佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「サトリン」 第十五話 約束のクリスマス 62

<<   作成日時 : 2016/01/20 00:00   >>

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1年前のことが、まるで昨日のように思い返される。
小さなケーキを買って、夜道を歩いていると、あのときのことが鮮明に思い出される。
(七美ねえさんも、この1年で柔らかくなった。)
彼女を義姉と慕うことも、以前なら考えられなかった。邑甘富良実を救う為に奔走する中で、家族のような親しみを感じたのだ。
性的な意味でなく、本当に血を分けた姉のような感覚だった。
(・・・まさか、な。)
ふと浮かんだ想像を押し込め、鈍郎は茶倉に考えが移った。
知的でクールな姉系美人。けれど情熱的な面があると知って、もっと好きになった。
冷たさの中に熱さのある人間が好きだ。
熱血を勘違いしている人間や、思考停止の冷笑的な人間が多い中で、ようやく出会えた、器用なクールさを持つパートナー。
(手放すものか。)
心が若返る。
「茶倉。」
妻の名前を呼んだ。
「愛してる。」

「やァん、萌えるーわ☆濡れるーわ!」

「・・・!?」
いつの間に側にいたのか気付けなかった。
毒々しい“E”の文字の下に、邪悪に楽しげに笑う双眸があった。
「初めましてのコンバンハ! 私は“イヴィル”と申します♪ アナタのお名前なんてーの?」
思わず飛び退いた鈍郎の正面で、サトリンそっくりの少女は、踊りながら指を振る。
「何者だ!?」
「る・ら・ら・ら〜、名乗ってるよ、“イヴィル”だよ。どうしちゃったの“インビンス”?」
「名前を言えば、何者か明かしたことになるのか?」
「ありゃま、こりゃウッカリだ。失礼、失礼、ここまで動けるようになったのが嬉しくてさ。」
見れば見るほどサトリンに似ていた。
あどけないなりに曲線の豊かな肉体に、くるくる変わる表情。
目つきや口調などに違いはあるが、サトリンが見せている別面だと言われたら、しっくりきてしまう。
「サトリン・・・なのか?」
「ん、ん、んあっん〜、よくぞ見抜いた。ある意味そういうことだからね。でも“インビンス”・・・鈍郎が知ってる“サトリン”じゃないから、私のことは“イヴィル”って呼んでくれると嬉しいなあ。」
(邪戦士について、七美ねえさんは多くを語らなかった・・・。それは、こいつのせいか?)
鈍郎は冬なのに、全身が熱くなっていた。
1年前とは違う。あのときの比ではない、そんな危機だ。
(色々おかしいこと、腑に落ちないことがあったが・・・それらは全て、こいつに繋がっているのか?)
「それでイヴィル。ここへ来たのは、私を殺しに来たのか?」
「る・ら・ら・ら〜、そんなわけないじゃん。赤点だなあ、もう。赤は赤でも血の赤じゃない。もちろん共産主義でもない。赤ちゃん作りに来たんだよ♪」



つづく

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2016/01/27 00:23

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内 容 ニックネーム/日時
ゴリーレッド「熱血を勘違いしている人間か」
火剣「激村のことか?」
ゴリーレッド「違う」
コング「思考停止の冷笑的な人間?」
火剣「身近にはいない」
コング「したり顔の評論家とか」
ゴリーレッド「器用なクールさを持つパートナー。最高の伴侶と出会い、結ばれる幸福者なんて、100人中何人いるか」
コング「諦めることはない。最高のパートナーを見つけて断られたら手足を拘束してからプロポーズ」
ゴリーレッド「ただの犯罪だ」
コング「♪あなたのお名前なんてーの?」
火剣「何歳だ?」
ゴリーレッド「イヴィルとサトリンはずっと生きているような気もする」
コング「何者だ!? 名乗ってるよ、ぐひひひ」
ゴリーレッド「鈍郎にとっては笑いごとではない」
火剣「赤ちゃん作りって何をする気だ?」
コング「鈍郎を犯すのか、鈍郎に犯させるのか」
ゴリーレッド「危ない」
コング「茶倉が駆けつけ、茶倉が巻き込まれる」
火剣「願望か?」
コング「僕の願望は常に1000万人の願望だ」
ゴリーレッド「同調者は数人」
火剣「八武医者と神邪、時々佐久間んと栞ん」
コング「赤点すなわちレッドカードだ。逃げ道なし。みみみみみ。ちゃちゃちゃちゃちゃ」

火剣獣三郎
2016/01/20 16:34
>火剣さん
呼ばれて飛び出てイヴィル登場! 約束の聖夜に、悪魔が来たりて口笛を吹く・・・やたらと楽しそうですが、鈍郎にとっては恐怖。想像もしなかったセリフが飛び出します。

八武「ここでイヴィルが出てくるとは!」
山田「いい話で締め括られた次の瞬間、こいつか・・・!」
佐久間「お呼びでないのにコンニチハ!」
神邪「超展開へ御案内、ですか?」
維澄「イヴィルは、ずっと見ていた気がする。出てくるタイミングを狙っていたに違いない。」
八武「子作りとは、これまた予想外だねぃ。」
神邪「茶倉さんから鈍郎さんを寝取るわけですね!」
山田「おい。」
佐久間「ちなみに生理中のセックスをケチャまんと言うが、ここでは特に関係ない。」
山田「それ言う必要あったか!?」
八武「きっと茶倉は駆けつける。1年前も銃を持って駆けつけたのだ、今度も来てくれるはず。」
維澄「仲間を連れて?」
八武「ふふふ、何人でも来るがいい。」
佐久間「イヴィルからは逃げられない・・・!」
アッキー
2016/01/20 22:37

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