佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 決闘迷宮   エピローグU 〜祝福〜

<<   作成日時 : 2014/07/02 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



願いを込めて Wedding



◆ ◆ ◆



《うずまき》の汎用性は高い。
その回転力は、くだんの“モーメント”の基礎となるほど凄まじく、果てしない無限の可能性を秘めている。

妊娠・出産の苦痛は想像を絶する。
初期には悪阻で吐き気を催し、食欲が湧かず、胃液を吐瀉する毎日。
それを乗り切っても、腹の中に数キログラムの錘を抱えた状態で生活せねばならず、足腰に大きな負担がかかる。
出産に至っては、腹が捻じ切れるほどの苦しみが、延々と続く。
まさに地獄。命を育むというのは、地獄で敷き詰められている。
もしも、この苦痛を軽減できるとなれば、人類は新たなステージへ進めるだろう。それほど酷い。

しかし実情としては、いわゆる“無痛分娩”なるものも、息み辛かったり、麻酔が効きにくく痛いものは痛かったり、最低限の理想にすら程遠い。
まして帝王切開などは、手術そのものである。
「手術は体に良いことなど何ひとつ無い」という言葉があるように、手術とは肉体に過負荷をかけるものなのだ。

だが、デュエルモンスターズの力ならば、現代科学の限界を突破できる。
考えてみれば当たり前だ。世界を破滅から何度も救ってきたデュエルモンスターズが、妊娠・出産の負担を軽減できない道理が無い。
神秘科学。ミスティック・サイエンス。呼び名は何でもいいが、《うずまき》の力で子宮に黄金の回転エネルギーを送り、出産の苦痛を限りなくゼロに近付ける技術が、20世紀後半に開発された。



「おぎゃあ・・・あぎゃあ・・・」
「ふっ、元気な女の子だZE!」

病室でDホイールを側に置き、カトリーヌは生まれたばかりの我が子を抱き上げていた。
金と赤と黒のコントラストが、窓から吹いてくる風にたなびいている。

蛭谷遥と鷹野麗子、大河柾、そして黎川零奈が、笑顔で周りを囲んでいる。

「・・・お父さんが、ここにいないのは残念だわ。」
「麗子・・・。今、シルベスターは、人生の闇夜の中で、自分の心の欠片を拾い集めている・・・。バラバラになった心のパズルは、そう簡単に作り直すことは出来ない。間違わないように、ひとつひとつ組み上げていく為の時間は、シルベスターにとって必要なピースだ。いつの日か・・・必ずシルベスターは戻ってくる。俺は、いつまでも待っているぜ。」



病室を出たマサキを、シンヤが待っていた。
口をへの字に曲げて、腕を組んでいる。

「・・・で、どうする?」
「ああ・・・。」

いつになく低い声で、シンヤはマサキに問うた。こんな険しい目で親友を見るのは初めてのことだった。
マサキが煮え切らない返事をするので、シンヤは左目を鋭く尖らせた。

「何を考えてるか、当ててやろうか。“ドリーの子供、父親は自分だと名乗るのがスジだと思うが、これからの幸福を考えればエドモンドに任せるべきだ。しかしそれは逃げてるだけではないのか?”・・・ってところだろ。」
「そうだ。男として俺は、責任を取らなければならねぇ。俺の出した結論は、エドモンドに負けねぇくらい、ドリーを幸せにしてやるってことだ。それが俺のケジメ・・」

そのときシンヤの平手が飛んだ。

「・・・っ!」

非力なシンヤの平手だ、痛くはない。
だが、シンヤが冗談でもマサキに暴力を振るうなど、今まで無かったことだ。

「いい加減にしろよマサキ・・・!」

シンヤはマサキの胸倉を掴んで、歯を軋った。

「なァにが責任だ、ケジメだ。てめぇの都合で女を縛ってんじゃねえぞ。自由になることは、楽してるんでも逃げてるんでもない・・・。2人が幸せになって、マサキが自由になる道が見えてるのに、何故そこへ進まない? どの道を進んでも恐ろしい破滅が待ち受けてるわけでもない・・・・・・だったら考えられる最善の選択をしろよっ!」

