わからなかったらやってみよう(共通テスト数学)

共通一次、センター試験と、名前を変えてきた
大学入試の一次試験が、また名前を変えての実施初年度。
ひとまず担当教科である数学に取り組んでみた。

プレテストを見たときは、
・ダミー情報の水増しによる受験生の混乱
・記述式とは名ばかりの、採点者の負担が増えるだけの問題
これらの懸念があったものだが、
蓋を開けてみると、センター数学と大差ない。


まず記述式の導入は消えた。
それでいて1Aは、記述式を見越して増やした試験時間が
残り続けているのは、受験生の味方と言える。

そして実際に試験を入手したところ、
ダミー情報は控えめで、むしろ導入が洗練された印象だ。
ある形式の問題を、易しい段階で解かせてから
難しい段階に取り組ませるという、納得の方法。

これは難しい問題に取り組むときのセオリーであり、
公式を作るときに、具体例で考えてから
一般式に取り組むのとも同じことだ。


ただし、導入が不親切になったとの声も出ている。
やたら文章量が増えた、という意見もあって、
それらにも耳を傾けねばなるまい。

私から見て、まずまず良いと感じたところで、何の意味も無い。
肝心なことは、来年度に受けるであろう塾生に
きっちりと点を取らせることなのだから。


とりあえず取り組んでみた感想を記すことにする。
頭を捻るのは、それからだ。


<数学ⅠA>

第1問は親切な導入で解きやすく、引っ掛けもない。
第2問は、高校入試のような問題で、導入に素直に従えばいい。
必答問題は総じて、幅広い受験生を対象にしている印象で、
点数の二極化を防ぐ工夫が見受けられる。

第3問が上記で述べた、易→難、の導入。
箱の個数が増えていくが、やり方は同じなので機械的に解ける。
この続きとして、箱の数がN-1個の
一般系を考える楽しみも残されている良問だろう。

第4問は、不定方程式などと大仰な名前があるが、
増えた試験時間を使って力業で解くのも可能。
第5問も、幾何の知識が豊富なら楽だが、
そうでなくても三角比の知識でゴリ押し出来る。

強いて挙げるなら、第4問と第5問のラストが、
ゴリ押しでも解けるというあたりが、
思考力と判断力を問う、とかいう話なのかもしれない。


<数学ⅡB>

第1問、第2問、いずれも導入に従って
ひたすら考えなしに解いていく形式。
必答問題はⅠAと同じく、素直な問題であると言える。

第3問は特に言うことはない。
第4問と第5問が、易→難、の導入方法。
文字の少ない状態から、文字の多い状態へ。
次元の低い状態から、次元の高い状態へ。

第5問はコサイン36度の値を導出した経験があると
より楽に解けると思われる。


<総評>

ⅠAは、易化したとまで言うと、油断を誘いそうなので、
とりあえず例年並みという評価を与えておきたい。

ⅡBは、確実に易しくなった。
例年のセンター試験が軒並み平均点が低いのを
払拭する為の措置といったところだろう。

思考力を問う、という名目ではあるが、
実態は(良い意味で)思考力に左右されない、
一次試験として適当な内容だと思われる。

いずれにしても思考力や判断力、表現力などは、
各大学の二次試験で問われるべき性質であり、
試験を分けるからには、役割を分けたいものだ。








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