佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘迷宮 72   ゲームオーバー

<<   作成日時 : 2014/06/30 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



紫色の霧が立ち込めていた。
遠くを見つめていると、ぽっかりとした不安に襲われる。耳に聞こえる音も、心の中さえも静寂に満たされているが、汗ばむほどに重苦しく、体中が鉛になっているようだった。
どろりとした汗も、すぐに霧に紛れて消えてしまう。果てが無いように見える広大な空間では、肉から染み出した匂いなどは即座に散って無味になる。水気は十分になるのに、乾いているように感じた。

『どうしたマサキ。随分と疲れているようじゃないか。』

懐かしい声が聞こえてきた。艶かしい声が聞こえてきた。澄んだ声、美しい声、闇色の旋律。
聖女のように清らかで、淫魔のように絡みつく、妖しい振動。
霧の中に、色褪せぬ赤き唇が見える。全てを見透かすような双眸が、三日月から黒球へ変化する。

『竜堂・・・・・・眸・・・・・・』

霧を掴んで潰すが如く、マサキの右手が獣のように動く。闇を纏い、虎の爪牙を以って、彼は眼光を燃やす。
全身から黒い靄が、激しい熱を伴って湧き立っていく。くるくると渦を巻きながら天に昇る。
野性と知性を兼ね備えた、精悍な男の顔が、超々攻撃的に笑みを浮かべ、牙を剥く。

『シルベスターとも互角に渡り合ったお前だ。多少パワーアップしたところで、チェルシー程度は相手にならないのはわかっていた。だが、それでも失望の範疇だな・・・。お前の力は、この程度なのか?』

瑞々しい少女のような顔立ちが、千年も生きた竜王のように八方を睥睨する。
闇と交合わう黒髪が、しなやかに動いて霧を吸う。
清楚にして妖艶、完成された闇の美貌が、6本の指を広げてマサキを見下ろしていた。

『竜堂・・・眸ぃいいい!!』

いよいよ全身から噴き出す黒い靄が、濃密に激しく燃え盛る。
充血した双眸は爛々と輝き、眼前の女を食い殺さんばかりに、柔肌に爪を立てて肉を引き裂こうと、爪牙が不気味に光を発していた。

『アハハハハ、その意気だ。まだ休みたくはないんだろう。まだ戦い続けたいんだろう。だから―――――』



◆ ◆ ◆



ダンジョンの地下は、未だ静寂に包まれていた。
あと数時間もすれば、タスクフォースとセキュリティが制圧するだろう、この領域も、この時は誰にも邪魔されることのない、決闘の聖域だった。

「絶対能力“シフト1”! 僕の初期ライフを9111に、初期手札を6枚に! チェルシーの初期ライフを7000に、初期手札を4枚に!」


アバター:LP9111、手札6
チェルシー:LP7000、手札4



「アドバンテージを稼げるのが貴様だけだと思うなぁ! 殺してやる、殺してやるよ! 《灰燼に帰す闇の世界》発動!」


灰塵に帰す闇の世界 (フィールド魔法)
このカードはデュエル開始時に、デッキまたは手札から発動する。
このカードはフィールドから離れない。
フィールド上に存在するカードが破壊されたとき、その枚数×800ダメージを相手に与える。



「そして、わたしの先攻だ・・・。ドローロック? そんなものは関係ない! デュエリスト能力、発動!」

怒りに満ちたチェルシーは、《究極竜騎士》を3体と《バッド・エンド・クイーン・ドラゴン》を、エクストラデッキから特殊召喚した。

そして、それらが生贄に捧げられ―――



チェックメイト・ドラグーン レベル10 炎属性・ドラゴン族・デッキワン
攻撃力8000 守備力8000
「キング」「クイーン(クィーン)」「ナイト」「ビショップ」「ルーク」「ポーン」と名の付くカードがエクストラデッキと合わせて合計64枚以上入っているデッキにのみ入れることが出来る。
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上の全てのモンスターを生贄に捧げたときのみ特殊召喚できる。
自分フィールドの「キング」「クイーン(クィーン)」「ナイト」「ビショップ」「ルーク」「ポーン」と名の付くモンスターを全て生贄に捧げることで、その攻撃力の合計分のダメージを与える。
このカードは特殊召喚時に生贄に捧げたモンスターの数だけ攻撃できる。




「デュエリスト能力で《究極竜騎士》を蘇生! 射出! 死ねえええ!!!」



だが、神邪は不敵に笑っていた。
胸の膨らみの下で腕を組んで、首を傾けている。

「そんなものが僕に通用するとでも思っているのか?」

「なに・・・?」



アバター:LP9111→9111



「・・・っ?」

(・・・《ハネワタ》か? いや・・・・・・)



アバター:手札6



「・・・・・・っ、ならば!」



アバター:LP9111、手札6
場:
場:

チェルシー:LP7000、手札3
場:チェックメイト・ドラグーン(攻8000)
場:




「速攻魔法《時の飛躍》!! 死ねえええ!! クリムゾン・ドラグーン様の汚点がぁあああああああ!!!」

通用しなかった不安を押し殺して、チェルシーは即死コンボその2を決めようとする。
だが、神邪はビクともしない。恐いほど冷静な声で、淡々と言葉を発する。

「そう、それでフェイズループに関係なくバトルフェイズに入ることが出来る・・・。攻撃力8000が4回攻撃すれば、僕のライフは9111だから、どうやっても尽きると・・・考えているわけだ・・・。」



そのはずだ。

そのはずなのに。



アバター:LP9111→9111



「馬鹿な・・・・・・貴様、何・・・何を・・・・・・している・・・・・・・・」

「デュエリスト能力を、使っているだけだが?」



“壱”(シフト1) レベル6能力(所有者:竜堂神邪)
数字を元の値から±1出来る。



「・・・・・・《おジャマ・キング》3体を特殊召喚。ターンエンドだ!」

未だ闘志の折れないチェルシーだが、この状況を理解できてはいなかった。
《おジャマ・キング》3体を出せば、シフト1を使ったとしてもモンスターを出すことは出来ない。
・・・そう考えるのが精一杯だった。



アバター:LP9111、手札6
場:
場:

