佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘祭!   Act 206 真紅竜王(])

<<   作成日時 : 2018/10/12 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



ダメだよ ヨシイくん

そんな簡単に諦めちゃ

人間には 無限の可能性があるんだよ

まずは信じなきゃ!

常識なんてぶっ飛ばしちゃえ!




◆ ◆ ◆



ま、た、お、ま、え、か

この前に来たときは初歩的な悩みを大袈裟にブチ撒けてくれたが、今度は何だ?
あのときと違って少しはマトモな煩悶を持って来たんだろうな?
それとも、なんだ、星目に勝つ方法を知りたい・・・とか、私にヒントを求めて来たのかな。
困ったときは、心の深いところへ潜るのは、なかなか殊勝な心がけだ。褒めてやる。

といっても、必勝法なんてものはない。
ここまで追い詰められる前に、此処へ来るべきだったな。残念だ、ザンネンだ。


《霊使いパラダイス》が張られていることを利用して、星目を萌えさせて勝つ?
それは無理だな。お前たちは互いに“無心”状態を維持している。簡単にMPは減らない。

過酷な戦いを終えて、はじめて目にしたものが、愛しい美少女との再会だったというような、人生で何度あるかどうかというような、死んでもいいというような瞬間でさえ、初期値である8000ポイントしか減らない。
“死んでもいい瞬間”なんてのは、所詮そんなものだ。生きることの方が、遥かに美しく、そして恐ろしい。

しかも今、お前たちは“無心”を維持することで、MPが減りにくい状態になっている。
メリーやシルベスターがやっていた、異能でも何でもない、人間的な技術だ。
時系列は例によって気にするな。私も気にしない。お前も気にしない。
言いたいことは、《霊使いダーク・ダイブ・ボンバー》が迫り来る状況の中で、37601ポイント分の萌えを確保する手段など、ありはしない―――少なくとも、お前には、ありはしないということだ。


デッキマスター能力? 闇のアイテム? それも駄目だな。
リンネが闇アイテムを破壊できた理由を考えてみろ。
あれは「デュエルに直接関係ない」と、リンネ自身が言ってたな・・・?

“拒否権”とは、「1対1のデュエルに、外部からの干渉を受け付けなくする権利」だ。
デュエル自体を拒否することは敗北に等しいが、余計な要素を削ぎ落すことは可能。
闇のゲームによる肉体への苦痛やダメージを、シャットアウトしたようにな。

無論、霧原ネムが朝比奈翔子にやったように、“受け入れさせれば”話は別。
“そういうものだ”と受け入れた事象を、デュエルから排除することは出来ない。

リンネの大会に参加した時点で、リンネの介入を“受け入れている”から、どこまでが排除可能で、どこからが排除不可能な要素であるかは、それこそ“神のみぞ知る”ことではあるが、共感は出来るだろう?


攻略不可能な状況を設定するのではなく、攻略可能な状況を、不可能に魅せる主義ってやつだ。


それは愉悦だけではない。むしろ愉悦はサブだぜ。
簡単な話だ。ゲームに興じる者として当たり前の思想だ。誠実さってのは、これのみを意味する。
すなわち、いずれのプレイヤーにも勝利し得る論理的根拠が存在しなくてはならない。
デュエルモンスターズの契約的性質を支えているのは、“ゲームであること”、ただそれだけだ。

それだけで十分だと思わないか?
いずれも勝利し得る、それが“ゲーム”だ。そうでなくては、ただの暴力に過ぎない。

武藤遊戯がペガサス・J・クロフォードとデュエルしたとき、仲間たちが遊戯を守れた理由も、そこにある。
「闇の瘴気でノックアウトして勝ちました」では、毒ガスを撒いてるのと変わりない。

ゲームにおける権利というのは、行使しなければ効力を発揮しないが、行使すれば絶対だ。
意識したわけではないだろうが、見事なものだったなァ。


デュエルモンスターズに、攻略不可能な戦法など存在しない。
すなわち、朝日の絶対能力“神炎”も、神邪の絶対能力“十一壱”も、私のマイナスイマジナリー“逆錐創世”も、絶対攻略不可能に見えて、きっちり攻略法は存在するんだが・・・まァそれは、今はいい。

ここまで話したんだ。《霊使いダーク・ダイブ・ボンバー》を凌ぐ方法は、とっくに思いついているんだろう?


