佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十五話 約束のクリスマス 59

<<   作成日時 : 2016/01/17 00:00   >>

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それから4日ほどが過ぎて、2004年も動き始めた。
21世紀最初の“死”の年の、最初の“死”の日。
「姫様、あまり無理されずに。」
「の・の・の・の〜、万事OKエンジン全開だよ。でも、ちょっとキツいかな。」
サトリンの顔色は、誰が見てもわかるほどに悪くなっていた。電子力場で作られた体も、時々ブレる。
「邪戦士への対応でしたら、無理は僕の役割です。どうか休んでください。」
「んんっん〜、私は九古くんのことが心配なんだよ。彼の性質は、邪戦士に近いものがある。」
「そのようですね。」
「戦いの指揮は二葉くんに任せるよ。私は九古くんの・・」

そのとき2人の視界に、輪郭の滲んだ“E”の文字が見えた。

「「・・・っ!!」」
ナンセンスなレタリングを施したような、毒々しい色の“E”。EVIL。
「お呼びでナイのにコンニチハ! イチャついてるとこ悪いけど? 復活宣言しに来たよ!」
あっかんべーをしながら、彼女は現れた。
“イヴィル”。
「まさか・・・早すぎる・・・!」
「る・ら・ら・ら〜、“ガーディアン”は慌てんぼうのサンタクロースだね! 私は予告しに来ただけだよ! 今年中に完全復活してやるってね? その為には、どんな犠牲も厭わないよ! ん、ん、んあっん〜♪」
「やめてよイヴィルちゃん! その犠牲になるのは、今を平和に生きてる人たちなんだよ!?」
「ん、ん、んあっん〜、平和って何? 99人が笑っていれば、1人が泣きを見ていても平和なのかな? おぞましィ。」
「そんな詭弁は聞きたくないよ・・・。あんなことを、また繰り返すの?」
「る・ら・ら・ら〜、そうやって耳を塞げばいい。目を塞いでいればいい。平和を守ると唱えながら、銃とナイフを磨けばいい。人を助けて、人を殺せばいいんじゃないかな、ぶっころ〜☆」
「姫様を侮辱するなら、この僕が相手になるぞ、“イヴィル”!!」
「あらまビックリ恐い恐い。勇ましいナイト君が付いてますね、可愛いね? でも“ガーディアン”? 私を殺す覚悟はあるのかな〜?」
「っ・・・」
「ん、ん、んあっん〜、やっぱり口だけだろん。どうせ君には、私を殺すことなんて出来やしないのさ。誰に何を言われるまでもなく。」
「貴様・・・貴様は何故、こんな・・・!」
「わかんないよ、君ごときには。」
“イヴィル”は優しげに笑い、次の瞬間ゾッとするような邪悪な笑みを剥いた。
「わかるわけないだろ、“守護者”。誰かを守ることしか出来ない奴に、狂った者の心はわからない・・・・・・」
不吉な風が渦巻いていた。

「出でよ、レクラ、ミヒャエル、バルバロッサ!!」

稲妻の剣に、純白の翼、そして雷獣が姿を現した。
「1分だ。1分だけ君と遊んでやる。るるるるるるる!!」
人差し指を立てて、“イヴィル”は舌を出しながら笑った。




つづく

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内 容 ニックネーム/日時
火剣「鈍郎は邪戦士に近い?」
コング「僕のように100%正義の味方という純度の高い戦士は心配いらないが、鈍郎は危ういのか」
ゴリーレッド「コングは純度100%の悪の味方」
コング「の・の・の・のーらんず」
火剣「古い」
コング「2004年っていうから」
ゴリーレッド「ノーランズは70年代ではないのか?」
火剣「ついにサトリンとイヴィルの遭遇か」
コング「どっちの味方をしよう」
ゴリーレッド「サトリンだ」
コング「EVILが悪党という巨根は? 間違えた根拠は?」
火剣「平和か。99人が笑っている陰で1人が泣いているか」
ゴリーレッド「経済に関しては1人が笑って99人が泣いているという確率かもしれない」
コング「100人が100人とも健康で裕福で文化的な暮らしをしているのが平和か」
火剣「そんな国は一国もないかもしれねえ」
ゴリーレッド「つまり平和な国は一国も存在しないということか」
コング「お呼びでないのにジャジャジャジャーンと賢吾登場」
火剣「サトリンの目的は人助け。イヴィルの目的は?」
コング「嘘を暴くことか?」
火剣「サトリンは苦しそうだが大丈夫か」
ゴリーレッド「二葉の様子を見ると大丈夫ではなさそう」
コング「突き詰めるとやはり平和の扉を開く鍵はエロスだ」
ゴリーレッド「違うと思う」
コング「共感する庶民多数」
ゴリーレッド「少数だろう」
火剣「1分で終わるということか。ヤバイな」
コング「頑張れイヴィル!」
ゴリーレッド「なぜそうなる?」
コング「茶倉、瑠璃子、七美がヒロピンになる可能性の高いほうを応援する」
火剣「コングが期待している展開にはならない予感」
コング「何てことを」
火剣獣三郎
2016/01/17 00:27
>火剣さん
サトリンとイヴィル。21世紀に入ってから、初めての対決です。
単なる力比べではなく、心の戦い。ややサトリンが不利でしょうか?

山田「みんなでサトリンを応援するんだ!」
佐久間「そうだな。“みんな”はサトリンを応援するが、“みんな以外”はイヴィルを応援する。」
山田「そういう言い方は卑怯だぞ。」
佐久間「イヴィルの言葉を言い換えただけだ。」
維澄「むしろ佐久間が本家。」
佐久間「そうだったかな。」
維澄「99パーセントの幸福と、1パーセントの不幸・・・私が考えてきたことでもあり、佐久間に言われたことでもある。」
神邪「資本主義を打倒しても、泣いている99人のうち、98人しか救われない。残る1人を救うのは、誰なんでしょうね。」
山田「サトリンだ。」
佐久間「イヴィルだよおおお!!」
山田「誰の真似だ。」
維澄「社会システムに限らず犠牲になる人々を、サトリンとイヴィル、どちらが救うかという戦いなのかな。」
佐久間「そうとも言う。」
八武「ヒロピン合戦。」
佐久間「それも間違いじゃない。」
山田「おい。」
八武「期待するのは罪ではない。美しいのが罪なのだ!」
山田「上手いこと言ったつもりか?」
神邪「鈍郎さんの資質も気になりますが、ついにイヴィルさんの本気が見られますね。」
佐久間「イヴィルは常に本気だ。私のように。」
山田「大半ふざけてるんだな。」
佐久間「何だと?」
アッキー
2016/01/17 01:35

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