ふらふらと体を揺らして、シンヤはマサキから手を離した。
そして黒球を三日月に歪ませて笑みを浮かべる。

「・・・ククク、それとも何か? そんなにドリーのカラダは良かったか?」

今度はマサキの拳骨が飛んだ。

「・・・っ!」

シンヤは鼻血を啜り、口から血を吐き出した。

「ぺっ・・・。殴り合いなんて、あんまり気持ちいいもんじゃないな。」
「・・・・・・。」

マサキの拳は力なく震えていた。
この手で親友を殴ったのが信じられなかった。

「悪かったよ、マサキ。今でも本気でドリーが好きなんだな。」
「・・・それは俺も意外だった。」

マサキは拳を下ろして息を吐いた。

「笑ってくれ、シンヤ。お前を侮辱した女のことを、俺は未だに好きらしい。」
「誰が笑うものかよ・・・。僕は僕で、マサキと共に戦い続けたいから、こんなことを言ってるんだぜ。」

“逆刻”で傷を治し、シンヤは口元の血を拭った。

「しかしまあ、ドリーとエドモンドに同情する気持ちも多少はあるな。選択を迷ってる時点で、君は気持ちで負けてるんだ。そんな半端な覚悟に付き合わされるドリーにも、押しのけられるエドモンドにも、失礼な話だ・・・。」
「・・・返す言葉も無ぇ。その通りだ。」
「子供に悪いと思ってるなら、いつか大きくなった子供が文句のひとつでも言いに来たときに、何て言うかを今のうちに考えておけばいいさ。容易く清算できる過去など、ありはしない。」



◆ ◆ ◆



ドリーのいる病室は、カトリーヌの部屋とは離れたところにあった。
彼女の両親、ドゥーギル氏とリディアが、孫の誕生を笑顔で迎えていた。
ここにレイザがいないのが残念だったが、ドリーは我が子を抱いて穏やかな気持ちになっていた。

「・・・ところでドリー。大事な話だ。この子の父親は誰だ?」

ドゥーギル氏が重々しい口調で言う。
するとドリーは、父親以上の気迫を以って、言葉を紡いだ。

「この子の父親は、エディ。・・・エドモンド・ホワイトです。」
「そうか。それでいいんだな。」

その言葉で、父親は知っているのだと、ドリーは理解した。

「・・・はい。」

理解して、そして固く頷いた。

タイミングを逃すことなく、エドモンドが病室へ入ってきた。
この展開を予測していたシンヤが、時間を見計らって促したのだ。

「あらためて言うよ、ドリー! ボクは君が好きだ! その子の父親はボクだ!」



- - - - - -



病室の様子を“ブック・オブ・ザ・ワールド”で確認し、シンヤは安堵して本を閉じた。

「あァ、年下が自分より熱いと、年取った気分になるな・・・。せっかくだから、僕らも血みどろのケンカでもしておけばよかったかね?」

肩を竦めて笑うシンヤに、マサキは答えなかった。
マサキは上を向いていた。

「・・・・・・。今は泣いてもいいんだぜ、マサキ・・・。」
「ああ・・・。」

マサキはシンヤの方を向いて、双眸から涙を流した。
その光景を、シンヤは美しいと思った。


「ゆっくり休んで、元気になったら、また戦おう。・・・星でさえ休息が必要なんだ。まして人間ならね。」



◆ ◆ ◆



薄暗い部屋で、レイザは本を閉じた。
竜堂神邪に渡された“ブック・オブ・ザ・ワールド”。
そこには自分の望む結末が描かれていた。

「・・・っ、これで全て思い通り・・・・・・。」

思い通りと言いながら、その声は苦痛に満ちていた。

闇の中からシンヤが現れる。
もう驚きはしない。

「君の推理は当たっていたよ、レイザ。屋敷の落とし穴を山本総理に調べてもらったところ、ダンジョンに通じる隠し通路が増築されていた。そこに君の母さん・・・リディアの毛髪が見つかった。」

