八武「ホワイトデーだから妻を白濁に染めよう」

これは、ある夫婦の物語だ。
美しくも切ない、黒と白の断片である―――――


その年のバレンタインは、珍しくミガロスが、
夫に渡すチョコレートを手作りに挑戦した。
きっかけは忘れてしまったが、おそらく八武死根也の
“女の子から手作りチョコが貰いたい”的な発言が
ミガロスを一念発起させ、佐久間闇子に頭を下げさせた。

だが、衰えぬ青春の医師が持つ、ごく普通の男子的な
その願望が、地獄への道を善意で敷き詰める!
味という概念が根本的に欠落した設計の
人造人間ミガロス99号は、材料を全て灰塵へ帰した。
殺戮を目的として製造された、いと悲しきマシーンは、
高級カカオ豆や希少クリーム、和三盆をも
殺戮の渦へと巻き込み、黒焦げにしてしまったのである。

あまりの悲惨な光景を前にして、佐久間は
ついに闇の力を開放し、「貴様を黒い物体にしてくれる」と
据わった目つきでミガロスを砲撃、修羅場が始まった。
恋心とは、かくも女を狂わせるものなのか。
山田太郎の愛情が籠もったラリアットによって、
ようやく佐久間が正気に戻った頃には、
街の3分の2が壊滅状態にあった。

山田のラリアットは、佐久間の呼吸中枢を破壊していた。
それだけ聞けば、なんという暴力的な男だと思うが、
しかし真実は残酷にして容赦ない。
行方不明の家族を探して、泣きながら彷徨う少年を、
佐久間は強姦して、ついでに親のもとへ送っていた。
その光景を目の当たりにした山田は、
100キロの全体重をかけてラリアットを発動。
佐久間の頸椎は吹き飛び、呼吸中枢も破壊され、
全治3時間の重傷を負うに至った・・・。

つまり要するに、こういうことだ。
“ミガロスがチョコを手作りしたら街が半壊した”―――
ブラジルで蝶が羽ばたけば、テキサスで嵐が起こるような、
発端と結果だけ聞けば、ふざけた話にしか聞こえない。
だが、事実だ。世界によくある残念な現象だ。


「―――否!」

ひとりの男が、たちあがった。

「否! 否! 否! そのような結果など認めない!」

白衣のボタンを外し、デビルビーストのように
ペニスから先走り汁を滴らせて、医者は眼光を燃やす。

「発端がそれならば、結果は・・・これからだ!」

いつものように突如として豹変した夫を前に、
ミガロスは小さく悲鳴を発して後ずさりする。
しかし、背中に当たったのは扉ではなく壁だ。
こんなこともあろうかと、八武の病院は
少々フレキシブルに作られている。
部屋を回転させて、扉の位置を変更するなど造作もない。

「佐久間は、君を黒い塊にしようとした。私は違う。」
「来ないで・・・!」

血走った目つきの夫を前にして、殺人マシーンも怯えを隠せない。

「この1ヶ月、オナニーもレイプも禁じて爆発寸前の!」
「イヤ・・・!」
「性欲の捌け口として24時間耐久だ!」
「いやああああああ!!」

止まらない涎と血走った目で、
八武死根也は妻の服を暴力的に引き裂いた。
この1ヶ月、犯さずにいた肢体が、露になる。
トランジスタグラマーの、変わらぬ若さ。

「おやあ~~~? 服を引き裂かれただけなのに~~?」
「あ・・・」
「もうこんなになっているのは何故なのかな~~~?」
「・・・っ」

ぷいっと顔を背けるミガロスだが、
その表情は恐怖が羞恥と快楽に変化しつつあることを
誰の目にも見て明らかにしていた。

「白く、白く、染めてあげようね!」

果ての見えない性欲で、全身を白濁で汚されて。
頭の中まで真っ白になって失神する。
それが本日の、ミガロスの運命だ・・・!










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