佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS 「NEKTAR」 プロローグU

<<   作成日時 : 2016/05/05 00:00   >>

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1972年といったら、いろんな意味で忘れられない年だったさ。
21歳のオレは、相変わらずクレアの事務所で働いているわけだが、当の所長が何と腹を膨らしている。
まったく驚いたぜ。1つ前の年にヤミサコ・トーカンという人喰いエスパーと戦ったんだがな、クレアは足止めする為に、そいつとセックスしてたわけよ。そしたら大当たりだ。避妊くらいきっちりしろってんだ。まあそれが出来ない理由はあったがな・・・。トーカンの精を搾り取る為には、ナマの感触を・・・あー、話しててムカついてきた。
最近なーんか調子がおかしくなるときがある。まあ、それはともかく。
そういうわけで今やクレアは妊婦でございますよ。ちなみに場所はアルカディア本部だ。
「やっほークレア、調子はどう?」
やって来た少女は、ルナ。その後ろにいる少年はリュウ。
共にクレア率いる月組のメンバーだが、最近は副隊長アレクセイの指揮下で動いていたらしく、会えてなかった。
ちょっと見ない間に2人とも大きくなったな。リュウは背が伸びたし、ルナは出るとこ出てきた。
こいつらとは5歳くらい離れてるが、オレに弟や妹がいたら、多分こんな感じ。
「クレアさん、どうもです。」
これまた久しぶりに見る顔。サムが出てくるとホッとするぜ。ちょっと年上で、頼れる兄貴分だ。
「月組第一隊、全員集合か。これまでも入れ替わり立ち代り来てたが、揃うのは珍しい。」
久々の5人集合で、クレアは嬉しそうだ。オレも悪い気はしねえな。何か家族みたいだろ。
「まったく、私の妊娠くらいで、こんなに騒がなくてもいいのに。」
おおっと、母親モードから、いつもの悪女モードに切り替わりましたぜ。
ちょっとアットホームな雰囲気になりそうだと思えば、すぐこれだ。
「クレアは産みたくないのか。」
オレは嫌みったらしく言ってやった。
「そりゃ産みたくはないさ。適当なところでテレポートで安全出産するつもりだ。妊娠なんて体が重いわだるいわ、吐き気も未だに止まらないし。」
「避妊しねーからだよ。」
「上の方針でね。セックスの機会があったら避妊はするな、堕胎はするなって言われてる。そんなに強力なエスパーを増やしたいんだろう。」
なるほど、避妊しなかったのは、そういう事情もあったのか。
クレアはアルカディア最高幹部といっても序列第4位だ。上っていうと3人もいる。多分ろくな連中じゃねえな。
「でも僕は妹が出来て嬉しいよ?」
「わたしもー。」
「そうでしょうとも。」
リュウとルナの喜びの声に、サムが相槌を打つ・・・。
・・・・・・・・・へ?
今、妹って言った?
いや、性別はクレアの千里眼でわかっている。オレも知ってる。
そうじゃなくて。
そうじゃなくて。
「えええええっ!?」
「どうしたレックス・・・ああ、そういえば、ちゃんと言ってなかったな。ルナとリュウは私の子供だけど。」
「ああ、私も言ってませんでしたね。」
「わたしもー。」
「そういえば僕も。」
他の3人はともかく、クレアは絶対わざとだろ!
「私の子供が強力なエスパーになることは、予知だけでなく実証されてるというわけさ。ルナとリュウは試験管ベイビーだから、妊娠するのはこれが初めてだけどな。ああまったく、動きにくい。嫌な気分だ。」
「お前がそんなだから、最近は釣られてオレまで気分が悪い。」
最近のイラつきの原因がわかった。
「それは別の感情だと思うが・・・まあいいか。今は重大なことになってるから後回しにしよう。仕事と私事を一緒にやると、こじれるからな。」
「重大なこと?」
「今は少し早いな。もう少し事態が切迫してから話す。」
「何でだよ。」
「普段は鈍いよな、お前は。人喰い屋敷では、あんなに鋭かったのに・・・。あの物分りの良さをコンスタントに発揮できたら、名実ともに私の副官になれるんだが。」
クレアが残念そうに溜息を吐くので、ますますムカついてきた。
「アルカディアにはテレパシストも大勢いるんだ。どこから情報が漏れるかわかったもんじゃない。」
「クレアにはわかるでしょー?」
「茶化すなルナ。確かに私ならわかるが、いちいち忙しいことを増やしたくない。混乱もあるし、事前に知って悪用する奴が出てくるからな。」
「お前以外にそんな奴が?」
「なっはっは、信用しないな。まァとにかくだ。18日後の同じ時間に来い。そのときに教えてやる。」
このときはクレアの茶目っ気みたいなもんだと思ってた。
オレだけじゃなく、サムもリュウもルナも。
だから思わなかったんだ。まさかこれが北米全土を揺るがす大事件の幕開けになるなんてな。


