佐久間「コマンドから冷蔵庫を選ぶ」

八武「しかし山田くんは恵まれていると思うよ。」

山田「薄着で寝ても風邪ひかない頑強な肉体にか? 天国の親に礼を言わないとな・・・。」

八武「99%以上の割合で料理上手な妻の存在に、もっと感謝すべきだと思うのだよ。」

山田「佐久間から幾ら貰った?」

八武「5千円。」

佐久間「まず外堀から埋める。医療の基本だな。」

山田「何が医療か。」

八武「いやいや、買収されたのは確かだが、私の妻は相変わらず炭素単体の多い料理を、提供してくれるのでね。努力の甲斐あって50%は切ったのだが。」

神邪「努力の末で、それですか・・・。」

八武「仕方ないのだよ。戦闘用バイオロイドだから、根本的に味覚というものが存在しなくてね。味覚障害ではなく、概念が脳機能から欠けているのだよ。」

八武「なので今日も私は、苦くて黒い物体を口に入れるのだった。」

神邪「健康のためにも、よした方がいいのでは・・・」

八武「愛する妻の手料理を残す夫が、どこにいるというのだね?」

維澄「それこそ大勢いると思う。」

神邪「なんだかんだ愛妻家ですよね。」

山田「真の愛妻家は浮気しない。」

神邪「山田さんも、文句を言いつつも完食しますよね、チョコレート。」

山田「一口も食べる気は無いんだけどな!」

佐久間「そこでコマンドから佐久間闇子を選ぶと、私が無理やり食べさせてあげるの。」

神邪「ゲームなんですか?」

佐久間「まずは人間の肉体が耐えられる限界ギリギリまで闇の力を開放し、とりあえず山田を半殺しにする。」

神邪「その時点で何かがおかしいです。これ強敵との戦いとかではなくて、好きな人にチョコを贈る話ですよね?」

八武「至極まともなツッコミだ。その精神を、いつまでも失わないでくれたまえよ・・・?」

維澄「佐久間の作るゲームは日常から始まっているんだね。」

佐久間「いや別に普通に渡したって私は一向に構わないんだが、山田が照れて逃げようとするから、追撃・足止めコマンドを実行しているに過ぎない。」

山田「本気の逃亡だよ! お前のも足止めってレベルじゃねえよ!」

八武「どのみち命が危なくなるなら、逃げずに薬を所持しておく方がいいのではないかね?」

山田「半殺しにされる方がマシだ。だいぶだいぶマシだ。」

八武「まあ確かに山田くんの再生力は異常だがねぃ。」

神邪「やっぱり?」

山田「やっぱりって何だ。」

神邪「いえ、佐久間さんやドクターが化物過ぎて話題にならないですが、複雑骨折が翌日には治る山田さんも大概だと思うんですよ。」

山田「それは死根也の腕が化物過ぎるんだけどな・・・。」

佐久間「お前も化物の部類だ。鉄骨を腐食崩壊させる私の蹴りを何十発も喰らって、こうして生きていることが不思議でならない。」

山田「いちおうガードはしたからな。」

維澄「・・・腐食?」

八武「バイオレンスな夫婦だねぃ。」

神邪「ドクター、人のことは言えません。」

山田「何度も反論しておくが、夫婦じゃないからな。」

維澄「なんかもう今更感があるけどね。籍を入れてないだけの事実婚にしか見えない。」

山田「そんな・・・」(蒼白)

八武「ああっ、山田くんの顔が見たこともない絶望に覆われていく!?」

佐久間「栞、貴様ァ!? 許さんぞ!」

維澄「この場合、悪いのは私なのかな? 本当にそうかな?」






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