チェルシー:LP7000、手札3
場:チェックメイト・ドラグーン(攻8000)、おジャマ・キング(守3000)×3
場:




「僕のターン、ドロー。このデッキのエースモンスターを見せてやろう。」



ラーバモス(シフト1適応) レベル2 地属性・昆虫族
攻撃力500 守備力400
このカードは通常召喚できない。
「進化の繭」が装備され、自分のターンで数えて1ターン以上が経過した「プチモス」0体をリリースした場合に特殊召喚する事ができる。




「なんっ・・・・だ・・・・・それ・・・!?」

「このデッキは、【プチモス1キル】の進化デッキ【ラーバモス1キル】という。喜べよチェルシー、君と戦うときの為に、特別に組んだものだ。《千眼の邪教神》と、どちらを使おうか・・・正直それが、最も悩んだ点だったよ。」

「貴様・・・貴様ぁ! どこまで人を愚弄すれば・・・!」

「そのセリフ、そっくり返してやりたいものだね。あァ、昔の話じゃないぜ・・・今この場で、0.001パーセントでも僕に勝てると思っている、それが愚弄だって言ってんだよ。フィールドを見てみろ!」


アバター:LP9111、手札7
場:ラーバモス(攻500)
場:

チェルシー:LP7000、手札3
場:チェックメイト・ドラグーン(攻0)、おジャマ・キング(守0)×3
場:




「な・・・っ、これは・・・・・・!!?」


「僕の絶対能力は、数字を元の値から±1出来る。モンスターの攻守を変化させることで、戦闘を有利に出来る。カードのテキストを変化させることで、様々なアドバンテージを得る。ダメージを変化させることで、戦闘ダメージにも効果ダメージにも強くなる。レベルを変化させることで得られるアドバンテージは膨大だ。そして、ルールを変化させることで、初期ライフ、初期手札、ドローフェイズのドロー枚数、生贄召喚に必要な生贄、召喚権、上級モンスターの概念、フェイズのナンバリングも変えることが出来る。もちろん表示形式の変更回数も操作できるし、チェーンの順番やスペルスピードも操作できる。デッキ枚数や投入枚数制限も変えられる。たかが1ポイント変化させるだけの脆弱な能力だが、デュエルにおいて絶対的な支配力を発揮する。これら全てを使用すれば、相手は初期手札は4枚になり、ドローフェイズのドロー枚数は0枚になる。通常召喚を行うには《二重召喚》が、バトルフェイズを行うには《時の飛躍》が必要となる。レベル3のモンスターでも、通常召喚しようと思えば生贄が2体必要になる。殆どのカードが弱々しくなってしまう。だが、これらは表層に過ぎないんだ。これらに加えて3つの奥の手がある。

神邪は手札から《メテオ・ストライク》を《ラーバモス》に装備させ、残りの手札を公開した。
《モリンフェン》、《グリフォンの翼》、《ウォール・シャドウ》、《壷盗み》、《踊りによる誘発》、《避雷針》だ。


「1つ目は、地縛神や《ファイナルカウンター》をシフトした通り、僕がデュエルしてないときでも発動できる。そして、これが2つ目。進法を変えられる。


「―――っ!!?」

「デュエルで使用される数値は、二進法であれば、0と1の塊に過ぎない。全ての1をシフトして、あらゆる数値を0にすることが出来る。すなわち初期ライフも0に出来る。反射能力はおろか、ライフ変動を無効化する能力ですら、これの前では無意味だ。」

8000は二進法で、1111101000000だ。シフトすれば即座に0に出来る。
それが神邪の絶対能力だ。

「波佐間京介のレベル5能力“アブソリュート8000”が、“アブソリュート0”になっていたのは、疑問に思わなかったか? 内部から切り崩すには、誰にはたらきかけるのがいいだろうかと思ってね。波佐間京介なら、自分の能力が変化したことに気付くだろうと賭けたのさ。マサキと戦ったときの様子で、こちらの意図に気付いていることが確認できた。まァ、その直後に僕は失態を晒すんだけどね・・・。」

自分の情けなさに死にたくなりながら、神邪は乾いた顔でチェルシーを見た。

「人生最後のデュエルが一瞬で終わるのも味気ないだろう。フェイズループした《ラーバモス》の攻撃で、たっぷりと屈辱に塗れながら死ね。」

「貴様ぁ・・・貴様ぁああ・・・・・・!!」


チェルシー:LP7000→6300


「何故・・・貴様のような屑が・・・!」


チェルシー:LP6300→5600


「貴様のような汚物が・・・・!」


チェルシー:LP5600→4900


「どうしてクリムゾン・ドラグーン様の子供なのだ! 何故だ何故だ何故だぁ!!?」


チェルシー:LP4900→4200


「強く、美しく、清らかな・・・クリムゾン・ドラグーン様の・・・子供が・・・・」


チェルシー:LP4200→3500


「よりによって貴様のような、冷え切った軟弱なゴミ虫だなんて・・・・・・・・・・・・」


チェルシー:LP3500→2800


「許せるものか! 許せるものかよ! 貴様などより、わたしの方が!」


チェルシー:LP2800→2100


「わたしの方が、よっぽどクリムゾン・ドラグーン様の子供として相応しいのだ! いつまでも若く美しいクリムゾン・ドラグーン様・・・・・わたしはぁ・・・・・老いるのが恐かった・・・・・・」


チェルシー:LP2100→1400


「清らかで美しいクリムゾン・ドラグーン様に・・・・・近付きたかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


チェルシー:LP1400→700





「だからなあ! 使いたくなかったよ、こんな手段はぁああああああああああああ!!!!」





アバター:LP9111、手札6
場:ラーバモス(攻500)
場:メテオ・ストライク(装備魔法)

チェルシー:LP∞、手札5
場:
場:



《封印されしエクゾディア》
《封印されし者の右足》
《封印されし者の左足》
《封印されし者の右腕》
《封印されし者の左腕》




「使いたくなかった! 使いたくなかったよおおお! デュエルディスクの改造なんてなああああ!! こんな卑怯で卑劣で汚らしい手段はああ! デュエリストとして! 使いたくなかったんだああああ!! よくも、わたしに! こんな愚劣きわまりない最悪の手段を使わせたなぁ!!? 許せない・・・貴様だけは許せない・・・!! こうなることがわかっていたから・・・物理的に抹殺しようと・・・・・・!! 魔神の業火に灼かれて・・・・くたばりやがれえええええ!!!」