それを聞いても、「ああそうか」と思うだけだ。
今となっては、怒りも憎しみも湧いてこない。

「少し昔の話だ。あるところに可愛らしい少女がいた。周りから愛され、健やかに成長し、美しく育った。清らかで、上品で、頭脳明晰。けれど彼女は恐れていた。自分の若さも美しさも、いずれ萎れてしまう。結婚して、子供が生まれて、幸せな家庭を築いても、その恐怖は抜けなかった。そんな彼女の心の闇に、ダークネスは付け込んだ。闇のゲームに、年齢を賭ける双六があるだろ? あれを能力として備えてるのが、ダークネス・エイジなんだ。君は母親に、リディアに闇のゲームで敗北し、若さを吸い取られた。その記憶も消された。これは揺るぎない事実だ。」

淡々と語るシンヤも、怒りを掻き立てようとは微塵も思っていなかった。
ただ事実を述べるだけ。問うのも念の為。

「母親を恨んでいるかい?」
「さあ、どうかしら。」

レイザは肩を竦めた。

「恨むなら、女の価値が、若さと美しさに極度に偏った、この世界を恨むわ。母さんは可哀想。男の価値観に縛られて、ずっと怯えて生きてきたのね。男は言うわ。“子供を産んで体型が崩れた女は抱く気がしない”って。それがどれほど女を傷つけるか、どれほど恐怖を与えるか、わかるものか。わかるものかよ。わからないだろう。わかりたくなかったわ。わたしは男に生まれれば良かった。」

するとシンヤは首をかしげる。

「おんなじだよ。世界に振り回されるのは、男になったところで何も変わらない。隣の芝生は青いんだ。性別を変えたところで、デメリットを被ることになるよ・・・。それがわからない君でもないだろう?」
「・・・そうね。やっぱりあなたは悪魔だわ。くだらない気休めを踏み躙って、心地良く現実を教えてくれる。同じ目線で現実を見てるから、心に響く・・・。」

レイザは目を伏せる。
それを見てシンヤは、どうしても言わずにはおれなかった。

「でもねぇ、レイザ。本当に、これでよかったのかい? 僕は戦いの中で成長した。今なら君の老化を“逆刻”で完全に元通りにすることだって出来る。蒸し返すようで申し訳ないけどね、このまま本当のことを喋らないつもり?」

シンヤは震えていた。
やはり言わなければよかったかと後悔していた。

しかしレイザは鼻で笑って肩を竦めた。

「“本当”って何よ。偽りでも長く続けば本物になることだってあるわ。今の“真実”は、再会した2人が結ばれる、ハッピーエンドの物語なの。4年前のダークネス事件のとき、兎と出会ったのは鳥。その色が緑だったか青だったかは、今となっては大した違いじゃないわ。」
「レイザ・・・。」
「わたしが知りえたことは、全てドリーに話した。デュエルの経過も、ダークネス・グルマンドの禍々しさも、あなたのお母さんの美しさも。・・・そして、エディの勇気も。あのときの“わたし”は、全てドリーに託した。今ここにいるのは、黒い沼で邪神に変貌した、ねじくれた魂だ。」

敵が多いほど滾る眼光を以って、レイザはシンヤを見つめる。

「あなたが言ったことよ? 心が薄汚れてしまった人間は、誰かと結ばれることでは幸せになれない。たとえ“逆刻”で肉体の時間を巻き戻したところで、歪んだ心は元に戻らない。つらい記憶を抜き取ったところで、人格が変わることはない。それに、わたしがわたしでなくなったら、死んだのと同じこと。・・・ねえ。」

レイザの眼光が、ひときわ鋭くなる。

「最初から、わたしが何を選択するか、わかっていたのでしょう。“ブック・オブ・ザ・ワールド”を渡したときから、この展開を読んでいたのでしょう。デビルズアバターが練り込めるのは魂だけじゃない・・・。わたしを体ごと練り込んで。」
「そういうつもりだったんだが、正直なところ迷ってる。本当にこれでよかったのかと・・・。」
「迷ってるのはあなたの方なのね。単純だと言いながら、やっぱり複雑に出来てるんじゃない・・・。でも、わたしは迷わないわ。あなたも迷わないで。わたしは、もう王子様を待たないし、結婚を夢見ることもない。」
「・・・・・・。」

