佐久間闇子と奇妙な世界

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zoom RSS クロス・アバター   第二話・前編

<<   作成日時 : 2016/08/19 00:00   >>

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◆ ◆ ◆



俺は、人には言えない事情がある。

それは人によっては、大したことがない事柄だろう。
あるいは逆に、病的に否定されることかもしれない。



◆ ◆ ◆



「黒須くん? わたくしと結婚する準備は整ったかしら?」

殺風景な教室に、白い薔薇が咲いた。
香水の上品な香りが、ほのかに漂う。
おしとやかな戦車が数多の前にキャタピラを走らせた。

「あー、その話か・・・。」

伸びた前髪を掻き分けながら、数多は言葉を濁した。

「それにしても相変わらず綺麗だよな。」
「まあ!」

少女は大袈裟なくらいに驚いた。
反応する度に、薔薇の花が咲き誇るようだ。

しかし彼女の名前は、ローズではなくダリアである。
白木原ダリア。ダリアなのに“白薔薇”と呼ばれている。

「ひじき・・・ノエルを黒とすれば、ダリアは白。学年で人気を二分する美少女・・・。」
「話を逸らされたのは不満ですが、褒められて悪い気はしませんわね。」
「あ、声に出てたか?」
「下心のある褒め言葉にはウンザリですが、貴方に下心が無いのは承知していますの。」
「下心ねえ。」

確かに数多は、ダリアに対する下心は無い。
とはいえ、別な意味での下心が無いとは言えない。

「それはさておき、デュエルしましょう?」
「勝ったら結婚してくれとでも言うつもりか?」
「では、そういたしますわ。揚々たる未来へ祝福を。」

白い薔薇が棘を出した。

花の香りが強くなり、2人は距離を取る。


「「デュエル!」」


黒須数多:LP8000
白木原ダリア:LP8000



「わたくしの先攻、ドローカードですわ!」

彼女のデッキは花束のようだ。
カードを引くたびに白い花弁が舞い散る。

「モンスターをセットし、カードを2枚伏せてターンエンドですわ!」

「相変わらずの守備一辺倒だな、お嬢様。」

これまで、数多はダリアに負けたことは、ほとんど無い。
ノエルには10回に1,2回しか勝てないが、ダリアには10回に1回も負けない。
レベル3能力者と、レベル0能力者の間には、それだけの差が存在している。

「行くぜ俺のターン、どろどろドロー! 《切り込み隊長》を召喚し、効果で《アマゾネスの剣士》特殊召喚! カードを1枚伏せて、《アマゾネスの剣士》で攻撃だ!」

いつもの流れで、数多は攻撃を開始する。


「その未来は読み筋ですわ! 2枚の伏せカードは、《マクロコスモス》! 《グランドクロス》! でーすわ!」


マクロコスモス (永続罠)
このカードの発動時に、手札・デッキから「原始太陽ヘリオス」1体を特殊召喚できる。
また、このカードがフィールド上に存在する限り、
墓地へ送られるカードは墓地へは行かずゲームから除外される。


グランドクロス (速攻魔法)
自分フィールド上に「マクロコスモス」が存在する時に発動する事ができる。
相手ライフに300ポイントダメージを与え、フィールド上のモンスターを全て破壊する。



黒須数多:LP8000→7700

《切り込み隊長》 (破壊・除外)
《アマゾネスの剣士》 (破壊・除外)



「ちっ・・・だが、お前の伏せモンスターも―――」


しかし、花弁の舞い散るフィールドに、セットされたモンスターは存在を残していた。
開かれるそのときを、静かに待ち続けている。

「―――なぁ!?」



「ですわですわ、デュエリスト能力ですわ!」



「お前もデュエリスト能力に目覚めていたのか! なんて学校だ、ここは!」

以前とは別物のデッキ。
目覚めたデュエリスト能力。

数多は気を引き締めた。


原始太陽ヘリオス レベル4 光属性・炎族
攻撃力? 守備力?
このカードの攻撃力・守備力は、
ゲームから除外されているモンスターの数×100ポイントになる。



黒須数多:LP7700、手札3
場:
場:伏せ×1

白木原ダリア:LP8000、手札3
場:原始太陽ヘリオス(攻300)、伏せ×1
場:マクロコスモス(永続罠)




「ほほほ、わたくしのターン!」

口に手を当てて、ダリアは高らかに笑う。
引いたカードが花弁を散らす。

「《聖鳥クレイン》を召喚しますわ。」
「クレイン? そいつは通常召喚じゃ効果を発揮しねえぞ?」
「存じておりますわ? わたくしが行うのはオーバーレイ!