エクゾディアが両掌を合わせ、最大の火焔を放つ。
あたかも男の射精のように、あるいは火山の噴火のように、猛り狂う炎が神邪へ向かう。


神邪は冷たい目で、澄んだ声で言った。

「どうしようもないね君は・・・。どれだけ言葉を尽くしても、理解しない。」

口元に浮かべた笑みは、寂しそうでもあった。

「敵を灰塵に帰すと言いながら、敵わない相手は神格化し、崇め奉り、綺麗な部分しか見ようとしない。だから僕ごときに先を越されるのだ! 竜堂眸は、本当に、イイ女だったぜ・・・!」

寂しげな笑みが、淫らで邪悪な悪魔の嬌笑に変わる。
少女は黒球を歪みに歪ませて、禁忌の夜を思い出す。

「あの肉体の感触、熱量、喘ぎ、全てが素晴らしかった。あれほどの女は二度と抱けないなァ・・・!」

「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ貴様ぁああああ!! 燃え尽きてしまえ!!!」

「てめェこそ黙れよ。こんな炎、竜堂眸の熱に比べれば風邪を引くレベルだ。」

少女の細くしなやかな指が、魔神の炎を絡め取り、薙ぎ払うように掻き消した。
赤々とした光景は、一瞬で寒々しい闇色の景色に逆戻りする。

「な・・・・・・・・・・・・!!!???」

「竜堂眸は、清らかで、上品で、美しい。そして、濁っていて、下品で、おぞましい。」

驚愕で表情が固まったチェルシーを睨みながら、神邪は語り続ける。

「知っているか? 《邪神アバター》が練り込めるのは魂だけじゃない。竜堂眸は“失敗作”に、死んだ夫の肉体を練り込んだのさ。君が来る少し前に、当時の混沌派ナンバー2に殺された男とか・・・。ククク、そうしてまで男の肉が欲しかったわけだ。死姦したかったわけだ。アハハハハ、色狂いにも程がある!」

「黙れ貴様ころす殺してやる何をした貴様ふざけるな何をした殺してやるクリムゾン・ドラグーン様を穢すな汚すな侮辱するな殺す殺してやる殺してやるあああああああああああああああああ!!!」

「君こそ黙れよ。綺麗な部分しか見ないことこそ、竜堂眸への最大の侮辱だ。僕は、竜堂眸の、強さも、美貌も、汚さも、不条理も、それらの矛盾も、全て愛している。表層だけしか見てない君が、竜堂眸を語るなよ。竜堂眸は、何をしても生きたい、ただそれだけの人間なんだ。」

「ふざけっ・・」

「だから侮辱じゃねえんだよ! 生きようとする意思は何よりも強いとは言わないが、生きようとする意思は何よりも美しい。腰が曲がっても、皺だらけになっても、体が石になって崩れ落ちても、生きて生きて生き抜いてやるって、意思の強さ! それこそが竜堂眸の美しさなんだよ! 足りねぇぜええええ、ちぇるしぃいいいい! 君は生きようとする意思が足りてねぇ! 僕のデュエリスト能力の奥の手に! どうして気付かなかったんだ!?」




フィールドは、狂っていた。




アバター:LP∞、手札6
場:モリンフェン(攻∞)×2397382、ワイト(攻∞)×8924428、ダンシング・ソルジャー(攻∞)×7621631
砦を守る翼竜(攻∞)×138736636、クリボー(攻∞)×2467417221273、ハネワタ(攻∞)×9173837
デビル・フランケン(攻∞)×24884222162、E・HEROマッドボールマン(攻∞)×2247517773717366
岩石の巨兵(攻∞)×4827438246644930、ホーリー・エルフ(攻∞)×7389861236246466247642
オレイカルコスの結界(フィールド魔法)×34、オレイカルコス・デウテロス(永続魔法)×71、オレイカルコス・トリトス(永続魔法)×83、オレイカルコス・テトラー(フィールド魔法)×58、オレイカルコス・ペンタゴン(フィールド魔法)×90、オレイカルコス・ヘキサクス(フィールド魔法)×77、オレイカルコス・ヘプチス(フィールド魔法)×72、オレイカルコス・オクトパス(フィールド魔法)×73、オレイカルコス・ノナルス(永続魔法)×17、オレイカルコス・ディケイズ(永続魔法)×39、オレイカルコス・ウンデカン(永続魔法)×86、オレイカルコスの最終結界(フィールド魔法)×100


チェルシー:LP∞、手札0
場:
場:





闇の中を、魔物たちが埋め尽くしていた。




「は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・????????????」

チェルシーは目が点になった。

「デュエルに負けた腹いせに、マサキをナイフで刺した時点で、とっくにデュエリスト失格だよ・・・。比ぶれば、ディスク改造程度の何が卑怯なものか。相手に通用しない策略の、何が卑怯なものかよ、ちぇるしぃいいい!!?」

「・・・・・・・・どういう・・・・・こと・・・・・・・・・・・???」

「僕は引き運が悪い。」

神邪は淡々と話し始めた。

「レベルマイナスの呪いでも受けてるかのように、殆ど最悪の手札が揃うし、ドローカードも良くない。このダンジョンで、僕のデュエルを観察していたのなら、どうして僕の引きが悪くないことを、おかしいと思わなかった?」

「・・・っ?」

「そこから僕の奥の手を推理することは、決して難しくないはずなんだ。僕の絶対能力は、デュエルに関する数字なら何でもシフトできる。コンピューターの情報も、分解すれば0と1の塊に過ぎない。デジタルを操作すれば、デュエルディスクの自動シャッフル機能に干渉して、思い通りのカードを引くことが出来る。初手エクゾディアすら軽いもんだ。そして、このように思い通りの場を創造することさえ出来るんだ。

