シータあるいは入流小松 7

「チーム、ですか?」
「そうだ。」
小松のもとへ辞令が届けられたのは、2004年の秋だった。
フィー・カタストロが連れてきたのは、同じ顔で髪の色が違う2人の幼児。
「双子ちゃんですか?」
「小竹と小梅。それぞれ、念力凍結と念力発火の能力者だ。年齢は4歳だが、A級の出力を持っている。」
カタストロが説明する傍らで、双子は怯えの色を見せながら黙っている。
小松は優しい笑顔を向けて、敵意が無いことを伝えようとしていたが、それも次の言葉で驚きに変わる。
「この2人の育成と指導が、お前の任務になる。」
「え・・・えええ!?」
「チーム名は、桜組(さくらぐみ)でいいか?」

アルカディアには、頂点たる神組の下に、No.4率いる月組、No.5率いる幻組、No.6率いる光組、No.7率いる鉄組、No.8率いる獣組、No.9率いる砕組が存在する。No.10のカタストロは砕組の副隊長でもある。
No.⑪は月組の副隊長、No.⑫は無所属、No.13は月組の第三隊に属している。
月組の下部には、報組、黒組、白組、花組。砕組の下部には、風組、火組、水組、土組が置かれており、No.14は火組の隊長である。No.16はNo.⑫と同じく囚人の為、無所属。No.17以降は、No.30までの全てが、何らかの組に属している。すなわち、No.15の小松も何らかの組に所属するべきだというのだ。


                           神組
              __________」_________
             |    |     |    |     |    |
            月組   幻組   光組   鉄組   獣組   砕組
     ______」_____            ______」_____
    |    |     |    |          |    |     |    |
   報組   黒組   白組   花組        風組   火組   水組   土組


「師匠の直属では駄目なんですか?」
「私の直属としての立場は継続する。だが、チームの隊長も務めてもらう。」
すなわち、火組の隊長であるユイファと同じということになる。また、クラメーションも月組でセレス(天道朋萌)の部下となっているが、“闘衣”の習得の関係上から、カタストロの直属にもなっている。
それらと同じという意味は理解できるのだが、ユイファもクラメーションも部下を持っているわけではない。幼い子供2人を、部下ですと差し出されても、小松は困ってしまう。
「この子たちも師匠の直属では駄目かということなんですが・・・。」
「ああ、そういう意味か。」
カタストロは苦笑いして書類を差し出した。
「小竹と小梅は、日本政府が育てていたエスパーだ。」
「そういうことでしたか・・・。」
小松は理解した。これは自分の進路希望が具体化してきたということなのだと。
以前から、平和を守る職業に就きたいと考えていた小松に対して、現存する部隊に彼女を入れるのではなく、彼女を中心とした新しい部隊を作ってしまおうということなのだ。
「か、感謝します。」
「それから、補佐も付ける。」
カタストロに呼ばれて、1人の少年が歩いてきた。
年齢は10代前半というところの、細身だが鍛えている体つき。
「増田蒼斗(ますだ・そうと)です。よろしくお願いします、隊長!」
「よ、よろしく増田くん。」
「蒼斗でいいですよ。」
「あ、じゃあ蒼斗くん。」
「ほら、小竹、小梅、挨拶して。大丈夫、このお姉さんは優しい人だから。」
「よろちく・・・。」
「おねがいちます・・・。」
「うん、よろしくね!」
小松は笑顔いっぱいで、2人を胸に抱いた。



つづく

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この記事へのコメント

2016年03月09日 16:40
火剣「予想外のストーリー展開」
コング「小松が襲われると思ったのか?」
火剣「違う」
ゴリーレッド「2004年秋か」
コング「まだブログが普及する前」
火剣「ブログが表舞台に出て来たのは2005年からか」
ゴリーレッド「4歳でA級の出力の小竹、小梅」
コング「♪松竹梅」
火剣「組織の整備が凄い」
ゴリーレッド「組織を運営するにはどうしても責任者が必要だ」
火剣「ユイファもクラメーションも幹部か」
コング「セレスとセフレになりたい」
ゴリーレッド「ブレーンバスター!」
コング「NO! それだけでー」
火剣「日本政府がエスパーを育てていたとは知らなかった」
ゴリーレッド「小松を中心に平和のために戦う新しいチームをつくるのか」
火剣「増田蒼斗。礼儀正しいのは頼もしい」
コング「心が死んだことがある人間でなければ人助けなんか出来やしない。さすが八武院長はいいこと言う」
ゴリーレッド「言ってない」
火剣「百回千回死ぬ思いをした人間は人の心を敏感に読み取るか」
コング「火剣、いつから賢吾になったんだ?」
火剣「うるせえ」
ゴリーレッド「小松はやり甲斐のある仕事に燃えるだろう」
コング「僕は朋萌と萌えたい」

2016年03月09日 20:11
>火剣さん
電脳戦士たちが活動を続けている頃、小松にも青雲の時が来ていました。新しい時代の波が押し寄せる中、組織も柔軟に動いていきます。
小竹と小梅、そして増田蒼斗を加え、桜組が始動しました。

八武「そうか、小松が蒼斗に充電シーンを見られてしまい、顔を赤くするシーンが待っているわけだ。」
山田「待ってないと思う。」
八武「言い切れるのかね?」
佐久間「今回はそんなシーンは無いな。」
八武「つまり、いずれ起こる!」
神邪「なるほど、自分の望むことが起こると信じる心が大切なんですね。」
山田「えらく綺麗にまとめたが、死根也が期待してるのは、お色気シーンだからな?」
八武「微エロくらい期待してもいいではないか。」
維澄「BL?」
八武「言ってない。」
維澄「どっちかというと百合かな。」
佐久間「幼児に何を期待してるんだ?」
八武「つまり、大人の女性であるセレスには、何かを期待してもいいということだね、うむ。」
神邪「桜組は、年齢は低くても精神年齢は高そうです。」
佐久間「アルカディア幹部も、多くは10代の頃から抜擢されている。子供の血の方が熱いかもしれん。」
八武「我々も負けてはいられない。萌えようではないか。」
山田「漢字が違わないか?」
八武「正しい。」

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