宵子の童話「マッチ売りの少女」

「マッチ・・・マッチは・・・いりませんか・・・?」
ある時代の、ある街に、マッチ売りの少女がいました。
薄汚れた赤い服で、とぼとぼと冬の街を歩いていました。
「誰か、マッチを・・・買ってくれませんか・・・?」
凍える寒さで、息が白くなります。
かじかんだ手に息を吐くと、少しだけ温かくなりました。
けれど、すぐに冷たくなってしまいます。
爪が伸びてきて、垢や埃で汚れた、小さな手。
貧しい生活を送ってきた手なのです。

なかなかマッチを買ってくれる人は見つかりません。
パイプを咥えた老紳士は、黙って首を横に振りました。
飲んだくれの中年男は、困った顔で手を振りました。
馬車に乗った貴婦人からは、険しい目で見られました。
そんな目で見られるたび、少女は悲しくなるのです。
「マッチ・・・マッチを・・・誰か・・・」
かすれるような声は、雑踏に消えていきます。
外套を着た男の影が見えた気がしました。
それは少女の見ている幻でした。
「マッチを買ってくれませんか・・・?」
壊れた蓄音機のように、少女は同じ言葉を繰り返します。
それしかないのです。

やがて少女は歩き疲れて、道の脇で蹲りました。
向かいの家からは、柔らかい光と笑い声が漏れています。
きっと幸せな人たちに違いありません。
それにひきかえ自分は、誰にも買ってもらえない。
がっくりと頭を下げると、石畳を蟻が歩いていました。
「こんな寒いのに、働き者だね、君・・・」
どうやらキリギリスの欠片を運んでいるようです。
蟻には音楽なんて必要ないのでしょうか。
「私も、必要ないのかな・・・なーんてね・・・」
立ち上がる元気が湧いてきませんでした。
このまま凍死しても構わない気がしました。

「そ、そのマッチ、いくら?」
顔をあげると、三十歳ばかりの男がいました。
少女がきょとんとした顔をすると、男は慌てました。
「あっ、ち、違ったのなら・・・」
「違いませんよ。」
少女は男の裾に縋りつきました。
「あんまり若くてハンサムだから、意外だったんです。」
元気な笑みを浮かべて、少女は立ち上がりました。
「このマッチが燃えている間、私を―――――」



青年の家は、立派な屋敷でした。
こんな家に住めたら幸せだろうと思いました。
「すっごい・・・」
「そんないいもんじゃないよ。」
吐き捨てるような声で、青年は言いました。
「ひとりぼっちなんだ。こんな広い家に。」
「寂しいんですね・・・?」
少女は青年の頭を撫でました。
「いいですよ、私が慰めてあげますから。」
「あっ、着たままで、いいかな?」
少女が服を脱ごうとしたので、青年は慌てました。
「ふふっ、いいですよ?」
少女は裾を開けて、下着を下ろしました。
穿きっぱなしで、汚れていました。
「身体、洗った方がいいですか?」
「そのままで・・・」
青年の股間は服越しに盛りあがっていました。
服を脱がされると、立派な逸物が出てきました。
「まずは、お口でしてあげますね?」
「あうっ!」
はむっと咥えられて、青年は喘ぎました。
卓では買ったマッチが煌々と燃えています。
くちゅくちゅと唾を絡める音が響きます。
「あっ、あうっ! もう、出・・・」
「ふみゅっ!?」
煤塗れの少女の口に、白い液体が溢れました。
ゆらりと糸を引きながら、少女は口を放します。
「あはぁ・・・おいしい・・・」
青年の鈴口からは、まだ白濁が溢れていました。