「・・・ぁ・・・・馬鹿な・・・・・・・そんなことが・・・・・・」

「確かにドリーの言う通りだ。僕は人間が数字にしか見えてない。人間だけでなく、この世界の全てが数字にしか見えていない。引きが悪いから、こんな能力を手に入れたのか・・・この能力を手に入れる運命だから引きが悪かったのか・・・あるいは、それらは表裏一体で因果関係の前後は無いのか・・・・もはやどうでもいいことだが・・・・。」

神邪が呟いてる間に、チェルシーは再び操作をした。
だが、神邪は片目を動かしてチェルシーをギロリと睨む。

「操作しても無駄だぜ。僕の能力は最終適応効果だ。何をしようが、後出しで好きなことが出来る。ドリー・ドゥーギルの“無敗競争”であろうが、後出しで僕の勝利にすることが出来る。ライフが尽きようが、デッキが無くなろうが、結果そのものを操作できる。たとえ『デュエルに勝利する』なんて能力があったところで、それに後出しして僕の勝利を確定できる。言うまでもなく、【モリンフェントランス】は、結果を引き分けにした。」

「・・・っ!!」

「そもそも牛尾さんとのデュエル、おかしいと思わなかったのか? 任意でカードに作用するデュエリスト能力は、認識できてないカードには作用できない。僕は彼の手札の《ルチ将軍》のレベルを変えてただろ? その時点で、僕が手札からデッキまで何もかもお見通しだって可能性を考えなかったのか? 仮にこの世界が小説で、君が読者の立場なら、別に恥でも何でもないが、君たちは僕らと殺し合いをしてるんだぜぇ・・・? 気づけよなァ〜〜〜?」

「畜生・・・畜生ちくしょう!! お前なんかに・・・・・・お前なんかに〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

「僕は執念深いんだよ、チェルシー。君の言葉が僕の中でリフレインするんだ。何年も傷つき続けた痛みを、ほんの少しでも味わっていけよ。」

数えるのも馬鹿馬鹿しい数のモンスターが、一斉に攻撃の態勢を取る。
もはやチェルシーの敗北は、決定した。


「何で・・・・・・何で・・・そんな強さを持ちながら・・・・・世界最強の能力を持ちながら・・・・・・何で被害者ヅラしてやがんだあああああ!!! てめぇなんか大っ嫌いだあああああああああああああああああああああ!!!!!」




チェルシー:LOSE



- - - - - -



チェルシーの魂を咀嚼し、そして神邪は目を細めて立ち竦んだ。

「どうして、だって・・・? 何度も言ってるじゃないか・・・。僕の本質は虚無だ。強いと言われたら強くなるし、弱いと言われたら弱くなる。いじけてると言われたら拗ねた物言いをするし、被害者ヅラしてると言われたら、そのように振舞う。人の言葉に引きずられて、感情も思想も他人からの借り物だ。」

そこにあるのは“無貌”。
他者の性質を模倣できるのではなく、模倣することしか出来ない。

「大体ねぇ、これって僕が強いんでなく、能力が強いんだろうが・・・。強い能力を持たなければ、デュエルで勝つことが出来ないなんて、それって“弱い”ってことなんじゃないの? 僕の能力が世界最強っていうんなら、それを使わないと勝てない僕は、世界最弱だってこと・・・・・・どうして気付かないかなァ・・・・・・?」

神邪はマサキの前に歩いてきて、彼の頬に触れた。

「ねえ、マサキ・・・。僕はマサキと一緒にいるときだけ、何者かになれるんだよ・・・。頭がカッカして目が冴えて、全身に血が巡って、体の痛みさえ愛おしくなる! ゾークさえ恐れる虚無じゃない、人間でいられるんだ・・・! マサキの側にいないと、僕は駄目だ。生きてる感じがしない。ゆっくりと現実に殺されて、心が罅割れたまま時間が過ぎる。アハハ・・・何がマサキの為だ。結局は自分の為じゃないか。僕が生きる為に、何だかんだと理由をつけて、マサキを血みどろの戦いに引き込んだ。傷つけた。それでも僕はマサキから離れようともしない。この罪悪感さえも、この場この時のものでしかない。マサキの時間を止めたままで、ひとりで喋って、罪悪感から少しでも逃れようとしてるんだ。マサキが目を覚ましたら僕は、きっと何事も無かったかのように笑顔で話しかけるんだ。親友にさえも僕は、心からの笑顔を見せることが出来ない・・・! アハハ、早く、マサキ、早く起きてよ。僕が僕でいられるうちに・・・。マサキ、マサキ、大河柾、いつまでも君の寝顔を見てると、壊れてしまいそうだ!」



◆ ◆ ◆



だから―――――


いつまでも寝てるんじゃない。

お前の帰りを待ってる人がいるだろう?




◆ ◆ ◆



ちゃぽん


清らかな水滴の音がした。


やけに澄んだ空気だった。
程よい冷たさが頬を刺し、マサキは瞼を開けた。

「・・・・・・シンヤ。」

そこには親友の姿があった。

「ハハッ、やっぱ生きてたんだな。」

安堵して起き上がると、マサキは腹をさすった。
チェルシーに刺された傷は、跡形も無く消えていた。

「ちょっと危なかったけどね、こうして“逆刻”で肉体を修復して元通り。僕も成長したもんだ。」

「あんがとよ。俺の傷も治してくれたんだな。」

「礼には及ばないよ・・・。僕はマサキに謝らなくちゃいけないことがある。」

「・・・ん、もしかして竜堂眸に会えるって話のことか?」

「・・・・・・。」

神邪は頷く代わりに目を伏せた。
息苦しさが内臓を締めつける。

「それなら謝るこたァねえ。あの女には、ちゃんと会ってきたからな。チェルシー程度を倒したくらいでイイ気になってんじゃねえって、叱られちまったぜ。」

「え?」

伏せた目が、ギョッとしてマサキを見る。

「・・・それは、どういう意味だい?」

「ククク、さあな。秘密ってことにしといてくれや。」

マサキは屈託なく笑って、腰をはたきながら立ち上がった。



◆ ◆ ◆



やがてダンジョンは、その役目に終わりを告げた。




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決闘迷宮   目録
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佐久間闇子と奇妙な世界
2014/06/30 00:01

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コメント(21件)

内 容 ニックネーム/日時
溜まりに溜まった感想をまとめて!
長文失礼します。
豆戦士
2014/06/30 21:02
>読者への挑戦状V

ねぇわ。この回答はねぇわ。これ単なるアッキーさんの特殊勝利無効化し忘れだわ。ホロウゴーストの効果何も関係ないし。
とか思っていたのに、まさかの正解……だと!?
アッキーさんの挑戦状は、時々ナチュラルにこういう脱力回が交じるので油断できません。ついつい複雑なロジックを組み上げがちな自分への戒めも込めて、いい意味で。
(※これを脱力回と認識している時点で色々感覚がおかしい)

そして、普通にロキ回答の方が熱いという。なぜこっちを正解にするよう調整しなかったし。

わかるわけねーよ!
豆戦士
2014/06/30 21:02
>タッグデュエルはどうですか?