シンヤは数秒、逡巡し、伏せた目をレイザに向け直した。

「・・・わかった。」



- - - - - -



その部屋には、シンヤ以外、誰もいなくなった。

やがてシンヤも姿を消して、静寂が訪れた。



◆ ◆ ◆



水平線の向こうに、太陽が沈んでいく。
豪華客船でアメリカを後にしながら、マサキとシンヤは部屋に戻ってデッキの調整を行っていた。
それも終わると、何となく気が抜けて、ベッドにもたれた。

「・・・なぁ〜んか、気が抜けちまってるな。」
「そうだね。マサキにしてみれば物足りない戦いだったと思うし。」
「ははは、強くなりすぎたのはシンヤこそだろ。奥の手の3つ目って、まさにデュエルを支配できるわけだ。デュエルディスクを使わなくても、同じことなんだろ?」
「ああ。闇の瘴気なんていう人知を超えたものであっても、量子レベルではデジタルの塊に過ぎないからね。闇のゲームのおかげで僕は、わずかに世界を支配できる。そこまで掌握できるようになったのは最近の話だが・・・。」
「とんでもねぇよな。ホントお前が敵でなくて良かったぜ。“カンサー”も、とんだ強敵を作っちまったもんだ。」

するとシンヤは、怪訝な顔で眉を顰めた。

「冗談・・・。僕らとカンサーの戦いは、これでようやく現実的だ。マサキだって、僕の致命的な弱点、3つのうち2つは知ってるだろう?」

「まあな・・・。」

言われてマサキは、意外そうな顔もせず、目を伏せた。
それは悲しそうでもあり、苦しそうでもあった。

(考えたくもねえが、俺とシンヤが本気で潰し合う破目になったら、俺はシンヤを再起不能に出来る。勘違いでも自惚れでもない。最も残酷で簡単な方法で、俺はデュエルに勝利して、親友を深く闇に沈める・・・。)

それが劣等感を抱かない理由にもなっていると思うと、マサキは複雑だった。
確かに親友の能力は、卑屈でも韜晦でもなく、言葉通りに脆弱なのだ。

「・・・ま、楽な戦いじゃねぇのはわかってるさ。けれど、ようやく現実的ってのは、流石に謙遜しすぎだろ。」
「そうかい?」
「“カンサー”最強の竜堂眸に勝てるんだから、お前に勝てる奴なんざ、もう誰もいねぇってことじゃねえか。」

するとシンヤは、苦い顔で腕を組んだ。

「・・・じゃあ逆に訊こう、マサキ。」
「あん・・?」

「“カンサー”最強のデュエリストは、どうして“カンサー”の単独トップたりえなかった?」

「・・・っ?」

マサキは、もたれていた壁から離れて、背筋を伸ばした。

「謙遜でも何でもない。僕らの勝率は未だ0.001パーセントも無いんだ。数え切れない宇宙が滅んだリンネ戦に比べれば、これでもマトモな数値なんだけどね。」





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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
歳をとったということは、姉妹の年齢関係も逆転しているということだったのですね。エドモンドさんが最初にバーディーさんのことを思い出せなかったのは、「本人ではなかった」ということだったんですね…。そして、レイザは秘密を抱えたまま世界から退場する。切ないですね…。母親との関係も含めて…。
そして、これで全て終わりかと思いきや、カンサーの闇はまだまだ深かった。なにせ、カンサーA級の10席から上は人間の全ての負の感情があるという触れ込みだし、まだS席メンバーが残っている。そう、カノンだ。あの正体不明の、キューブですら撤退を余儀なくされた相手が残っている。マサキ、神邪の戦いはこれから、か。
千花白龍
2014/07/02 22:28
>千花白龍さん

この伏線回収まで長かった・・・!
というわけで、鈍いようで実は鋭かったエドモンドです。彼の性質は、既知に聡く未知に疎い、というものですが、それゆえに容貌の似ている人間であっても、会ったことが無いドリーには反応しませんでした。
レイザの望みは、二律背反なものでした。願わくば、自分を受け継いだ者がエディと結ばれよ。願わくば、結ばれずに悲劇を迎えよ。どちらでも望み通りだし、どちらでも心が痛い。そして世界から退場しました。

