クラメーションあるいは蔵目翔 7

「何か食べる?」
天道朋萌がクッキーとチョコレートを出してきた。バターとカカオの匂いが鼻をくすぐる。
そっとクッキーを持ち上げると、不思議な重さだった。
「はぐむっ!」
噛み千切るような勢いで食らいついた。クッキーは無抵抗に砕け散って、口の中に広がった。
「水、いる?」
「ん!」
コップを受け取って口の中に流し込むと、爽やかな咽越しと甘みで体が震えた。
チョコレートも室温で柔らかくなっていて、口の中に入れると噛むまでもなく溶けた。
「うま・・・!」
「それは良かったわ。」
そう言って天道朋萌は立ち上がり、扉の方へ歩いていった。
「ちょっと出かけてくるわよ。すぐに戻るから。」
「ん。」
彼女が出て行ってから、彼は1人でクッキーとチョコレートを食べていた。
1,2分ほど経った頃だろうか。誰かが入ってきた。
「ん!」
フィー・カタストロだった。
「敵!」
彼は咄嗟に攻撃した。
カタストロは少し体を動かしてかわすが、たちまちのうちに家の壁は吹き飛び、野外戦へ突入した。
いや、正確には戦いではない。カタストルは避けるだけで攻撃していない。
「やあっ! たあっ! びっくらほいのほーい!」
当たらない。
全く当たらない。苛々する。
「ぐっちゃかちゃ~! こうなったら、やけのやんぱちくまんばちだ~っ!」
痺れを切らして、彼は渾身の力で突進した。
しかし当然そんなものが当たるはずもなく、正面には地面。背中を軽く小突かれて、彼は地面に転がった。
「ぎゃんっ・・・きゅう・・・!」
その視界に天道朋萌が横向きに映った。
「ともえ!?」
眩暈と共に起き上がり、彼はよろめきながらも立ち上がった。
「何だ、来てたんですかカタストロさん。行き違いになっちゃいましたね。」
「ああ。」
親しげに話す2人を見て、彼は戸惑った。
「2人とも、知り合い?」



つづく

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この記事へのコメント

2016年02月18日 14:31
コング「国語は僕より成績悪いかも。ぐふふふ」
火剣「語彙を増やせばもっと強くなるか?」
ゴリーレッド「あまり関係ないと思う」
コング「朋萌は萌えるな。朋萌がもっと見たい。シャワーを浴びてるシーンを強く望む」
ゴリーレッド「シャラップ」
コング「朋萌の裸が見たい。シャワーで独りエッチする朋萌。んんん・・・んんん・・・」
ゴリーレッド「アトミックドロップ!」
コング「なぜえええ!」
ゴリーレッド「何故じゃない」
火剣「フィー・カタストロに勝つのは無理だろう。家がもったいない」
ゴリーレッド「知り合いではないと思ったのは、この家は朋萌だけの家と思ったのか」
コング「チョコレートとクッキーと普通のうまい水。これはたまらないだろう」
ゴリーレッド「全世界に届けたい」
火剣「イヴィルの願い」
コング「サトリンではないのか?」
ゴリーレッド「蔵目翔を守るのが目的だとすると誰か、あるいは集団に追われている身?」
コング「偉い人の娘を間違って犯したか。薄情するんだ」
火剣「フィー・カタストロは余裕なのか。寛大だ」
2016年02月18日 21:49
>火剣さん
軽妙な口調のクラメーションにも、舌足らずな少年時代がありました。語彙と直接は関係ないかもしれませんが、強くなると共に語彙も増えたようです。

山田「カタストロは確かに寛大だ。家が吹き飛んでも慌てない。」
八武「朋萌ちゃんの慌てた顔が見てみたい人は手を挙げて。」
神邪「はいっ!」
山田「挙げなくていい。」
八武「これらチョコ、クッキー、水の美味さが想像できる人とは仲良くなれそうだ。」
維澄「少年に餌付け・・・微笑ましいね。」
佐久間「ショタ魂が疼いてくるぜ。両方に。」
山田「蔵目はともかく、神邪は中身が真っ黒だ。」
神邪「邪神ですから。」
山田「それはともかく、蔵目は暴走してたから、保護しに来たのかな。対応が早い。」
佐久間「アルカディアには千里眼がいるからな。」
八武「登場フラグ?」
佐久間「今回は登場しないが、影の立役者だ。」
維澄「クラメーションの名付け親は、どっちになるのかな。両方?」
佐久間「次回必見。」

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