決闘◯◯シリーズのタッグデュエルほげほげ回は名作。

ドラゴエクィテスは普通に分かりませんでした。
というか、ふだんの挑戦状ではOCGオンリーで考えているから、ついつい漫画・アニメの未OCG化カードは思考の埒外に追いやってしまうのよね。

>>不意打ち
あったなぁこんなカード! 完っ全に忘れてたわ!

「OCGに存在するカードでも、原作・アニメ・マンガの効果で使用できます。」
という表現は、あくまでOCGのカードの効果を変えられるだけで、未OCGのカードを使うことがはできないと思っていたので、漫画GXまで確認するという発想はなかったです。
だから頑張って「決闘学園シリーズ本編の挑戦状に準拠します」という表現を「解釈」して、
番プロ2で《造反撃》と《ラヴァ・ゴーレム8体連結》を出していたのは実はこの瞬間のための伏線! アッキーさんの書く感想から、いずれ決闘迷宮を連載し、こういう展開を書いてくるだろうという、未来予知にすら迫る予測! ゲームは始まる前に既に終わっているんだよッ!!!
とかキメ顔で言ってみたんですが。

まさか「解釈」自体は合っていて、「デイビットとか出てくるから漫画GXのカードも普通に使えるよね!」と更にその上をいかれるとは全く思っていなかったよ!
完全にオレの負けだ……。

そういえば、漫画GXと言えば、ついこの前《デュエル》というぶっ壊れドローカードが出たことを頭の隅に置いておくと、
いつかアッキーさんの挑戦状で役立ちそうな予感。
天よりの宝札はOCG効果でしか使えないことが多いのでね。
豆戦士
2014/06/30 21:03
ところで、
>>いよいよ《デステニーブレイク》の重要性がつまびらかにされる。
>>たとえ「無効化されない」というテキストを持っていようが、《光の世界》が《真・闇の世界ダークネスワールド》を無効化したように、「プレイヤーにかける効果」は例外的に通じるのだ。
デステニーブレイクのテキストは、「●このカードを発動したターンのバトルフェイズ中、相手のカード効果はすべて無効になる。」なので、普通に解釈するとプレイヤーにかける効果ではないような……?
とはいえ、なんか闇星本編では実は何でも無効化できちゃうことが判明しましたが。

ていうか、本編では「このカードはカード効果を受けず、フィールドを離れない」で完全耐性を表現していたのですが、
実は汎用的な攻略法があるとなると、かなり微妙ですね(具体的には挑戦状を作るときとかに)。
今度からは、「このカードとこのカードのコントローラーはカード効果を受けない。また、このカードはフィールドを離れず、カードの効果を受けない効果を無効化するカードの効果を無効化する」とでもしないといけないのか……?
なにこの気持ち悪いテキスト。そしてイタチごっこの予感しかしねぇ。

決闘学園3でだけ使うつもりだったとはいえ、デュエリスト能力の絶対性に傷をつける闇のフィールドとか中和アイテムとか出したのも、結構反省していたり。
豆戦士
2014/06/30 21:03
>タイガー vs チェルシー

決闘都市のデュエルは、手に汗握ったり、逆に肩透かしをくらう脱力系だったり、「ねぇよ!」だったり、どれもバラエティに富んでいて大変好きなのですが(後の2つも分かりにくいけど褒めてる)、
その中でも特に何か選べと言われたら、やはりタイガー1/10デュエルと、このタイガー最終決戦でしょうか。

圧倒的な強者同士が対峙すると、自然とハネワタとか投入しまくるデッキ構成になる、
みたいなのが、かなり好みです。当たり前のように淡々と毎ターン綱渡りをする感覚最高。

>>全駒打ち(チェルシーメイト) レベル5+能力(所有者:チェルシー・チェック)
>>任意のタイミングで、あらゆる場所から自分フィールド上に、「キング」「クイーン(クィーン)」「ナイト」「ビショップ」「ルーク」「ポーン」と名の付くカードを場に出すことが出来る。

この一見すると強そうに見えない能力が素敵すぎます(※無限の壁を作れる時点で絶対防御に近いです)。
この発想をコレクタしたい……!

エクゾディアのテキストって「手札に全て揃った時、自分はデュエルに勝利する。」
だから、揃った後でナイトメアワールドを破壊しても特殊勝利できないのでは?
とか思いましたが、果たして裁定はいかに。

チェルシー、最初の年齢を10歳くらいに設定していればなぁ……。
やっぱり小学生は最強だぜ!
豆戦士
2014/06/30 21:03
>vs キング戦

ここで牙炎だと……?
外道タイプの敵キャラは、色々背負っているタイプの敵キャラに比べて格が低いという少年漫画の法則を覆しての、まさかの牙炎先生ラスボスだと……?

>異界書式(トリップシーマ) レベル5能力(所有者:北条牙炎)
>選択したフィールド魔法に書き換えることが出来る。

なんかすっごい勿体ぶって登場した割には、かなり弱いぞこれ!
……あれ、結果だけ見ると凄い強い?
いや騙されるな、これの強さの9割方は「霊使いパラダイス」と各種闇の世界のおかげだ!

確かにまあ、闇の世界1つがデュエリスト能力1つに相当するようなものなので、
事実上の多重能力者なわけですね。そらつえーわ。

そういえば、ゴキブリ乱舞の「このカードは「パラコンボーイ」と名の付くデュエリストしか発動できない。」ってテキストいつから付いたんでしたっけ?

