CHAOS最強談義

「カードの王様」は、知る人ぞ知る
カオスなカードゲーム漫画である。

実は作者がTCGに詳しくないまま始まったという、
あまりに無謀な試みだったらしいのだが、
どういう奇跡が起きたのか、
良い意味でツッコミどころ満載の怪作が生まれた。

なまじ半端に知っているよりも、
素人ながら誠実な方がエッセンスを掴むのは、
なるほど頷ける話ではある。

まさに主人公・水見まなみが、そうしたタイプであり、
カードを愛し愛され、天賦の才と強運を備えた
成長する初心者である。初心者とは一体・・・


基本的には主人公が無双する話であり、
付き物落としや愛憎劇も絡めながら、
あくまでカードゲーム漫画としての本質を外さない、
王道展開のストーリーである。

作中最強は誰かという話になると、
天才タイプとしては、まなみと涼が候補に挙がる。
この2人、俯瞰で観ると姉弟っぽい。
似た者同士という意味では、
保も含めて情緒不安定なところがあり、
近すぎるというのは時間や距離だけの話ではない。

遊戯王では、特に原作は
アネリストと弟萌えショタ萌えが隠しパラメータであるが、
こちらでは逆に、最強兄貴に甘えたいっ、という
妹的価値観が滔々と流れている。

三大兄貴は、保、皇、剛・・・並べてみると
漢字一文字で音読みだと母音が一致する面々だが、
成長性で皇、カリスマ性で剛といったところか。
前半は保の方が安定して、皇より強い印象があるが、
後半では皇の成長が目覚ましい。

荒木涼と通算3度戦っているが、
1戦目はカマセ的に敗北しつつも、
2戦目では互角に渡り合い(戦績では勝利)、
3戦目では完全に凌駕してきたあたり、
個人的には(後半の)東城皇こそ最強に推したいところだ。


大人たちの中では、金本先生と布田篤が
やはり候補として挙げられるだろう。

作中で強力なプレイヤーとして印象深いのは、
宮子、理季、美沙、そして作者お気に入りでもある
ダークホース・かすみといったところか。

中盤以降は賑やかしなグール兄弟も
なんだかんだ保に勝っているのだし、
対戦シーンこそないものの難波オーナーも強いはず。

強豪ひしめく競合の中から
最強は誰かと結論付けるのは、実に難しい。
誰を選んでも、納得する理由こそ説明できても
僅差だろうという感覚もある。

誰もが文句つけようのない、
CHAOS最強プレイヤーとなると、
やはり精霊サガンとなるだろうか・・・。

あるいは「サガンが誰に似ているのか」というのは
まなみの心の反映であると同時に、
最強プレイヤーは誰なのか、という示唆でもあるなら、
前半は重なった保、中盤は言わずもがな涼、
そして終盤は東城皇、とすれば頷ける話ではある。

まなみから太陽と月に喩えられている涼と皇は、
いずれも母音が「OU」となっており、
「カードの王様」というタイトルに准えた
ニヤリとさせられる演出となっている。








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