ちょっとエッチな猫耳猫 トレイン編





「―――今日だけは、わたしがあなたのお嫁さんです。」

涙で潤んだ目で、イーナ・トレイルは言った。
吐き出す吐息は熱く湿っていて、甘く切ない。
布越しに柔肌の感触が伝わり、彼に熱が伝染する。

熱に浮かされたように紅潮した顔。
乾き切らない髪から漂う石鹸の香り。

「トレイン、ちゃん・・・」

説明しがたい感情で、相良操麻は彼女を見据えた。
かつてない状況に、彼が思いだすのは、あのときのこと。

神剣アルティヘイトを手に入れるべく、
試練に挑んだときも、イーナは泣き濡れていた。
そして・・・

(動けない、な。)

諦めにも似た心地で、操麻は状況を再確認する。
命の危機ではないが、別の意味で危うい状況だ。

汗の滲んだ胸筋を、イーナの細腕が軽々と押さえつけ、
組み敷く格好になっている。

地球人の常識からすれば、到底ありえない。
何か特殊な技術を用いているならまだしも、
単純な腕力で抑え込むなど無理がある。

だが、彼女は異世界から来た人間だ。

ミツキ・ヒサメを筆頭に、危険人物が目白押しの中で、
どうしてもイーナに対する警戒が甘くなっていたが、
猫耳猫の世界においては弱小スペックで常識人の彼女も、
やはり根底は猫耳猫の住人なのである。

視覚と聴覚を潰されたまま、真っ直ぐ32メートルの道を歩く。
これは地球人にとっては相当の難行であるが、
イーナは呆れや困惑の混じった戸惑いを見せていた。

あのときの違和感を、もっと突き詰めていれば、
この状況を回避できたのだろうか?

・・・いや、そうではない。

こっちではスキルも使えないし、
駆動方式の違いなどから猫耳猫世界のようには
ぜんぜん動けないという理由はあるが、
それとは別に、心理的な理由がある。


有り体に言えば、雰囲気に流されているわけだが、
かといって不自然ではない。
くまに邪魔されなければ、あの夜に・・・

・・・そう、思い出すべきは神剣の試練ではなかった。
敢えて思い出さないようにしていたのは、
思い出してしまえば、歯止めが効かないからだ。

逃げる隙は、あったかもしれない。
しかし操麻は、その機会を逃した。

「あっ・・・う・・・」

イーナの、悲鳴とも喘ぎともつかない声が響く。

ぎしぎしとベッドが揺れ始める。

今まで体験したことのない快楽が、相互に満ちる。

それが臨界に達し、爆発する。


「トレインちゃん、俺、もう・・・!」

「わたしも、ソーマさん、一緒に・・・!」


―――ドクッ!


頭の中を、甘ったるい空気が蹂躙し尽くした。
騎乗位のままで体が硬直する。

先にコントロールを取り戻したイーナは、
切なそうな、物欲しそうな顔で、
「ソーマさん、ソーマさん」と連呼しながら
ひたすら腰を動かし続けた。

放出したばかりなのに、まだ搾り取られる。
ぎゅうぎゅうと強く銜え込みながら、
熱い吐息を発する口と同じように
欲しがりの動きが繰り返される。

「ううっ、あっ!」

たまらず操麻は続けて精を放った。
我慢した末の放出は、量も飛距離も尋常ではない。
幼い顔立ちも、栗色のショートヘアも、
冒険者の青い衣装も、指ぬきデザインの手袋も、
べっとりと白濁に染めあげられている。

「・・・ソーマさんの、変態。」

彼の“反応”を目にして、イーナは、
咎めるような言葉を、舌先で精を転がしながら呟く。
操麻が興奮を禁じ得なかったことを
いったい誰が責められるだろうか。

立ち込める甘ったるい匂いの中で、
蕩けた表情で腰を動かす少女は、
強敵を引き連れてくる“トレインちゃん”ではない。

彼女自身が、かつてない強敵。
男の精を搾り取る、サキュバスが如き存在。

言うなれば、そう・・・



―――ドレインちゃんだ!!








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