>>だから今まで待ってたんだぜぇ? 薫の力を借りれる機会をよぉ! 常時データを転送してきてるから、てめぇの能力で張り替えても無駄だぜ。また張りなおすだけだ。」

どういう……ことだ? まるで意味が分からんぞ!
そろそろデュエルがインフレしきって、1周回って口車力が全てを決める王国ルールに戻ってきた感はある。

なんだかんだで、チェルシー戦よりも遥かに短い「1話」で倒れるラスボス牙炎先生は、
やっぱり外道タイプ=小物の宿命から逃れられなかったのでは……。
豆戦士
2014/06/30 21:04
>神邪 vs チェルシー

ザ・ワンも常時《騎士道精神》張りっぱなしみたいなものだから、最弱というには強すぎる気はします。
もっとこう、「1ターンに1度、1000ライフ払って相手のデッキトップのカード1枚を墓地に送ることができる」とか、そんな感じの能力もきっとあるはず!

それはさておき、ついに待ちに待ったシフトワンの隠された使い方が解禁。

>>進法を変えられる。

なんだとおおおおおおおおおお!! いいの? これいいの!?
いや、一瞬考えなかったわけじゃないけどさ、任意の数値を0にできるとか、これゴッドフェニックスさん涙目じゃん! あっちをレベル6としたらこっちはレベル7くらいの絶対的な差あるわ!
……いや、でも
シフトワン(レベル6能力) 数値をプラスマイナス1できる。

シフトワン(レベル6能力・シフトワン適用) 数値をプラスマイナス2できる。

シフトワン(レベル10(6進法)能力・シフトワン適用) 数値をプラスマイナス2できる。

シフトワン(レベル32(6進法)能力・シフトワン適用シフトワン適用) 数値をプラスマイナス2できる。

シフトワン(レベル20能力・シフトワン適用シフトワン適用) 数値をプラスマイナス2できる。
とできるので、潜在的にレベル20相当の力はあることを表しているのかも……。

こんな感じで進法をいじれば、任意の数値を3倍+2にすることはできますね。
というか、進法チェンジが許されるなら、一般に数値の表現を変えてからシフトワン適用も許されそうで、
1ダメージ

(100億1ー100億)ダメージ

(100億0ー000億)ダメージ(シフトワン適用)

100億ダメージ
とかできるのでは……?

とか考えていたら、
豆戦士
2014/06/30 21:04
>>コンピューターの情報も、分解すれば0と1の塊に過ぎない。

もうそんなことはどうでもよかったでござる。

なんかツッコミ所が多すぎて追いつかねえええええ!
どう考えても「ねぇよ!」なはずなのに、ここまで自信満々にやられたら、なんかアリみたいに思えてくる不思議!

コンピューターが0と1から出来ているというのはあくまでものの喩えで、実際は連続的に流れる電流によって構成されているのだから、そんな観念的な0と1を操作することは不可能なはず……あ、いや、電圧が◯◯ボルト、とか数字で表現できるのなら、そこをうまくいじってやれば結局コンピュータの任意操作が可能ということに……。
あれ、これアリなのでは?

にしても、コンピューターのどの数値をどういじったら、フィールドが望む状況になるかっていうのは、神邪の脳がコンピューター並みの演算力を備えていないと計算できないはずだが……恐ろしい子。

それはそうと、絶対能力もなければ佐助さん補正も持たないはずのチェルシーがしれっと闇のデュエルなのにデュエルディスクを改竄できている件が一番気になる件について。
豆戦士
2014/06/30 21:04
なんやかんやで色々言って来ましたが、アッキーさんの繰り出すキャラや能力やカードが素敵すぎて、読むたびに妄想がばりばり捗ります。
具体的には、決闘学園4で、いつもの面子 vs 絶対のうりょうしゃーずとかコレクタとか諸々。
今の所、私が未熟なせいで、アッキーさん作のぶっ壊れ能力を多少弱体化させないと、決学本編いつもの逆転劇展開に持ち込む方法すら思いつかないのが大いに反省です。

「LP1000を払うことで、相手に8000ダメージを与える。この能力は自分または相手のメインフェイズかバトルフェイズに発動できる」
とか、
「シフトワン(進法チェンジは禁止、コンピューター改竄も禁止)」
くらいまで弱体化すれば、レバレッジという名の伏線を最大限に振り絞って知力とハッタリを駆使すれば、吉井康助と1vs1でも突破できなくはないのですが……。
豆戦士
2014/06/30 21:05
火剣「改めて思う。アッキー監督は詩人だ」
ゴリーレッド「紫色の霧が立ち込めていた」
火剣「澄んだ声、美しい声、闇色の旋律」
ゴリーレッド「聖女のように清らかで、淫魔のように絡みつく、怪しい振動」
火剣「野生と知性を兼ね備えた、精悍な男の顔が・・・キャラへの思い入れの強さが感じられる」
ゴリーレッド「失望の範疇? マサキがか」
火剣「清楚にして妖艶、完成された闇の美貌」
コング「麗子以上の表現だ」
火剣「チェルシーVSアバター。似ていると思ったが、やはりシンヤとエディでは全然違うな」
ゴリーレッド「どこまで人を愚弄すれば・・・。どうしても言ったほうは忘れ、言われたほうは忘れない」
コング「ん、この言葉も使える。たっぷりと屈辱に塗られながら死ね」
火剣「チェルシーの技が全く通用しない」
ゴリーレッド「清らかで、上品で、美しい。そして、濁っていて、下品で、おぞましい。綺麗な部分しか見ないことこそ、竜堂眸への最大の侮辱か」
コング「女子の綺麗な部分しか見ないのはダメ? 反省」
火剣「LP無限大同士?」
ゴリーレッド「本質は虚無か。もはや非情の世界である天界の領域」
コング「だから麒麟は非情なのか」
火剣「LPSEって?」
ゴリーレッド「長く濃密な戦いだった気がする。でも完結はないのだろう」
火剣獣三郎
2014/06/30 21:25
まさかここまでの力の差があったとは。というか、二進法に出来るとか。これはもう、何の数値にも出来るってことと等しいじゃないですか。もう、誰も勝てないな、こりゃ。例えば、1000ダメージを『(←こっちにずっと0が続くけど省略)000001000ダメージ』と考えて111112111ダメージに出来るとか、今考えたけどそんなことしなくても(これが出来なくても)普通に勝てる。しかも、まだ奥の手がもう一つあるとか。そして波佐間さんの謎もここで解決。神邪さんは相手のデュエリスト能力すらも操作可能。今までずっとシフト1で出来ないこととして、3、4、5、6、7、8、9の数が絡んでくる時は…みたいなことをずっと考えていたけれどもそんなことは無意味だったみたいです。そして、決着。長い戦いに今、終止符が打たれた…。