「―――はい。」


肯定できるのは良いことだ。
しかし暗い顔なのは、何故だろうな。

それが自分には出来ないから?


「・・・そうです。」


本当に?


「出来ませんよ・・・。」


本当に?


「出来ませんよ!」


本当に?


「ループしないでもらえますか!」


したくもなるさ。反射的に不可能と結論付けるのは、考えてない証拠だ。
ここで負けても仕方ないと、心のどこかで思っていないか?


「・・・っ」


なにそれ超くだらない。
対戦相手に泣きついて勝ちを譲ってもらうに比肩する情けなさだなァ。

“誰かが何とかしてくれる”
“自分が負けても他の誰かが解決してくれる”
“罪に塗れた自分よりもヒーローとして相応しい者がいるはずだ”

バクラや黎川零奈の協力を求めたのは、誠実さや保険ではない。
そうやって自分を、脇役に置いて、謙虚と卑屈の違いも分からないまま、ここで死んでいくの?


誰かって、お前さ。お前が何とかするんだよ。


「・・・・・・勝手なことばかり言わないでもらえますか。あなたみたいに強さに恵まれていれば、何だって言える。この状況だって“天空召雷咆”を使えば事足りる。初期ライフをロストして、それを遡及すれば! カードが駄目でも異能で何とでもなるから、お気楽なものですよね! いつもいつも僕の脳内で、偉そうに上から目線で語りやがって、いったい何様のつもりですか! ええ、そうですよ、あなたには偉そうなことを言うだけの実力がある。優しく諭してくれているって分かっている。それを受け入れられない僕が駄目なだけだ・・・。」


・・・・・・
・・・

・・・・・・・・・


「失望しました? けどね、これが僕なんですよ。どれほど年齢を重ねても、びくついた子供のまま。命を懸けた大冒険? 世界を救う戦い? 真っ平ですよ、そんな試練。他の誰かがやればいい。僕でない誰かが。どうして僕なんですか。よりによって僕なんかが選ばれたんですか。なに考えてるんですか。ただ選ばれただけの僕に、どいつもこいつも、何を期待してるんですか。どれだけ頑張ればいい? 絶対能力や“逆錐創世”の攻略法だって思いつかない。あると言われたって嘘にしか思えない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない!」



◆ ◆ ◆



風森無々:MP0、手札5(全ておジャマ)
場:超重武者ダイ−8(守1800)
場:

竜堂星目:MP37601、手札0
場:霊使いダーク・ダイブ・ボンバー(攻2600)
場:霊使いパラダイス(フィールド魔法)



「・・・・・・・・・何故だ?」

星目はデュエルディスクを見るが、まだデュエルは終わっていない。
機装少女に犯され、虚ろに死んでいた眼に、再び意思の輝きが戻っていた。

「・・・掌握、したんですよ。」

無々はディスクの表示を墓地に合わせた。

「今の攻撃は、僕への罰として、甘んじて受けました・・・。ですが、デュエルの勝利は譲りません。」

それは愛だろうか。独占欲だろうか。
どちらでもあり、どちらでもない。

凌ぐ方法を思いついたから凌ぐ。
実行できるロジックを構築したから実行する。
勝ち目が見えてきたからゲームを続ける。

出来ないことは何もしない。
だけど、出来ることは何でもする。

ゲームの佳境にあるのは、そんな、純粋な意思。


「言ってみてください、このカードの名前を。」


それに答える声は無く、それに逆らう声も無し。

我が侭いっぱいの笑みを湛えて、無邪気な悪意が顕現する。

ありえるはずのないカードが、そこに存在していた。



リンネ−永劫回帰の支配者 レベル1 神属性・無族
攻撃力0 守備力0
デュエル開始時に、デッキに存在するこのカードは自分の墓地に送られる。
このカードは他のカードの効果を受けず、自分の墓地を離れない。
このカードが墓地に存在するとき、以下の効果が全て適用される。
ルールまたはカード効果による既存のデュエル終了条件は、このカードの効果を除いて全て無効になる。
●相手のライフポイントが0になったとき、相手はデュエルに敗北する。
●自分は、1ターンに1度、ターン終了時に「デュエル終了判定」を必ず行わなければならない。
この判定時に自分のライフポイントが0であった場合、自分はデュエルに敗北する。








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