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zoom RSS デビルマンG 〜もうひとつの「デビルマン」〜

<<   作成日時 : 2014/02/28 00:15   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 2

世に「デビルマン」の派生作品は数多くあれど、“もうひとつの”という呼称がピッタリくるのは、これをおいて他には無い・・・・・・少なくとも私は、そのように思っている。
完結した今、「デビルマンG(グリモワール)」について、少し語ってみたい。

(なお、これの1巻を読んで「面白い!」と感じた私は、「ミカるんX」も一気買いし、これも大当たりだった。)





この作品を高く評価するポイントは、大きく3つあると思っている。

1つ目は何といっても、大胆な構成そのものだろう。
原作を大胆に分解して並べ替えたストーリーには、驚きの連続だ。
プロローグから私もうアップアップしていたわけだが、これはまだ序の口だった。

原作で馴染みのシーンが随所に出てきてファンサービス抜群。
それでいて原作とは全く異なる物語なのだから、もはや脱帽するしかない。

「デビルマン」だけでなく、「デビルマンレディー」の要素も出てきており、最終的には原作2つの矛盾を解消するような展開が待ち受けている。
しかも、その伏線は第1話で既に、これ見よがしに張られているのだ。実に計算された構成である。

実はアニメの方は観てないのだが、アニメ要素も大きく取り込んでいるようで、それがまた新鮮。
知ってる人にも、知らない人にも、両方に配慮するのが良い二次創作だと、どこかで聞いたが、納得だ。

構成で、ひとつだけ難を言えば、作者自身も言っている通り、終盤が駆け足であるところだ。
しかし注視して読めば、そこまで気にならないし、何より原作2つも駆け足な終盤なので、もはやお家芸だろう。
それはもう、ミカさんが死の淵から蘇ってくるくらい



2つ目は、キャラクターの魅力である。
メインキャラからサブキャラまで、かなりキャラが立っている。ジェニーたんハァハァ。
もとい、サイコジェニーは凄く可愛くなってしまったので、「こんなことを思うのは私だけか?」と悩んだが、作者が巻末に「たいへん可愛くなったと思います」と書いているので、「何だ普通じゃないか」と安堵。

そして、原作と性格や立ち位置は変わっていながら、本質は変わらないというのもオイシイ。
アオイ先生とか、シレーヌとか、このあたりも好き。東大寺くんは応援したいキャラナンバーワンだ。
シレーヌは2巻で大暴れしてたのに3巻以降が本番という。

キャラの魅力について語っていると長くなるが、他にも猫にゃんとかクルールとか色々と出てくる。
クルールは最初「ロリかよ?」と思ったが、4巻ラストで、やっほーい。(別にロリが嫌いなわけではないが)
何気にアリーダは殊勲賞。そして雷沼教授は良いポジションだなぁ。(飛鳥パパも少し出演)

アリーダの見所は、その思いや、対戦カードの異色ぶり。
アグウェルとゲルマーのときも思ったけど、このマンガ割と手下キャラが強い。
弱い奴でも捨てキャラにしない誠実さ。



3つ目は、明確にミキを“ヒロイン”として描いたことである。
キャラの魅力で主人公カップルを語らなかったのは、これと重複するからであるが、やはりアキラとミキを語らずして「デビルマンG」は語れないだろう。

そもそも原作「デビルマン」において、牧村ミキは“ヒロイン”ではない・・・というのが、私の見解だ。
「マジンガーZ」の弓さやかと同じく、主人公の男を引き立たせるだけの“添え物”であると思う。

添え物ヒロインを否定するわけではないのだが、力の論理が支配する永井豪ワールドにおいては、戦わないヒロインは、ヒロインたりえない・・・せいぜいが生贄要員である。
(弓さやかが生き残ってるのは、作風もあるが、まがりなりにも戦闘員だからというのも大きいだろう。)

“『デビルマンG』が目指すのは、ヒロインを黙示録のための生贄に捧げたりしない、明るく楽しい物語である。”
この作者コメントが示す通り、ミキちゃんを“ヒロイン”として描こうという姿勢があるのは間違いない。
そして、その為には原作ヒロインである“飛鳥了”をパージする必要があったのだ。

最終巻の後書きにも書いてある通り、飛鳥了を出してしまうと、「了と明の物語」になってしまう・・・それすなわち、ヒロインとしてのミキが死んでしまう(キャラ的にも物理的にも)ということだ。
まさに不倶戴天の間柄。3巻後半のバトルは、避けて通れない戦いだったのだ。

3巻の後書きで、ミキとサタンは予想外だと書かれているが、それは作者が「ヒロインであるミキを描くこと」に誠実であった結果なのだろうと思う。なので私は驚きこそすれ、むしろ頷ける展開だった。
ハニー、ジュン、飛鳥了・・・永井豪ワールドのヒロインは、戦わずには済ませられないのだ。

飛鳥了の不在で、不動明の意義を問うているが、これに関しては特に新鮮というわけではなかった。
例えば、「サタンが愛したのは、アモンではない不動明」については、「アモン黙示録」で既に語られている。