見ると青年は、顔を背けています。
「どうしたんですか?」
少女は訝しがりました。
「私のお口、気持ちよくなかったですか?」
「ちがっ・・・こんな、早くて、はずかし・・・」
それで少女は察しました。
「女の人と、したことがないんですか?」
「カッコ悪いだろ・・・こんな・・・」
「軽蔑なんてしないですよ。それに、ほら?」
少女が青年の逸物を握ると、もう硬くなっていました。
「まだまだ全然元気ですよ?」
卓を見ると、まだまだマッチも燃え続けています。
少女は裾の下に、青年の逸物を導きました。
「あううっ!?」
「気持ちいですか? これが女の子の中ですよ。」
その声が青年に聞こえていたかは分かりません。
顔を手で覆いながら、青年は懇願するように呟きました。
「あの・・・言葉責めとか、お願いしてもいいかな・・・?」
青年の手が、顔から離れていきます。
その顔には羞恥だけではない、興奮が見て取れました。
「あ、あんまり酷いのは無しで!」
「くすっ、分かりました。可愛がってあげますね?」

少女が腰を深く落とすと、青年は再び喘ぎました。
息を荒くして、少女の胸を貪るように掴みました。
汚れも何も気になりません。
厚手の服越しにも、豊かな感触が伝わってきます。
「ふふっ、無様ですね、君って・・・」
青年の逸物が跳ねるのを感じて、少女は笑みを浮かべました。
自分の胸を堪能する手を逆に取って、つねります。
そのまま青年の服の下から手を入れました。
「あっ、あっ、あっ・・・」
「みすぼらしい服の女に跨られて、乳首を弄られて・・・」
青年の口からは、涎が零れていました。
「ろくに洗ってない、汚ったない身体に出しちゃうんですね?」
少女が「あんっ」とわざとらしく喘ぐと、膣が締まります。
中で逸物が達しようとしているのが分かりました。
「今だけは人の尊厳を捨てていいですよ?」
今の青年は、少女に全てを支配されていました。
「犬の泣き真似をしながらビュルビュル出して・・・?」
「わ、ワンッ! ワンッ!」
それは青年が味わったこともない、心地よい射精でした。
全身が戦慄き、満たされる思いでした。

卓のマッチは、もう殆ど消えかけていました。
「どうしますか? まだ、買ってくれますか?」
少女は籠からマッチを取り出しました。
「買います!」
反射的に返事をした青年は、いそいそと食べ物を運びます。
「あの、一緒に食事をしてくれるってのも・・・」
「もちろん良いですよ。」
少女は台所に立ちました。
せっかくだから、温かい食事をしたかったのです。
「ふーっ、ふーっ」
スープを口で吹いて、少女は青年の口に運びます。
彼にもたれかかりながら、食べさせてあげました。
時には口移しで、時には少女にかけたのを舐め取って。
幸せな時間は、瞬く間に過ぎていきます。
そうしているうちに、マッチの火が消えました。
灰からは、煙がたなびいています。
「あ・・・これで最後ですね、マッチの束。」
「買うよ!」
もう青年に躊躇いはありませんでした。
少女の言うことは何でも従ってしまうでしょう。
屋敷が欲しいと言えば屋敷を譲ります。
命が欲しいと言っても本気にするかもしれません。
けれど少女は、マッチの代金だけを受け取ります。
「媚薬の効果てきめんですね・・・もう、こんなに・・・」
椅子がぎしりと音を立てました。
食卓で青年は、少女のデザートになっていました。
「可愛い・・・」
甘い声を発して、蜜を垂らす。
それはデザートに違いありません。
「足でビュルビュルする感覚、教え込んであげますね?」
少女は汚れた靴下を脱ぎました。
溜まった垢が、ぼろぼろと零れます。
ざらつきを伴う感触が、青年の逸物を扱き始めました。
「あっ、それ、いいっ! 気持ちいい!」
「おちんちんからビュルビュルってするの、想像して?」
耳元で囁かれて、青年の中で何かが弾けました。
自分は少女の奴隷になる為に生まれてきたと思いました。
「君の無様な変態おちんちん、最後まで搾り取ってあげる・・・」
「あっ、あううっ、あああああっ!!」
青年の頭からは、羞恥も世間体も吹き飛んでいました。
彼の顔を見ていると、少女は胸がいっぱいになりました。
そうです、本当の裕福さとは、心の豊かさなのです。

「・・・また、マッチ買ってくれますよね?」
幸せな顔で憔悴しきった青年に、少女は告げました。
指一本動かせないはずの身体が、逸物だけぴくりと揺れました。
青年は、ぬくもりの余韻に包まれていました。



   マッチ売りの少女   了





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