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タイトル (本文) ブログ名/日時
エスパー奇譚』長編小説 「千里」 NEKTAR 目録
□□□□□□□□□□ ...続きを見る
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2016/05/05 00:00

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
火剣「大型連休は熱中症に要注意。室内でもかかる危険な病気だ」
コング「こまめな水分補給と扇風機」
ゴリーレッド「バスはもう冷房だ」
火剣「ヤミサカトーカン」
コング「あの時クレアは嫌じゃなかった」
ゴリーレッド「任務のために仕方なく」
コング「女心がわかってないな。とある小説で女刑事が気絶させられ目が覚めたら全裸でうつ伏せに大の字拘束。バックから犯されてそのあと殺されるのだろうと思った時『憎き犯人に悔しい!』ではなく独身で彼氏もいない。ならば最後にSEXして死ぬのもいいかとこの瞬間を味わう気になった。この男にはわからない女心は知る必要がある」
火剣「ほう、れんそう」
コング「クレアもプレイは嫌いじゃないからな。これは亜衣麻衣のような処女を守らねばならないヒロインにはできない芸当だ」
ゴリーレッド「2013年と同じコメント」
火剣「クレアの子供も予知能力者か」
ゴリーレッド「なぜ事態が切迫してからなんだ」
コング「北米全土を揺るがす?」
火剣「18日後で間に合うのか、そのほうがいいのか」
コング「100%の避妊法は存在しない。悪党はナマで中出しのガチレイプが基本」
ゴリーレッド「・・・」
火剣獣三郎
2016/05/05 13:12
火剣「しまった、ヤミサコ・トーカンか」
コング「闇迫だ」
ゴリーレッド「レイプシーンは忘れないのか?」
コング「あれはレイプっぽいプレイだ。レイプではない」
ゴリーレッド「プレイではない、レイプ」
火剣「ヤミサコ・トーカンは同意のもとのSEXと思って犯したのだろう」
コング「女の本能かもしれない。男に犯される時、心の奥に眠っていた女心が刺激されて妙な気持ちになるのかも」
ゴリーレッド「否定する。レイプを肯定する危険がある考え方だし、未だに一部の男は女はレイプ願望があると言い張る」
火剣「クレアに聞けばわかる」
コング「名案だ。クレアはあの時どういう気持ちだったか」
ゴリーレッド「レックスが怒る」
コング「耳をふさいでてもらおう」
コング
2016/05/05 13:19
>火剣さん
まだ5月だというのに、だいぶ暑くなってきました。何度かクーラーをかけています。
作中では、まだ寒さも残る時期ですが、これから白熱したバトルが待ち受けています。

八武「白濁したボトル?」
山田「遺言か。」
八武「待ちたまえ、カルピスと言おうとして出なかった。失語症だ。」
佐久間「プレイと言おうとしてレイプと言ってしまうことも、よくあることだな。」
山田「お前らだけだ。」
佐久間「私も死ぬ前には山田とセックスしたいものだなァ。」
山田「黙れ。」
佐久間「何故だ。」
神邪「美女の殺し屋が主人公で、毎回のように犯される話がありましたね。」
八武「処女ヒロインは好きだが、淫乱ヒロインも好き。」
山田「クレアは淫乱ではないが。」
佐久間「果たしてそうかな?」
維澄「処女を守りたいという気持ちは、いつからか失せてきた。焦る気持ちは無いし、このままでいいという感覚はあるけれど、機会があればわからないね。極限状況の心理を正解とは言わないけど。」
八武「では、私と結婚しよう。」
山田「お前は何を言ってるんだ。」
維澄「ミガロスに通報しました。」
八武「やめてくれえ!」
佐久間「大丈夫だ死根也。ミガロスに中出しで解決。」
神邪「解決するんですか? 流石ドクター!」
山田「しない。」
アッキー
2016/05/05 21:50
>コングさん
あのときのクレアは、任務だけではなかったかも・・・?
自分でもわからないという答えが返ってきましたが、それも本当かどうかはわかりませんね。

八武「淫乱とは褒め言葉だ。」
山田「違う。」
八武「付け足そう。私が言う場合は褒め言葉だ。」
維澄「好みの男だったら、妙な気持ちになるかもしれないね。」
佐久間「ほう。」
維澄「ただ、気持ちと実行の間には深い溝があるのは確か。」
神邪「確かに、想像だけで満足してしまうことはありますね。」
維澄「リスクを伴うことは、特に想像で済ましたい。実行するリスクよりも、想像力を高める苦労を選ぶよ。」
佐久間「私は実行する。イイ男はレイプする。」
山田「お前はリスクが無いからな。」
神邪「理想的ですね。」
山田「そうでもない。」
アッキー
2016/05/05 22:06

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