包帯を巻いた女と、聖なる鳥が、光の渦に飲み込まれた。
そこから白い花弁が噴水のように噴き出し、花を纏ったドラゴンが出現した。


「エクシーズ召喚! 《ホワイト・ローズ・ドラゴン》でーすわ!」


ホワイト・ローズ・ドラゴン ランク4 光属性・ドラゴン族・エクシーズ
攻撃力2400 守備力1800 レベル4モンスター×2体
(1)このカードはモンスター効果で破壊されない。
(2)このカードのX素材を2つ取り除くことで、フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。
その後、破壊された自分のカード×300ポイント、このカードの攻撃力がアップする。



「エクシーズ召喚・・・! これがダリア、お前の力なのか!?」

ドラマ遊戯王では頻繁に目にするエクシーズモンスターだが、実物を目にするのは初めてだった。
数多は今、白木原ダリアという少女の、底知れなさを見た。

「カードを2枚伏せて、リバースモンスターを反転しますわ!」

小さな壺から、不気味な笑顔が覗く。

「《メタモルポット》・・・! くそっ、伏せておけば・・・」

「貴方の手札3枚は除外。わたくしは1枚。そして、お互いに5枚を引きますわ。」

きっちり伏せたダリアと違って、数多は3枚も無駄に除外されてしまった。
カード・アドバンテージの差は、歴然としている。

「・・・ははっ、だよな。そりゃそうだって話だ。いいとこのお嬢様が、デュエルが弱いわけがねえ。」

「まだまだァ!でーすわ! 1000ライフを支払い、《簡易融合》発動ですわ!」


白木原ダリア:LP8000→7000



出てきたのは、攻撃力0のモンスター。
甲冑からカタツムリのような目玉が飛び出ている、獣人。


おジャマ・ナイト レベル5 光属性・獣族・融合
攻撃力0 守備力2500 「おジャマ」と名のついたモンスター×2
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手のモンスターカードゾーンを2ヵ所まで使用不可能にする。



「ホワイト・ローズの効果を発動しますわ! オーバーレイ・ユニットを2つ取り除き、フィールド上の全ての魔法・罠を破壊する大嵐を巻き起こしますわ! 起風発雷ですわ!」

「くっ・・・!」


《ホワイト・ローズ・ドラゴン》 (攻2400→3000)



「さーらーにー、伏せたもう1枚は《おジャマジック》ですわ! デッキから、おジャマ三兄弟を手札に加え、そして手札から《融合》を発動しますわ!」

止まらないダリア。
これだけモンスターを展開して、まだ手札は4枚も残っている。


おジャマ・キング レベル6 光属性・獣族・融合
攻撃力0 守備力3000 「おジャマ・グリーン」+「おジャマ・イエロー」+「おジャマ・ブラック」
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手のモンスターカードゾーンを3ヵ所まで使用不可能にする。




黒須数多:LP7700、手札5
場:
場:

白木原ダリア:LP7000、手札4
場:ホワイト・ローズ・ドラゴン(攻3000)、メタモルポット(攻700)、おジャマ・ナイト(守2500)、おジャマ・キング(守3000)
場:




「モンスターゾーン、完全封殺!でーすわ!」

「・・・っ、ダリアのモンスターは魔法カードじゃ破壊できねえ・・・モンスターは、出すことも出来ねえ・・・・・・」

「とどめェ!でーすわ! 手札から《D・D・R》・・・手札1枚をコストに、除外されているモンスター1体を特殊召喚でーすわ! おいでなさい、軽快軽妙なメルクリウス!!


次元が罅割れ、十字に切り裂かれる。

澄み渡る青き戦士が、双剣を構えて降り立った。



The tripping MERCURY レベル8 水属性・水族
攻撃力2000 守備力2000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て表側攻撃表示にする。
(2):このカードはモンスター3体をリリースして召喚する事もできる。
(3):このカードの(2)の方法で召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手フィールドのモンスターの攻撃力はそのモンスターの元々の攻撃力分ダウンする。
(4):このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。




「プラネットシリーズの、水星のカード・・・!? 数年前にアカデミアから消えたって話だが、何でダリアが・・」

「ほほほ、わたくしと結婚した暁に、じっくりと教えて差し上げますわ!」

「・・・っ、俺のライフは7700、ホワイト・ローズは攻撃力3000、メタモさんは攻撃力700、マーキュリーは攻撃力2000で2回攻撃できる・・・! この総攻撃を食らえば、俺のライフはゼロだ!!」

数多は5枚の手札を確認した。

(この中に使えるカードがあれば・・・!)



マジック・スライム レベル3 水属性・水族・デュアル
攻撃力700 守備力1200
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードが戦闘を行う事によって受けるコントローラーへの戦闘ダメージは相手が受ける。


E−HEROヘル・ゲイナー レベル4 地属性・悪魔族
攻撃力1600 守備力0
自分のメインフェイズ1にこのカードをゲームから除外し、
自分フィールド上の悪魔族モンスター1体を選択して発動できる。
選択した自分の悪魔族モンスターはフィールド上に表側表示で存在する限り、
1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時、
この効果を発動するために除外したこのカードを
自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。


カオスハンター レベル7 闇属性・悪魔族
攻撃力2500 守備力1600
(1):相手がモンスターの特殊召喚に成功した時、
このカード以外の手札を1枚捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手はカードを除外できない。


激流葬 (罠カード)
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊する。


ドッペル・ゲイナー (永続罠)
相手フィールド上に存在するモンスターの効果によってダメージを受けた時、
受けたダメージと同じダメージを相手ライフに与える。





つづく

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2016/08/28 00:27

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