“冥王”・・・死者は我に逆らえんよ・・・・。」

体の中を感触が駆け巡る。
全身を犯されている気分だ。

「嫌あああ・・・・・・・・!」

それだけでなく、自分の体が何かおかしい。
感覚が鋭敏になり、魔力が高まる。

「変化が始まったか・・・。」

「変化・・・・?」

「我にまつろう為の、我の花嫁となる為の変化、死族の妃となる為の変化よ・・・。」

「・・・っ!?」

「後は貴様の絶頂をもって、意識は書き換えられ、我を愛するようになる・・・。」

「ふ、ふざけるな・・・・・そんなこと・・・・・誰が、お前を愛するなど・・・・・んぐっ!」

「無駄だ。貴様の肉体は、あの男によって開発されている。我を封印した、忌々しい男・・・。くくっ、奴から貴様を奪ってやるのも、興が乗ることではないか。」

「下衆っ・・・!」

しかし侵食が進んでいくに従って、段々と言葉も発せなくなる。
冥王の侵略は、既にハルカの全身に及んでいた。あとは心だけ。その心も。


「貴様は“独り”だ、紫藤ハルカ。我に身を任せて、死の世界に堕ちるがいい!」


ハルカの意識は僅かな時間だけ抵抗力を失った。
その一瞬で十分だった。
冥王の蹂躙は、ハルカの精神の奥底まで染み渡った。


「んあ――――――――――――――――――――――――――――――――――――っ!!!」



◆ ◆ ◆


冥王による陵辱は、いつ果てるともなく続いた。
ハルカの絶叫が闇に響き渡り、それが途絶え、また響き、そのサイクルが繰り返される。
既に死んでいるのだ。死んで楽になることは許されず、何度でも陵辱される。
体力の限界も訪れない。死んでいるのだから。

陵辱陵辱陵辱陵辱
侵食侵食侵食侵食

どれだけの時間が過ぎただろう。
どれほどの回数が過ぎただろう。

陵辱陵辱陵辱陵辱
侵食侵食侵食侵食

意識は書き換えられる。
思い出が快楽に塗り潰されていく。
それは快楽という暴力だった。
野蛮で恥知らずな、一方的な蹂躙だった。

精神を殺戮する行為だった。
殺して、自分好みに生まれ変わらせる、許しがたい暴虐だった。

生まれ変わったハルカは、以前のハルカでなくなっていた。





「・・・さあ、ハルカ。貴様の仕える者は誰だ?」

闇からの声に、眼光を失ったハルカは、跪いて頭を垂れる。


「あ・・・・貴方様で、ございます・・・冥王ゾーマ様・・・・・・。」




つづく

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この記事へのコメント

2013年11月24日 12:43
コング「ゾーマ君! 君は英雄だ。素晴らしい功績だ。バキュン、ばきゅん、バキュン!」
ゴリーレッド「殴りたい」
火剣「あちこちで英雄の称号を受ける者が・・・」
コング「みんなも頑張って英雄になろう。名前が英雄でも英雄になれない男もいるが」
火剣「完練は正統派だからな」
ゴリーレッド「ハルカの無念が伝わってくる」
コング「肉体の変化を感じるときの誇り高きヒロインの慌てた表情が興奮を誘う」
火剣「全裸にされることも犯されることも屈辱的だが、感じてしまうというのは心の問題だから、種類が違う大ピンチだ」
コング「だからヒロインは誇りが高くないと。誇りの高いほうが死ぬほど慌てる表情をする。ぐひひひ」
ゴリーレッド「貴様ら・・・」
火剣「あと花嫁にするとか妃になるとかは女にとって凄い脅し文句だ」
コング「その通り! 憎き敵に犯されること自体が恥辱なのに、仇敵の花嫁になるなんて、これ以上の残酷な仕打ちがあろうか」
ゴリーレッド「笑顔で言うセリフではない」
火剣「快楽という暴力か」
コング「出たあああ! 禁断の必殺技エンドレスエクスタシー! これをやられたら女の子はギブアップするしかない。うひひひ」
火剣「神上禁千や西尾雅架。ドエス魔人の得意技だな」
ゴリーレッド「鬼畜全員集合か」
コング「善人集合?」
ゴリーレッド「ハイキック!」
コング「だあああ!」
火剣「ついに屈服してしまったか、ハルカ。無念」