また、「デビルマン」アンソロジーを描いている中に、「寄生獣」の岩明均がいるが、「寄生獣」で村野里美が「野蛮になるくらいなら弱い方がいい」と言っていることなど、「アモンではない不動明」は、テーマとしては既に多く描かれている。それらを上回るとは思えず、悪くは無いが目新しくはないといったところだろうか。
弱々しいが優しい、不動明タイプの男をクローズアップするのは、むしろ東大寺の方で成功している。

目新しいと思ったのは、やはりミキの態度である。
原作のミキは「不動明ではないアモン」を手放しで賞賛しており、まさに“添え物ヒロイン”である。
「よく言やワイルド、悪く言やチンピラ」という言葉は、原作のミキからは絶対に出ないのだ。

キャラクターの本質を変えてないと言ったが、唯一ミキだけは本質が違うと思っている。
そして私は、他のキャラについては、原作とGでそれぞれ異なる魅力があると思っているが、ミキに関してはG版の方が明白に好みだ。飛鳥了をパージした試みは、アキラよりもミキの方で成功していると思うのだ。
後書きの「牧村美樹の復讐&成長」の意味がわからなかったのだが、多分こういうことかなぁと。
そして、本質が違うというよりは、成長した結果なのかもしれないと思う。肉体的にも


ついでに言っておけば、飛鳥了の不在で本質が変化したキャラは、ミキに次いでサイコジェニーだろう。
原作でも如何なくチート性能を発揮していた彼女だが、了なき世界では力を持て余してしまうチート悪魔で、あのような結末になったのは、悲しいが仕方ない。
「ダイの大冒険」で言えば、「バーンと出会わなかったミスト」みたいな印象を受ける。
よき主に出会うことは、チート能力者にとって幸福なことだ・・・。


ひとつだけ文句を言えば、アオイ先生を幸せにするって話どーなったの!? たかとー先生のカバッ!
え、あれは「既に幸せになっているだろ」って意味だったの? そういうことなの?
・・・いや、待てよ、マーメリア・・・・・・「デビルマンレディー」的に考えれば、本作のシレーヌと同じように・・・・・・?
そう考えでもしないと、心が折れそうだよ。あれ絶対、ジェニーたんの幻覚だと思ったんだけど。思ったんだけど。
「許された」ってことは、私の解釈で合ってますよね? ね?


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
コング「デビルマンは子どもの時、テレビで見ただけで原作は読んでいない。原作とテレビのアニメとは微妙に違うらしいが」
火剣「テレビアニメのデビルマンは正義のヒーローだ。表情もカッコイイし、眼差しも優しい」
コング「デビルマンGで検索すると、軽くヤバイ絵柄だ。裸のヒロインが悪魔みたいのに襲われている」
ゴリーレッド「何の話をしている?」
コング「で、本日のテーマはヒロピンだ。単なる生贄要員も嫌いではないが、かごめや珊瑚や桔梗のように戦うヒロインが基本か」
火剣「闘うヒロインが敵とのバトルで敗れる時、悲劇が始まる」
コング「喜劇だろ。強気で誇り高く生意気なヒロインが素っ裸にされて磔にされているシーンに萌えに燃えるのは私だけではあるまい」
ゴリーレッド「話題がデビルマンGから離れていないか?」
火剣「うるせえ」
コング「この作者の作品は結構ヒロピンシーンが多い。生贄にされたヒロイン。全裸で大の字拘束で無抵抗なのに刀で胸を突き刺される! その直前でヒーローが助けに入る。古典的だが興奮する」
火剣「蜘蛛の巣に手足を絡まれて絶体絶命とかな」
コング「胸も発想も豊かだ」
ゴリーレッド「上手いこと言ったつもりか?」
コング「でも杏子の逆ソープ天国の興奮は冷めない」

コング
2014/03/01 14:57
>コングさん
原作とアニメは色々と違うらしいと聞いていましたが、一種のパラレルかもしれませんね。レディーでも、原作とは別の次元だという触れ込みでしたが・・。
そして検索すると、こんな凄いことになってるとは思わなかった! やっぱり注目している人は多そうです。

佐久間「飛鳥了が不在というあたりからしても、アニメをベースにしていると言える。」
山田「永井豪ワールドでも、飛鳥了は特異だ。」
八武「ふたなりは評価が難しい。見た目が美女ならOKだが。」
維澄「続編のシスター・ジルには驚いた。」
佐久間「何でもイけるのは栞とアッキーくらいだな。」
八武「ハニーやジュンが磔にされるシーンは興奮の坩堝。基本はバトルで、そこにエロスが加わる。これですよ!」
佐久間「性と暴力。これぞエンターテイメント。レイプシーンがあることと、女を見下してることは、全然イコールじゃないんだなこれが。」
維澄「どんなに過激な性描写や暴力シーンも、フィクションの範囲内に収めることは可能だからね。」
八武「そう、すっぽりと・・・。げへへ。」
山田「やらしいぞ。」
八武「私の出演作品には磔シーンが少ないのです! もっと女子の磔を!」
アッキー「磔ですか。」
八武「磔だよ。」
佐久間「杏子で満足したんじゃないのか。」
八武「興奮した! しかし私の飽くなき探求は続くぅ!」
アッキー
2014/03/01 23:48

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