白木翼「能力は、自分の一部。例え、どれだけ切り離したくても、自分の能力と自分は切り離せない。例え、他の誰かの能力の模倣だったり、他の誰かの技の模倣だったりしても、自分自身の中になければ使えないので、模倣した結果は自分の一部に他ならない。強い能力を持っているのなら、少なくともその意味においては、強い。その能力を使うのが自分自身だから。
もし模倣の部分が本当の自分ではないのなら、本当の自分というのは誰も彼も弱いものだし、模倣というのは今まで自分が見聞きして得たものから生まれるので、言葉も思考も厳密に言えば模倣の産物で、それらを全てとっぱらえば結局誰も彼も生まれ来た瞬間の原初の状態で自分というものを考えなければならない。つまり厳密に言えば人は誰しも模倣を繰り返して生きている。自分自身というものを考える時、自分の経験や過去や考えを考えに入れないことは出来ない。模倣した部分も合わせて自分自身。借り物なんかじゃない、自分自身…。」
千花白龍
2014/06/30 21:56
記事の更新は出来るのに、記事そのものに入れなくなっていた謎。
というわけで、遅ればせながら返信していきます!
アッキー
2014/07/01 02:14
>豆戦士さん

多くの感想ありがとうございます!
これは答え甲斐がある・・・!

>挑戦状V
私もロキで決めたかったんですよ・・!
あらかじめキーカードをセットしておこうと思ったのですが、桔梗の陣2番目が、発動そのものを1回にカウントするので、どのみち同じだという。本家のときも、この2番目に、いっとう苦労させられた思い出が。
・・・はい、ここまで書いていて自分でも思いますが、なぜ桔梗の陣にここまでこだわったのか。(次の挑戦状で奇矯の陣を出すから、ここで桔梗の陣を出すんだーーとか、謎の理由で張り切っていた記憶が)

>タッグデュエル!
前作の「やらないか?」のときも賞賛いただきまして、嬉しいやら照れるやら・・。
完全に即興で作るのに、何故か不思議な力がはたらく魔法。
ドラゴエクィテスは、ダメージ反射→ドラゴエクィテス→相手ターンに融合→強制詠唱→クロス・カウンター→4gという思考だったのですが、うん、作ってる側は簡単だと思っても、実際は違うね!
その逆に、難しいと思っていた問題があっさり解かれたりして、ホント難易度設定は難しい・・・。
そんなわけで、最大難易度の挑戦状、キーカードは《不意打ち》でした。いつか使ってやろう、やろう、と思っていたカードでしたが、あれから6年か・・・長かった・・・。
予定が狂いまくって、ストーリー的には出す意義が薄くなったデイビットたちでしたが、一番最初の目的だけは果たせて良かったと思います。
アッキー
2014/07/01 02:15
>デステニーブレイク

プレイヤーにかける効果だというのは、以前にクローバーさんが言っていたので、ここで使わせてもらいました。流石ライガー、何でも無理が通るぜ!
《光の世界》もフレア戦でダークネスワールドを無効化していたので、順当に薫さんがダークと戦ってもいい勝負になったんだろうなぁと思ってみたり・・・。

チャットでも「幻想殺し殺し殺し・・」みたいなのが出てきて吹いた、イタチごっこですが、これについてはカンサー決戦編あたりで一定の始末をつけたいと思っています。
闇のカードと中和アイテムは、私が若干やりすぎたかも・・。“始まりの1枚”と掌握・回帰だけには傷をつけないぞ・・・!(ゴゴゴゴゴ
アッキー
2014/07/01 02:15
>タイガーVSチェルシー

バラエティーあふれるデュエルを書きたいなぁと思いながら、若干スタイルを見失ってきている不安もありましたが、お褒めいただき感謝です! 自信ついた!

マサキとヒロコのときは先取り乱舞になっていましたが、行き着くところの一形態でしょうか。引き運の異常に高いキャラを描いていると、何だかレグナ使ってるみたいな気分になります。
チェルシーの能力は、私も最初、そんなに強いとは思っていませんでした。「A級9席だし、この程度かな?」くらいの気持ちで。
神邪、キング、チェルシーと、「一見して強くなさそうな能力が実は強い」というのが、たいへん好きな私です。作者の想定を超えてくれば猶良し。

エクゾディアについては、揃った“時”に「ナイトメアワールドのテキストを明かす」と「ブラックローズガーデン発動」が起こっています。(能力はカードのタイミングなどに優先、または無関係なので)
チェルシーは初期年齢が10歳とかでも、マサキの手札が潤沢にあるので、結局は勝てなかったです。それではディスク改竄すれば勝てたかというと・・・?(後述)
アッキー
2014/07/01 02:16
>キング

その正体は、まさかの牙炎でした!
思えば「決闘迷宮」って、誰がラスボスなのかわからないですね(殴
初期案では、もっとギャグっぽくなっていたので、これでも小物感が少なくなった方なのです。この微妙な大物感と小物感の入り混じった具合も好きだ!

