屍の街 3

それから数日、少女L・Bは、だいぶ血色が良くなっていた。
つやつやした肌は、その年齢の少女そのものである瑞々しさを放っており、表情にも生気が戻っていた。
「あなたの開発した栄養剤は、大したものですね。」
「無認可だけどねぃ。」
成分を明かせば、百年後にも認可されることはないだろう。
かつて異世界で暮らしていた八武は、そこで地球には存在しないものを採集していた。
そのことを佐久間は知ってるはずだが、まるで知らないような口ぶりだった。
訝しくは思ったが、それよりも八武は目の前の少女に関心があった。
まだ10代前半といったところだろうか。成長してない幼い肢体を見つめて、八武は爽やかな顔で言った。
「まずは服を脱いで、四つんばいになってください。」
「えっ・・・?」
L・Bは佐久間と八武を交互に見る。
「どうしましたか、お嬢さん。これから治療を始めるのですよ?」
そう言いながら、何故か八武は白衣のボタンを1つ外した。
「あ、あの・・・脱がなくちゃ、いけないですか・・・?」
「もちろんです。」
自身たっぷりに断言する八武は、どこから見ても貫禄ある医者の姿だった。
貫禄ある医者である彼は、更に白衣のボタンを1つ外した。
「でも、その、恥ずかしいです・・・。」
「安心したまえ、私は医者だ。いやらしい気持ちなど何ひとつ無い。」
言いながら3つ目のボタンを外す八武は、どこからどう見ても立派な医者だった。
「恥ずかしければ、脱ぐのを手伝ってあげようかい?」
慈愛の籠もった父親のような表情で、八武は少女に手をかけた。
「あ、大丈夫ですっ、自分で脱げます。」
少女は顔を赤くしながら、恥ずかしそうに服を脱ぎ始めた。



つづく

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