佐久間「前半が上り坂なら後半は転げ落ちる」 山田「おいやめろ」

佐久間「よく言われることだが、人生の前半に苦労した者は、後半になってから楽できるらしい。」

山田「そうあって欲しい。」

佐久間「だが実際は、人生という名の未知なる路は、はっきりと目に見えるものではない。」

佐久間「それゆえに過酷な人生を歩んだ者は、下り坂の手前で息絶える。」

山田「嫌な話だ・・・。」

佐久間「そうか? 転落する前に死ねるんだぜ? まだマシだろ。」

山田「何でその2択なんだよ。」

佐久間「人生の後半は肉体が衰えるからな。楽できるというのは、あくまで前半の体力・気力そのままに、という話であって、若返って人生やり直したいという願望と変わらんよ。」

山田「含蓄深いんだが、お前は生涯衰えが来ない気がする。」

佐久間「ま、一般論だからな。」

山田「というか、地形に関係なく飛翔してる人生だしな。」

佐久間「そんなに褒めるなよ・・・照れるじゃないか・・・」

山田「珍しく真っ当な意味で使ってるな。ホワン的には違うが。」

佐久間「まあ、アッキーのような地べたを這う人生を送ってる奴には、一生見えない景色が見えているのは確かではある。」

山田「やめたげて差し上げろ。ただでさえ台風で、今度は吐き気が酷いらしい。」

佐久間「そう、人生全体の話に限ったことでもない。天候が回復し、頭痛や吐き気が収まると、あたかも調子が良くなったように錯覚するが、なんのことはない、高々ニュートラルに戻っただけだ。」

佐久間「実際は消耗してる分、平常に戻ってすらいない。みんなも人生の擬似晴天には気を付けよう!」

山田「爽やかな顔で辛辣な現実を突きつけてきやがる、この女。」

佐久間「いろいろと応用が利く話なんだがなあ。人間、物事を投げ出すのは、成功の直前が最も多い。やる気のある奴に限ってだけどな。」

山田「急にエールに舵を切る。」

佐久間「マンガやアニメ、小説などの物語に関しても、序盤しんどくて気力を消耗し、面白くなる直前でフェードアウトするということは、枚挙に暇がない。」

山田「揚げて落とすのがお前のスタイルだったな。忘れてたぜ。」

佐久間「どっちが幸福なんだろうな・・・」

佐久間「前半で楽をして、後半しんどい思いをしながら、たかだか凡人に戻っただけなのに、最期まで向上心に満ちた人生だったと思い込みながら死ねる人生か、」

佐久間「前半しんどい思いをして、後半を確かめずに死んだり、急な下り坂を転げ落ちて晩節を穢したり、よりオーバーハングになって絶望が深くなる、才人の一生か。」

山田「一択かと思ったら最後で。」

佐久間「果たして、どちらが―――」

山田「・・・でもまあ、選べないからなあ、それ。」

佐久間「辛辣な現実を突きつけてるのは貴様だ、山田。」




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