さて、「決闘迷宮」は残すところエピローグVだけですが、カンサーとの戦いは、ようやくスタートラインに立ったというところでしょうか。それでも甘いくらいの表現ですが・・・。


<カンサーA級、現在の状況>

◎・・・在籍
●・・・離脱または死亡

●A級10席:“侮蔑”の無縁
●A級9席:“灰塵”のチェルシー
●A級8席:“歪鏡”のマリー
◎A級7席:“狂喜”のギャシュリー
●A級6席:“殲滅”の琴美
◎A級5席:“願望”のステフレット
●A級4席:“渇望”のシルベスター
◎A級3席:“失望”のハクア
◎A級次席:“希望”のピトス
◎A級主席:“絶望”のグレゴリー
アッキー
2014/07/02 23:15
火剣「妊娠、出産の苦痛はわからねえな」
コング「アギャー、アギャー!」
ゴリーレッド「延髄斬り!」
コング「なぜえええ!」
ゴリーレッド「わざとらしい」
火剣「うずまき。神秘科学。ミスティックサイエンス」
コング「神上禁千や西尾雅架のエンドレスエクスタシーも神秘科学か?」
ゴリーレッド「・・・シルベスターは戻ってくるか」
コング「シンヤの平手」
火剣「てめえの都合で女を縛ってんじゃねえぞ」
コング「すいません」
ゴリーレッド「縛るの意味が違う」
火剣「ドリーの子は・・・」
コング「そんなにドリーのカラダが良かったのか? マサキのパンチ。シンヤはわざとか?」
ゴリーレッド「また名言が飛び出した。容易く清算できる過去などありはしない」
火剣「ドリーがこの子の父親はエディ。エドモンドホワイトと言ったか」
ゴリーレッド「父親は知っていたか」
コング「シンヤとレイザの会話は入り込めない」
火剣「人間同士の会話とは思えない」
ゴリーレッド「まあ、普通の人間ではないことは明らかだが」
コング「シンヤとマサキの会話も入り込めない空気を感じる」
火剣「オーラというか」
ゴリーレッド「強くなり過ぎた人間の幸福と不幸というものがある」
コング「おらおらあ、僕は強くなり過ぎて幸福だ。ぐひひのひ」
火剣「上には上がいる」
コング「カモーン、キリン」
ゴリーレッド「巴投げ!」
コング「おーたーすけー!」
火剣獣三郎
2014/07/02 23:30
>火剣さん
妊娠や出産を美化したりするのが嫌いなのですが、逆に考えると、美化しなければやっていけない程の苦痛なのかもしれません。
私が子供の頃、妊娠した母親が荒れ狂って部屋がメチャメチャになったことがありますが、肉体的にも精神的にも酷いものなのだと、子供心に感じました。
シンヤ、マサキ、ドリー、エドモンド、そしてレイザ・・・なかなかスッキリと解決しない人間模様ですが、割り切らないまま抱えるべきだと言うのがシンヤです。

山田「シンヤは計算ずくか。マサキに殴らせたのも、少しでもスッキリさせようと思ったわけだ。」
佐久間「というより、冷静にさせる為だな。マサキは心が強いから、冷静になれば大丈夫だと思ったんだ。」
山田「本当は翼の言う通り、マサキもそんなに強いわけじゃないんだけどな。」
佐久間「だがシンヤよりは強いだろう。」
山田「どうかな。俺から見れば、心が折られ続ける苦痛の中で生き続けるのは、やはり強さだよ。レイザを受け止めるのだって、俺には無理だ。」
佐久間「まあ、苦痛や嫌悪感を、刃として研ぎ澄ますまでになれば、それが強さだというのは身を以って知っているよ・・・。」
八武「君たちの間にも、なかなか入り込めないねぃ。」
山田「そうか・・?」
八武「他人の入れない絆を感じる。」
佐久間「そうだろう、そうだろう。」
山田「殴るぞ。」
佐久間「強くなって失うものはあるが、弱いより強い方が幸福なのは確かだ。弱いことで失うものの多さを考えたなら、強くなる価値は十分にある。」
アッキー
2014/07/03 00:15

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