2013年11月24日 22:18
でた、かなりえげつない部類に入る人格塗りつぶし系の攻撃…。まさに冥王。死者に対して絶対的な優位性を持っているもの、またえげつない…。『A.Iが止まらない』でサーティのプログラムが書き換えられたり、『闇のパープルアイ』で特殊な装置で逆らえないようにしたりするのに似ています。とにかく外道王の名に相応しい冥王。『探偵学園Q』の冥王星も催眠術で殺し合わせるとかえげつない。
って言うか、どんどん人が死ぬたびに冥王の力が増大していくんじゃ…。結局、最後は冥王が世界を支配することに…。未来がないぞ。でも、死族が生者の世界に簡単に出てこれるものなのか?いや、ザオリクとかあるからそこらへんは縛りが緩いのか。ヤバイ、マジて打つ手がない。今回を守りきってもその戦いで死んだ仲間がまた冥王の配下になる。もう冥王エンドしかないじゃないか…。

ルビデ「ひゃはー、限界状況だ!人間には越えられない絶対的な状況!皆、冥王にひざまずけばいいと思うよ。」
白龍「ヤダあ…。」
2013年11月24日 22:18
>火剣さん
ついに冥王の花嫁となってしまった元勇者! そして英雄の称号を手に入れた冥王! 残酷な結末は、新たなる物語の幕開けとなります。
冥府の妃として蘇ったハルカは、現世で何をするのか・・・?

八武「誇り高き女勇者が屈服する! 肉体も魂も改造される! これがエンターテイメントだ!」
山田「よし、殴ろう。」
佐久間「誰から殴る?」
山田「総理大臣。」
佐久間「・・っと、冬だコタツだ甘夏だ。ここでボケてくるとはな。」
八武「漫才してる場合かね。ハルカの恥辱と無念を、胸いっぱいに味わおうではないか!」
山田「俺も完練と同じく正統派だから。」
佐久間「そちらが政党なら、こちらは魔民だ。」
八武「もとい、正統派に対する王道。」
佐久間「蛇の道は蛇。」
山田「邪?」
佐久間「邪悪とは無垢なる優しさなのだよ。邪道結構、バラエティー番組で女に下品なことを言って軽薄に笑ってる馬鹿より、邪道でも爽快なのがいい。」
山田「そうかい。」
八武「おい、今日はどうした。ショックで混乱したか。」
佐久間「ショックで地が出てるんだな。実は死根也が一番真面目。私と山田は同じくらい。」
八武「ふむ、真面目にエロスを追及しろというメッセージか。了解!」
佐久間「そういうことだ。」
山田「一片の快楽も伴わない暴力を振るってやろうか?」
佐久間「無理するな山田。善人に踏み込めない領域は存在する。」
2013年11月24日 22:57
>千花白龍さん
いとも容易く行われるえげつない行為。その3つの中だと、ペーター4´が最も近いでしょうか。個人的に一番えぐいのは曽根原だと思っていますが・・。奴は篠原キャラの中で最悪の外道だと思います!
冥王が強い理由は概ね合ってますが、実は死者の全てが冥界へ行くわけでもなかったりします。とはいえ、無念の死を遂げれば、冥王の配下として復活したりするわけですが。

佐久間「まあ、際限なく強くはならないが、際限なく勢力を拡大することは出来るわけだ。」
山田「無念が晴れたら浄化されるんだよな?」
佐久間「理屈では、そうだけど。」
八武「やはり冥王エンドしかないな! ヤスパース!」
山田「限界状況は他者との交わりで打破されるはず・・・。」
八武「考えてみたまえ。冥王と交わることもヤスパースなのだ。」
山田「意味わかんねえよ。何となくわかるけど。」
佐久間「それも遠からずかなァ。」
山田「何・・・だと・・・?」
佐久間「私は冥王を倒せると言った覚えは無いよ。」
山田「しかし、倒せないとも言ってないはずだ。」

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