トリップシーマはOCG的にもレベル5相当の力はあると思うのですが、麻痺してる(←人のことは言えない)豆戦士さんでも、今回の凶悪さは頷けると思います。
オレイカルコスで能力封じとかもやってみたかったなぁ・・・。

ゴキブリ乱舞のエラッタは、「決闘都市」のときに私がつけたのだったと思います。
ああしておかないと、誰もかれもが使いそうで・・・まあ、役所コンボという抜け道を作る結果になりましたが。

口車力は、会話フェイズを制するために必要なスキルですね(殴
トリップシーマは、あくまでフィールド魔法を張りかえる能力なので、張り替えたフィールド魔法そのものには普通に干渉できるとか何とか。(←多分そこじゃない)
アッキー
2014/07/01 02:17
>神邪VSチェルシー

何故だろう、ザ・ワンが強く思えてきた・・・?
しかし1000ライフ支払って相手の墓地肥やしとか、レベル−2くらいの能力じゃないですかね・・・と思いましたが、きっと実際にはイレイザーが落ちて相手フィールドが殲滅されるとか何とか。

そんなわけで、奥の手3つのうち、残り2つが明かされました!
これまで抑えていたいた悶々を、一気に解き放つ!

奥の手の2、初期ライフすら0に出来るので、神炎より早いという。
アバターはラー対策であるというコンセプトに忠実です。(三邪神モチーフの能力は、それぞれ三幻神モチーフ能力をメタれるように作られています)
ただし、もうひとりの絶対能力者の存在から、実は神炎は涙目というわけでもなく・・・?
ちなみに元々のレベルは5なので、3X+2では17になります。
1を100億1−100億など、流石に計算の一意性を損なうようなシフトは無理ということにしてください。
アッキー
2014/07/01 02:18
そして奥の手の3!
マサキが思いつかなかったのも当然ですね!
仰るとおり、神邪の説明は物の喩えで、実際の操作は豆戦士さんの解説に近いものです。

この恐るべき演算能力は、脳髄を喰った“虚空の闇の瘴気”によって補われていますが、同時にチェルシーが闇のゲームでディスク改竄が出来る理由にもなりました。
第71回で、神邪の方から闇のデュエルを仕掛けていますが、神邪の“虚空の闇の瘴気”は「ミッドナイトワールド」などで書いた通り、闇のゲームとしての深度があまり深くないのです。(原作でも闇のゲームにはランクがありますが、それに倣いました)

リンネのセリフを冒頭で出したのは、「普通のデュエルも契約的性質が適用されていることから、闇のゲームたる性質を帯びている」→「闇のゲームの深度が低ければ、イカサマの入る余地がある」という理屈をつける為でありました。(アニメ5Dsでも、闇のカードでDホイールを転ばすイカサマとかありますし)

マサキVSチェルシー戦では、チェルシーによる本格的な闇のゲームなので、改竄の入る余地はありませんでした。
相手が悪いせいで相対的に弱く見えますが、チェルシーはやれば出来る子なんです。(あまり説得力が無い)
アッキー
2014/07/01 02:18
満足な点も反省点も、それぞれありましたが、妄想を滾らせてもらえたら作家冥利に尽きます。
今回、翔武メンバーがあまり出ませんでしたが、能力デュエル次回作は、再び吉井くんたちに会えるはず・・・?
しばらく充電と執筆時間を置きますが、来年には。

それにしても、考えることが似ているなぁ・・・。
このままでは遊ぶのに適さないから、キャラクターカードにするときは効果を調整するという。
リアルタイムデュエルから闇のゲームを引いたように、ボスデュエル用キャラクターカードとか考えてました。
アッキー
2014/07/01 02:18
>火剣さん
ありがとうございます! 竜堂眸と大河柾、共に思い入れの深いキャラなので、表現にはこだわりました。
シンヤとエディは、いじめられた被害者という点では共通していましたが、それ以外の部分が色々と違いました。ひたむきなエディと、虚無のシンヤ。それぞれの行く道は・・・。

八武「うむ・・・イイ女だ・・・。」
山田「佐久間は本来こうなるはずだった。」
佐久間「そんな事実は無い。」
維澄「似てる部分もあるけど、やっぱり別人だね。」
佐久間「竜堂眸は私よりポジティブなんだよ。」
山田「ポジティブなのか?」
八武「この中で一番ポジティブなのは私か山田だろう。」
佐久間「いや、栞だ。」
維澄「そんなにポジティブでもないよ。私もけっこう虚無的なところがあるし・・。」
佐久間「そりゃ誰でもある。」
山田「誰にでも綺麗な部分も汚い部分もあるか。」
佐久間「ただし、積極的に汚い部分を見ようって話でもない。基本は綺麗な部分を見るのが正しいし、自分も綺麗な部分を相手に見せるのが正しい。」
山田「何故だろう・・・言ってることは心に染みるのに、佐久間が言うから凄く腑に落ちない。」
八武「しかし濃厚な戦いだった。現実世界も闇の瘴気が満ちているし、その重苦しさが晴れたときの爽快感。」
佐久間「残すところはエピローグだ。」
アッキー
2014/07/01 02:20
>千花白龍さん

レベル5とレベル6の間には、覆せない力の差がある!
というわけで圧倒的な能力なのですが、《おっぱい星人》の例が示す通り、0081を1192には出来るのですが、0が無いところに理由もなく0を置くことは出来ません。
ちなみに奥の手の1つ目は「デュエルしてないときでも発動できる」が相当し、それで波佐間くんの能力も操作しました。

奥の手の2つ目、進法操作で、相手のレベル5能力をレベル0にしてしまうことも出来るとか。(レベルEを16進法と考えて2進法化して0にするという荒業もあります。ホント酷ぇw)
そして奥の手の3つ目は、まさにデュエルを支配する能力。まさに《邪神アバター》。チェルシーの人生に終止符を打ちました。

佐久間「私の得意技は、他者の技や技術を学習すること。みんな知ってるね?」
山田「どう考えても、学習とかで何とかなりそうにない技も多いけどな・・・。」
佐久間「師匠から、“どんなことでも学習できる基礎”を、みっちり叩き込まれたんだよ。それは人間に転生しても損なわれていない。」
八武「ミクモウ時代の気品は損なわれた気がするが。」
佐久間「そんなことはない。」(キリッ
八武「おお。」
山田「しかし確かに翼の言う通り、厳密に模倣を否定するなら、自分で考えた新しい言語で喋らなければならないんだろうな。」
維澄「模倣は継承でもある。まず一定の型を模倣することから、オリジナリティーは生まれるんだ。」
アッキー
2014/07/01 02:22

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決闘迷宮 72   ゲームオーバー 佐久間闇子と奇妙な世界/BIGLOBEウェブリブログ
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