佐久間闇子と奇妙な世界

アクセスカウンタ

zoom RSS 「サトリン」 第十五話 約束のクリスマス 18

<<   作成日時 : 2015/12/05 00:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 2

咲村志織(さきむら・しおり)が生まれたのは、1953年の3月9日。
年度としては1952年度の生まれになる彼女が、高校に入学したのは1968年のことだった。
ニュースでは、デモ隊が警官隊と衝突して重傷者が出たとか、青年実業家が殺されたとか、キナ臭い話も流れていたが、そんなものは自分と無縁だと思っていた。
思っていた、といっても考えていたわけではなく、よくある程度のことだと感じて流していた。日頃から強く意識するようなことはなく、平凡で平穏な人生を楽しんでいた。
卒業後は服飾関係の会社に入り、簿記の資格を活かして会計を担当することになる。
それから5年あまりが過ぎた1976年の夏に、彼女の人生は一変してしまう。高校時代の同級生と面会したとき、最初に覚えた違和感は小さなものだった。
「ちえーっ、私、クラスの中では結構目立ってたと思うけどなー。」
5年も経てば、クラスメートの顔や名前など覚えてなくても不思議ではないが、こちらがしっかり記憶していることを忘れられているのは、何とも寂しいものがあった。
違和感が膨れあがったのは、彼の父親と会ったとき。
彼女は既に、日常から外れた、暗く深い沼へと足を踏み入れていたのだ。
同級生の名は鏑木優紀(かぶらぎ・ゆうき)。
志織には思いもよらなかったことだが、そのときの彼には“悪霊”が憑いていた。

“悪霊”。

そうとしか表現できない、あるいは善悪で捉えることすら出来ない、“幽霊”。
己の肉体を持たない、憑依霊の如き者。エスパーと呼ぶにも、あまりに異質な存在。
「ユウキとかいう男には気の毒だがな・・」
悪霊が存在するならば、それを退治する者も存在する。
少女は、ミルと名乗った。
ミル・ネヴィー。史上十二番目の、神化系能力者。特異性においては“幽霊”に匹敵しかねないエスパー。
彼女に食ってかかった志織は、見えない力で両の腕を、へし折られたのだった。
「きゃああっ?!」




つづく

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
「サトリン」 第二部目録 (2)
■■■■■ ...続きを見る
佐久間闇子と奇妙な世界
2015/12/22 01:20

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
コング「咲村志織。しおりんか」
ゴリーレッド「軽い」
火剣「平穏で平凡な人生。これほど難しいことはないな」
ゴリーレッド「一時期は毎日が楽しくて仕方ないという日々があっても長くは続かない」
コング「服飾関係の仕事ということは、クレオパトラプレイをするためか?」
ゴリーレッド「一切関係ない」
コング「お目当ての男にクレオパトラプレイで望んだしおりんが、全裸で飛び出したら屈強で淫らな荒くれ男10人。『しまった、罠にはめられた!』」
ゴリーレッド「一旦クレオパトラから離れなさい」
コング「じゃあ楊貴妃が」
ゴリーレッド「延髄斬り!」
コング「NO!」
火剣「ミル・ネヴァー。いきなり両腕をへし折るとは酷い」
コング「警告をしてそれでも逆らったらへし折るならまだしも」
ゴリーレッド「ミルにとっては両腕を折ることが警告なのかもしれない」
火剣「確かに織田信長はいきなり首をはねるからな」
コング「愛撫をせずにいきなり犯す男もいる」
ゴリーレッド「関係ない話に持って行こうとしても無駄だ」
コング「人生に無駄はない」
火剣「幽霊に近いエスパーか」
ゴリーレッド「暗く深い沼へと足を踏み入れた?」
コング「すなわちヒロピン」

火剣獣三郎
2015/12/05 13:16
>火剣さん
このあたりの詳細は「幽鬼」で描かれていますが、こちらでは志織の視点から。
実は警告はされています。ちょっと端折ってます。

維澄「しおり。となるとミルは闇子たん。」
佐久間「真顔で何を言ってるんだ。」
維澄「ちょっと似てる。」
佐久間「まあね。」
山田「この場面は懐かしい。」
八武「腕が折れたのなら、私が治そう。竜太郎はオペの、神邪くんは毛布の準備を!」
神邪「了解です!」
山田「ちょっと待てや。」
佐久間「『幽鬼』では、あの後で志織がどうなったのかは描かれていない。誰に助けられたのかさえも。」
八武「私、私!」
山田「しつこい。」
佐久間「まあ、助けられた後が問題なんだがな。」
八武「そうだよ、私が問題なんだよ。」
山田「自覚はあるんだな。」
神邪「毛布を持ってきました!」
山田「だが、死根也の血を拭うことになりそうだ。」
八武「やめたまえ!」
アッキー
2015/12/05 22:27

コメントする help

ニックネーム
本 文
「サトリン」 第十五話 約束のクリスマス 18 佐久間闇子と奇妙な世界/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる